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相乗りで何処までも 【 〆 】/7233


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自分のトピックを作る
7180: 検索 [×]
2024-11-19 15:03:12

…短期間に過度な負荷がかかったからドライバーが耐えきれなかったようだ。…? さっき君が僕を助けたように僕もここで君が殺されては困る。二人で一緒に脱出するのだろう?
(この緊急事態に感情が昂っているのかかなり好調に動けているようだがそれでも数の利と空中浮遊しているド.ー.パ.ン.トの攻撃に押されている。防衛システムを起動させ退避を叫べば相手はこちらへ走り出す。相手を逃がすまいと追いかけてくる警備兵は銃で牽制するがギリギリで滑り込んだ身体に追尾してきた光弾が当たって転がりながら変身が解除される。シャッターが完全に閉まってひとまず遮る物が出来れば相手の側にしゃがみこんで様子を伺う。見たところ致命的な傷はない、何時の日か調べたドライバーの機能を思い出せば本体が致命的なダメージを食らう前にドライバーが衝撃を肩代わりして破壊されたのだろう。もう一度使う事は出来ないが窮地を凌ぐことはできた。相手が上体を起こしてこちらを見るがまたしても動かなくなってしまう、だが今回のは迷っているような仕草で僅かに首を傾げているとぶっきらぼうに言葉を告げられて目を瞬かせる。協力すると約束したのだからそれぞれの危機の回避を手伝うのはごく自然なことだ、相手を失ってしまえばここから脱出できる確率は一気にゼロに近づくのだから。利害関係のように淡々と答えるが先ほどの動きは確かに二人で無ければ切り抜けられないようなものだった。ふと脳内にあの男が相手のことを自分にない物を持っている人物だと言っていたことを思い出す。その時はピンとこなかったが今ならば少しだけ分かる気がする。先にこちらが立ち上がると先ほど信頼の証として行った握手でもするように相手に手を差し出してじっと相手を見ながら言葉を掛けて)

7181: 探偵 [×]
2024-11-19 18:37:32


ったく、お前はそういう奴だった……こういうのもできんじゃねぇか。あぁ、絶対に風.都.に帰るぞ
(なんとかシャッターが閉まるのには間に合ったものの最後の一撃で地面を転がってしまって鈍い痛みに顔を顰める、しかしあれだけ派手に攻撃を食らった割には痛みは少ない。その理由を相手が淡々と述べるのを聞きながら体を起こした。真正面から礼を言えるガラではなくて一言ぼそりと呟いたが相手からは相変わらず淡々と機械的な返事が返ってきて思わずガクリと顔を俯ける、相手が一般常識すら知らない感情の薄い人間だということを忘れていた。気を取り直して顔をあげる、すると目の前には相手の手が差し出されていて思わず相手の顔を見上げる。相変わらず感情は読めないが先程握手の意味は教えたばかりだ。無意識に口角があがる、相手とまともに話したのは今日が初めてなのに二人であればこの島を抜け出せるはずだと自信が湧いてきた。相手の手を取り立ち上がる、相手がハッキングしたおかげで暫くこの壁が破られることはないだろう。「いくぞ」と声をかけて真っ直ぐに伸びる通路を駆け抜ける、やがて案内板が現れてコンテナが通れるくらいの扉を見つければ「あれだ!」と声をあげて大開の扉を開ける。その瞬間に潮の香りが鼻腔を擽る、海が近い証拠だ。そして目の前に広がるのはゴミが集められたコンテナがずらりと並ぶ光景、ここかゴミを集めて船で運び出すダストエリアで間違いないだろう。奥には船が見えて相手に目で合図を出すと早速乗り込んでしまおうと歩みを進める。しかしその前にコンテナの中に見覚えのあるものを見つけて足を止めた。そこにあったのはあの夜に着ていた服で「俺の服だ!」と思わず声をあげてシャツを手にとった。相手の部屋で上着を脱いでから上半身はずっと何も纏わないままでこの格好で船に乗るのは流石に厳しい。シャツの下にはジャケットもあって手に取り持ち上げる勢いで袖に腕を通したところで体が固まる。ジャケットの下から出てきたのはあの夜、あの瞬間に、おやっさんが被っていた帽子だった。どんなにねだっても被らせて貰えなかったハードボイルド探偵の帽子、それがゴミに紛れていることに酷く胸が傷んで震える手で帽子を拾い上げる。おやっさんの帽子は薄汚れてブリムが一部破れている、主を失い生気さえ失いかけている帽子を見つめるうちに目が離せなくなってまた意識が遠くへと連れていかれるとその場から動かなくなってしまって)


7182: 検索 [×]
2024-11-19 19:50:09

…左,翔.太.郎、……左,翔.太.郎!
(相手に手を差し出して待てばその顔がこちらを見上げる。こういうの、が何かは分からないがこの口角に笑みが浮かんでこちらの手を取って立ち上がる相手を見れば何処と無く満足のいくような不思議な感覚がした。並んだ相手に改めて自分たちの目的を告げられると小さく頷いて通路を進んでいった。その先には大きな扉があって二人でその扉を開ける。その瞬間今まで嗅いだことの無い類の未知の匂いがして思わず足を止める。これが外の香りなのだろうか。検証するように深く息を吸い込んでもその原因が分からず辺りをキョロキョロする。辺りにはずらりと中身の入ったコンテナが並んでここからゴミを排出しているようだ。相手の後ろを続いて歩いているとコンテナの一つに近付いてシャツを手に取る。その服は確かにあの夜に見かけた相手のものだ。その服に袖を通す姿を見守っていると突然相手の動きが止まる。視線を追えば見覚えのある帽子、あの男が身に付けていたハットがあって震える手でそれを拾い上げるとまたそれを見つめて遠い目をする。この様子を見る限り配管設備の道の時の妙な態度もあの男のことを思い出していたのだろう。隣から相手の名前を呼んでみるが反応はない。自分達が移動してきた廊下からは未だに警告音がしていて追っ手が来るのも時間の問題だ。目の合わない相手の顔をじっと見つめ変化が無いことを確認すれば目を覚まさせる為に名前を呼びながら思いっきりその頬を手で叩いた。良い音を響かせると「それを被っていた男はあの日死んでいる、目を覚ましたまえ」と冷静にその事実を告げて)

