自分のﾄﾋﾟｯｸを作る
13： 香華（華嶽）&鬱宮（間宮）　[×]
ID:7a1bf1ca2　2022-07-25 15:09:45

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香華（華嶽）

「ふぅ…着物は夏だと暑くて敵わないね」
肩が出てる分、他のメンバーよりは涼しくていいけれど、とライブ終わりの楽屋で着替えながら独りごちる。和風モチーフと売り出しつつ、和風の何たるかが微妙にわかっていないため、着替えもイメージづけもマネージャーを始めとした周囲の人間頼りで。冬だと寒くて大変ですよねなんて着付け役のスタッフから返されれば、肩が氷みたいに冷たかった半年前の野外ライブを思い出す。
「あの時もこうやって着付けしてもらって…いつもありがとうございます。終わったらお土産の饅頭でも食べてゆっくりしていって下さいな」
ほんわりとした笑みでそう告げれば、美人ってお得な生き物ですよね、と苦笑いと共に言葉が返される。美人なおじいちゃんって…なんてよくわからない呟きも聞こえたが、正解がわからないため曖昧に笑って流しておく。暫くして着替えもメイク直しも終わり、楽屋でのんびりと余り物の饅頭を口に運んで束の間の休息を満喫して。

鬱宮（間宮）

「ははっ、またグッピーが温度差でやられたってよぉ」
うける、と言いつつ哀しげな表情をする男が一人。不健康そうな白い肌に徹夜明けにみえる濃い隈が縁取っている。本人としては破顔しながら笑いたいのだが、ライブに向けてイメージを崩すわけにはいかない。表情を作る練習がてら自身のグループが出演するアイドル番組をみて、その出来を確認していた。いつもと変わらない調子だったが、個人的に面白いことを言えた満足感から内心ニヤつきが止まらない。早速、愛しの兄へスタ爆と共に番組の感想を送る。
「兄ちゃんって何食って生きてんだろうなぁ」
とても同じ腹から産まれたとは思えない性格の正反対さに、つい口から感想が零れ落ちる。ファンの子たちも同様に、同じものを食べて同じ景色を見ているのに素の自分と感じるものが違うことが多々ある。人間って面白いよなぁ、と勝手に自己完結し鼻歌を歌いながらライブの準備を進めて。

アイドル株式会社Neos【アイドル/3L可/途中参加歓迎/人数制限あり】/42