TOP > 1対1のなりきりチャット

竜涎香(〆)/98


最初 [*]前頁 次頁[#] 最新 50レス ▼下へ
自分のトピックを作る
21:  [×]
2024-02-09 21:38:14



(苔むした石段を上がってゆく、以前もこの少し高い階段を登っていった気がする、最上段に着けば鳥居と人影。「あ、」と随分間の抜けた声は自分のものか、運のない性質を自覚している以上どうせきっとただ迷った末あれは昼間に見た夢か何かと片付けてしまってそれでお終い、そんな事も考えていたせいで。見覚えのある白は鳥居の朱によく映える、彼は初めて見た時と同じく薄く微笑んでいる気がして、相変わらずの掴めなさ、不可解さに自然と眉根が寄る

22:  [×]
2024-02-09 21:51:02


…やあ、また会ったね。
(耳に入って来たのは古びた石段を上がる足音。そしてそれが止まった時、木目が剥き出しになった鳥居の向こうに見える、以前此処へ来た人間の姿を目に留めて─ひらり、と手を振る。相変わらず殺気立つ眷属達を宥め賺し、人間にそう声を掛けた。この人間─確か、樒と言ったか─は恐らくまた、あの青年のことで何か聞きに来たのだろう。神社をふわり、と吹き抜ける夏の生温い風が、引き摺る程に長い髪を軽く揺らす。草履を履き、底を地面に擦るようにして歩きながら樒へと近寄り、優雅な仕草でゆったりと首を傾げて)
…何かお困りかな?小生に出来ることなら、力を貸そう。

23:  [×]
2024-02-09 22:15:35


前の続きだよ。
(嘘では無い、依頼が取り下げられてしまった以上何か情報が見つかっても報酬金はおりないが、青年の捜索に好奇心という別の動機があるのは確かなのだ、その上神隠しというネタを原稿に仕立ててその筋に昔のよしみで扱ってもらえば小遣い程度にはなる、という下心も含めて。思いのほか歓迎ムードの相手に仕事で使っている黒い手帳から写真を取り出して見せる、そもそもこんな人気のない場所に居着いている彼の方が、あくまで仮説に過ぎない神隠しよりも不思議なネタかもしれない、とも考えるがそれはこの件が落ち着いてからにしておこう

24:  [×]
2024-02-10 20:37:48


……ああ、彼のことかい。……調べたからかな、少し─『繋がり』が見えるよ。
(目前に差し出された写真は、矢張り以前の青年のもの。樒の顔を見つめて笑みを深くし、手元へ這い上がってきた眷属の頭を指先で撫でる。彼から発せられる声なき声に耳を傾け、時折頷いてみせた。ふと青年の写真に手を伸ばし、手を触れると、その青年に関する情報が朧気ながらに脳裏へ流れ込んでくる。満開の桜の木、とすれば恐らくこの青年は最早─写真から手を離して樒の顔を見据え、薄く微笑んで)
…ふむ、桜の木の下だね。意味は分かるかい?

25:  [×]
2024-02-10 21:42:22



もし本当にそうならサカキだっけ、あんたがどうして知ってんのかって話になるなあ。
(時期外れの桜の木“の下”、その単語に一瞬不愉快な思考を巡らせた後、写真ごとぱたりと手帳を閉じてそう呟き。捜査権のある警察でも、青い正義感に燃える探偵でもない自分は、わざわざ小さな蛇と話す真似事をして人を喰ったような微笑みを見せる彼をどうこうしようという訳ではないのだが、一度抱いた不信感を隠すことなく相手に刃のように突き付けてしまうのは今に始まった話ではない

26:  [×]
2024-02-10 22:24:10


……小生は、この山で起きたことなら…何でも知っている。"彼ら"が教えてくれるからね。
(喉元に刃を突き付けるかのように切れ味の鋭い樒の言葉にも、あくまでも慈しみと愛おしさを帯びた微笑みを口元へ湛える。此処まで自身に物怖じしない人間は久方振りに見た為か、益々この─樒と云う人間に興味が湧いてくる。今しがた手元へ這い上がってきた眷属が鎌首を擡げて樒の方を見つめ、炎のような赤い舌先を揺らめかせた。今にも飛び掛からんとするその眷属を宥めれば、いつの間にやら足元には沢山の眷属達が集まってきており)

27:  [×]
2024-02-10 22:53:15


化け物、
(振り返ってみれば白い蛇たちがぐるり取り囲み鎌首をもたげており。この数を見れば変わり者の蛇飼い野郎にしては非現実的要素が流石に強すぎる、甚だ信じ難いが何か人智を超えた存在だったりするのか、と焦りが少しと、前日の残り酒に酔っての白昼夢の可能性を測っての自責も少々。毒がある蛇は頭の形が丸だったか三角だったか、なんてこの数相手に考えても仕方ない雑念も少しありきで、口から零れたのは畏怖というよりもただの揶揄混じりの雑言。