7183: 探偵 [×]
2024-11-19 20:42:50


……ッ、……分かってんだよ…分かってんだよそんなこと!!おやっさんはずっとハードボイルドで誰にも知られずひとりで戦うくらいかっこよくて風.都.の探偵でずっと……俺の、憧れで……それなのに、これだけしか残ってねぇんだぞ!
(事務所の奥で何度見上げたか分からない憧れの帽子、こっそり被ってはまだ早いと怒られ、そろそろ被りたいと言う度にまだ早いと怒られ、羨望の対象でもあった帽子。しかもこれはおやっさんが特別な事件の時にしか被らない白の帽子、それが今薄汚れて形も崩れかけて、まるでおやっさんの、探偵の魂が抜けてしまいそうな姿で手の中に収まっている。頭の中でおやっさんとの会話が鳴り響くのに見える光景はおやっさんが事切れるその瞬間ばかりだった。しかし不意に頬に強い衝撃を受けて周囲の音が聞こえるようになる、いつの間にか止まっていた呼吸は酸素を取り戻すように浅く早い。そして相手の声でこの帽子の持ち主は死んだのだと言われるとまた息を詰まらせた、無理やり息を吐き出しながら奥歯を強く噛むと相手の方にようやく顔を向ける。思考の洪水は止まらなくて浮かんだままを相手にぶつける、囚われた部屋の中でおやっさんは死んだのだとなんとか飲み込んだはずなのに打ち捨てられた帽子を見た途端にあの日言葉を交わす間もなく呆気なく消えてしまった憧れの人に縋り付いてしまう。目線が再び手の中の帽子へと吸い込まれてしまうとたった一つの形見を握りしめて「おやっさんが…消えちまう……」と呟くとその場から動くことさえ躊躇っていて)


7184: 検索 [×]
2024-11-19 21:38:20

……あの男は、鳴.海.荘.吉は僕をここから連れ出そうとして死んだ。あの時意識の中で僕達は話をしていた。もし僕がもっと早く決断をしていれば鳴.海.荘.吉は命を失わずに済んだのかもしれない。…決断しなかった事が罪ならば僕は彼が付けてくれた名前で、自分で決断することでその罪を償いたい。
(頬を思いっきり打って死んだことを突きつければ息を詰まらせ、顔がむく。まるで叫ぶように思いの丈をぶつける相手から一時も目を逸らさずにその言葉を聞いた。勢いのあった声は徐々に萎み、目線が帽子に落ちる。そして小さな呟きが聞こえれば今度はこちらが口を開く。ここは自分が不自由なく過ごす事が出来る場所であの夜まで疑いもなく同じ日々を繰り返していた。だがあの男は初めて自分をメモリを作る為の道具や便利な物ではなく1人の人間として扱い、救おうとしてくれていた。もしもの話など非現実的ではあるが自分が何処かで決断をしていればあの男が撃たれることは無かったかもしれないし、そもそもこの場所に来ることも無かったかもしれない。そう視線を少し伏せてから語り、再び相手の方を見れば真っ直ぐその目を見つめながら自らの罪を口にする。そして自らの意思で贖罪の道を進むと告げれば「あの時、鳴.海.荘.吉はその場から逃げ出すのでもなく多数の銃弾から君を庇うことを選んだ。僕はあの一夜のやり取りしかしていないが君ならば彼がその決断をした意味を理解出来るのではないのかい」と言葉を続けて)

7185: 探偵 [×]
2024-11-19 22:22:45


え、…決断の、意味……俺があの時、おやっさんの言うこと聞いてればおやっさんは死ななかった。俺の罪は、おやっさんの命令に背いて勝手に決断した事だ。その俺を生かしたおやっさんの決断の、意味…
(僅かに残ったおやっさんの痕跡すら消え失せそうな光景に一歩前へ足を踏み出すのすら躊躇してしまう。ハットから目を離せなくなっていたが不意に相手が口を開いておやっさんの名前を出せば自然と顔があがって視線を交える、そして意識下で会話をしていたのだと知れば目を見開いた。先程名前を授けられた話を聞いたがどうやらそれは共有された意識の中で行われていたものだったらしい。おやっさんの話となれば聞き逃すわけには行かなくて静かに相手の言葉を聞く、それは相手が罪を数えその罪を償う覚悟の言葉で意思の宿る決断に瞳が大きく揺れた。相手の決断におやっさんの言葉が蘇る、いつも罪人に問いかける時に使う最高にかっこいい台詞だ。おやっさんの言葉に従い相手は今背中を押されて歩き出そうとしている。そしてその言葉が今度は自分の方へと向いた。自分の罪を数える、もしもあの時勝手な判断で動かなければこの結末にはならずおやっさんは死なずに済んだ。この罪を償い続ける義務がある、その為に必要なのは探偵助手ではないだろう。手の中のハットのホコリを払って形を整える、ゆっくりと深呼吸をすると「俺は、俺の罪を償わなきゃならねぇ。そして、街を泣かせる奴らに罪を数えさせなきゃならねぇ。おやっさんに代わって、探偵として」と決断を下すと自らの頭にハットをのせた。おやっさんが自分を生かした意味、それは自分の罪を数え償う事だ。いつもおやっさんが言っていたように。おやっさんの決断に報いるには探偵助手としてではなく探偵としてこの依頼と、そしてこれからの依頼とを解決していくしかない。目深に被ったハットからは微かにおやっさんの匂いがする、いつも憧れて、しかしコーヒーをいれるのは下手で、最高にかっこいいハードボイルドな探偵。それを受け継ぐということはおやっさんを過去へと置いていく行為でもあって「…俺にはまだ、帽子は早ぇのに…」と呟けばハットの下で一筋だけ涙を流して)


