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見つめるだけの恋(〆)/37


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18: 鈴木園子 [×]
2024-11-30 18:48:25


……はぁ!?わたしよ、わたし!何度も会った事あるでしょうが!ったく、何とぼけた事言って──え?ちょ…なに!?何でこっち来て……きゃあーっ!

( 愛しの怪盗を引き留める事にばかり気を取られていたら、いつの間にか先程よりも近い距離まで来ていた警部に突然あられもない疑いをかけられギョッと肩を跳ねさせる。警部とは何度も会っているだろうと呆れそうになるものの、変幻自在な怪盗の仲間ともなればどんな手を使って姿を変えていたとしても不自然では無いのかもしれない…。と納得しかけたが、つまりそれを認めるということは弁解の余地が無いということでもある。此方が必死に反論している間にも進路を変えてドタバタと接近して来る警部を目の当たりにすれば、身の潔白を冷静に説明する余裕などあるはずもなく。焦りは増すばかりで、同じ空間に憧れのキッド様が居るという状況も忘れて令嬢らしからぬ必死の形相と激しい身振り手振りで抵抗を試みる。しかしそれも虚しく、とうとう手の届く距離までやって来た警部の「んな戯言に騙されるか!悪党め、覚悟しろ!」という怒鳴り声と同時に容赦ない勢いで腕が伸びてきて──これはもう確実に顔の痛みを覚悟しなければいけないやつだなと悟り、諦め混じりにぎゅっと目を瞑って。 )



19: 怪盗キッド [×]
2024-11-30 20:10:40



( 予期した通り、警部は一度疑えば相手が女性でも、例えそれが知り合いであったとしても容赦はしない様子。警部の仕事は疑う事だし其れ自体は間違いじゃないけど流石に見境無さ過ぎだろ…。悟られない様にはあ、と一つ息を吐いてからシルクハットの下で挑戦的な笑みを浮かべ準備しておいた指をパチン__と鳴らし。その音が響き渡ると同時、衣装の中に潜ませていた遠隔式のスイッチを押し照明を切る仕掛けを作動させる。途端館内全体の明かりが消え失せ、その全てが暗闇に包まれて。ギャラリーや警備員、警部も含め『一体何だ!?』と皆一様に驚き混乱し始めたのを見計らい、マントを翻してガラスケースから飛び降りギャラリーに紛れる。人の間を風の如く駆け抜け音も無く彼女の傍へ近づき。トランプ銃をワイヤーが出せる様に切り替えておきながら、警部から見えない位置、彼女の背中側へ回る。周囲の人々に気付かれない内に、彼女だけにしか聞き取れないだろう極めて小さな声音で__形式上は問い掛けだが答えを聞く気は無く、攫ってしまうのは確定であるとしか感じさせない様な文言をその耳元へ囁きかけて )

__…警部の魔の手から貴女を攫ってしまっても良いですか?…お嬢さん




20: 鈴木園子 [×]
2024-11-30 21:44:29


っ!?キ……!

( 覚悟していた痛みは全く感じる事なく、代わりに周囲と目の前の警部までもがざわめき出す。今度は一体何だと疑問に思いながら目を開ければ、確かに開いているはずの目に映ったのは…否、何も映らなかったと言う方が正しいのかもしれない。辺り一面に広がる暗闇に動揺して周囲を見渡そうとキョロキョロしていると、ふいに至近距離で聞こえた微かな声に鼓動が激しく脈打った。直接言葉を交わした事など数える程しかないが、それでもずっと応援してきた相手の、予告現場やニュース映像で何度も聞いてきたその声色を聞き間違える筈がない。何も見えはしないが、目を丸くして声の聞こえた方へ顔を傾ける。名前を呼びそうになってしまったが、咄嗟に口を塞ぎ何とか思い留まった。距離の近さや囁かれた言葉、そして目の前に自身を疑っている警部がいるというこの現状に、驚きと緊張と僅かな期待と困惑と不安──様々な感情が一気に押し寄せてきて何も言葉が出てこない。あまりにも現実味のない状況に理解が追いつかず、夢でも見ているのではないかと疑いたくなってくる。それでも有無を言わさぬ様なその問い掛けに、相手が憧れの人物であるならば尚更答えは決まりきっていた。声を出せば警部に聞かれてしまうかもしれず、無言で頷いたところでこの真っ暗闇では伝わるかどうか定かではない。少しの思案の後、衣装の端でも掴んで合図しようかと躊躇いがちに手を動かして。 )



