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小説/12


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自分のトピックを作る
■: 吟遊詩人 [×]
2015-02-21 13:57:39 

色んな小説を自分なりにゆっくりと書いていければ良いな、と思ってます。


1: 吟遊詩人 [×]
2015-02-21 14:10:40

【Monster Land】

-プロローグ-

平和過ぎるこの世にも、かつて暗黒時代と呼ばれる時代があった。それは国事態が怪物の手に支配されていた時代――。人々は皆怪物の支配下にあった……人々は怪物達を忌み嫌い、恐れた。丁度その頃怪物の手から逃れ密かに法力を高める巫女が居た、巫女は法力を全て使い怪物達を深い深い眠りにつかせたのでした…。時は変わって現代、神に信仰も薄れ危機感の無くなった人々の知らぬ所で怪物達は今か今かと隙を狙っていたのでした――。
突然人々を襲った相次ぐ謎の地震と紫色に輝く正体不明の蝶の大量発生、不可解な出来事はニュースで毎日の様に報道され新聞の一面記事になる程の大事件と人々の間で知らぬ者は居ない程に知れ渡っていった。丁度その頃、一部の地区で話題となり不安が広まった。人々の不安を煽った物、地震と共に徐々に海から姿を表した不気味に霧を纏った漆黒の古城。
そう…それは昔、古と呼ばれ葬られ眠りについた怪物達目を覚まし恐ろしくも悲しい時代…暗黒時代が再び訪れようとしていた。

2: 吟遊詩人 [×]
2015-02-22 02:53:53

【第一章:始まり】

他愛もない日常、日々送る事に如何なる不安も持たない現代日本。ニュースで取り上げられているのは人々同士の争い事ばかり…怪物、妖怪、もののけの類、ましてや神をも信ずる者等何処にも居なかった。
落ちぶれた神社や祠には人気が無く、勿論の事神々の力は薄れてしまっていた。
そんな誰もが恐怖感を知らぬ現代で学園生活を送るとても勇気があるとは言い難い、そんな若者がいた。
「母さん、行ってくるよ?」
少し情けなくもあるが通る声で学園に向かう事を告げると母親の返事も聞かず足早に家を出てしまう、彼の名は神田雄介。
「よう、お前遅ぇっての」
少しばかり進んだだろうか、雄介が曲がり角を曲がった途端塀に背を預ける様に凭れている若者が一人。雄介を指差しつつ若干腹立たしさを込めた冗談混じりの口調で述べた相手は雄介の親友と呼べる存在、彼の名は東雲竜也。
いつもの事だと言わんばかりの口調の竜也を見る限り、毎日の様に寝起きの悪い雄介に待たされているのであろう事が伺える。

3: 吟遊詩人 [×]
2015-02-22 13:47:44


「ごめんごめん」
反省をしているのか疑わしくも雄介は眉を下げた笑みを浮かべつつ同じ言葉を続けて言う、勿論彼なりに罪悪感はあるのだろうが竜也がそこまで怒っていないと理解しての事なのだろう。仲が良いと言えば聞こえは良いが周りから見れば腐れ縁の二人、雄介と竜也は何時も通りに学園へと向け歩き出した。
「今日って数学あったっけ?」
少しばかり歩いた頃学園が見えてくると竜也が不意に声を掛けた。
「確か…うーん、無かったと思うけど」
何とも歯切れの悪い自信無さげな声で雄介が答える、彼には勇気も自信も誇りも無い…そう、普通の人生を歩んでいる雄介にとってその言葉の数々は無知に近い。

4: 吟遊詩人 [×]
2015-02-24 10:20:41


何気無い会話を交わす何気無い日、漸く学園に着いた二人は教室に向かった。
丁度その時、暗闇に身を置く者達が目を覚まし掛けていたとも知らず――。
「……じきに我等の時代よ………」
未だ姿の見せぬ怪物の中の頂点、低く木々もざわめく程の声で彼は怪物達に静かに語りかけた。そう…あの恐ろしい時代、暗黒時代の幕開けを知らせるが如く――。

5: 八代目やしろ [×]
2015-03-10 19:31:17

続きを楽しみにしていますw

また、良かったら
此方のトピックを
自分のトピックで
紹介させて頂けませんか..??