7186: 検索 [×]
2024-11-19 22:58:24


…左.翔.太.郎。 僕は見ての通りここに居たことがすべてで知らないことばかりだ。そして君もまだ未熟なのだろう? ならば僕と君の二人でやっと鳴.海.荘.吉のような一人前になると思わないかい。
(鳴.海.荘.吉の話を始めれば相手の顔が上がって視線が交わる。そして自分の罪の話をすればその瞳が大きく揺れる。相手が囚われているのは喪失感だけでなく自分と同じ、あの時の後悔に近い感情だろう。彼が最後にした選択の意味を問えば言葉が紡がれていく。そしてゆっくりと深呼吸をして決断を決めたような顔つきになると彼が被っていたハットを相手は自ら頭に乗せる。顔付きも雰囲気も違うがその姿に一瞬彼の面影が重なった。ハットを目深に被った状態では目元は見えないが頬に涙が伝ったのを見れば無意識に一歩踏み込んで名前を呼びながら顔を覗き見る。あの日に相手に言われた通り、ここで言われるがままメモリを作っていた自分は悪魔だった。そんな自分が彼の言葉を受け、相手の手を取って抜け出すのを決めた今やっと人間になれたのかもしれない。そんな未熟な状態であるが、相手もまた探偵だと名乗りきれなかった半人前なのだろう。足りないものを持っていると言った彼の言葉が脳裏を過ぎれば心が動くまま相手の頬に手を添え涙を拭う。あのド.ー.パ.ン.トと対峙した時、何を決めた訳でもないのに最適の手段を取れた。ならば二人なら一人前になれるのではないかとその目を見ながら口にして)



7187: 探偵 [×]
2024-11-20 08:21:05


、誰が未熟…っ、……そう、だな…探偵って肩書きもこの帽子も俺が一人で背負うには重すぎる。でもお前と二人なら、俺はハードボイルド探偵として堂々と立ってられそうだ
(もう何度涙を流したのか分からないのにおやっさんのことを思えばまた涙が溢れてくる、それを他人に見せるのはハードボイルドではなくていつかおやっさんが言っていたようにハットでその涙を隠そうとしたが結局は涙をせき止めることは出来なくて頬に一筋落ちてしまった。相手がこちらを覗き込んでくれば赤い目を見られないように目を逸らす、そんな中で未熟者と言われれば反射的に反論しようとするが直ぐにその語調は萎んでいった。言葉を手放している間に頬に手を添えられ涙を拭われると驚きの目で相手の方をみる、機械的な相手がこんな他人に寄り添う行為をするとは思わなかった。そして二人分でやっとおやっさんに届くのだと言われればまた瞳が大きく揺れた。これからは一人でおやっさんの代わりをやって行くのだと言ってやりたいがここまでたどり着くのだって一人ではなし得なかった。自分と同じようにおやっさんに託され背中を押されて歩き始めた相手がいたからもたつく足をなんとか前に進めてここまで来れたのだ。他人の感情なんて分からないと思っていた相手が決断する事を決めて今自分の涙を拭った、ひとりでは背負いきれない鳴.海.探.偵,事,務.所の探偵という職務を相手とならばきっと背負っていける。同じ罪を償う者としても。ゆっくりと頷いて相手と視線を交える、そして二人ならば歩んでいけると返事をした。ずっと頬に手を添えられたままでだんだんと恥ずかしくなってくれば「いつまで子供扱いすんだよ」とその手を軽く払う、しかし顔には笑みが浮かんでいて「ならお前は今日から俺の相棒だな」とこれから同じ道を歩む相手に新たな関係を持ちかけて)


7188: 検索 [×]
2024-11-20 11:25:07


…、だって君、年上には見えないし。あいぼう…、相棒ってなんだい。
(何かに惹かれるように相手の頬に軽く手を添えて涙を拭うと相手の目が驚きの感情を浮かべる。顔を向かい合わせたまま二人で一人前なのだと告げればその瞳が大きく揺れた。ここを出たとて自分が行く場所はない。ならば鳴.海.荘.吉の意思を継いで同じ仕事をするといっのも一つの手だろう。だがその為には足りない部分が多いが、二番目に手を差し伸べてくれた相手とならば罪を償って新たな道を進めるかもしれないと根拠もない気持ちが募る。目線を合わせたまま二人なら、という単語を聞けば無意識に少し口角をあがって軽い笑みを見せた。この場所に停滞するのではなく先に進んでいくことを決断した所で頬に手を添える今の状況に不満があったのか手を払われた。これが子供扱いに該当するかは疑問ではあるが背丈や顔つきから自分より年上だろうと推測できるもののその実感が一切なく素直な感想を口にした。だがその顔に笑みが浮かんで未知のワードが告げられると同じ言葉を拙く繰り返す。初めて聞く相棒というワード、地.球.の.本.棚で調べればすぐに出るのだろうが今欲しい答えはきっとそれじゃないだろう。そう思えば真っすぐと相手を見つめながらその言葉に込められた意味を問いかけて)

7189: 探偵 [×]
2024-11-20 12:37:36


なっ?!どっからどう見ても俺の方が年上だろ!……相棒ってのは同じ目的のために背中を預け合い補い合う、阿吽の呼吸で動けるような最高に信頼できる奴の事だ。そいつといれば一人で出来なかったことも二人分以上にできて何でもできるんじゃねぇかって思えちまう。同じ願いの為に喜びも痛みも分け合う一心同体の相手、それが相棒だ
(いつまでも慰めるよう頬に添えられる手に気恥しさやらで耐えられなくなって手を払うとあろう事か年上に見えないなんて言われて思わずツッこむようにして叫ぶ。相手の正確な年齢は分からないがそれなりに開きのある年齢差のはずだ、それが年上に見えないなんてそれこそ子供だと言われているようなものだろう。まだまだ言い足りない事はあったがその前に相棒の定義を聞かれて目を瞬かせる。そういえば相手には一般常識というものが欠けているのだった。だが改めてその意味を聞かれると考えるように目線が下がる。かつておやっさんにも相棒がいたらしいが最後にはおやっさん自身の手でその相棒は消えてしまって相棒というものを詳しく聞くことはなかった。おやっさんから借り受けた言葉がない以上自分の言葉で相手に伝えるしかない、暫くして目線を上げると自分が思う相棒についてその意味を伝える。話しているうちに熱が篭って途中から願望が乗ってしまって興奮気味に語っていたが、それは相手に望む関係を伝えているのと同義で最後にそれに気がつくと軽く咳払いをする。これではまた年上に見えないと言われてしまいそうだ。無理やり落ち着きを取り戻すと「まぁ、探偵に相棒ってのは付き物だしな」と先程の興奮を誤魔化すように言って)


