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その眩しさに〆/180


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自分のトピックを作る
21: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2024-06-25 19:14:29


( そういえば夜に音楽番組があったなー、なんて相槌を打ちながら自分たちの楽屋にたどり着くと、中に入るように促してテーブルに置かれた色紙と油性ペンを手に取る。あまり時間を費やすものでもないので実はあまり書きなれていないサインを手早く色紙いっぱいにでかでかと書いて、右上と左下には“住岡 美風くんへ、雪山 ユキより”を追加する。お笑い芸人がアイドルにサインを書くって変な感じやなぁと俯瞰していると、今度は食事に誘われてしまい瞬きを数回繰り返した。
驚きのあまり色紙から顔を上げたまま固まっていると、此方の返事を待たずに相手が謝ってくるものだから、慌てて「ええけど」と言葉を発する。)


別に変なことでは無いやろ。いや、正直ビックリしたけども。あれやな、住岡くんって案外積極的やねんな。
ちょっと待ってなー、住岡くん、今まだ携帯持ってないやろ?

───はい、これ、俺の連絡先。仕事終わった後にでも登録しといてな。


( まさか食事にまで誘われるとは到底思っていなかったのだが、まぁ、異業同士で交流するのも良い刺激にはなるだろうし、彼の言葉を聞く限り、彼は純粋に自分と仲良くなりたいと思ってくれているのが伝わるし、そんな子犬のような顔をされては無下にすることは出来ない。
サインを渡す際、そこら辺に置いてあった裏紙をちぎり、自分のIDと電話番号を書いてサインと共に差し出した。)


22: 住岡 美風 [×]
2024-06-25 20:40:28




えっ……い、いいんですか?ありがとうございます!今夜生放送終わったらすぐに登録して連絡しますね!!


( サインと一緒に渡された連絡先に目を白黒させて、それを受け取るとMV撮影でもなかなか出さないような満面の笑みを浮かべて心から礼を言った。下の名前まで覚えてくれてるんだ、しかも漢字も合ってる、すごいな……としばらく多幸感に浸ったままサインを眺めていると、楽屋の外から僕を探していたらしいマネージャーの声が聞こえて一気に現実へと引き戻される。そろそろ行かなければいけないのかと名残惜しさもあるが、この喜びを糧にすれば次の仕事も頑張れそうだ。あらためてユキさんの方へ向き直ると、深々とお辞儀をして『本当にありがとうございました。絶対ご飯行きましょうね!』と伝えて、帰り際、何度も振り返ってはへらりと笑いかけ、少し進むとまた振り返り、笑って。そんな調子でなかなか出ようとせず、最終的に痺れを切らしたマネージャーに外から引っ張られようやく楽屋から出て行った )



───『夜分遅くに失礼します。こんばんは、住岡です。本日はお世話になりました』と……んー、やっぱり事務的すぎる気もするけど…最初はこのくらいでいっか。よし、送信……!


( 音楽番組の生放送が無事終わった。どうやらユキさんとの交流でアドレナリンが大量放出されたのか、なかなか良いパフォーマンスが出来た気がする。今日のスケジュールを完遂した今は、自宅でぶつぶつと一人言を呟きながらスマートフォンと睨み合っていた。番組を見たファンの反応をエゴサするのも後回しに、かれこれ小一時間ほどメッセージの文言について悩んでいたが、ようやく送信を押す。つい数時間前までカメラの前で歌い踊って、いつもより調子良くファンサを決めていた"アイドルの住岡美風"の姿はそこにはなく、ただ彼からの返信を待ち望むしがないファンの姿だけがあった )





23: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2024-06-25 21:42:19


( マネージャーに引っ張られていく姿を見て笑っていると、入れ違いで相方がやってくる。『どしたん?えらい楽しそうやったやん』と問われると、衣装のスーツを脱ぎながら「アイドルにナンパされたわ」とだけ言っておいた。とはいえ、いくらファンだといったって、漫才を気に入ってそこから少しハマってくれているだけだろうし、相手は“勉強させてもらっている”つもりだろうし、あくまで自己向上の為だろうと思っていた。
だって、ちょっとしたインタビューの仕事を終えた頃、画面の向こうで丁度パフォーマンスをしていた彼はとても輝いていて、ぽっと出の若手芸人にお熱なんてやはり冗談なんじゃないかと思ってしまうほどだったから。)