6: 匿名ちゃん [×]
2015-03-14 14:00:24

支援上げ

7: 吟遊詩人 [×]
2015-03-14 15:41:00

やしろ様
私めのトピを貴方様のトピで?嬉しすぎる御言葉、有り難う御座います。
私は問題も無く少しばかり気恥ずかしいだけなのですが、私等のトピで宜しければ此方こそ御願い致します。

匿名ちゃん/様
支援有り難う御座います、とても嬉しく光栄至極に御座います。

8: 吟遊詩人 [×]
2015-03-14 16:02:01


高校生の二人、今年二年生になった雄介と竜也はクラスが離れてしまった。離れたと言っても休み時間殆ど一緒に居る二人は一クラス離れただけでは関係が無い程変わらず仲が良い。
授業も一段落し昼休憩に差し掛かった頃、今日も雄介は竜也のクラスに向かっていた。
「あれ?…あ、ねぇ。竜也知らない?」
竜也のクラスに着いたは良いが既に開いていた入り口ドアから覗いても竜也が居ない、今まで昼と言えば自分と過ごしていたが竜也が昼休憩に居なかった事等初めてだった。不意に自分を避けてドアから出ようとした女子生徒に声を掛けた、名前は知らないが顔は知っている。三つ編みと黒縁眼鏡が特徴的なお世辞にも可愛いとは言い難い、しかし素朴な優しげな雰囲気を持つ女の子。
「あ、神田君。東雲君?さっきお弁当忘れたとか言ってたけど、購買じゃないかな?」
雄介には意外でしかなかった、彼女は他クラスの自分の名前迄記憶していたからだ。聞いた事以外に自分の予測迄話してくれる彼女に礼だけを述べて雄介は竜也のクラスを後にした、購買に向かって入れ違いになっては困ると何時も昼食を摂る屋上に向かって歩き出した。

9: 八代目やしろ [×]
2015-03-14 19:51:25

続き、嬉しいです(*^^*)

>>7
有難う御座います♪
紹介させて頂きます。



10: 吟遊詩人 [×]
2015-03-14 19:51:52


階段を登っている最中、雄介はある事に気が付いた。朝は晴れていた天気、ならば屋上への入り口ドアに付いた小さな窓から陽が漏れているのが普通。しかし薄暗く今にも雨が振り出しそうな程階段が陰っていた、食事中に降り出されてはと雄介は来た道を引き返した。
「雄介?どうしたんだよ、早く飯食いに行こうぜ」
階段を降り切った途端先程居なかった竜也が現れ雄介に声を掛けた、一瞬は驚くもやはり友人。屋上で待ち合わせたかの如く意志疎通が出来ていたと雄介は小さく笑った、しかし先程見てきた天候の変化。心配もあってか雄介は小さく首を横に振った。
「行ったんだけどさ、今にも降りそうなんだよ。今日は教室で食べよ?」
残念そうな表情を浮かべて雄介は説明し、又提案した。仕方ない、そんな言葉しか出ない様な状況で竜也は溜め息混じりに頷いて自分の教室に雄介と共に引き返した。

11: 吟遊詩人 [×]
2015-03-14 19:54:06

やしろ様
自分のペースというものが、本当に遅くなってしまっており御返事迄をも遅れてしまうとは本当に恥ずかしい限りで御座います。
有り難う御座います、光栄至極です。

12: 吟遊詩人 [×]
2015-03-15 15:29:37


その頃、雄介と竜也が居る東京では予想だにしない災害が沖縄で起きていた。
震度5という大きな地震、すぐに全国ネットのニュースで話題となっていた。東京上空に現れた雨雲の様な黒い雲、それは日本全土を覆い隠していた。

一方雄介と竜也は何も知らずに昼食を摂っていた。
雄介は母親が拵えた歳よりも幼げな印象を与える子供の好物ばかりを集めた様な弁当、竜也は今日は弁当では無く購買で買った焼きそばパンとメロンパン。
雄介が鶏の唐揚げを口に入れた途端、隣の席で食事をしている竜也のクラスメイト二人が何やら話すのが耳に入った。
「沖縄で地震あったんだってよ」
「マジか、こないだ秋田の方揺れなかったっけ?」
一人が携帯でニュースを見ていたのかもう一人に話すと思い出した様に首を傾げる、確かに最近各地で大小様々な地震が起きていた。雄介は少し心配ながらも此処は大丈夫という確証のない安心感を抱き一つ頷いた、竜也は聞いてもいなかったのか焼きそばパンにかぶり付いていた。

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