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 flos 〆 /30


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自分のトピックを作る
21: セラフィナ [×]
2022-12-23 00:43:32



(衒いのない言葉と向けられた笑顔は”褒められた”と受け取るには十分過ぎるもので、嬉しく思うのと同時にどこか誇らしいような気持ちにもなる。けれども緊張と気恥ずかしさが手伝ってそれを上手く表すことができずにいれば、伏し目がちに視線を彷徨わせた後に小さく頷いて。それから立ち上がる彼を目で追うように一拍遅れて顔を上げれば、その瞳が手元の花を映している事に気が付き、同じように視線を自身の膝の上へと落とす。持ち歩くために水を含ませることもしていない一輪の花は、この状況が予想外であったことを端的に物語っているようだ。今も静かに、しかし微笑みながらやり取りを見守っているノトムと名乗った青年。彼に声を掛けられたのは、院長の眠る墓地に向かおうとしてちょうど孤児院の門を出たところだった。孤児院から墓地まではそう遠くないものだから、手向けのためにと摘み取った一輪も、長く持ち歩くことや人目に触れることを想定してはいない。――もしかして、それが何かお店のマナーに違反してしまっているのだろうか。向けられた視線の意味を図りかね、過った不安にそろりと顔を上げたところで、目に入るのは踵を返してカウンターの中へと消えていく背中。声を掛けることができずにそのまま見送る事になれば、ほんの少し困ったように眉を下げる。質問、いやその前に謝罪だろうか。思わずぐるぐると考え込んでいる間に再び彼が戻って来れば、予想していなかった言葉と机に置かれた水の入った入れ物に、きょとんとした表情で瞬いて。まるで花瓶のように差し出されたそれは、形状からして水差しのようだ。こんなものしかと彼は言うが、逆に花を入れるのに使ってしまっていいものなのだろうか。しかしまごついたのは一瞬だけで、ピッチャーが傍へと寄せられたことに背中を押されれば、両手を伸ばしてそうっと花を挿して。西日を受けてきらきらと輝く水と、同系色ゆえによりその花弁の色を濃くしたようなカレンデュラ。温かな店内の風景にその一輪が溶け込んだような感覚に、自然と表情を緩めては彼の方へと視線を向けて)
……ありがとうございます、ジルさん。この子も、きっとよろこんでると思う。




22: ジル・ラズリー [×]
2022-12-25 15:36:52




喜んでもらえたなら良かったよ。
(少女が手ずから茎を水の中へと落とし、花がピッチャーの縁を転がってゆく。その様を自分と少女と青年客の三人がかりで見守っていれば、やがて落ち着き場所を見つけた夕陽色は静止し、同時にテーブルを囲む三人の間にも穏やかな空気が流れ出す。巻き起こる小さく静かな感動の渦の中、自分を呼ぶ声に振り向くと、その先にはまさに〝花が綻ぶよう〟と形容するに相応しい少女の笑みが広がっていて。つられるように目許を緩めると、少女に向けてなのか、それとも花に向けてなのか、向け先を濁したままの返事を温かな色に染まった空中へと放る。そのまま花について少女に聞いてみたい気持ちが無いわけでもなかったが、任された仕事を差し置いて雑談に興じるわけにもいかない。「次はセラフィナの番だな」と再度大きく広げた笑みを残すと、青年客の方に一瞥をくれてからカウンター内側の調理台へと引き返し。卵を三つほど取り出してボウルに割り入れては、慣れた手つきで卵を溶きほぐし、フライパンを軽く熱してからバターを引く。卵液を流し入れ、慎重に火加減を見ながら整形すると、あっという間にふわふわのオムレツが出来上がり。更に作り置きのスープとサラダ、焼き色をつけたベーコンとライ麦パンを添えれば、ものの五分程度で食事と呼べるだけの料理が木製トレイの上に並ぶ。最後にオレンジジュースもそこへ載せると、客の待つ席まで運び、トレイごとテーブルの上へと置いて。勝手に外で食事をしては共に暮らす伴侶に叱られるであろう青年客にはコーヒーのみを供し、花の生けられたピッチャーはテーブルの中央へと移動する。食卓机を見渡し、全ての準備が整ったことを確認すれば、腹を空かせているであろう少女に合図を送るようにお決まりの文言を口にして)
――お待たせしました。どうぞ。





23: セラフィナ [×]
2022-12-31 00:02:38



(/こんばんは。背後からのみで失礼いたします。
まずはお返事が遅れておりまして、誠に申し訳ございません。年の瀬で少々立て込んでしまい、落ち着いてロルを綴る時間が作れずでして……。来週中にはお返事できるかと思いますので、今暫くお時間を頂けますと幸いです。
一方的なご挨拶となってしまい恐縮ですが、背後様も良いお年をお迎えくださいませ……!)