──『 固っ!業務メールか!俺も連絡先登録しとくなー!
あと、仕事お疲れー!歌番組みたで、めっちゃかっこよかったやんー』


( 一日の仕事を終えて自宅のソファーで脱力していた時、携帯の通知音がなり視線を向ける。どうやらあちらも帰路についたのか、メッセージには彼の名が。ついついメッセージ上でもツッコミをいれてしまいながら、とりあえず生放送を視聴しての感想を送っておく。)


24: 住岡 美風 [×]
2024-06-25 23:49:55




『すみません(笑) メッセージでも緊張しちゃうんです。番組見てくれたんですか?ありがとうございます!ユキさんのおかげで頑張れました』


( スマホを一旦机に置いてからも気になってしょうがないので横目でちらちらと確認していると、ついに彼からの返信がきた。案の定堅苦しいとツッコまれて思わず吹き出してしまったが、メッセージを見た瞬間にユキさんの声が脳内再生されてしまったのだから仕方ない。生放送を見てくれたことに対して感謝の言葉を打ち込み、引き続きすいすいとフリック入力をしていく )


『来週の水曜日、丸一日オフをもらったんです。もしユキさんのご都合が合えばその日に食事に行けたらと思ってます。お店は僕が予約しておきますので!』


( 実はユキさんと別れた後、早速マネージャーに交渉して休日を作ってもらっていた。彼も僕が雪山のファンだということを知っていて、最近は根を詰めていたというのもあり、休みが欲しいという望みを案外快く受け入れてくれたのだ。といっても、ユキさんも多忙だろうから都合が合わないこともあるだろう。その時はまたマネージャーに頑張ってもらおうと楽観的に考えながら、ええいままよと送信を押した )





25: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2024-06-26 08:25:18


( 来週の水曜日か、とすぐに帰ってきたメッセージを読んでスケジュールの記憶を辿る。とはいえ、有難いことに詰め込まれたスケジュールをしっかり把握出来ているはずもなく、潔くマネージャーから送られてきていたスケジュールの一覧を開いた。
すると、思わずお、と小さく声を出す。水曜日は丁度相方のヤマのみ仕事が入っており自分は休みだった。その代わり前日は自分のみ仕事なのだが、マネージャーが交互に休みを組んでくれていたらしい。それにしても丸1日休みが被るとは偶然にも程がある。)


『 今確認したら、来週の水曜日ちょうど俺も休みやったわ!
予約まで任せていいの?ほんなら、お言葉に甘えるわー』


( 相手に全て任せ切りでなんだか申し訳ないと感じるが、まぁ、向こうから誘ってきたのだしここは素直に受け取っておこうと素早くメッセージを作成し送信ボタンを押して。
ただ1つ、鬱々としているのは、正直自分はあまりアイドルが好きでは無いということだ。─いや、好きじゃない、と言うのもなんだか語弊があるが、事務所のレールに乗っかりプロデュースされてのし上がる大手のアイドルやタレントとといった類はどうにも鼻につく。否、彼の場合はどちらかというと自分の中にあるアイドル像と少し違うというか、純粋に努力家な気もして正直どのように接したら良いのか分かっていない。己の負けず嫌いやプライドが邪魔をして、純粋にファンだと言ってくれている事に喜べない気持ちもあり頭を抱える。
こんな調子で食事にいくのだから罪悪感だってあるし、とはいっても誘われたことは嬉しくもあるし、そんな天邪鬼な自分に対して小さくため息をつき、明日の支度をして寝る準備にとりかかった。)



