story
イタリアの郊外、日本人の母とイタリア人の父の間に黒い髪と翡翠色の瞳をした子供が生まれた。子供は物心付く頃には風と会話が出来、高校を卒業する迄友達が出来なかった。
子供は高校を卒業するとパン屋に勤めた。そこでも子供の不注意から仲間が出来なかった。どこに行っても風の悪魔だと罵られ、時にものを投げつけられた。
両親はそんな子供のことが心配で心配で堪らず精神を病んでしまった。とても優しい両親は、それから直ぐ、同じ日に命を絶った。
子供は一人になった。元々親戚が少なく両親に兄弟も居ない為、一人暮らしをすることになった。