24: ジル・ラズリー [×]
2023-01-01 01:04:14



(/ご連絡ありがとうございます! お返事につきましてはゆったりと待たせていただく所存ですので、余裕のできた時にでも思い出していただけますと幸いです。いつもお早いお返事をありがとうございます……!
また、年末年始のご挨拶もいただきまして、ご丁寧にありがとうございます。背後様も良い年を迎えられますよう、お祈り申し上げております。本年もどうぞよろしくお願いいたします……!)




25: セラフィナ [×]
2023-01-07 18:14:25



(視線の先で彼の表情が緩めば、感謝の気持ちがちゃんと伝わったらしいことに安堵する。テーブルを取り巻く空気は優しく、差し込む夕陽のように穏やかで。どこか懐かしいような気持ちになるのは、そして少しだけ寂しくも感じてしまうのは、いったいどうしてなのだろう。答えを求めるように橙の花弁に視線を向けても応えがあるはずもなく、それを”郷愁”と呼ぶのだと知ることになるのは、きっともう少しだけ先のお話。そうして抱えた感情の輪郭を掴めずにいれば、自身の名を呼ぶ声に視線を上げて。残された言葉と笑みにぱちりと瞬き、心得たとでも言うように頷いた青年と共に再びその背中を見送れば、すっかり当初の目的も忘れてことんと首を傾げ。「――わたしの、番?」そんな様子を見ていた青年が思わずと言った様子で小さく吹き出すのと同時に、くぅ、とお腹が控えめな音を立てる。それでようやく、そもそもここがどういった場所なのかに思い至れば、向けられる微笑ましげな表情が何だかむず痒くて、椅子に座り直す振りで体を揺らして。それから軽い謝罪と共に話しかけて来た青年と言葉を交わしていれば、二人分の視線は自然にカウンターの中の彼の方へ。この位置からでは手元を窺うことはできないが、彼がてきぱきと動くたびにおいしそうな音と匂いが届き、より空腹を自覚するのと同時にわくわくとした気持ちにもなり。やがてトレーを片手に彼が戻って来れば、目の前に置かれた料理に自然と視線は吸い寄せられて。「わぁ……!」どれもこれもおいしそうだが、その中でもひときわ目を引くのは、できたてであると分かるつやつやのオムレツ。それなりの人数分を一気に調理する孤児院では滅多に巡り合えないそれに分かりやすく喜色を示せば、掛けられた言葉に視線を上げてから彼と青年とに軽く頭を下げ。「ありがとうございます。それじゃあ――」きちんと食前の挨拶を済ませてから右手でフォークを手に取れば、ふわふわのオムレツへとそっと差し込む。ほとんど抵抗もなく一口サイズに切り分けることができれば、そのまま口元へと運んでぱくんと一口。次の瞬間にはぱっと表情が輝き、暫しむぐむぐと口元を動かしてから僅かに喉を揺らして嚥下すれば、年相応の笑顔と共に彼の方を仰ぎ見て。そうして勢いのままに感想を口にしていれば、不意にそれがいつかの記憶と重なり合う。思い出を意識するよりも早くじわりと滲んだ視界に困惑したように声を詰まらせれば、頬を伝う雫ごと左袖でぐいぐいと目元を拭いながら、言い訳でもするように言葉を重ねて)
――おいしい! あったかくて、ふわふわのとろとろ、で……。あれ、えっと……違う、んです。オムレツ、すごくおいしくて……なのに、なんで……。


(/大変長らくお待たせいたしました……!漸く時間が取れましたので、お返事を返させていただきました。暫く空けてしまって誠に申し訳ありません。
また、新年のご挨拶もありがとうございます!改めまして、明けましておめでとうございます。こちらこそ、本年もどうぞよろしくお願いいたします……!)