26: 住岡 美風 [×]
2024-06-26 10:36:59




『本当ですか!では良い感じのお店探しておきますね。ユキさんとのご飯、楽しみにしてます!』


( 偶然、というか奇跡的に提案した日時と都合が合ったようで、ここまできたら神様が雲の上のどこかで僕の運勢を操作しているとしか思えない。なにもかも実力不足なところはコンプレックスだが、昔から運だけは良かった。そんな自分の強運に感謝しつつ、返信を打ってさっそく当日のプランを練り始めた )



───あ、ユキさん!!……って、大きな声出しちゃった、すみません…


( 一週間はあっという間に過ぎていき、彼との約束の日。ディナーの方が食事が終わった後にも気を遣わず別れることができるだろうと、夜の時間帯に駅前で待ち合わせをしていた。僕としてはいつまでも一緒にいようと苦じゃないのだが、彼からすればまだ知り合ったばかりの信頼が置けない奴だと思う。最初のうちは一歩ずつ進展していけばいいだろうという考えだ。なんだか恋愛テクニックでも駆使しているような不思議な気持ちになっていると、ふと彼の姿を見つけ、思わず大声で名前を呼んでしまって。慌てて声量を抑え、今度は極端に小さな声で平身低頭して謝る。昨夜上手く寝付けなかったせいで若干寝不足で疲れも出ていたが、彼を見た瞬間、途端に元気が湧き出てきた。青みがかった色付きサングラスと黒マスク越しでも隠せぬ笑顔で、彼を連れてとある店へ向かって歩き出して )


せっかくのイタリアンなんですけど、僕あのお店のたらこスパゲッティが好きで……美味しいですよね、たらこ!





27: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2024-06-26 20:20:22


( 仕事に没頭していると彼への複雑な気持ちなども忘れあっという間に約束の日になってしまった。
普段はカラフルで派手なスーツ姿だが、この日は私服と言うこともあり、白いTシャツに黒のスキニージーンズ、白のスニーカーに黒のショルダーバッグというシンプルでラフな格好で待ち合わせ場所に立っていた。ネックレスにピアスとアクセサリーも程々に身につけ、キャップとマスクで一応身バレ防止もしておく。自分は身バレしてもしょうがないと思うが、待ち合わせしている相手が大人気アイドルと言うこともあり、今日だけは絶対にバレたくない。
…しかし、当の本人が大きな声で呼びかけてくるものだから、思わず人差し指を口元に当てながら慌てて其方へ駆け寄った。)


アホか!声でバレたらどないすんねん!


(夜ということもあり顔は見られないにしても、ファンからすれば声でバレることもあるだろう。『ほんま気ぃつけや』とまるでお母さんのように反省している相手へ再度注意すると、予約してもらったお店に向かい並んで歩き出す。
サングラスとマスクのせいで表情は見えないが、それでも声音が弾んでいるのが丸わかりで思わず笑いそうになるが、それを抑えて相手の言葉に返答を。)


へぇ、たらこ美味いよなぁ、俺も好きやで。
それオススメなんやったら俺も頼もかな。


28: 住岡 美風 [×]
2024-06-27 10:41:44




本当におすすめですよ、あ、でもピザも美味しくて───


( 雑談をしながら歩いていけば、数分で目的の店に辿り着いた。落ち着いた雰囲気の店内で半個室の席へ案内される。テーブルを挟んで向かい合う形で座ると、暖かなオレンジ系色の照明に照らされたユキさんを見て『そのアクセサリーすごく似合ってますね』と一言。外にいた時は暗くて気づかなかったが、ピアスなんてつけるんだとまじまじ見つめる。彼の耳にピアス穴が開いていることすら知らなかった。自分の勉強不足を実感して内心悔しがっていると、ふとメニュー表を持ってきた女性店員に声をかけられて )