21: 怪盗キッド [×]
2024-11-30 23:48:29



では私の肩に腕を回して、__振り落とされないよう気をつけて下さいね

( 囁きを受けた目の前の彼女はこの状況に余程驚愕したらしい、恐らく突然現れた此方の名前を口にしようとしたのだろうが既の所で留まってくれた事が仕草で分かりほっと胸を撫で下ろす。暗闇とはいえ名前を呼ばれてしまえば流石の警部でも近くにいるかもしれないと予測はできてしまうだろうし…。そうして当然の事ながら状況を上手く飲み込めずにいる彼女の答えを待つ。暗闇での活動には慣れているし、この状況を作り出したのは間違いなく自分なので先んじて動く事が出来たが、そろそろ周囲も目が慣れてくる頃合か…警部達も非常電源を探し始めたようだ__、と周りに向けていた意識が、くん、と衣装の裾を引かれた事で彼女へ戻される。この暗さ故はっきりとは認識出来ないが衣装を摘む手と此方の反応を窺う様子から了承だと判断する。にっと笑みを深め先程侵入に使用した天井の穴目掛けてワイヤーを打ち込み引っ張っても問題無い事を確認するや否や、肩にしっかり掴まる様再び囁き掛けながら彼女の腰へ手を回し飛び上がる準備を整えようとして )




22: 鈴木園子 [×]
2024-12-01 00:51:27


へ……!?

( 返ってきた言葉と腰に添えられた腕に、間の抜けた声が出てしまった。この緊急事態の中まともに頭が働かず、後先考えずに当然の如く愛しの怪盗に攫われようとしてしまったが…。振り落とされるって何!?と、普通に考えればかなり衝撃的な発言を耳にして我に返り、急激に不安が増してくる。攫われる事自体には不思議なくらい微塵も抵抗はないものの、一体どうやってこの状況を脱するつもりなのか、これから何が起きるのかが全く分からないのだ。言われた通り肩に回した腕に必要以上に力が込もり、ぎゅっとしがみつく様な体勢になる。周りのギャラリー達は慌てふためきながらそれぞれが勝手な方向にうろうろと動き始めようとしており、そんな混乱した周囲の状況も自身の不安を煽る要因となっていた。大ファンである相手に密着しているという平常時ならば間違いなく大喜びして舞い上がっているであろうこのシチュエーションも、何も見えず追い詰められた今に限ってはときめく余裕すら無い。片手で肩にしがみつき、もう片方の手は何が何でも守りたい小箱が収められた鞄をしっかりと抱え込む様に押さえつけ──正直まだ完全に覚悟が決まった訳ではないが、身を任せるしか選択肢は無いのだから迷っている暇も無い。声のした方を向きながら無意識に息を呑み。 )



23: 怪盗キッド [×]
2024-12-01 02:21:31



さあ、行きますよ…っ

( 少しばかり怖がらせてしまったか、言う通りにぎゅっと強く回された腕を確認しながらも、この状況では詳しい説明をしている時間も無いので此方も同じく腰に回した腕にぐっと力を込めるだけに留める。両腕で掴まってこない事に多少違和感があり、ちらりと視線を移すともう片方の腕が大事に抱いていたのは鞄であった。そこまで手離したくない物なのか、と差程気には留めず、だが片腕である故にバランスを崩されて先の冗談が現実になっては元も子もないので鞄も含め更にしっかりと密着する様、包み込む様に腕を回し直す。そして暗闇の中で鈍く光るワイヤーの先を見定め一呼吸置いてからトリガーを引き__、瞬間弾かれた様に身体が浮き上がりワイヤーの先へ巻き取られる。彼女に怪我を負わせないよう注意を払いながらそのまま穴の中へ。__天井裏に彼女ごと上手く滑り込めた事に一先ず安堵し、彼女を抱えていた腕をするりと離した流れのまま自身の唇の前へ持っていき人差し指を立てて声を出さない様合図を送るポーズをとる。素早く下の様子を確認すれば、未だ照明は復活していないようだが間に合わせの懐中電灯で辺りを照らす事にしたらしい警部達が『い、いないぞ!?一体何処に…!探せー!』などと騒ぎ立てながらどたばた動き回る姿が見て取れた。明かりに照らされては流石にバレてしまうので侵入時に置き去りにした蓋を穴にぴたりと嵌め、これで一先ずは追手の目から逃れられるだろう…と一息つく。だが本題はここから…そう頭を切り換えて彼女の方へ視線を投げ掛け )

…お怪我はありませんか?




