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--゜。-- 御先傾危へ献杯〆 -- 。゜--/27


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自分のトピックを作る
21: 狐魅 [×]
2024-06-18 21:59:52



~~~ない、ないすっと!んぐ、む。ぷ、───( 指先が顎に触れて下ろしていた面を持ち上げられる。彼の行動に不思議そうな顔をして見えそうで見えない前髪の奥の目を探し追い掛けていれば、注意を引き戻すようにぐにぐにと頬を揉むように触られた。特別痛みは無いが違和感は有る居心地の悪さが不服となり、隠れずに顔に浮かんで。そんな不満は表情だけに留まらず、恐れを知らぬままに言葉に変わってその手を払おうと顔を振って逃げようとして。頭部を左右に一度ずつ振ってみたが面を掴む手を払う事が叶わず、言葉の真意こそ掴めなかったが単語として覚悟を示すの声が頭に残った。冷たい瓶を咥えると喉の奥へ流れ込む液体を口から吐き出すことはせず、呼吸も中途半端なまま陸で溺れる奇っ怪な経験を。流されるアルコールをこぼさないように必死に食らいつきゴクゴクと喉を動かすのは折角貰った服を汚したくない気持ちだけで、苦く通った箇所がカッと燃える熱い液体は少しも美味しいとは思えなかった。ざっと多く見積った量にしてグラス二つ分とそんなに多く飲んだ訳では無いが、初の飲酒では限界のようで、こぽこぽと溺れるような音が喉の奥からし始めたのを合図に傾くビンを正そうと腕を伸ばし )





22: 烏有 [×]
2024-06-19 22:39:59




( 避けようとする細腕も所詮子供の力とは言え素直に退いて、些か程軽くなった瓶の中身に目を眇める。微量とはいえアルコールの濃さも相俟って飲酒の初歩、或いは通常の耐性では酩酊に陥りかねない酒量。ほぼ無理矢理に流し込んだ少年の胃の腑が耐え得るかは知ったことではないが、価値の分からぬ御銘酒を取り零すほど無粋でもないらしい。合図のない限り我関せずを貫く店内の空気が濃淡を描くようにさわざわと塗り替えられ始め、値踏みに近い視線が相手へと降り注ぐ。これで漸く選考の壇に立ったようなものである。退いた瓶の首を掴んで残りを一気に飲み干すと、片手でくしゃりと前髪を掻き上げ息を吐き。「 肴もなけりゃ盃も無いが、まー酌み交わしたんじゃけ三献じゃ。次はお前の覚悟──生き残りたきゃ示す番。 」どん、と空壜を机に放り投げると同時に何かを察した店員二名が視線の先の" 鼠 "を捕まえ、両脇を拘束された男がソファの前へと連れて来られる。特段の徴も無いような中肉中背の目にはまだ若年らしい恐怖と疑問が浮かんでおり。捕まったまま地に膝を突くその面持ちには一切構わないままソファ前のテーブルの上にゴト、と並べ始めたのは殺傷武器の数々。銀色のナイフに小型の銃、薄緑の液が入った注射器に錠剤。見た目よりも重苦しいそれらはすべてコート下に仕舞われており、取り出したものは一部に過ぎず。順序もあくまで思いつきに過ぎないのか目立った整合性はなく、くるりと振り向いた刹那露わになったままの瞳に浮かぶのは冷笑と品定めが混じった酷薄さで。暗に従わねばこの場で切り捨てると言わんばかりに食指で机をゆっくりと叩き )好きなの選んで、ソレ、お片付けしようなァ。……出来るよなァ狐魅?






