PRISMA ─ cyber-punk/11

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1： xxx　[×]
2025-11-07 16:12:21

■世界観
西暦2104年──人類は星を諦めた。
気候変動と資源枯渇が地球を蝕み、希望を託された火星開拓と月面都市建設は、相次ぐ事故と企業間の利権争いにより頓挫した。生き残った者たちはメガシティと呼ばれる巨大都市群に集約され、そこで新たな階級社会が生まれた。企業統治が政府に代わって世界を支配するこの時代、個人の価値は経済的生産性によって決まる。Trinity Consortiumと呼ばれる三大企業連合（Nexus Dynamics、BioGenesis Corp、Titan Industries）が都市を実質的に支配し、市民はその経済的貢献度によって厳格に階層分けされている。光り輝く繁栄の一方で、都市の影には非存在者とされる民が蠢き、そこでは企業の支配も法も及ばない独自の秩序が形成されている。

■舞台：Prisma（プリズマ）
正式名称「Global Administrative Metropolis Zone-07」（GAMZ-07）。
2076年に建設が開始されたこのメガシティは、かつて複数の国家の首都機能を統合して建設された半径約80kmに及ぶ巨大な同心円状の都市である。行政文書では今も正式名称が使われるが、住民たちの間では、一つの都市に極端な格差と多様性が共存する様子を光の分解になぞらえて「Prisma」と呼ばれるようになり、この通称が定着した。中心部のCore Districtには三大企業の本社と最上級市民が住み、人工気候ドーム「Eden System」により理想的な環境が保たれている。そこから外側に向かってRing-1からRing-3まで、段階的に生活水準が低下していく。最外縁部とRing間の緩衝地帯は「Void Zone」と呼ばれ、公式には存在しないことになっているが、実際には無登録者や難民などが、廃工場や地下空間を利用して独自の社会を形成している。Coreの永遠の光とVoid Zoneの永遠の闇、最先端技術と廃材のリサイクル、完璧な秩序と完全な混沌──この都市はまさに人類社会の光と影を体現している。