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名を呼んで〆/169


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161: 和泉 結太 [×]
ID:a133ccae6 2025-12-21 08:34:22


(トイレに篭って、暫くえづいているとドアがノックされて優しい言葉がかけられる。今は『うん…』と短い返事しか出来ないが頭の中では“いつも通り出来なくてごめんなさい”だとか、“龍也くんはやっぱり優しいな”だとか色々と考えていて。その後少ししてまだ気分は悪いが吐ききってしまったのでトイレの水を流し、タンクに溜まる為流れている流しの水で口元を洗っていると一時治っていた胸痛が酷くなり思わずガタン、と音を立ててトイレの床に倒れ込んでしまい。大きく息を吸って吐き出しながら余力を振り絞ってトイレのドアを開けると、小さな声で下記を言い)

ごめんなさい…助けて…



162: 春木 龍也 [×]
2025-12-21 09:58:44


( 相方が出て来るまでなんだかんだソワソワと落ち着かず事務所内をウロウロしていると、トイレの水が流れる音が聞こえ足を止める。そろそろ出て来るのかと思ったが、大きな音と共に何かが床に伏せる音を聞くと、慌ててドアの方へ駆け寄った。
 再度声を掛けようとした瞬間、ドアが開き、倒れ込んでいる相棒と、その相棒から発せられた言葉に内心焦りながらも、優しい表情は崩さず「任せとき」と小さく言うと、相手を支えるように肩を貸してとりあえず立ち上がらせる。)

 このままベッドまで連れていくから、少しだけ頑張ってな。

(そう言って彼の自室まで支えながら向かうと、一時的にベッドへ腰掛け、相棒の背中をいつものようにゆっくりと摩り心配そうに顔を覗き込んだ。)

どないしたん?依頼の途中で気分悪なってしまったんか?


163: 和泉 結太 [×]
ID:a133ccae6 2025-12-21 12:17:53


(自分の言葉に気付いてくれて、立ち上がらせて貰うと一緒に自室まで歩いていき静かにベッドへ寝かされてはすぐに相棒に背中を摩ってもらおうと身体を横にして。ぎゅうぎゅうと胸を締め付ける痛みに顔を歪ませながら、相棒から伝えられた言葉にはゆっくりと首を横に振り、気分が悪いのは事実なのだが依頼内容や自分が1人で出向いた事が原因では無いと伝えていて。それよりも相棒に気を遣わせたり依頼相手ーいじめっ子に相棒を侮辱された事を伝えるべきか躊躇し、暫くは口をつぐんでいて。だが、やがて沈黙に耐えられなくなったのか覚悟を決めた様に口を開き)

…今日会った人、俺の同級生…だったんです…



164: 春木 龍也 [×]
2025-12-21 13:25:29


(こちらからの言葉には首を横に振り、そのままベッドへ横になった相棒を静かに見守ると、空いたもう片方の手では頭を優しく撫でていて。
 どうやら依頼内容がしんどかった訳では無さそうだが、それ以上口を開く訳でもなく黙り込んでしまった様子にこちらも無理に声をかける事はせず、暫くはそっと見守っていた。しかし、ふと、聞こえてきた言葉には、優しげな表情を崩さず「そうやったんや」と返事を返した。)

……その人と、なんかあったん?

( 彼の状況から察するに、おそらく親しい人と久しぶりに再会した、なんていう嬉しい報告ではなさそうで、恐る恐る上記を問いかけた。)

165: 和泉 結太 [×]
ID:a133ccae6 2025-12-21 15:26:37


(同級生と何かあったのか、という問いには力無く頷き、その直後また胃の中と頭の中が掻き回されて片手で口を覆うと嗚咽に耐え。それが落ち着くと問われた事に返事をしようと息を吸うも、その言葉の口の形は作れるのに声は出ず。代わりにぼろぼろと流れていく涙で枕が少しずつ濡れていき、その感覚がどうも気持ち悪くてゆっくりと身体を起こしては、摩ってくれている相棒の腕に体重を少し預ける様にして。ゆっくりと何度か深呼吸をすると掠れているが声が出る様になってきたので、途切れ途切れ下記を言い)

その、ひと…俺がこんな、弱いから…中央街にいる時から、ずっといじめてきてて…親も、周りも自分のせいだ、って…誰も助けて、くれなくて…

(そこまで何とか口にすると自分の着ていた服の右袖を上腕が見える位捲る。そこには無数の切り傷痕と火傷痕があり、その傷に触れる手はとても震えていて)