24: 鈴木園子 [×]
2024-12-01 09:45:33


( 抱き締められていると言っても過言ではないほど密着する様に包み込まれれば、いくら余裕の無いこの状況とは言え流石に鼓動が早まってしまう。そうして二重の意味でドキドキしている中での突然の浮遊感に驚き、再びぎゅっと目を瞑った。これまでの出来事といい今この瞬間といい何が何だか全く分からないが、導かれるままに身を任せ──浮遊感が無くなり腕から解放された感覚を確認した後、そっと瞼を開ける。すぐさま静かにする様にと合図された為、大人しく従い展示室の様子を窺っている横顔をさり気なく見つめてみた。その姿は薄暗いこの空間にいてもキラキラと輝きを放っている様に映り、眩しくて素敵なこの人物と直前まで密着していたのかと急に実感が湧きとんでもなく恥ずかしくなってきた。同時に自らの発言がきっかけでこの有り得ない状況が作り出されたのだと思うと、応援するどころか完全にトラブルに巻き込み足を引っ張ってしまっている事実を今更ながらに自覚して眉が八の字になる。逃げ場のない状況から脱し冷静になり始めた途端ぐるぐると考え込みそうになっていると、今まさに眺めていた横顔が此方を向いた為軽く肩を震わせてしまった。憧れの相手と話している緊張と少しの罪悪感から、心做しか普段より高めのしおらしいトーンで若干声を震わせ。 )

う、うん。大丈夫。でもわたし、キッド様の邪魔しちゃったよね…。



25: 怪盗キッド [×]
2024-12-02 04:11:26



お気になさらず、このくらい大した問題ではありませんので。…まあ、警部のへっぽこさ加減には参ったものですが…。貴女も災難でしたね?

( 彼女に怪我が無い事を本人の口からもしっかりと確認出来た事だし、この後の行動にも支障は無いだろう。此処に逃げ込んだのはあくまで一時的な目眩し、建物の構造上早々見つからない場所ではあると思うが油断は禁物…いつまでも此処に居る訳にはいかない。幸いこの天井裏、屋根裏とも言える場所には設備用らしき窓が複数見受けられる為、外へはそこから出ればいい…と言っても出た先は屋根の上だろうから彼女とは何処で別れるべきか、とこれからの脱出経路を頭の中で組み立てながら会話も疎かにはしない。それにしてもこの状況で普通に会話が出来るとは、更に自分の心配ではなく此方に気まで遣って…中々胆力のある女性だ。だが普段予告現場でよく見掛ける溌剌とした彼女とはどこか異なるしおらしさも垣間見える、そういえば先程の浮かない表情の訳も気になったから強引に連れ去る事にしたのだった、とその憂えた姿を見て思い出す。__怪盗にとってイレギュラーは日常茶飯事であるし、細部まで調査し尽くして念入りに準備を重ねてもいざ本番となったら使われない仕掛けや情報なんてごまんとある。邪魔などとは微塵も感じていないしギャラリーがいてこそ魅せがいがあるというもの。それに今回に関しては完全に警部のへっぽこ推理が悪いのであって貴女は何も悪くはないのだと、身体から力を抜き安心して良いというポーズをとり出来る限り柔らかい声色で、合間に軽口も挟みつつ優しく言葉を掛けて )