7190: 検索 [×]
2024-11-20 13:42:10

……なるほど、一番信頼のおける一心同体の人物…悪くないね。ならば今日から僕は君の相棒であり、君も僕も相棒だ!
(年上には見えないと口にすればすぐにツッコミが入る。こういった所は全く彼には似ていないがコロコロと表情を変える様は見ていてとても賑やかだ。そんな中相手が口にした相棒という言葉の意味を聞けば目を瞬かせる。自分から言い出したことにも関わらず目線が下がると僅かに首を傾げるが大人しく相手の行動を待つ。再び目線が上がってこちらを向くと相棒について説明がされる。背中を預けてお互いを補って行動出来るような信頼できる人物、その説明は今まで誰かと人間関係を結んでこなかった自分には新鮮でとても輝いているものに見えて瞳にきらきらとした光が灯っていく。それは相手も同じようで口調に熱が籠って興奮気味に相棒という存在について語る。相手がその相棒という関係をこちらに望んでくれているのだと分かれば今までの説明を自分の中でかみ砕くように呟いてその口端をにやりと吊り上げる。相手の誤魔化しの態度など聞いてもないように一歩踏み込むと今日一番の無邪気な笑顔でお互いがお互いの相棒であると告げた。そんな会話をしていれば突如ダストエリア内の機械が作動してコンテナが動き出す。これらを積み込んだら恐らくすぐにでも出航するのだろう。「急ぐよ、左.翔.太.郎」と声を掛けるとコンテナが運び込まれていく船の方へ近づいていき)


7191: 探偵 [×]
2024-11-20 15:19:43


っ、…あぁ。お前は俺の相棒だ、フィリップ
(相棒の定義を説明するうちにその言葉には熱が乗ってしまう、おやっさんの相棒については漠然としか知らず余計に憧れが膨らんでしまっていたせいかもしれない。熱弁する間に相手がこちらと同じくらいに目を輝かせていたことには気が付かなくて、こちらは無理やり冷静になったが相手は興奮冷めやらないようでこちらへさらに一歩近づいてきて目を見開く。その瞬間に視界いっぱいに広がっていたのは相手が好奇心を瞳いっぱいに輝かせ無邪気に笑う姿でその輝きに目を奪われてしまった。相手の部屋で数字の羅列に興奮していた姿とはまるで違う未知を前に興奮を隠さず笑う姿に相手が隣にいれば、相手が相棒ならば、どこまでも道を進めるような根拠の無い自信が胸に溢れた。相手の笑みに釣られるようにこちらもニヒルに笑って頷く、目深に被りすぎたハットを適度な位置に戻してこちらからも改めて相手が相棒であると伝えた。相手と新たな関係を結べば周囲にあるコンテナが動き出す、どうやら出航の時間が近いらしい。相手に声をかけられ船の方へと進み始めたが直後出入り口の扉が勢い良く開く、そして先程の警備兵がダストエリアへとなだれ込んできた。どうやら追いつかれてしまったらしい、『見つけたぞ!』という怒号と共にこちらに銃弾が飛んできて「フィリップ!」と叫びながら相手の体を抱えて動いていないコンテナの影へと隠れる。早く船に乗り込まなければならないのにとんだ足止めだ、しかも警備兵の何人かはメモリを使用してマ.ス.カ,レ,イ,ド,・.ド,ー,パ,ン.トになっていて簡単には船に乗り込めそうにない。奥歯を噛み締めながら唯一の対抗手段であるJOKERのメモリを取り出す。これを使えば敵を蹴散らせるがもうドライバーはない、メモリを直接肌にさせることも知っているがその末路は実験室で良く目にしていた。だがここを切り抜けるためには他に手はない、例えこの身がどうなっても。メモリを握りしめて相手の方をみると「俺が時間を稼ぐからその間に船のコントロールを奪ってくれ」と頼んで)


7192: 検索 [×]
2024-11-20 16:51:37

っ、あと少しなのに…。 左.翔.太.郎、それは駄目だ!
(お互いが新しい関係である相棒であると伝え合って当初からの目的であったこの場所からの脱出のために船へと向かう。だがその直後に出入り口の扉が開いて警備兵が流れ込んでくれば思わず目を見開いた。容赦なくこちらに銃が向けられ発砲されると相手に抱えられてコンテナの影に身を隠す。あと船に乗り込むというだけなのにこれでは近づくどころか動くことも出来ない。どう動くべきか考えていれば相手は先程使ったメモリを取り出す。だがドライバーはここにはなく直で突き刺すと使用すればどうなるかは今までの実験の結果から分かりきっている。その末路を相手に辿らせたくはない。そのメモリを握る手首を強く掴んで初めて相手の言葉に拒否を示す、だが打つ手がないことには変わりなくて『もう逃げられないぞ』という怒号が近づいてくる。じりじりと身を寄せていれば突如獣の咆哮のような声が何処からか響いた。その声になんだと近づいて来たマ.ス.カ,レ,イ,ド,・.ド,ー,パ,ン.トがこちらに銃を向けた途端白い影が横切って火花を散らす。その白い影は身を潜めたコンテナの上に飛び移り何かを足元に投げ捨てていった。それはあの夜相手が持っていたアタッシェケースであれ以来行方が分からなくなっていたものだ。あの時初めて見た未知の仕様のメモリとドライバー、そして使用者は自分と意識を共有することになる運用方法を思い出せば逆転の可能性に口角が上がって指紋認証でそのロックを解除してその中身を相手に見せる。その中には相手が持っている物とはまた違うJOKERのメモリが並んでいて「その覚悟があるのなら、身も心も悪魔と相乗りしてみないかい?」と視線を相手に移しその目を見ながら決断を迫って)