…これ、全部その人、に付けられたもので…痛みを沢山受ければ体質も強くなる、なんて…そんな訳、無いのに怖くて、逆らえなくて…



166: 春木 龍也 [×]
2025-12-21 16:04:07


(上半身を起こし此方に体重をかけてくれる相棒は、絶えず涙を流し続けており、少しでも安心してくれるようにとしっかりその体を支えながら深呼吸すること背中を摩り続ける。
 程なくして語られた事実には、目を見開いて早々と1つ後悔する。今回の依頼主はきっと彼のトラウマそのもので…自分が休んでいた間、相棒はそのトラウマと戦っていたのだ。飲んでいた時、親とは絶縁していたと言っていたが…その理由もやっと分かった気がする。
 そして、捲られた袖の下を覗くと、その光景にピクリと眉を動かした。)

これは…、…。
 怖かったやろ。そんな奴とまた会ってもうて…。

( 痛々しい傷跡と、そこに添えられた震える手を見て、全部諸共自分の手で包み込んで仕舞えばそのまま抱き寄せる。抱き寄せた瞬間、自分とは違うタバコの匂いがして、思わず怒りが込み上げてくる。やっぱり自分が依頼に行けばよかった…そうすれば、大切な相棒をこんなに傷つけた奴を一発殴ることもできたのに。
 そんなことを考えるが、それを口に出すのは違う気がして。きっと、自分に気を遣ってたくさん頑張ってくれたであろう相棒に、「頑張ってくれて、ほんまにありがとう。」と自分の頭を相手の頭に重ね寄り添いながら真っ直ぐ伝えた。)

167: 和泉 結太 [×]
ID:a133ccae6 2025-12-21 17:27:15


っ、うん、俺さ、頑張ったんだよ…
(自分の様子を見て優しく身体を包み込み言葉をかけてくれる様子に尚も涙は止まらず、息を吸う間隔は短くて。自分がしたくてそうなっている訳では無いのに、と憤りを感じては閉じている口に力がこもるが、相手といればそれも時期にちゃんと治まるというのを確信出来る程には身体も心も許していて、抱き寄せられた体制のまま左の服の袖で涙を拭うとひと呼吸置いて『けど…』と弱々しく言葉を続け)

…けど、俺あの人が龍也くんの事まで悪く言ってるのが許せなくて、思わず言い返しちゃったんだ。どうしよう、名刺も渡しちゃったし、あの人龍也くんを見た事があったみたいで…ここまで来られたりしたら、また…

(そこまで話すとまた胃液がもうそこまで上がって来て、『ごめん』と小さく呟くと摩ってくれている手から少し離れてゴミ箱のある所まで行くと、こぷ、けほ、と数回胃液を吐き出して。そのせいで鳩尾辺りがぎゅーっと締め付けられる様に痛くなれば、『お腹、痛い…』とそのまま床に蹲って)



168: 春木 龍也 [×]
2025-12-21 20:07:10


( 頑張った、と尚も涙を流す姿に、頬に溢れた涙を拭ってやると同時に、思わず自分の鼻の奥もツンとする。自分も大人しい生活を送っていた訳ではないため怪我をする事は多かったが、自分の行いでついた傷と他人から無理やり刻まれた傷では、その痛みも比ではないだろう。
 そして、続けられた言葉には「…俺のために、言い返してくれたん?」と優しく返す。
しかし、途中でまた体調が悪化したのか、床で蹲ってしまった相棒の側へ慌てて駆け寄る。胃液を吐いた事でお腹が痛くなった事を理解すれば、前回、吐いた後にお腹を摩ると心地よさそうにしていた事を思い出す。
 蹲った相棒の上半身をゆっくり起こすと、自分に凭れかかるようにして後ろから抱き寄せるような格好でお腹をさすり始める。)

…大丈夫。俺も伊達にこんな町で生活してきたわけちゃうし、ソイツが来ても、俺は大丈夫。
 絶対、ゆうちゃんのことも守ったる、心配せんでええからな。

( 自身のことよりも自分の心配をしてくれる相方には「ありがとう」と再度伝え、そのまま上記を述べる。)


169: 和泉 結太 [×]
ID:a133ccae6 2025-12-21 21:23:17


ん…俺もあの頃より強くなったって、言いたかったんだ…
(固く蹲っていた身体を起こされ、後ろから抱き止められてお腹を摩られていると少しずつ痛みやこわばっていた身体が緩んでいって。自分がこういう時にお腹を摩られると楽になるというのをちゃんと憶えてくれていたんだと嬉しくなり、こんな時なのに少し口角が上がってしまう。それから“俺のために”なんて相棒の言葉には頷き、半分は自分の為にだという意味を含んで上記を言い。その後続けられた“自分の事もちゃんと守ってくれる”という頼もしい言葉には力無い笑顔を向けてこちらも、『ありがとう』と告げて、自分を包み込んでくれている相棒の腕にそっと寄り添う様にして身体を預けると下記を呟いて)

疲れた、なぁ…眠く、なって来た…

(ぼーっとした頭で捲っていた右袖を下ろせば、もうすぐにでも眠ってしまいそうな位の眠気だったが、口の中が胃液で気持ち悪いので何か飲み物を持って来てもらおうと考えて)

…水とか、貰っても…良いかな…



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