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伽藍堂の国【戦闘/レトロフューチャー/ファンタジー/3L/人数制限あり】/2


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■: 人形 [×]
2024-12-06 08:07:21 


『私はここに残る。"娘"に自決を強いておきながら生きながらえるなんて、どうもしたくは無い』

 ごうごうと火が燃え盛り、足元を見れば血溜まりに顔を埋める男の死体がずらりと並ぶ中そう呟く男性。―――あぁ知っている。この男は、私たちを作った造物主だ。

『きっとお前達は多くの人に恨まれるだろう。すまない、私を恨むなら好きなだけ恨んでくれていい。けれど最後に、父としてお願いをさせておくれ』

人ならばきっと共に逃げようと告げたのだろう。あるいは共に残ると泣いていたのだろうか。けれど私達の鋼の心臓は、その時はまだ冷たいままで。

『どうか自由に、人らしく生きなさい。それがどのような形でも、最後まで』

最後に覚えているのはその言葉。それが最初で最後の、あの人からの命令だった


1: 人形 [×]
2024-12-06 09:14:58

〈世界観〉
世界を巻き込んだ大戦争『災厄戦』。その結末は、侵略を仕掛けたヒナート首都の"消滅"によるアノンの勝利にて幕を閉じた。
戦争の爪痕は未だ色濃く、人の心を悲しみが染める終戦後一年のアノン首都。そこに集められた戦争の生き残り達に告げられた命令は、ヒナートを消し飛ばした人型兵器、その残党の捕縛であった。
一方その頃、アノンの辺境では1人風変わりな少女が歩いていた。体格や顔立ちからして15歳に満たぬか丁度か。にもかかわらず、どこから拾ってきたかも分からぬ軍服に身を包んだまだ子供と呼べるその少女は、瓦礫の山を掘り起こす人影にこう声をかけた。
『お手伝いしてもいいですか。人の心を知りたいんです』

今ここで暮らすのは、何もかもを失った者と、初めから何も持っていなかった者。がらんどうの心を埋めるのは憎しみか、悲しみか、それとも─────

※レス禁

2: 人形 [×]
2024-12-08 22:18:17

〈単語解説〉

【災厄戦】
大国『ヒナート』が隣国『アノン』へと仕掛けた侵略戦争のことを指す。10年以上もの間戦争は続き、その最中数多の兵器が製造されたが、ヒナートにて開発された最新鋭兵器『メイデン』の手によってヒナート都市圏がが消滅させられたことにより、戦争はアノン側の勝利で終わった。
これによりアノンの国土はより広大なものとなり、名実ともに世界最大最強の武力国家となった。しかし国土の大半は戦争の影響で荒廃しており、復旧作業が現在も続けられている。

【アノン】
現世界最大の国家。首都は高い城壁に囲われており、中では数世紀前から変わらないレンガ造りの街並みが広がっている。郊外には麦畑の園が存在し、収穫期には城壁の周りを金色の麦が囲む、非常に美しい風景が広がる。
しかし郊外の殆どは戦災で焼け果て、更に戦争で得た旧ヒナート領などは未だに手付かずのまま。家とも呼べぬ瓦礫で雨風を凌ぐ国民も珍しいものではなく、こうした二面性が戦争の爪痕として未だに残っている。

【ガンテック】
アノンにて開発された、人を戦術規模の兵器として扱うためのパワードスーツ。質量保存の法則を無視する技術を確立しており、普段はタイツ状のスーツであるものの稼働時は人工筋肉を内蔵した分厚い装甲を展開し、同時に巨大な武装を出現させる。終戦間際に開発されたものであり、国の全コストをつぎ込んでも数十機程度しか配備されなかったものの非常に高性能。歩兵が単独で戦車大隊を蹂躙できる夢の武装であり、その圧倒的性能をもっての戦争の早期終結を期待されたが、不幸にも実戦配備の数ヶ月前にメイデンが実戦投入されてしまう。
開発された全ガンテックが対メイデン戦に注ぎ込まれるものの、その殆どが実戦の中で損壊。持ち帰られたデータが少なすぎる上に莫大なコストがかかるということで発展兵器が開発されることは無かったものの、現在は無事に残ったものが僅かなメイデンとの交戦データを元に『監視者』のエージェント用へと個別に近代改修、調整された上で転用されている。

【メイデン】
大戦中にヒナートのとある科学者によって理論と設計が唱えられ、その後ヒナートのほぼ全ての国力を注ぎ込み作られた5機の人型決戦兵器。メイデン、という名前の通り少女の姿をしているもののその実態は人間サイズの戦略兵器であり、人を兵器に変えるガンテックとは真逆の理論から開発されている。その最大の特徴は、過去に存在した兵器等をモチーフとし、各個体それぞれを限定条件下の対応に特化させている点。ガンテック同様の質量保存を無視した内蔵火器を多く持ち、加えて人間同様のしなやかさと装甲車並の堅牢さを両立させる表皮に無限に近しいエネルギーを保有する動力炉、僅かな原子から弾丸等を製造し続ける製造システムを内蔵する。これにより補給はおろか修理すら必要とせず、破損したとしても瞬間的な損耗率が5割以下なら活動を続け、損傷も単純な武装や装甲なら即修復、繊細な機器やセンサー類も数時間で修復しきってしまう。飢えず、睡眠や排泄も要らず、貫かれれば死ぬ臓器も無い。この継戦能力が人を主軸とするガンテックとの最大の違いであり、この小さな差故にガンテックはたった1機のメイデンを破壊する為に大きな被害を出すこととなった。
機械である為に人間のような思考回路や感情というものは搭載されておらず、ただ命令に従うだけの冷たい機械……であるはずであった。しかし実際には理論を唱えた科学者の手でセーフティのように限りなく人間に近しい思考プログラムが秘密裏に搭載されており、ヒナートの壊滅を達成後にこのプログラムが突如起動。『人らしく生きる』という最後の命令を実行し続けるべく、残存した3機はヒナートを後にしアノンのどこかに潜伏している。

【監視者】
ウォッチャー、と呼ばれる戦後発足された国家直属の特殊部隊。アノン国内外の動向を監視し、時に秘密裏に武力介入を行うことで災厄戦の再来を防ぎ続ける者たちである。その過酷な活動を支えるべくエージェントには個別にチューンナップの施されたガンテックが配備されており、単純な紛争程度なら単独で軽々鎮圧する武力を持っている。現在の最大の目的は『逃げたメイデンの確保もしくは破壊』。
メイデンの自己修復機構は自己修復対象"外"であり、自己修復機能が衰えると共にメイデンは緩やかに、正しく寿命のように経年劣化してゆく。それだけであれば兵器がただ動かなくなるだけで済む話であるが、そこで問題となるのがメイデンの動力炉である。メイデンがヒナートを滅ぼすにあたって実行した手段は炉心のオーバーロードによる"自爆"。たった1機の自爆で広大なヒナート首都圏は消し炭になったのである。普段こそ安全装置が働き破損しても誘爆することなく稼働停止するが、その安全装置がいつ壊れ、いつ動く爆弾に変わり果てるかは不明。メイデンの内部機構はブラックボックスであり修復など現時点では不可能。爆発を回避する手立てがあるのかどうかすらも不明であり、加えてメイデンは感情を持つ機械である。その牙がいつヒナートの敵国であったアノンへと向くかも分からず、メイデンの解体はアノン有権者の総意。いかなる心情を持とうともアノンの手である監視者はその総意に従う以外の選択肢を持っておらず、今日もアノンの各地へと赴いている。

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