『すみません、もしかして住岡美風くんですか?私、妹と一緒にいつも応援してて……!』


( 突然のことに少し戸惑ってちらりとユキさんの方を見るが、彼の存在は店員の視界に入っていないのか、どうやら正体に気づいていないようだ。こういうのは極力バレない方が良いだろう。店員の注意を引くようにマスクをずらして顔を晒すと、にこりと笑いかけて感謝の言葉をかけた。それから握手やお店に向けてのサインを快く受け入れていけば、店員は満足そうに店の奥へ戻っていった。ここまで対応すれば、彼女も仕事に集中して再度ファンとして話しかけてくることはないだろう。まさかお店側にファンがいたとは思わず、不測の事態に驚いたが、自分を応援してくれる人と話せるのは素直に嬉しかった。ほったらかしにしてしまっていたユキさんの方に向き直り、苦笑しながら肩の力を抜いてぐでんと背もたれに身を預けた )


あはは、バレちゃいましたね。でも、ファンの子に会えて嬉しかったなぁ





29: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2024-06-27 23:11:28


( 店内に入り案内された席へ腰掛けると、此方のアクセサリーをまじまじ見つめる相手に「結構すきやねん」と謎にドヤ顔をして自慢する。とはいえ、こうしてストレートに褒められた経験があまり無いので、イケメンの天然人たらしは心臓に悪いな、と心の中で呟く。
半個室だしマスクぐらいは外していいかなと手をかけたその時、相手が店員に話しかけられているのを見てマスクを外す動作を中断し、ささっと貰ったメニューへ視線を落とした。こんな所にもファンがいるなんて、と半ば悔しがりながらも、にこやかに対応する様子をちらりと見る。その表情はファンに会えた喜びが心の底から滲み出ていて、苦を感じさせるものがひとつも無い。きっと彼は、純粋にアイドルとしての努力心や思いを真っ直ぐ持っているんだろうなと思う。
去っていく店員の背を見送り、苦笑いしながら脱力する相手に小さく笑うと、やっとのことでマスクをとり頬杖をついた。)


さすが今をときめくアイドル様やなぁ、どこいってもファンの子いてるんちゃう?
ファンの子もめっちゃ喜んでたし良かったやん。…って、あんなエグいファンサされてもうたらそら嬉しいか。


30: 住岡 美風 [×]
2024-06-28 00:14:23




全然、そんな……声をかけてくれるのも勇気がいるだろうし、想いを伝えてくれたら僕なりに返したくなるっていうだけで、大したことではないですよ


( ユキさんの言葉に首を振りながら謙遜して、少し視線を落とす。本当に大したことではないのだ。こんな僕でも応援してくれるファンがいて、その人達に向けてアイドルとして当然の振る舞いをしているだけ。それでもユキさんが評価してくれたことは嬉しくて、首の後ろに手を当て照れるような仕草をする。そして、あらためて正面に座るユキさんを見ていると、服装やアクセサリーを含め、どことなくいつもと雰囲気が違う気がして一瞬どきりと心臓が大きく動いた。画面越しに見る時や先週初めて会った時とは違う、プライベートの彼と対面しているんだと思うとまた緊張してきて、開いたメニュー表で顔を隠しながら誤魔化すように呟いた )



ぼ、僕は何にしようかな……このカルボナーラも捨てがたいですよね




31: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2024-06-28 21:41:44


カルボナーラな、確かに絶対美味しいわ。
…んー、俺は住岡くんオススメのたらこスパゲティとピザにしよかな。そんで、ピザはマルゲリータ一択や。


( 大したことは無い、と謙虚に振る舞う相手には「大人やなぁ」と感心するように呟く。メニューで顔を隠してしまう様子には首を傾げつつもあまり気には止めず、自身の注文内容は既に決めていたらしく上記を述べた。
店員が持ってきてくれたお冷を受け取り、1つは相手の方へ差し出してもう1つは早速口へと運び喉を潤した。平然として見えるかもしれないがこう見えて待ち合わせのタイミングからかなり緊張しており、水を飲んだことでやって一息ついた気分だ。こうして相手を目の前にしていると、仕事のお陰で忘れていた複雑な気持ちがぶり返してくるし、ぶっちゃけ自分の何かしらの粗相でアイドルとしての顔に泥でも塗ってしまったらと思うと堪らない。芸能人同士がプライベートで会うというのはそれだけリスクがあるし、なによりも相手が相手だ。
しかし、せっかく誘って貰ったのにそんなことばかり考えるのももったいない気がして、ソファの背もたれに身を預けながらリラックスすると、せっかくだし、と1つ質問をしてみて。)