28:  [×]
2024-02-11 21:24:08


……ふふ、元より解っていた事だろう?
(さして傷付く様子も見せず、穏やかな笑みを崩すこともなく、樒の周りを取り囲む眷属達を手で制す。彼らは自身の方を見遣り、ゆっくりと殺気を収め─樒の側を離れ、未だ警戒するような様子を見せつつも自身に近寄って来た。頬を舐める眷属の頭を撫で、瞳を三日月型に細めて笑う。境内を吹き抜ける妙に生温い風、沈黙を切り裂くように響く蝉の鳴き声。その全てが、夏空に浮かび上がる純白の異質さを際立たせていて)

29:  [×]
2024-02-12 00:06:29


生憎人間もバケモンも苦手だ。
(ひりつくような殺気が薄まったのを感じ、ポケットからくしゃくしゃに折れた煙草をくわえたまま器用にそう呟く、煙越しに見る相手は確かに人間離れした美しさを備えているけれど同時に強烈な違和感も剥き出しにしていて、両者の微妙なバランスとどこからか漂う濃く甘い香りに釘付けになってしまえば思考を放棄して、全てを受け入れてしまいそうになる、「これ位で丁度いいや、」とベールになる白い煙をふっと深く吐き出して付け足した

30:  [×]
2024-02-13 20:56:46


…へえ、そうかい。
(纏わり付く白煙を手で軽く払い除け、何処か煙たげに、細い躰をゆったりとくねらせる眷属達を本殿の中へと避難させた。更に一歩、樒の方へと足を踏み出し─薄い白煙のベールを貫通して顔を寄せる。感嘆を紡ぐ声色は今しがたまでと何一つ変わらない、何処までも穏やかで物静かなもの。三日月型に細めた、鮮血の如く赤い瞳が微かに揺らぎ、あくまでも樒の反応を楽しむように微笑んでみせて)

31:  [×]
2024-02-13 21:29:53


蛇は煙が苦手だろ。
(子どもの頃にどこか聞いた、人に騙されて煙に燻り殺された間抜けな蛇の話はあくまで御伽噺だったのだろうか、変わらぬ様子でにこにこと笑顔を崩さない相手を見遣るも、詰められた距離に思わず視線を外し。頭がぐらつくような甘い匂いと色香に脳裏が侵されそうになるのは単に自分が元々美人に弱い性分であるからなのか、それとも人ならざる相手が何か奇怪な力でも使っているからなのか。じじじ、とつまんだ指先にまで火が燃え近づいていた事に気付かなかったせいで、あっちぃ、と呟いて

32:  [×]
2024-02-15 21:36:07


うん?…ああ…普通は、ね。
(樒からの問いは肯定も否定もせず、あくまでも尚柔らかに微笑んでみせた。髪と同じ色をした着物から竜涎香がふわりと香り、熱い、と呟く樒の持つ煙草を指先で摘み上げる。少しだけ興味深そうにそれを眺めた後─掌に握り込んだ。陶器のような皮膚が微かに焼ける音が響く。握り潰された煙草の残骸を地面に落とし、軽く手を叩いた。白い皮膚には火傷の跡一つ見当たらず)

33:  [×]
2024-02-15 22:11:13



(相手の手の中に握りつぶされた火の熱を思い浮かべてしまいひゅっ、と息を呑むも、その手は白桔梗のように透けるような美しさを保ったままで。どんな言動よりも、想像し易い痛みを平然と無かったものにする様子に、自分とは異なる世界の存在であるという恐怖が背筋を冷やして。職業柄人より修羅場は潜り抜けた方であるし、暴漢も変態も軽々と受け流してきたと自負はあったが、甘い香りに半分籠絡されかかっている本能が警告を喧しく鳴らしている、数歩後退った所で背中に鳥居が当たり。

34:  [×]
2024-02-15 22:23:38


…おや、今更怖気づいたのかい?
(煙草を握り潰してやれば、目に見えて怯え始める樒に目を細める。今しがた地面に投げ捨てた、火の点いた小さな棒切れへの興味などは疾うに消え失せていた。やはりこの人間も今までの人間達と同じか─と云う、落胆と僅かながらの絶望を秘めた声色で呟き、樒から離れて本殿へと戻り、その縁側へ尻を下ろす。朱の剥げた鳥居を背に恐怖の眼差しを向けてくる樒─否、"人間"をただ穏やかなだけの微笑みで見遣り、静かに口を開いて)
…小生が怖いのだろう?ならば─決して振り返らずに、山を降りると良い。