23: 狐魅 [×]
2024-06-19 23:28:04




( 心臓に火がついたらこんな感じだと疑似体験をしている気分で、ドクドクと脈打つ心臓は熱くて熱くて仕方がない。深く酸素を吸い込みたいのに肺が半分ほど縮こまったのではと錯覚する程に呼吸を上手にすることが出来ず浅い呼吸だけをは、は、と幾度も幾度も繰り返して。二つの目は何故だか全てのものを二重の輪郭に見せるようで平衡感覚を失いクラクラと眩んでしまう。簡潔に纏めるなら今すぐに胃の中の物を全て嘔吐してしまいたい。それ程までに身体中の血液が沸騰した酸欠状態に訳も分からないまま苦しんで、普段なら有り得ないほど真直に立つことが出来ずに僅か振れるように体の重心が不安定で。彼の声が何かを話すがその言葉の意味を理解出来ずに何か音が鳴っているとしか認識が出来ず、正面に用意された男と不穏な道具がヒントとなりにわかに信じがたい現状を教えてくれた。突き刺すような視線が複数自身に向いている事も補足の一つになると少しの沈黙を。───繰返し伝えた名が呼ばれたことで据わった眼差しを彼へ向けて、酒の匂いが届くような裏返る赤い声で確認のように話しかけ「 兄さぁはおいにこん人ん事を殺せってゆーと。……………遅かれ早かれ"お片付け"っち、手を汚すなら。そいならやるんは今じゃなか。頭クラクラしち、正気じゃなか時に人んこっ殺すたぁ綺麗じゃなかち、そー思う。 」大して考えられない回らない頭と舌のせいで喋りにくさを覚えつつ言葉を発すのは、逃げ道を探していると言うよりも惜しいことをする、勿体ない、つまらない事をさせる。そうとでも言いたげな雰囲気で。 )兄さぁなら、おいをもっとおもしろいして使ゆって思ちょった。そいは違いもしたか?





24: 烏有 [×]
2024-06-20 00:21:28




んふ、……だとさ。命拾いしたなァお前。詐欺師の皮被るにゃあオツムが足らん。鉄砲玉になるにゃ身体が付かん。挙げ句がつまらん箱師にポンの持ち逃げかぁ。やることもちいちゃかったのう。( ふらふらと傾ぐ身体はその身に溜めたアルコールの濃さを示すもので、冷徹な視線は心配等一切映さない。相手の一挙一投足が全ての目に這う空間で紡がれたのは武器の全てを退けるもので。並べた道具に一瞥を遣ると相手の憤懣には応えないまま、人の鎖に繋がれた哀れな通行人へと向き直る。" 今じゃない "と引き取った言葉の続きは項垂れる男の現状と過去。何処までも倫理を排したものではあれど外道には外道なりに道がある。上に君臨する誰か、或いは組織の自浄作用から心臓の停止を命じられた男の罪は十二分に撒かれた。例えその背後に何が有ろうとルールに背いては、……とそれまでが建前。酔に頭を任せて喋る少年の肩を掴むと背を支える形で男の前へと突き出して。背後から回した手の先はまた丸みを描く顎へ伸び、くいと相手の頭を上げさせる。「 此奴が正気の時、お前を殺させるんが面白い使い方か──それとも、別に動かせるんが面白いか。まあ何にせよ、お前の生命はこぉんな子供の掌の上じゃ。なァ、よかったな、今はお片付けの時間じゃ無いらしい! 」薄暗い照明の下狭っ苦しい空間に晒された面の色はともかく、品定めの濃淡は濃の方へと傾いた。開いた口から滑る言葉は矢張り一切少年の疑問に答えることはなく、代わりに酒にふらつく相手を" 何か "に仕立て上げたいかのような──妙な感触を持って紡がれていき。滔々と流れていくその言に従って、一時的とは言え生命の危機を脱した男の瞳には畏怖と敬意が滲む。生死の境では最早大人子供の区別等無く相手に向けられる視線には懇願の色も映り出し、濁り混ざったそれは崇拝とも付かぬもので。変わらず少年の面を上げさせたままニコニコと笑み、光を一切映さない瞳で問いかけて )狐魅、言え。お前の考える面白さは何じゃ?