あんな、俺聞いてみたいことあんねんけど。
住岡くんはなんでアイドルやろうと思ったん?きっかけとかなんかあったたんかなーって気になってさ。



32: 住岡 美風 [×]
2024-06-29 14:01:29




きっかけ、ですか……。
───高校生の時、僕の知らない間に母親がオーディションに応募してて。書類審査が通って、面接も受かって、気づいたらこうなってたーみたいな……あはは、僕って意志薄弱なんですよね。だから流されるまま生きてきました


( 差し出されたお水を受け取って礼を言いつつ、彼の質問には少しの間考え込むと、咳払いをしたのちに答え始めて。強い意志を持ち、お笑い一筋で進んできた彼からすれば、僕の話は生ぬるくて逆鱗に触れるようなものかもしれない。しかし、今更取り繕おうとしたところで口は止まらず、いっそのこと笑い飛ばしてほしくてへらへらと笑ってみせる )


ずっと、何をやっても中途半端。周りと比べて実力不足で落ち込んでたそんな時、たまたま雪山さんの漫才を見て、笑顔になれたんです。あの時は、……本当に、救われました


( メンバーの中には、アイドルを目指し長年苦労してきた努力家。天性の輝きを持つ一番星。場を盛り上げるお調子者。個性的な顔ぶれが揃っている。それなら、僕の個性は?と自分に問いかけても、解答は出ない。歌や踊りも初心者から始めて、体力も精神力も不足している。良くも悪くもビジュアル担当。そんな自分に嫌気がさして絶望感に苛まれた時、つけっぱなしのテレビから流れてきた雪山の漫才を見て、あんなに沈んでいた気持ちが一瞬で消え去った。お笑いのパワーをもらったのだ。誰かに笑顔を届ける、希望を届ける。アイドルと芸人は形さえ違くても、その信念は共通していると思った。ゆえに、僕はユキさんに憧れを持ち、虜にされたのだ。一通り話し終えて、水を一口喉に通すと「つまらない話ですみません」と頭を下げた )





33: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2024-06-29 20:04:06


最初は流されてたかもしれへんけど、今こうして活躍できとんのは自分のおかげもちゃんとあるやろ。少なくとも、さっきのファンの子みたいに、一人一人にちゃんと向き合ってるのはかっこええで。
それに、俺の漫才で救われたなんて、いくらなんでも大袈裟やと思うけど…まぁ、それは素直に嬉しいわ。それからファンでいてくれてるんやろ?

( 家族からの推薦でアイドルのオーディションを受けたという話はよくある。彼のように勝手に応募されて、というのもざらだろう。運も実力のうちだというがまさにその通りだと思うし、そもそもやる気のない奴ならオーディションに受かったところで途中で辞めるだろう。しかし、彼は向上心があるからこそ周囲との実力差に落ち込みトークの勉強までしている。その姿は素直に応援したくなるし、先程のファンの子への対応を見ていれば真面目で切実で、優しい性格だとすぐに分かる。
自分の漫才で救われたという言葉には少し照れくさそうに視線を外して頬をかくが、みんなを笑顔にしたい一心でお笑いをやっている身からすると、こんなに嬉しい言葉はない。
だが、自分のファンだと公言し慕ってくれているからこそ、やはり後暗い感情を隠したまま接するわけにも行かず、もう一度お冷に口をつけると、「でもな」と今度は相手の視線を真っ直ぐ見つめて言葉を続けた。)

住岡くんには隠したくないから先に言うとくわ。
…俺、アイドルとかタレントとか、あんま好きやないねん。



34: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2024-06-30 19:24:05


(/上げです!)