35:  [×]
2024-02-15 22:44:43



…あの行方不明の件もお前の仕業か?
(出会った時のようにただ自然体で座ってこちらを見る相手に今度は恐怖の感情がないと言えば嘘になるが、おめおめ敗走するには人間なりの事情が多すぎる、といっても人様神様に胸を張れるものでは無く記事の種は死ぬ気で育てて適当な所に売りつけてやろうという了見ではあったが。いちかばちか、ポケットの中に常に忍ばせてある音声レコーダーのスイッチをこっそりと入れて。逃げないなんてまともじゃない、分かってはいるがスリルと未知への好奇心、もしくは破滅衝動のジャンキーなのかもしれない、口の端が少し自嘲気味に上がって

36:  [×]
2024-02-15 22:55:18


……ふふ、どうだろうね?
(わざわざ警告してやったと云うのに、大人しく山を降りるどころか、寧ろ挑むような言葉を投げ掛けてくる人間。─本音を言えば、数百年ぶりに"驚いた"。本殿の奥へ引っ込んだ眷属達が困惑にざわめくのを感じ、閉じ込めておくのも可哀想なので出してやる。途端、眷属達は人間を取り囲んで鎌首を擡げ、下手なことを聞けば噛み殺す、とでも言わんばかりの殺気を放ち始めた。今度は彼らを止めず、人間を静かに見遣っては、はぐらかすように首を傾げて)

37:  [×]
2024-02-15 23:09:38



目の前にカミサマみたいな化け物が居たら神隠しの犯人だと疑うのは普通だろ?
(相手の首を傾げる動きに合わせて長い髪がさらりと揺れる、その様子も1匹の細い白蛇が身を震わせたかのように見え。こちらでも主人を守りたいのか自分を取り囲む蛇たちに「燃やすぞクソ蛇、」と呟くように吐き捨て、足元に落ちてあった枝を1本拾い上げて。雨がしばらく降らなかったからか土も木もよく乾いている、ボヤ騒ぎになったらこんな所にも人は来るのだろうか?と物騒な事を考えながらその枝を手持ち無沙汰に弄び。

38:  [×]
2024-02-15 23:20:33


……"神隠し"、ねえ…皆勘違いしているようだから教えておくけれど、本物の"神"は─"神隠し"などしないものだよ。
(人間の呟きに殺気を一層鋭くし、今にも口を開いて飛び掛からんとする眷属達を宥める。人間の言葉に眉を顰め、半ば独り言のようにぼそりと零した。本殿の柱へ軽く手を触れると、風化して朽ちた木が少し崩れ落ちる。其処から何かを感じ取るように一度伏せ、再び見開いた赤い瞳で人間が手に持つ木の枝を見つめると─その枝には蛇の咬み跡にも似た痕が幾つも浮かび上がり、原型を留めない程ズタズタになって破壊されて。)
…神隠しをするのは、"成り損ない"─つまりは、この山に住まうような"物の怪"達さ。

39:  [×]
2024-02-16 19:59:14



神でも出来損ないでも何でもいいんだよ。
(這い蹲る人の手を平然と踏みにじっておいて知らぬ顔をするという点では神も物の怪も人間も同じだ、ボロボロになった枝を持ったままつかつかと大股に歩み寄る、汚れた革靴のまま本殿へと踏み入れば、相手の髪を掴んでその喉元へ、木の枝ではなく、反対側の手に持っていた3色ボールペンを突きつけて。「取材させてくれたら大人しく帰るさ、」取材協力、というには余りに不躾な態度、まともな人間でも怒って当たり前、それでもこのバケモノ紛いにはまともじゃない人間相手と同じようにハッタリと芝居が必要だと、

40:  [×]
2024-02-18 20:27:24


…取材?
(喉元に突き付けられたボールペンに目線を落とす。何やら普通の筆記用具とは違うらしい形状をしたそれを興味深くじっと見つめて、目線を樒の方へと戻した。"取材"なる聞き慣れぬ言葉に首を傾げ、敵意を見せる眷属達を宥め賺しながら尚も微笑む。─どうせ、この神社に居るしか存在理由も、暇潰しの手段も無い。刹那の暇潰しに、その"取材"とやらに付き合ってやるのも面白そうだ。緩やかに微笑み、頬杖をついて。)
…良いよ、何でも聞きたまえ。

最初 [*]前頁 次頁[#] 最新 50レス ▲上へ

名前: 下げ

トリップ: ※任意 半角英数8-16文字
※画像を共有する場合は、外部の画像アップローダなどをご利用ください

規約 マナー
※トリップに特定文字列を入力することで、自分だけのIDが表示されます

【お勧め】
初心者さん向けトピック



[0]セイチャットTOP
[1]1対1のなりきりチャット
[9]最新の状態に更新
お問い合わせフォーム
(C) Mikle