7193: 探偵 [×]
2024-11-20 17:41:01


なら他にどうやって、っ!…ぬぁっ!?これ、おやっさんのデスクにあった…
(この局面を切り抜けて風.都.に帰るためにはまたあの怪物になるしかない、命を削ることになってでもだ。こちらから作戦を提案するが相手からは強く否定されてしまってメモリを持つ手首を掴まれる。しかし現状敵に対抗出来るのはこのメモリだけだ、相手を睨み言い返そうとするがその前に周囲に咆哮が響き渡って言葉が途切れた。こちらに近づいていた敵の呻き声が聞こえ直後目の前に何かが降ってくると思わず声をあげる。目の前に落とされたのはあの日自分がおやっさんに届けたジュラルミンケースで目を丸くする、確か捕まった際になくしてしまっていたが何故かそれが目の前にあることに困惑するしかない。しかし相手はそれを見て何かを確信したのか口角をあげて指紋認証でケースを開ける、相手とおやっさんの指紋で開くその中身を相手はこちらへと見せて『相乗り』を持ちかけられた。その意味を理解することは出来なかったが、視線は今手の中に収まるメモリを見た時と同じように、あるいはその時よりも強烈に、JOKERの名前が刻まれた紫のメモリへと強く吸い寄せられる。誘われるまま切札の名前が刻まれたメモリを手にする、あの夜に見た時はこれが一体なんなのかまるで検討がつかなかったが今ならこれをどう使えば良いか奇しくも理解できた。目線をあげて相手と目を合わせる、相手の言うことを全て理解できてはいない、しかし誰よりも相手が提示した手段ならば信じるだけだ。それが自分が悪魔だと叫んだ相手との相乗りだとしても。ハードボイルドな探偵らしくニヒルな笑みを浮かべると「相棒のお前が言うなら乗らねぇわけにはいかねぇな!」と決断を下しドライバーを手に取った。腰に据えればベルトが腰に巻きつく、次いで相手にも同じドライバーが現れるとまた驚くこととなった。理屈を聞きたいところだが今は時間がない、相手の左隣に立ってJOKERのメモリを構えると「いくぞフィリップ!」と声を挙げて)


7194: 検索 [×]
2024-11-20 19:30:58

ああ、変身!!…やはりこのドライバーは二つのメモリを使うとともに君と僕の意識をひとつの体で共有するようだ。
(相手にジュラルミンケースの中身を見せながら相乗りへと誘えば相手は切札のメモリに吸い寄せられるように手を伸ばす。これがどんな物か説明する時間も惜しい、だが相手はどんな物か何となくでも分かったようでニヒルな笑みを浮かべドライバーを手に取る相手を見ればこちらも一際輝いて見えたCycloneのメモリを手に取る。相手がドライバーを腰に巻けば何処からともなく自分の腰にも同じドライバーが現れる。やはり予想通りだ。相手の声掛けに応えながらその右隣に立つとメモリを構えてドライバーに挿入する。メモリは相手のドライバーに転送され、二つのメモリがセットされたドライバーが開くと体から意識が抜けていくような感覚を覚える。次に感じたのは巻き起こる風と左側の意識だ、目を開けば普段より少し高い目線の高さになっていて傍らに自分の体が倒れ込んでいるのに気付く。自分の体を見ればド.ー.パ.ン.トのものとはまた違う緑と紫を宿した装甲を纏っているようだ。やはりこの姿はお互いの意識や思考を共有するようで今の状況を分析する間も左側からは相手の感情や意識が伝わってくる、意識の中で考察を述べていれば驚いていた警備兵が気を取り直しこちらに襲いかかってくる。「詳しい話は後だ、まずはこの状況を切り抜けるよ」と告げれば共有するようになった体を動かしてマ.ス.カ,レ,イ,ド,・.ド,ー,パ,ン.トに攻撃を仕掛けて)

7195: 探偵 [×]
2024-11-20 20:24:31


変身ッ!__な、んだこれッ?!どうなってんだ?!お前が俺の中にいんのか?!お前倒れてんじゃねぇか!!
(ドライバーを腰に据えベルトが巻きついた瞬間、何故か隣にいる相手の考えが手に取るように分かった。まるで同じ思考回路を共有しているような奇妙な感覚、侵略されたでも奪われたでもない共有しているとしか言えない不思議な感覚に苛まれていた。繋がった思考から次にどうすれば良いかが頭に流れ込んできてそれに従って相手と共に同じ言葉を叫ぶ。相手の思考通りにメモリを挿入しドライバーを開いて起動させれば体の周りに風が巻き起こる、その風は遠く離れた地のはずの愛すべき風.都を思い出させた。緑と紫の装甲を纏えばガ.イ,ア.ド,ラ.イ,バ.ーを使った時とは比べ物にならないほどの力が溢れて更に右隣には相手の、相棒の気配を感じる。相手の考察をなんとなく聞きながらひとつの体に二人の意識がある訳の分からない状態に思わず顔や体を触るがその質感はいつもの体とは全く違っていて、ふと自分の隣をみれば今意識を共有しているはずの相手が地面に転がっていて思わず叫んでしまった。だが敵はこちらを待ってくれないようで相手の呼び掛けに「あぁ!」と力強く答えると襲ってきたマ.ス.カ.レ.イ.ド.・.ド.ー.パ.ン.トに拳を叩き込む。振り抜いた拳はひとりの時よりも明らかに力強く右隣に相手がいる分遥かに心強い、続いて襲いかかってきた敵も拳一発で仕留めればその体を引っ掴んで後方から援護射撃している警備兵に投げつけてやる。勢い良く飛んで行った敵は警備兵を巻き込んで倒れてしまいそれを繰り返しているうちにあっという間に敵を制圧してしまった。先程は数の力に全く勝てなかったというのにあまりにもあっさり片付いてしまうと「すげぇな…」と呟くしかなくて)