35: 住岡 美風 [×]
2024-06-30 22:13:07




( まさか、こんな話をした後に「かっこいい」なんて褒められるとは思わず、面食らった顔をして話を続ける彼を見上げた。照れるように問いかけられた言葉に頷き返す。あの"救われた日"から雪山の……ユキさんのファンになったことは言うまでもない。面白いと思う芸人さんは数えきれないほど存在するが、ユキさんは、それらとはまた違う目線で見てしまう。芸人としての彼も好きだが、それだけではなくて、一人の人間として尊敬しているし好意的な感情を向けている───出会ったばかりの奴にこんなことを言われても困惑必至だろうから、この感情は「ファン心」という綺麗な感情でラッピングして伝えていた。実際は、そんな純粋なものではないのだが、これを本格的に自覚してしまったらせっかく繋がれた関係にヒビが入ってしまう。お互いの立場を守る為にも、この感情には蓋をしておかなければならない。それでも溢れ出る気持ちが先行して、こうして食事に誘ったりと積極的に距離を縮めようとしてしまっているが、そろそろ自重しなければ……とひとり思考していると、ふと彼と目が合う。その表情を見て、何故だか嫌な予感がした )


……!そ、それは、どうしてですか……?



( 彼の口から放たれた思いがけない言葉がずしんと頭に響く。「好きではない」とは、一体どういうことだろうか。さまざまな番組でタレントさんと絡む時や、楽屋挨拶に来てくれた時も、そんな素振りはいっさい感じられなかった。勝手に仲間意識を抱いていたことを真っ向から否定されたように感じ、思わず身を乗り出しながら聞き返した )



( / 遅くなりすみません!上げありがとうございます





36: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2024-06-30 23:08:39


──あ、いや、住岡くん達が、とかそういう訳やないねん!俺の勝手な偏見というか…その、個人的にアイドルとかタレントっていう職種にいい思い出がないだけやねんけど…。
…正直、アイドルもタレントも“顔が良ければええんかい”って思ったこともあって、あんまり努力しないイメージがあって嫌いやった。俺らはこんな必死にやってんのにって…。

でもな、住岡くん達はそんなんと違うって分かってる、ちゃんと努力しとるし。ホンマ、好きやないって言うのも、単なる俺の私情やねん。


( 身を乗り出す相手に、首を横に振りながら慌てて弁解しつつ、少しばかり気まずそうに話を続ける。
良い思い出がないと言うのも、直接アイドルやタレントに嫌がらせをされた訳ではなく家族の問題であり、このことを相手に言うのは筋違いかもしれないが。…8つ年上のでタレントの兄、雪田冬馬(ゆきた とうま)は、その容姿に加え俳優としても人気が高かった。しかし、対して努力をする訳でもなく周りにチヤホヤされて育ったせいか弟の自分にも高圧的で、兄のタレント業に味をしめた両親も自分に同じ道を強要しようとしていた。昔からお笑いが好きだったもののそれを否定され続け、芸人を卑下し真面目に努力する人間を嘲笑っていた。“顔が良いんだからアイドルにでもなれば稼げるのに”そう言われ続けたおかげで、アイドルだとからタレントとか、俗に言うキラキラとした人間が鼻につくようになってしまった。相方とマネージャーは兄の存在を知っており裏でこっそりと共演NGにして貰っている。未だ兄も現役だが、自分は本名を公開していないし、少しばかり顔が似てるだけで兄弟だとバレはしないはずだ。勿論、バレたところで真っ向否定してやるつもりだが。
──先程注文を済ませていたらしく、店員が料理を運んでくると小さく会釈して礼を良い、相手の料理を目の前へと運ぶ。自分が注文したたらこスパゲティに視線を落としながら、今度は「ごめんな」と小さく呟いた。)


住岡くんにこうやって誘われんのも、話しかけてもらえるのもめっちゃ嬉しいねん。けど、俺の中のその偏見はすぐ消えるもんやないし、多分、今後絡んでくれたとして、キツイ言い方をしてしまうこともあると思うねん…。
…何言うてんねんって感じやろ?そういう訳やから、今後、俺の事嫌になったら無理して話さんでもええからなーって思て。