26: 鈴木園子 [×]
2024-12-02 10:04:17


さっすがキッド様!超やさし~っ!ううん、わたしは全っ然!だってこうしてキッド様と話せたし、それに──

( 余裕たっぷりにフォローの言葉を掛けられてしまえば、これ以上落ち込んでいるのも野暮なのかもしれない。非常事態でも堂々としている風に見える大怪盗の有り様に胸の奥をきゅんとさせ、単純すぎるほど一瞬で表情が緩んだ。憧れの相手に優しくされた事により心の底から感激して前のめりになり、キラキラとした瞳で嬉しそうにジェスチャーしながら興奮気味に言葉を紡いでいく。勢いのままに貴方へのプレゼントの事までついうっかりと喋りそうになり、そこでようやくハッとして口を噤んだ。まだ完全に脱出できた訳ではないし、いくら貴方が許してくれたとはいえ此方が迷惑をかけている真っ最中。その迷惑がきっかけでプレゼントを渡すチャンスが生まれたのは確かだが、渡すとしても確実に今こんな薄暗い場所でではないだろう。雲の上の存在である怪盗とこんなに接触できる機会など、きっともう二度と訪れないと分かってはいる。渡す場所になどこだわっている場合ではないという正論と、最初で最後の機会だからこそシチュエーションに妥協したくないという乙女心が自身の中で葛藤を始めてしまった。頭を抱えて小さく唸り考え込んでも、結局即断は出来ず。とりあえず何か言葉を続けなければと、無意識に鞄を後ろ手に隠しながら無理矢理言葉を絞り出し。 )

それに、助けてもらってカッコいいキッド様がいっぱい見れたから!



27: 怪盗キッド [×]
2024-12-02 19:22:21



少しばかりスリリングな体験をさせてしまいましたが、貴女が笑顔になってくれて良かった

( 安心するよう掛けた言葉にそこまで効力があったのか、興奮気味にするすると紡がれる言葉達を受けて思わずくすりとした笑みを零す。そこまで深く彼女の事を知っている訳ではないが、知り得る限り明るく振る舞うこの姿こそが彼女らしいと感じる。無理に笑っているようには見えないしとりあえずは元気になって良かった、と安堵の気持ちを微笑みと共に返す。まだ色々と聞きたい事はあるがこんな陰気臭い所でする話でもないだろう。この館があまり高さの無い造りである事も幸いして、今日は警察ヘリの導入はされていなかった筈。壁際や物陰に隠れさえすれば屋根の上であったとしても多少話をする時間くらいは作れるし、話し終えた後の自身の脱出もハンググライダーを使える状況になるので一石二鳥__そう結論を出す。続けて先程考えていた脱出計画を実行に移す為、一番近場の天窓を指差しながら彼女へ提案を投げ掛けて。 )

…と、こんな暗く狭い場所に女性を長居させられませんね。彼処の窓から外へ出られると思いますので、…動けますか?




28: 鈴木園子 [×]
2024-12-02 21:36:57


窓からってまさか…華麗に飛び降りちゃったり!?はぁんステキ…まるで映画みたいじゃない!

( 指差された方向を見上げ、告げられた言葉と視界に映った天窓とを照らし合わせてぎょっとする。窓の外には屋根くらいしかないと思うが、窓から出たところで一体その後はどうするつもりなのだろうか…。そのまま屋根から飛び降りるくらいしか選択肢が思いつかず、二人で屋根から飛び降りているロマンチックな光景を勝手に想像しては、きゃっきゃと興奮した様子で両手を広げてその場でくるくると回りながらはしゃぎ始めて。この状況は貴方にとってはトラブルなのだろうが、やはり自身にとってはラッキー以外の何物でもない。世間を賑わす大怪盗と財閥のご令嬢の禁断の恋…。二人の劇的な逃走劇に、美しい夜景が見渡せる場所でプレゼントを渡しながらのラストシーン…。自らが警部から疑われ逃げている立場である事もすっかり忘れ、憧れの怪盗との都合の良い妄想で頭をいっぱいにする。胸の前で両手を組み、祈るようなポーズで身体をくねくねさせてうっとりと己の世界に浸り──貴方からの問いかけへの返事も疎かになってしまっており。 )