7196: 検索 [×]
2024-11-20 20:59:13

これがこのドライバーの力…興味深いねぇ…。このまま船に乗り込むよ。
(装甲を纏ってからずっと左側の意識は軽いパニックを起こしていて随分と騒がしい。こちらも分かっていないことは多いが相手と共にある姿でこの事態を切り抜けられるための力を持っているのは分かった。相手に呼びかけながら動き出せば力強い返事がされてそのままの勢いで拳を叩き込んだ。次々に襲いかかってくる警備兵をどちらかが察知してはもう一方が拳を叩き込んだり投げ飛ばしたりと息のあった動きで沈め、圧倒していく。そうしていればあっという間に全ての警備兵は床に倒れ片付いた。一つのメモリを引き出すガ.イ,ア.ド,ラ.イ,バ.ーよりもずっと強く二つの能力の組み合わせで何倍にも力を発揮する様は先程相手が説明した相棒の意味によく似ている。その驚異的な力に好奇心を滾らせて右側でニヤリと笑っていたが船の方を見れば全てのコンテナを積み込み今にも出港しそうになっている。それを逃す訳にはいかないと相手に声をかければ変身したまま意識のない自分の体を肩に担ぎ上げる。急いで船の方に走り、勢いのまま甲板に飛び乗ると船はゆっくりと出港を始めて)



7197: 探偵 [×]
2024-11-20 21:44:37


俺達二人で一人の体になって、こんなに……え、あぁ、おぅ……
(あれほど苦労した警備兵をこの姿であっさりと倒してしまえば自分でも呆気に取られてしまい敵の居なくなったダストエリアを呆然と眺める。その間にも相手の思考はこちらへ絶えず共有されて何とも奇妙な感覚だ、相手がこの状況に好奇心を擽られているのだって手に取るように分かる。先程相手に相棒の意味を説明したがこの状況はそれを体現するような変身で文字通りの一心同体となっていてただただ困惑していた。未だこの姿には慣れないが相手が船の出港が近いことに気がついて声を掛けられる。相手と思考を共有し当然のように魂が抜けてしまった相手の体を持ち上げる光景にはやはり慣れなくて困惑の返事をしたまま船へと乗り込んだ。ゴミの回収船となれば警備も今まで以上に薄くどうにでもなる状況だろう、このまま船に乗っていればきっと風.都にたどり着ける。あの夜から深く暗い闇に閉じ込められている気分だったが今は相棒と、そしておやっさんの魂が籠ったハットと共にようやくそこから抜け出せた気がした。遠ざかる島の風景にまたあの夜を思い出してしまいそうになっていた矢先、島からひとつの閃光が真っ直ぐこちらに伸びてやってくる。それが攻撃の意思のあるものだと悟ると「伏せろ!」と言いながら身を隠した。相手の体を物陰に隠して顔をあげればあのド.ー.パ.ン.トが息を荒らげてこちらを見下ろし『どうなってる?!なんでこんな結果なんだよ!』と違和感のある喋り方で叫んでいて仮面の下で眉を顰める。怪物の体はノイズが入ったように時より歪んで『なんで絶望していない?!運命をねじ曲げたのに!』と喚いているのを聞けばこちらの脳内にもノイズがかかったような痛みが走って)


7198: 検索 [×]
2024-11-20 23:44:34

っ…さっきと違うような……運命? くっ、…
(時間切れになってしまわないよう自分の体を担ぎ上げて船に乗り込む。ここまでたどり着けば後はやり過ごして本土にたどり着くことが出来るだろう。自分がなすがまま閉じ籠っていた研究所が離れていくのをただただ見つめていたが閃光が目の前に伸びてきて相手の声と動きで物陰に身を隠す。そこには先程のド.ー.パ.ン.トが居てここまで追ってきたことに焦りが募る。だが空中で喚く姿は先程の上機嫌さがなく、その姿がまるで乱れたホログラムのように歪むと目を見開いた。運命をねじ曲げた、という言葉を聞くと酷い頭痛が走って思わず頭を押さえた。相棒と最悪の別れを経験して二人で研究所を抜け出したのは事実だ、だけども今のこの出来事が本当にあったことだっただろうか。一度疑いを持った世界は存在が揺らぎ、各地にノイズが広がって景色に亀裂が走る。世界が真っ白になって壊れた瞬間、全てを思い出した。__ 意識が元に戻って目を開けるとあの日初めて風.都.に降り立った時に使った港の上にダブルとして立っていた。目の前には事件で追っていたDistortメモリのド.ー.パ.ン.トが居て、酷く困惑した様子で信じられないと声を上げている。ようやく全てが繋がると奴の言い分に小さく笑って「僕たちの運命とここに居る意味は君にねじ曲げられるほど軽い物じゃないからね。そうだろう?翔太郎」と相手に話を振って)

7199: 探偵 [×]
2024-11-21 07:56:38


___あぁ、その通りだぜフィリップ。俺達は例えどんな運命を辿ってもあの夜の罪を償わなきゃならねぇし、おやっさんに託されたものを投げ出さねぇし、必ず二人で一人の探偵になる。そしてお前みたいなやつに投げかける言葉はいつも同じだ。…さ.ぁ.、.お. 前,の.罪.を,数.え.ろ.!
(閉ざされた小さな部屋からおやっさんに背中を押されて飛び出して相棒と共に相乗りの末島を脱出した、ようやく手に入れた結果のはずなのに今はそれに何処か違和感を覚える。そしてねじ曲げられた運命が元の道へと回帰し幻想が崩壊すると頭痛の後に全てを思い出す。あの日の夜相手と共にボロボロになってたどり着いた港にダブルの姿で立っている、しかしそれは脱出の末ではなくこの事件の犯人を追い詰めたからだ。相手の言葉を仮面の下で聞けばこちらも小さく笑う、話のバトンを受け取るとこちらも自信を滲ませた声で言葉を続けた。あの夜により最悪な分岐を進んだ幻覚を見せられていたようだがどんなに深く暗い闇に飲み込まれようとも必ずそこから抜け出して見せる。おやっさんの存在と一心同体の相棒がある限り何度でもあの夜を乗り越えてみせる。仮面の下でニヒルに笑えば敵に左手を向ける、そして敬愛しもうこの世にはいない憧れの師匠から受け継いだ言葉を犯人へと言い放った。自分の能力が効かないのを悟ったド.ー,パ.ン.トは力でねじ伏せようとこちらへと襲いかかってくる、しかし単純な物理攻撃など二人で一人の姿の前ではなんの脅威にもならない。共有する意識のもと体を動かし敵の攻撃をいなすと連続で拳を叩き込んで最後には蹴りで怪物の体を地面に転がした。地面で藻掻く敵を前に「決めるぜフィリップ!」と右隣へ呼びかけて)