( 卓上に置かれたカトラリーケースからフォークを1つ取り出せば、それを相手へ手渡しつつ、上記を述べると眉尻を下げたまま少し申し訳なさそうに笑い)



37: 住岡 美風 [×]
2024-07-01 01:06:48




───僕、そんなことも知らずに……すみません、僕と話すのつらかったですよね



( 一旦呼吸を落ち着かせ、彼の話を静かに聞く。途中運ばれてきた料理を受け取りながらも、思考は上の空だ。僕のような職種に苦手意識を持つという彼は、今この話をする直前までそのような素振りは一切なく、明るい笑顔を向けてくれていた。今だって持ち前の面倒見の良さが働いているのか、フォークを手渡してくれる優しさを、苦手だというアイドルの僕に向けてくれている。ずっと、無理をしていたのだろうか。僕のソロが好きだと言った時も、僕の名前の漢字ひとつ間違えずサインを書いてくれた時も。苦手だというわりに良くしてくれた記憶しか思い出せず、頭が混乱する。僕なんかに愛想良く接してくれているのも、プロ意識でこなしているのだろうか。本当は、葛藤があるのではないか。彼の話を聞いているうちに胸が締めつけられ、無意識に眉を顰めていた。自分が悲しいのではない、彼の気持ちを想像して苦しくなってしまった。彼が言うように、今後はもう会わない方がいいのかもしれない。その方が、彼を苦しめることもない。"アイドル"の僕が目の前にいたら、彼は傷つき続ける───ふと、ひとつの考えが頭をよぎった。アイドルという職種に抵抗があるのなら、その部分を見ないフリすればいいんだ。名案を思いついたようにパッと顔を上げると、言い放った )



……それじゃあ、僕のことを"アイドル"としてじゃなくて、ただの友人として見てみるのはどうですか?例えば、僕のことをテレビで見かけたら双子の別人だと思い込む……とか!そしてプライベートで会う僕はアイドルでもなんでもない、ただのユキさんの友人なんです。
もちろん簡単なことではないし、ユキさんには、苦しい思いをさせてしまうと思うんですけど……僕、ユキさんともっと仲良くなりたいです。……そんな偏見を忘れてしまうくらい、僕のことをちゃんと見てほしい。




38: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2024-07-01 08:41:55

( 眉を顰め静かに話を聞いてくれる相手の顔を見て、やっぱり言わなければよかったかなと少し思った。せっかく自分のお笑いを褒めて認めてくれていたのに、自分のせいでありながらなんだか少し悲しくなってしまって。しかし、パッと顔を上げたかと思えば思いがけない提案をされ、思わず吹き出してしまって。)


……双子て。…ふ、アハハッ、そうやなぁ、そら名案かもしれへんわ。
でもな、これだけは勘違いして欲しくないねん。俺、住岡くんがアイドルとして凄いと思ってるのも本心やで?
そら俺らより売れてるのは気に入らんけどな!同期やし、特にライバル意識は強いで。


( 確かに偏見も苦手意識もあるが、彼らのパフォーマンスに嘘偽りは無く、それを凄いと思う気持ちも本心そのもので。だが、その後にわざと不服そうにしかめっ面をして気に入らないとは言いつつも、先程よりも随分と表情を晴れやかにさせていた。
アイドルとして頑張っているのも誰でもない彼自身なのに、その面を全て捨ててまで自分と仲良くしたいと思ってくれているその気持ちがなんだかとても嬉しかった。彼と親しくなれば、アイドルへの偏見も嫌悪感も拭われるかもしれないと勝手ながら期待を抱くと、少しばかり身を乗り出して相手の頭を両手でくしゃくしゃと撫で回し、悪戯っこのような笑顔を向けた。)