29: 怪盗キッド [×]
2024-12-03 03:11:12



…はは、まだ飛び降りませんけどね。急な造りではないので屋根の上も歩けるでしょうから、ご安心を

( 窓から外へ、そう話しただけであったのに彼女の頭の中では何やら素敵な光景が広がっているらしい。確かに映画等ではよくあるシーンの様ではあるが…、この状況でも随分と想像力が豊かだなと空笑いが漏れ。この様子だとこれも聞こえていないかもしれないが念の為まだ一旦外に出てみるだけで飛び降りはしない事を告げておく。それに飛び降りるにしても彼女を抱えての着地は危険が伴うし、ハンググライダーでは大人二人分程の体重は支え切れずに高度が落ちてしまい長くは飛べない、どちらもあまり現実的ではない。先程使ったワイヤーを屋根に引っ掛ければどうにか降りれる可能性はあるが彼女ご希望の飛び降りる、とは少し異なるだろう。…そもそもこうして時間を稼いでいる間に警部の熱も冷めてくれたら、途中で放り出す形にはなってしまうが彼女を警部達に任せて自身は脱出、という選択も取れるのだが何故だか今日はもう少しこの逃避行を楽しむのも悪くないと思わせられていて__。兎にも角にも想像の中で忙しくしながらくるくる回ったり目をきらきら輝かせている彼女を現実に引き戻す為、一歩踏み出しては二人の間にあった僅かな距離を更に縮めて。片手を差し出しまるで紳士が淑女をダンスへ誘うかの様な仕草で軽く頭を傾けては悪戯っぽい笑みを向け )

それだけ動けるなら大丈夫そうだ。…さあ、逃避行の続きと参りましょうか、お嬢さん?




30: 鈴木園子 [×]
2024-12-03 11:49:33


っ……う、うん…!

( 思っていたよりも近い距離から突然声をかけられ、慌てて我に返る。よりにもよって本人の前で、疚しい妄想を繰り広げてしまった…。若干ぎこちなくあたふたしながら、差し出された手を見下ろせば更に緊張してきてみるみる頬を染めていく。愛しの怪盗の姿を、吸い込まれるようにぽーっと見つめ──何故こんなにもドキドキするのだろうか。大ファンである故に貴方の魅力は知り尽くしているつもりでいたが、いつも遠くから憧れるばかりだった。一度自室に訪ねてきてくれた時でさえ、こんなにも至近距離で話した事はない。当然シルクハットやモノクルで顔はよく見えないが、こうして近くで見ると尚更その美しく華やかなオーラに圧倒されそうになってしまう。まるで何処かの物語に登場する王子様の様な貴方の仕草に、危うく今度は王子と姫が舞い踊る優美なパーティーの風景でも想像しそうになってしまったが…。さすがにそれどころではない。ときめいている場合ではないと己に言い聞かせる様に、ぶんぶんと首を横に振り。もしも今、こんな所を親友に見られたら…。これから自身がしようとしている事を知られたら、どう思われるのだろうか。頭の片隅に何処か他人事のような考えが一瞬過るものの、完全にとろけきった甘い声と共に頷くとおずおずと手を重ねようとして。 )



31: 怪盗キッド [×]
2024-12-03 17:01:16



( 無事彼女を引き戻す事に成功し、気恥ずかしいのかおずおずと手を差し出す様子が年頃の女性らしく何だか可愛らしく思えて。己の掌に重ねられる細い手を優しく、だが離さないようにそっと握り。そのまま軽く手を引いて誘導しながら天窓の方へ近づいて行き、外の様子を確認する為「…少しそのままで」と声を掛けては繋がれていた手を一旦離し、天窓の状態を調べていく。暫く開かれていなかったのかもしれないそれは軽く押しただけではぎしりと音を立てるのみで開く気配は無い。改めて先程より少し力を込めて押してみれば、途中で引っ掛かりがあったもののぎぎ…と重たい音を立ててその引っ掛かりを乗り越えれば後はすんなり開く事が出来た。窓枠からこっそり顔を出し周囲を見渡してみると予想通り警察ヘリが飛んでいる様子は見受けられないし、屋根の上にも人の気配は一切無い。これならば問題ない__そうして一度振り向き後ろの彼女を確認してから躊躇いなく窓枠に足を掛け純白の衣装をはためかせ、先ずは己からひらりと夜の世界へ躍り出て。そしてすぐに元いた場所へ向き直り未だ中にいる彼女へ、暗い鳥籠の中から連れ出す様に再び手を差し出しては緊張を解す為に冗談半分の提案を交えつつ、例え本当に足を踏み外したとしてもすぐさま抱き留められる様万全の体制で待ち受けてみせて )