26: ジル・ラズリー [×]
2023-01-11 20:25:49




(暖かな色をした無垢の双眸は、口に出すより多くを語る。少女がトレイ上に並ぶ料理の品々に釘付けになり、夢中で丸っこい瞳を煌めかす様は、それを供した料理人にとって至高のリアクションで。生活のため心ならず始めた飲食業とはいえ、この瞬間ばかりは毎度心の表面を清涼な充足感が撫で行く。店内に他に客がいないのを良いことに近くの席から椅子を引き摺り寄せると、二人の客からおおよそ等距離の辺りに位置取って腰を下ろし、青年のいる側に軽く肘を置き。適度に気の抜けた姿勢で真っ先にオムレツに手を付けたらしい少女の食事風景を眺めていると、ふいに笑みを向けてくる彼女と目が合って、応答代わりの微笑を浮かべる。美味いか、なんて尋ねるまでもなく小振りな口から飛び出した感想は興奮気味で、一生懸命に感動を伝えようとしてくれる彼女にふっと優しい息が洩れる。弾んだ声が失速しだしたことに気が付いたのはそのすぐ後のことで、みるみるうちに薄い膜が瞳を覆い、ぽろりと涙をが零れ落ちるのを目にすると、ぎょっとして体重を預けていたテーブルから身を起こし。すかさず青年が「ど、どうしたんだ?」と当惑した表情で気遣わしげに声を掛けるも、当の少女も混乱しているようで、口を衝いて出るのは戸惑いの声ばかり。青年も青年で、お腹が痛いのか、本当は着いてくるのが嫌だったのか、何か悲しいことがあったのか、とイエスかノーかで答えられる質問に切り替えて思い付く限りの可能性を投げ掛け始め、事態は混迷を極める。――先程までの和やかな雰囲気から一転、落ち着きを欠いた場の空気の中、いち早く平常に復したのはやはりと言うべきかいつだって鳥瞰的な自分だった。焦燥のあまり更に質問を重ねようとする青年を静かに名を呼ぶことで制すると、彼ははっとして短く息を詰めた後、素直に口を噤む。一先ず猛撃が止んだことに密やかに息を吐き出せば、次いで、まるで見つかってはいけないもののように強引に涙を拭った少女の頭上へと手のひらを乗せ。憶測ならいくらでも立てられるが、彼女の隠そうとしたものを出会ったばかりの自分達が無理に聞き出すのは筋違いだろう。「何も言わなくていい」囁くような声音でそうこぼして、落ち着かせるように金茶の髪の上で手を二、三度跳ねさせる。そのまま波が引くようにそっと手を退ければ、またテーブルに肘を置いた姿勢に戻り、努めて明るい声を出して食事の続きを促して)
――さあ、冷めないうちに食べてしまいな。


(/いえいえ、どうかお気になさらず!セラフィナ様および背後様からのお返事を、日々の楽しみとしてお待ち申し上げておりました。お忙しい中のご連絡とお返事、ありがとうございます……! まだまだ寒い日が続きますので、どうぞお身体にはお気を付けてお過ごしください。/蹴り推奨)