25: 狐魅 [×]
2024-06-20 10:44:00




愉走眼睛。───どきどきすっこと、幸せになっこと、生きちょっこと。そい以外はつまらんことばっかいじゃわ。( 長時間湯船に浸かった時の逆上せた感覚に近い。浅い呼吸と振れる視界、ぼんやりとした浮遊感をかき消す為に本能が水を求めて口が渇き、上下の唇が引っ付いて口を開くと薄皮がピリと僅かに裂ける音がした。落ち着かない体は支えを与えられたことで幾分か重心が正しく整えられて、力の入りにくい足に意識を置いてバランスを取るようにして。強制的に面が持ち上げられ、奪うことを拒否した命と向き合えば焦点の合いにくい両目でも恐れと敬意が見てとる事が出来た。どうしてこの男が処されるべきに至ったのか、重要な情報が語られているのに思考力の低下のせいで理解が追いつかないでいる。名を呼ばれ質問を受ける。質問の意味を考え、自分の考えをまとめるのに数十秒の空白を生み出すとそれは質問なのか尋問なのか、受ける当事者よりも周囲の方がヒリヒリと冷たさを感じる時間となり。漸く開いた口は"目を奪う、注目される、目立つ"そう言った類の単語を放ち。場に似合わないあどけない軽い笑顔で言い切るように己の面白いを連ね、それが叶わないなんて少しも思っていない自信のある大胆不敵な言い切りは幼く未熟が為せる無謀で。過去知り得ない魅力で既に心を掴まれている彼へ視線の先は縫い付けるように向いて )おもしろかは叶う。だって神様はおいん味方じゃっで。





26: 烏有 [×]
2024-06-20 23:08:06




ふ、お前の愉快がそれなら、すこし間違いが混ざっとる。神は味方ゆう生温いもんちゃう。……殺せ。今からお前自身が神になるんじゃ、( 零される言葉と視線の内に孕む危うさを鋭利削ぐことなく受け取れば僅かに身を屈めて耳朶へ唇を寄せ。周囲に聞こえないよう潜めた声で否定するのは言いようもなく蠱惑的な響きが混ざっていた。依代なんかでは勿体無い、預言者では物足りない、この悪趣味な世を飾るに相応しい偶像ならばどうだろう? ひとまず彼の持つ特異性を知る者は跪いた者が一人、成り行きを視界の端で捉えるものがふうみいよ、広いようで狭いこの業界では噂などアッと言う間に広まる。其処に自身の手も加わるとならば尚更、仕立てが滞るなんてことは無い。上げさせた面を満足そうに確認すれば漸く解放してやり、彼の腕を掴む事が出来れば先程まで自身が腰掛けていたソファの上へと引き倒して。次いで視線のみで介抱の手を周囲の人々に押し付ければ「 此奴にお前等のタマ握らせとることはわかっとるな、 」と脅しにも似た言葉を土産にコートの裾を翻す。何やらつばの折れた帽子を被ると今度は顔も確認しないまま酒場──数ある内の拠点を後にして )



さー、序章終了間近!言うところかのう。君のクソ度胸も見してもろたし、拍手拍手。こりゃあ仕立てるのも力が入るってモンじゃな。
んで次なんじゃけど薄らぼんやり思いついとるのは①雑技団潜入工作員②路上の神様出現事件③日常回くらい。そっちの意見としてはどう思う?あァ、それとは別にこれわからんとか言うところがあれば言うてな。







27: 狐魅 [×]
2024-06-21 12:35:17




……… 真的很有趣( 神はいつだって己の身を守り救ってくれる存在だ。産みの親も知らない身であれば神の子だと思う事くらい許されるだろうと信じ、救われてきたようで。実際には偶然、運が良かった、ただそれだけの事な訳だが力も金も何も無かったただの小僧がちやほやされて困ること無く今日まで生きてこられたのは神様が味方だと根拠なく心の拠り所として抱いていたからで。そんな神様を味方でないどころか、会った時には殺して成り代われと囁きを受けるとクラクラと眩む意識の中ではそれが無礼ではなく面白いに変換されてしまったらしい。"やっぱり面白い"と底の見えない彼の魅力を前にそう口にせずには居られなかったらしい。わはは!と口を大きく開いて吹き出すような笑い声を面白そうに落とせば不慣れな酒が愈々身体中を巡りひっくひっくと吃逆があがり。掴まれた腕に引かれるがまま縺れる足をズルズルと時折引き摺って、急性アルコール中毒の一歩手前だったのだろう途切れかけてる意識はソファに転がり体から力を抜くのと同時に落ち掛け、僅かに残る意識で口を開き「 兄さあ、あいがと 」それは何に対する感謝なのか。言い切る前に立ちくらみのように視界は暗くなりぷつりと意識の糸を打ち切って )



兄さぁと一緒じゃとハラハラすっどん、それ以上におもしろか。
そして次ん展開ん相談もあいがと!全部おもしろかなりそうで全部迷うてしまうっちゃけど、①でおいが兄さあにとって役に立つ存在だって少しは思うて貰ゆれば良かねって。そう思うんす。
じゃっで兄さあが良かれば雑技団潜入工作員として次ん話を進められればなって、そう思うんすけどどげんやろ。





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