暗いので足元にご注意を…、怖かったらいっそ抱き着いてきても構いませんよ?必ず受け止めますから。




32: 鈴木園子 [×]
2024-12-03 20:08:18


……キッド様、きれい。ホントに抱きついちゃいたいくらい……。

( 言われた通りに待機しながら、貴方が手際よく窓を開いて外に出ていくまでの鮮やかな様子をうっとりと眺める。器用でマジックが上手な所も、頭の回転が早くて追い詰められたこの状況でも迷う事無くテキパキと動く姿も大変魅力的なのだが…。これ程までに心を動かされる要因は、きっとそれだけではない。此方が迷惑をかけても許してくれる器の広さに、常に此方を安心させてくれる様な細やかな気遣い。丁寧に手を差し伸べてくれる優しさと、本当に全てを包み込んでくれそうな堂々とした佇まい。一体、どんな素晴らしい人物がこの怪盗を演じているのだろう。そして、これまでに何人の女性を虜にして来たのだろう。憧れの人物にここまでして貰えて、ときめかない人間など果たしてこの世に存在するのだろうか。イケメンには目がないが、そこらのイケメンなんかよりも素顔の見えない貴方にずっとずっと惹かれてしまう。先に外に出た貴方の真っ白な衣装が月明かりに照らされてほんのりと輝くその様は、まるで後光が差しているかの如く綺麗だった。すっかり見蕩れて目を細めながら、頬を赤らめぽろりと感想を零す。そのまま導かれる様に窓の方へと歩み寄り、再び貴方に向かって手を伸ばそうと。 )



33: 怪盗キッド [×]
2024-12-03 22:51:44



…これは、お褒めに預かり光栄です。……貴女の様に素敵な女性がそう望むのなら、喜んで受け止めますが…どうします?

( 今夜の空は雲ひとつなく澄んでいて真ん丸の満月と散りばめられた星々がこんな都会のド真ん中でも一層きらきらと輝いている、彼女が感じたように怪盗キッドには正に似合いのシチュエーションと言えるだろう。どこか呆けた様子の彼女の口から零れた怪盗冥利に尽きる賛辞の言葉は素直に頂戴しておき、礼を返す。次いで紡がれた言葉は思わず出てしまった感想…なのかどうか定かではないが、抱き着きたい程だと言われてしまえば何故だかここでこのまま受け流さなければどういう反応を見せるのか…つい素である意地の悪い顔が見え隠れしてしまう。遊び心がむくむくと湧き上がってしまえばもう止める事も出来ず。伸ばされた手を再びゆっくりと自身の手に取って正面から真っ直ぐその瞳を見据えては完全に彼女を試す様な物言いになってしまうが、実際抱き着いてもらってそのまま此方が抱えて支えながら窓枠を乗り越えて貰う方が安全かもしれないし、と誰に言うでもなく己の中だけで謎に保険を掛けていて。シルクハットにモノクル、更に背中に月を背負う形で表情は伝わりにくいだろうが彼女が抱き着いてくるのかこないのか、或いは全く別の行動をとるのか…こんな場所と状況でする事でもないが逆にこんな状況だからこそどの選択肢を選ぶか楽しげに反応を窺ってみて )




34: 鈴木園子 [×]
2024-12-04 01:58:02


──ダメよ!キッド様は、みんなのキッド様なんだから!

( 貴方がどんな顔をしていたのかはよく見えなかったが…。至近距離で見つめられて願ってもない言葉を掛けられてしまえば、意外な展開に目を見開いて──ごくりと息を呑み、動揺のあまり視線が彷徨う。正直、めちゃくちゃ抱きつきたい…。何も考えずに貴方の言葉に甘えられるなら、是非ともそうしたかった。しかし、ふと先程の発言を思い返すと貴方は〝怖かったら〟抱きついていいとハッキリ言っていた。相手は数え切れないほどのファンに愛されている、天下の怪盗キッド様である。窓枠を越える事に関して特に恐怖など抱いていない自身が、このまま貴方の優しさを利用して私利私欲だけでいい思いをしてしまうのは──密着出来た喜びよりも、後ろめたさが勝ってしまいそうだった。つい先程抱きつきたいなんて口を滑らせておいて、どの口が言うんだと我ながら思うが…。大ファンであるからこそ、その他大勢のファンの気持ちが分かってしまう面もあり。ただのファン相手に簡単に抱きつかせるなんて事はせず、もっと自分を大切にして欲しい…なんて余計なお世話にも程がある結論に至れば、やけに真剣な表情で烏滸がましくも説教じみた返しをしてしまった。つい熱が込もって、握る手にも力が入ってしまっていた様子。力強く言い切った直後、早くも後悔に苛まれる。かなり勿体無い事をしてしまった上に、よりにもよって憧れのキッド様に向かって偉そうに啖呵を切って…何をやっているのだろう。あわあわと焦って身を引こうとしながら、少しでも挽回出来ないかと早口で必死に捲し立て。 )

あ…えっと、ご、ごめんなさい!抱きつきたいのはホントなんだけど…わたし、全然ビビってないから!抱きつける理由がないの!



