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 月に叢雲、花に風 /86


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28:  [×]
2024-09-26 03:55:10




【 泣きながら山に死体を埋めてる人×偶然見つけて手伝ってくれた人 】

「うちに来ますか。俺とそちらさんは面識も無い、今ここで偶然あっただけの関係。……もしソレが見つかったとしても、足がつきにくいでしょう」

現実から目を逸らして穏やかな日常を送りたい。
犯してしまった罪への罪悪感といずれ訪れるであろう裁きの日に怯え、恐怖と懺悔で泣いてしまう夜を超えて、また薄っぺらい偽りの幸せ溢れる日常へと戻りたい。
もう完璧な平穏なんて絶対に訪れないのに、さもこれが素晴らしく素敵で最高の日々だとでもいうように、熱々のコーヒーとバターを塗ったパンを朝食にアンタと朝日を浴びながら笑っていたい。



……雨合羽だけでは、冷えるでしょう。
( ざぁざぁと雨が降りしきる中、そこに居合わせたのは本当にただただ偶然。水を吸いずぶずぶと水と空気が混ざった不快な音を立てる汚いスニーカーも、濁った雨の中灰色に染まった視界の中でも、例え人目につかぬよう薄汚れた合羽に身を包んでいたとしても、その人の姿は何故か、何故かどうにも、眩しく映ってしまったから。視界の端に見えたブルーシートと貴方の握るシャベルと、雨か涙か分からぬほどに濡れたいっそ哀れなその姿に、どうしようもなく惹かれてしまったから、もうこれは仕方の無い事なのだと。気付けばビニール傘を彼女の方へ傾け、貴方と同じように冷たい雨に打たれながら声をかけていた。自分らしくない、とは思いつつ、この身を侵食する雨の冷たさを皮膚に感じながらも、内から湧き出る感情はどうにも熱く、手放しがたいので。この瞳の奥で燻る暗い感情を隠すにはちょうどいい灰色の雨の中、無機質とも言える程温度の無い声を重ね手を差し出し、疲弊した様子の彼女から半ば強引にシャベルを取り上げ、まだまだ浅い穴の前へと立ち )
代わりましょう。時間をかけてもいけない、俺がやった方が早い、ので。



私と地獄で生きてくれ

あの後、自主する予定だったかもしれないし、後を追うつもりだったかもしれない。それか全てを忘れて生きて行っていたのかも。だがそれは起こり得なかった。私という介入者のせいで、彼女はここから先もずっとこの地獄で生きていく事になってしまった。
幸せにするなんて事は言えない。ただ、私も共に、同じ地獄で生きていく。


不安で押しつぶされそうな夜はそっと静かに寄り添って、ようやく寝付いた君を起こさないように朝のカーテンは開けずに君の寝顔を眺めたい。
深いクマを優しくなぞりたい、涙の痕に口付けを落としたい。そして君が起きた後には何事も無かったかのように紳士ぶりたい。





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