27: セラフィナ [×]
2023-01-17 01:36:58



(どれだけ拭っても零れ落ちる雫は止まるところを知らず、さながら決壊した土手か底の抜けた瓶のよう。自らの涙の理由も理解しないままに口を開いたところで、意味の通った説明などできるはずもなく、焦りが呼吸を詰まらせれば控えめに嗚咽が漏れた。辛くも悲しくもないのだと、彼らにはひとつの落ち度もないのだと、そう伝えたいのに上手くできない。青年から矢継ぎ早に投げかけられる問いには首を横に振ることで何とか答えているものの、その速度についていくのがやっとで、開いた唇から零れるのは困惑を孕んだ母音だけ。別の意味でも泣きそうになりながらへにゃりと眉を下げ、いよいよパニック寸前と言った様子でしゃくり上げていれば、ついには青年の問いすらもきちんと拾えなくなってしまって。気付けばフォークも手から離れて皿の端へと転がり、両手で目元を擦りながらひたすらに首を横に振ることしかできない。「ぁ……ちが――ちがく、て……っ、わ、たし……」しかしそんな時間は長く続かず、不意に静止の色を伴った声が帳のように降りてくれば、自分の名が呼ばれた訳でもないのに思わず動きを止める。同時に青年からの問いかけも止んだため、何か言わなくちゃ――そう思って顔を上げようとした矢先、頭に触れる優しい感触に、濡れた睫毛を大きく揺らすように一度瞬いて。そのまま宥めるように触れてくれる手と、ごく小さな声音で告げられた一言はまるで福音のようで、自分でも驚くほどにすんなりと受け入れられた。次ぐ仕切り直すような言葉には唇を噤んだままこくりと頷くことで返事に代えれば、最後にもう一度だけ袖口で目元を拭ってから、再びフォークを手に取って。擦り過ぎて赤くなった目元がひりひりと傷むのを感じつつ、やり直すように再度オムレツを口へと運ぶ。味わうようにゆっくりと咀嚼し飲み込んだのちに、スープやサラダ、ベーコンやパンへと次々に手を伸ばせば、それぞれ一口ずつを口にしてから顔を上げて。瞳に涙の名残はあるものの綻ぶような笑みを彼らへと向けては、今度は抱えたものが零れてしまわないように、目の前の食事に集中することにして食べ進めていき)
――――おいしい、です……っ! ありがとうございます。ジルさん、ノトムさん。




28: ジル・ラズリー [×]
2023-01-21 23:42:38




(向けられた笑顔は雨上がりの晴天を思わせた。雨降って地固まるとはいかないものの、形ばかりでも笑みを湛えた少女を目にすれば、不意に虹を見つけた時のようにふっと心が軽くなる。張り詰めていた気を長い息に代えて吐き出した後、無意識のうちに呼吸が浅くなっていたことに気が付くと、二人の客に悟られないようさりげない深呼吸を一度。それから点検するように体の各所へと意識を向けては、それぞれ膝と机上で固く結んでいた左右の拳からもゆっくりと力を抜いて。体の強張りを解いてしまうと、店内には微かな息遣いと少女が一心に食事を進める音だけが響く。町の軽食屋に洒落た背景音楽など流れているはずもなく、その他には時折風が窓ガラスを掠めてゆく音が聞こえるばかりで。三人きりの店内、一つのテーブルを囲んで大人が子どもを見守る構図、机上の花、差し込む夕陽の色。眼前には先刻と何一つ変わらない光景が広がるが、そこに漂う空気は明らかに変質している。少女の肩越しに眺めていた窓の外の風景からテーブルの柾目へと一度視線を落とすと、涙の、というより摩擦のせいで赤く腫れた目元を見遣る。一目で傷付いていると分かる皮膚は、思わず手を伸ばしてしまいたくなるほど痛々しい。同じテーブルを囲む青年ならば、注意深く、しかし迷いなく触れるだろう。対して彼のような覚悟も愚直さも善心も持ち合わせない自分はといえば、不用意に触れて痛がらせるくらいなら、と目を逸らして見ない振りをするのだ。そしてそれは、詮索しない代わりに自身の抱える事情も詮索されたくないという気持ちの裏返しでもある。先程から肌に感じる青年の物言いたげな視線を躱すように少女へと笑みを向けると、まるで食事を供してから今までに何も起こらなかったような、馴れ馴れしくも余所余所しくもない口調でおかわりを勧め。それで役割は果たしたとばかりにお茶を濁すと、少女の空腹が未だ満たされていないのであれば空になった器に再度食事を盛り、もう満腹だと言われれば食器を下げて説得の間カウンター内の洗い場に留まるつもりで)
はは、いいえ。おかわりもあるから、いくらでも食べてってくれよ。





29: ジル・ラズリー [×]
2023-01-30 13:48:36




(/無言の期間が一週間を過ぎましたので、お相手解消とさせていただきます。ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました……!)





30: セラフィナ [×]
2023-01-30 23:31:20



(/無言でお約束の期間を空けてしまい、大変申し訳ございませんでした。
偏に纏まった時間が取れたら返信を綴ろうと、一言告げるのを怠ってしまった当方の責任です。こんなことを言えた立場ではございませんが、後悔先に立たずと言う言葉の意味を痛感している次第です…。
ジル様、そして背後様と物語を紡ぐことができた時間は、とても楽しいものでした。こちらこそ、ここまでお相手下さりありがとうございました…!)




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