35: 怪盗キッド [×]
2024-12-04 20:32:39



っはは、…いや失礼。意地悪が過ぎましたね、貴女は誠実で勇気のある人だ。では貴女の言う通り、別の機会に正当な理由がある時までそれはお預けと致しましょうか。

( すぐにはっきり窘められれば少しばかり面食らってきょとんとした顔を浮かべてしまう。こんな事を言うとかなり失礼だが一見してミーハーなタイプなのかとも思っていたからそんなにきっぱり言い切られるのは意外であった。だがその後焦って紡ぎ出される言葉をよくよく聞いてみると、己が発した〝怖かったら〟という言葉を律儀にも守っての事らしく。言った自分ですらそんな事は横に置いておいて掛けたカマであったのに、そうまで言われてしまえば何だか拍子抜けしてしまって湧き上がっていた悪戯心も削がれ。これ以上は誠実さを見せる彼女に少し申し訳なく感じて内心失礼な考えを持ってしまった事と試す様な発言をした事への謝罪を告げるが、それでもやはり焦ってフォローする姿は微笑ましくも感じられてしまいついつい最後にまた揶揄う様な事を言い残し。そうしてから改めていつでも彼女の良いタイミングで窓枠を越えられる様に待機の姿勢をとり、だが此処に連れてきた自分の責任として危険な目には遭わせられない為手を離す事はせず。熱が入ってしまっているのか先程より強く握られている手をくい、と軽く上にあげて見せて )

…では勇気のあるお嬢さん、どうぞこちら側へ。




36: 鈴木園子 [×]
2024-12-05 18:33:03


理由…。──キッド様!わたし、いつか絶対に正々堂々とキッド様に抱きついてみせるから!

( 憧れの怪盗の口からまるで次の機会があるかのような発言をされてしまえば、どうしても期待せずにはいられない。理由さえあれば抱きついてもいいのなら…その理由を作る為に今後も頑張る事が許されるのなら、いつか堂々と抱きつける日が来るのを信じて全力で推し続けるのみ。貴方の言葉を完全に真に受けて真っ赤になりながらも一切迷わずにキリッと表情を引き締め、空いている手で自身の胸元をドンと叩いて豪快に宣言し。長年応援してきたキッド様への愛は、ちょっとやそっとの困難でへこたれてしまう物では無いのだ。例えこれが貴方からしてみれば大勢いるファンの中の一人の戯言に過ぎないとしても、直接愛を伝えられるチャンスを逃す訳にはいかない。やらぬ後悔よりやる後悔…と何処かの誰かが言う様に、半ば当たって砕けろの精神である。全力で言い切った後、そのままの勢いで窓へと視線を向けて。繋がっている貴方の手に支えられながら、躊躇う事なく外へ一歩踏み出そうと。 )



37: 怪盗キッド [×]
2024-12-05 22:24:54



ええ、楽しみにしていますよ

( 正々堂々抱き着く為の理由とは一体どんな物だろう…今回の様に危険な場面であったり助けが必要な場面なら理由なんてどうとでもなりそうなものだがきっとそういう事ではないのだろうな__そんな見当違いの考えを巡らせつつも引き締められた表情や胸元を叩く豪快さまで、これから勝負に挑むかの様な意気込みようが何だか可笑しくて少々笑い混じりに相槌を打ち。半ば戯れでした発言ではあったがこうまで清々しい程の宣言をされてしまえばその時が来るのが本心から楽しみに思えて。本来なら相談役の身内だが名探偵程首を突っ込んでくる訳でもない一ファンを自称する彼女と再びこんな機会に遭遇するのは稀だと思うのに、何故だかまた次があるんじゃないかと思わせられるのは彼女の熱量の所為だろうか__。そのまま迷いなく足を踏み出した彼女に意識を戻し、窓枠を乗り越えやすい様しっかり手を支えながらサポートに徹して )




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