7200: 検索 [×]
2024-11-21 10:57:02

ああ、良い夢を見せてくれたお礼と行こうか。ジ.ョ.ー.カ.ー.エ.ク.ス.ト.リ.ー.ム!!
(抱いた違和感から幻想を脱すれば変わらず相棒である相手と共にド.ー.パ.ン.トに対峙する。能力を掛けた人物に運命を捻じ曲げたIFの世界を見せることで戦意を喪失させ最後には絶望させて抜け殻のようにしてしまうのが奴の能力のようだがダブルとして二人纏めて幻覚を見せようとしたのが敗因だろう。こちらが話を振れば左側から自信を滲ませた声で言葉が続く。出会い方がどうであったとしても、自分達が意志を継いだ鳴.海.荘.吉の存在と世界で一人だけの最高の相棒との出会いさえあれば自分達がここに立っていることに変わりはない。左側の意識と共に左手を向け、罪を数えさせる言葉を声を揃えて投げかけた。能力を看破されたド.ー.パ.ン.トはこちらに襲い掛かってくるが相乗りをしている自分達の敵ではない。息の合った動きで拳を叩き込み、渾身の蹴りをお見舞いすれば簡単に地面へと転がった。相手からの声掛けにこちらもにやりと笑って応じると切札メモリをスロットに刺してマ.キ.シ.マ.ム.ド.ラ.イ.ブを発動させその身体を巻き起こる風によって浮き上がらせる。そのまま必殺技を叫びながら半身ずつの二連撃を叩き込むとド.ー.パ.ン.トの体は爆発し、人間の体に戻った男から排出されたメモリは粉々に砕け散った。これでひとまず事件は解決だろう、変身を解いて少し遠くに倒れた自らの体に意識を戻す。相手の元に向かおうとしてふとそこから見える海に目を奪われる。全てが始まったあの日、幻覚で見たような状況には陥ることは無かったが大切な人を亡くし始めての相乗りをして命からがらこの街に逃げて来たのは変わりない。ここからあの島は見えない、見えたとしてもあの研究所は大きな爆発を起こして崩壊しているはずだ。そうだと分かっていてもやけにリアルな時間を過ごしたことが後を引いてそのまま動けず海を見続けていて)


7201: 探偵 [×]
2024-11-21 12:29:29


……またあの夜を経験することになっちまうとはな
(相手に最後の一撃を呼びかければ右側から確かな自信と高揚感が伝わってきてこちらの気持ちも昂っていく、二人ならば二人分以上の力をもって何処までもいけるのだという全能感が全身を包み込む。あの日強く惹かれたJOKERのメモリを腰のスロットに差し込んであの日よりも強い風を纏えば半身ずつの二連撃を叩き込んだ。怪物の体は爆散してメモリが排出されればその体は元の男の姿へ戻る、男は力不足のショックも相まってか気を失っていて当分動くことは無いだろう。変身を解除すればひとまずジンさんへと電話して犯人確保の連絡をする、軽くやり取りをすませて電話を切るが大体いつもこの辺りでやってくるはずの相棒が隣にいない。周囲を見回せば相手は港から見える海へと目を奪われている、視線を向けるその先はあの施設があった場所だ。海風に飛ばされないようにハットを軽く押さえてから相手の元へと近づくと隣に立って同じように海を眺めた。遠い記憶のようで今でも鮮明に思い出せる始まりの夜の記憶、多少運命の分岐が変わってもその結果は変わりはしなかった。良い意味でも、悪い意味でも。相手の方へ目線を向ける、薄気味悪いと思っていたこの顔も今は随分と見慣れて印象も変わったものだ。いつまでも海に、あの夜に、目を奪われたままの相手に「何考えてんだよ」とわざと軽い調子で話しかけて)


7202: 検索 [×]
2024-11-21 14:15:08


ああ、随分と巧妙な再現度で暫く気付けなかったよ。…、全てはあの日から始まったんだね。
(メモリを破壊して事件は解決した。もう少しすれば刃.野.刑事をはじめとする警察が来てあの男は連行されていくだろう。いつも通りの事件の終わりだが目はこの港から見える海に奪われて相手が隣に来ても目が離せないでいた。能力を掛けた本人の記憶から幻を作り出すせいかやけにリアルな出来事だった。少し歯車を?み合わせがずれていれば今回のようなことが起きていてもおかしくはない。何があってもこの場所に辿り着くのだと啖呵をきった気持ちに勿論嘘はないがそれはつまり何度も同じ罪を繰り返してしまうことである。そんな感傷を察してか軽い調子で話しかけてきた相手に思ったままの言葉を口にする。あの施設を抜け出して相手と相棒として探偵業を営むようになって確実に自分の世界は広くなった。そして様々な人と交流したり事件を解決したりする中でメモリの生み出した悲劇や被害を目の当たりにすることが増えた。あの時自分が生み出し続けていたメモリがこの街を傷つけている、そして相棒の大切な人の命を奪った。その罪を改めて突き付けられたような気分だった。海風を浴びながら相手の方に目を向ければ少し迷うように視線を揺らしてから「…僕は、罪を償えているだろうか」とぽつり本音を零して)

