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野良犬達の冬(SF/ディストピア/シリアス/若干ファンタジー要素あり)/44


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16: つぎハギ [×]
2024-11-11 22:51:40

【旧魔法都市跡】

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アルゴル兵A「ゼェ……ゼェ……″こ……ここまで……来れば……″ゴホッ…ゴホッ…」(薄暮が差し込む廃墟の廊下でリボルバーを片手に血まみれの手で壁を這いながら、ゆっくりと廊下を進んでいくが、息が荒く足が鉛のように重くなっている感覚を感じていた。彼は最後の力を振り絞って歩みを進め、無数の弾痕と砲撃によって瓦礫になった部屋にたどり着く。痛みに耐えながら辺りを見渡してみると黒板、机、椅子、床に散らばった書物と実験器具からここはおそらく教室だっただろうことが分かる。自分を追っていたM&A社はいないことにホッとしたのかユーラシア大陸の言葉で独り言を呟いていたのも束の間、激しい咳と共に口から血が溢れだす。フローリングの床に小さな赤い水溜まりと口に残る鉄の味から戦闘のために義体化していたこの体も限界を迎えていることを悟り)


アルゴル兵A「ゼェ……ゼェ……″い……息が……苦しい……少し……休もう……″」
アルゴル兵A「″大丈夫……少し……だけなら……そう、少しだ…………___″」(まだ生きる事を諦めていない兵士は悲鳴をあげている己の体を休めるために教室の壁にもたれ掛けながらゆっくりと座り込む。息をするたび焼けるような肺の痛みに耐えながら息を整えて気持ちを落ち着かせようとしている。時間が過ぎる度に視界がぼやけ、景色の色も抜けて色の判別が付かなくなっていき、とうとう体の痛みすらも感じなくなってしまった。男は死期を感じながらも絶命しないように自分を鼓舞しながら体力が回復をするまで休もうとするが、強烈な眠気と倦怠感が襲う。誘惑に負けて少しだけ眠っても大丈夫と言い聞かせて目を瞑った瞬間、緊張の糸が溶けたのか体の力が抜けて、そのまま意識が遠のいて絶命し)


……よし、大丈夫そうだな。……たったのこれだけか……(兵士が息耐え、埃と暗闇が支配する教室に静寂が包まれてからしばらくすると天井の穴から一人の男が降りてきた。フードとガスマスク、軍服では隠しきれない程の歪な義体パーツと大きなバックパックが特徴的な人物はAKMアサルトライフルを構えながらゆっくりと兵士に近づくと首の脈を測って相手の生死を確認する。絶命した事を確認すると最初に義体の状態をチェックするが、胴体にはいままで生きているのが不思議だったくらい多数の銃弾の跡で損傷がひどく、義体化している左腕のパーツも使いものにならない程ガタがきているようで剥ぎ取る価値がないと判断して遺体をうつ伏せに寝かせて背負っていたバッグパックを漁る。だが、入っているものは安物のタバコが1~2本入ったパックと僅かなユーラシア大陸の現金しか入っておらず、彼は大きく落胆する。)

ウーム、頑張って待ったわりに収穫はほとんどなしか………まあ、こいつの銃の弾が手に入っただけましか(この男はこの兵士が衰弱しながら廊下を歩く様子を見てから遠くで様子を見ていた。彼が**ば、パーツと貴重品を剥ぎ取って楽に金儲けしようと考えていたからだ。卑怯で卑劣に感じるかもしれないが、これが野良犬と呼ばれるスカベンジャーの生き方、清廉潔白では明日の命を繋ぐことはできない。遺体の横に目をやるとリボルバーが落ちており、よく見るとこの銃はS&W M500リボルバー拳銃。熊すらも倒す威力を持つ程の強力な銃を持っていたのはおそらくM&A社のサイボーグ兵対策で携帯していたのだろう。本来は頑丈なリボルバーも長らく整備もせずに乱雑な扱いをされていた影響でいつ暴発してもおかしくないボロボロの状態で使い物にならないが、弾は専用の″.500 S&W マグナム弾″が2発程度入っていたのは幸いで常時使っているこの弾薬をありがたく拝借し)

(/大変お待たせいたしました!絡み文投下が遅くなってごめんなさい!)

(/この絡み文に無理して絡まなくても大丈夫です。その時は絡み文を投下していただけると助かります。)

(/いつでも募集は受け付けておりますのでお気軽にお声掛けください!質問だけでも全然大丈夫です!)

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