ありがとう。お前はホンマにええ奴やで!
こんな俺でよければ、仲良うしてな。そんで、俺らがお前らよりもたくさんテレビに出て売れたるわ。



39: 住岡 美風 [×]
2024-07-01 12:48:39



はい、僕達も負けませ───


( 僕の提案に笑い出した彼は、どこか気持ちが軽くなったような表情で言葉を返す。それにひどく安心して、こちらもつられて笑いながら言い返そうとした、その瞬間。彼の両手が伸びてきて、僕の頭をロックオンしたかと思えば、「えっ」と声を出す間もなく髪の毛を撫で回されてしまった。人に頭を撫でられるなんて大人になってからあっただろうか。メンバー同士の距離感バグが発生しがちなうちのグループでも、さすがに頭を撫で合うことはない。唐突に身体的距離を縮められて、耳元で響くくしゃくしゃと髪が擦れる音と手の温もりが非現実的に思えて、どうしたらいいか分からずされるがまま。そして、ふと向けられた笑顔が、今まで見たことのない顔をしていたものだから、つい )



……! か、かわっ……


( 思わず声が漏れたが、この言葉は伝わってはいけないと瞬間的に判断して口を閉じた。……かわいい、と思った。尊敬する歳上の彼に、ほんの数秒目を奪われた。なにしろ彼は顔が良い。そりゃ芸能人はみんな揃って綺麗な顔をしているが、彼は芸人さんでありながらもとても顔が整っている。隠れ顔ファンも多くて、あまり漫才は見たことないけど顔は好きーという人も多い(僕はそんな人を見るたび漫才も見てほしいと強く願う)その顔に、あんなふうな笑顔を向けられたら、一瞬おかしな思考がよぎっても僕を咎める余地はないだろう。こんな姿を見せられちゃしょうがない、不可抗力だ。───心の中でつらつらと言い訳がましく言葉を並べていても、顔の熱はおさまらない。彼の複雑な想いを知って、適切な距離をとりながら寄り添いたいと思う反面、胸の奥に仕舞い込んでいる感情が早く気づけと心臓を叩いてくる。しかし、せっかく打ち解けてくれたんだ。彼を困らせてしまう感情は包み隠すしかない。彼の手が離れると、ぶるぶると首を振って余計な邪念を振り落とし「そろそろ食べますか」と顔を熱らせたまま、少し冷めたカルボナーラを一口 )



ん、美味しい。……なんというか、クリーミーで、美味しいです。……あーダメだ、全然うまく食レポできないなぁ。ユキさん、お手本見せてくれませんか!




40: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2024-07-01 18:56:57


( 何やら言いかけたように聞こえたが鮮明には聞き取れず頭の上にハテナを浮かべ少しばかり首を傾げた。しかし、「食べますか」の声に頷くと、自分もフォークを手に取ってたらこスパゲティの麺をくるくると巻いていく。1口目を頂こうかと口を開けた時、一足先に料理を食べた相手がおもむろに食レポを始めた。だが、どうやら納得出来ない様子で苦虫を噛んだような顔をすれば此方へと食レポを振ってきて「無茶ぶりやなぁ」と笑いつつ返答を。)


まぁええわ。俺もあんま上手くはないんやけど
──…ん、んまぁ!ここでスケトウダラ養殖しとるんちゃうかってぐらいたらこめっちゃ新鮮やし、粒大きくてしっかりしとる!クリームも濃いかと思ったけど案外しつこないし、おかわりいけそうなぐらいや!
…って感じやな。そんでもってホンマ美味い!


( 1口目食べて目を輝かせると、そのまま食レポモード(とはいえ少しばかり声量は抑えているが)で喋り出す。今回はあまりおふざけは入れずで自分の思っていることをそのまま伝えているだけなのだが、まぁ確かに声音や表情などの表現力というのは大事かもしれない。─なんて、自分も食レポや街ロケなんかはまだまだ勉強中なので偉そうに言えた口では無いが。軽くお手本とやらを見せると、そのまま2口目3口目とパスタを口に運んでいき水を飲む。どうやらこのパスタをお気に召したらしい。)


これは俺の完全な意見やけど…、上手いこと言おうとするとから回る気がするねん。トークもそうやけど、自分の感想を正直に伝えた方がウケるんとちゃう?それでズレたこと言おうが、それはそれで笑いになるし拾ってもらえるやん?



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