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終わった世界の唄【不穏/シリアス/異能/サイバーパンク】/136


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93:  [×]
2021-01-21 00:01:15



>「セブンス」様


おっ…と、まずいまずい…

(依頼主との電話が終了し、不満をぼやいたところで、自身のライフルが丸裸である事と自分のいつも羽織っている布のフードを被っていない事に気が付く。この状態のまま外に出たらそれこそ色々と疑われてしまう。廃墟のビルの陰に隠れれば、背中に背負って持ってきていた縦長のケースにライフルをしまい、もう一度背中に背負って背中全体をそのケースごと、自身が来ている布に隠し、フードを深く被る。一応上層でも下層でも”良い薬屋”で通ってるんだから顔は見られたらまずい。そんな事を思い、素知らぬふりをして再度マフィア街を出ようとしたところ、何か後ろの方で音が聞こえる。何か大きなものが動いているような、軍一つが押し寄せているような?そんな兵器、このマフィア街のどこにもなかったと思うが…、そう思いながら恐る恐る後ろを向けばまだ遠くの方ではあるものの此方に向けて何かが寄ってくる気配がある。)

…これは…、ちょっと面倒な事になりそうだなぁ…

(左目を使わずともわかる。多分先程の女だろう。あんな大きな大砲をぶちかました後にあんな大きな戦車をどこからともなく持ってこれるわけがない。と、すると考えられるのは、’何らかの能力を持っている’という事のみだ。口では面倒だといったものの、久しぶりに会う能力者に胸が高鳴っているのも事実だ。だが、近距離に持ち込まれるのは自分としてはあまり得策ではない。今日は仕事の依頼をこなしに来ただけであるし、’簡単な仕事’であったので投げナイフだっていつもの半分くらいしか装備してないのだ。そもそも昼間から戦闘なんて面倒臭い。失敗したら_まあそんな事はほぼないが_狙撃なのだから逃げればいいと思っていたし。相手が何を考えて此方に向かっているのかわからないが、出来るだけ高い所にいよう、此処のビル街の良い所はビルが一個破壊されても、ジャンプで乗り移れるくらい近くに次のビルがある事だ。そう思えば再び、廃墟ビルの屋上へ上り始めて。)





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