………Tell me if there is a person in the horizon who’d take it away from us I’ll stop lying to myself, making a fool out of myself I know..
( 今日も星空の下で一人、歌を歌う。人外である自分への苛立ちや虚しさも、もう大分薄れた。『人外である自分には、歌を歌うことくらいしかとりえがない』そんなこと、解っていた。時には疎まれ、時には好奇の目にさらされることを苦痛に感じた日々もあった。しかしそんなことにいちいち苦しんでいたって、自分にはどうすることもできない。何処かこの世界に諦めたような表情でまた、そんな事を考える。「………はぁ、」しばらくすると歌う声をピタリととめ、水面に映った自分のヒレを見てはため息を吐き。そしてまた、私は深い深い蒼に染まった海を見下ろしながら、今日も歌を歌う。こんな異形の存在に魅せられた人間の男がいるなど、思いもせずに。 )