7203: 探偵 [×]
2024-11-21 17:27:46


なんだよ忘れちまったのか?俺達が涙を拭ってきたこの街の人の顔、ちゃんと思い出せよ
(こちらが隣に並んでも相手の視線は暫く海を見続ける、見せられたのは仮初の幻覚だがそこに記憶という事実が織り交ぜられていたせいで妙にリアルな夢を見てしまった気分だ。あの夜に無理やり戻されてしまったのと同じこの状況でただ黙ってここを去ることも出来ないのはよく分かる。軽い調子で問かければ相手の視線がゆっくりとこちらへ向く、迷うように視線を揺らした後に疑問が投げかけられると軽く笑みを浮かべた。努めて明るい調子のまま二人のこれまでの軌跡を振り返るように言う。ものを探す依頼から大きな事件の手助けまで、これまで犯人に罪を数えさせてきたがそれも全てこの街の涙を拭うためだ。苦い結末だったことがあっても依頼人の悲しみを少しでも取り除けるように少しも手は抜いたことが無い。自分も、当然相手もだ。あの夜の罪は決して消えないもので自分達には償い続ける義務がある、それは永遠に変わらないが「まだ全てを償うには全然足りねぇけど、ちゃんと一歩ずつ確実に進めてる。俺が保証するぜ、相棒」と迷う必要はないことを伝えると相手の頭を軽く撫でて)


7204: 検索 [×]
2024-11-21 19:40:45

…街の人の顔、…一番傍に居る君がそう言ってくれるなら信じられる、
(あの夜のことを繰り返した様なものだった事に加えフィリップになる前の自分のことを思い出したせいで妙に気持ちが落ち着かない。何を考えてるかと問いかけられて胸にじわじわと広がる不安をぽつりと零せば相手は変わらず明るい調子で今までのことを思い出すように言う。今まで色々な依頼を引き受けてこなして、その中で大変なことに巻き込まれた事も苦い結末を見たこともあったが笑顔になってくれた人も大勢居た。二人だからこそ未然に防いだ被害も何個もある。沈んでいた瞳に光が宿って噛み締めるように呟いていればあの日結んだ関係性で呼ばれ、その手で頭を軽く撫でられると残り僅かだった不安さえ溶けて固かった表情を緩める。あの日から今日という日まで相乗りしている相棒が保証してくれているのならばこれで良いと安心出来る。軽くその手に擦り寄ってから改めて相手を見つめると「ならばこれからも一緒に頼むよ、翔太郎」と穏やかな笑みを見せて)

7205: 探偵 [×]
2024-11-21 20:26:59


あぁ。こちらこそ頼んだぜ、フィリップ。……よし、お前は先にハ.ー.ド.ボ,イ,ル.ダ.ーで帰っててくれ。俺はちょっと散歩して軽く街を見守ってから帰る
(それぞれが背負った罪は一生をかけても償い切れないものかもしれない、しかし相手は名前を託され自分は帽子を託された以上その歩みを止めるわけには行かない。自分達はこの街の探偵でおやっさんがしてきたことを、街の涙を拭うことを決してやめない。おやっさんと自分達が愛するこの風.都のために。そして二人で積み上げてきたものは振り返れば目に見えるくらいには多くなっている、道は果てしなく遠く長いが自分達で得たものを誇る事だって大事なはずだ。その事を伝えて頭を撫でれば不安げな顔から緊張は消えて穏やかな笑みが宿る、手に擦り寄る姿には笑みが溢れてこれだって自分の守りたいもののひとつだと胸が温かくなる。撫でる手を止め相棒に向けて、おやっさんが名付けたその名前を呼ぶ。その瞬間にあの夜と幻とで見たおやっさんの顔が脳裏に過ぎって僅かに瞳が揺れた。しかし直ぐにまた笑みを浮かべると相手に先に帰るよう告げる。本来こんな所で相手をひとりにするべきではないのだがバイクで帰る分には大丈夫だろう、メッキが剥がれないうちにハットに手を添え目元を隠すと「お前もまだ組織から狙われてるんだし、真っ直ぐ家帰って戸締りしとけよ」と冗談めかして言えば背を向けてその場を去ろうとして)


7206: 検索 [×]
2024-11-21 21:01:32

え、…分かった。だけど最近寒くなってきたのだから用が済んだら早く帰ってきたまえ。
(犯した罪は消えないが自分達が積み上げてきたものだって消えることは無い。これが正しいことなのかは分からないが鳴.海.荘.吉の意志を継ぐためにも自分達が出来ることをしていくだけだろう。過ぎった不安は消えてこれからの事を告げれば相手の顔にも笑みが浮かぶ。そうやってこれからの事に期待を宿したというのに相手がこちらの名前を呼んだ瞬間僅かにその瞳が揺れた。ほんの少し、だけど相棒だからこそその変化に気付く。だが相手はまた笑みを浮かべると先に帰るように促してきて思わず困惑の声が零れた。いつもは一緒に帰るのに、今日に限って突き放そうとする。揺れていたはずの目元が隠されてそそくさと背を向けられると縋るように一歩足が前に出るがその要因に検討がつけばそれ以上は動けなくなる。色々言いたい気持ちも言葉も喉元まで出掛けるが全部飲み込んで受け入れる返事をした。だけどもその背がやけに小さく消えてしまいそうにも見えればいつもの相手を真似て早く帰ってくるように声を掛ける。相手が帰ってくる場所があると伝えるように「待ってるから」と言葉を続けた。十分な距離が出来てしまえば小さく息を吐く、言われたまま大人しく帰る気はなくて相手には悪いがバ.ッ.ト.シ.ョ.ッ.トをライブモードにすればこっそりとその背中を追わせた。どれだけ近づこうとも相手と鳴.海.荘.吉の間の感情は上手く踏み込めないでいる、何とも言えない感情を抱えながら再び海に視線を移して)


7207: 探偵 [×]
2024-11-21 21:34:32


心配すんな、風邪ひく前に帰る
(押し殺したものが溢れないうちに背を向けると相手がこちらへ一歩踏み出す音がするがそれ以上は近づいて来ない。それに多少安堵しつつ早く帰るように言われて、ダメ押しで待っていると言われるとまた心は温かくなった。背を向けたままひらりと手を振って返事をすればそのまま真っ直ぐと歩いていく。相手は誰よりも信頼できる相棒で更には何よりも大切な恋人だ。どこよりも安心できるのは相手の隣なのだが今はひとりになりたい。せっかく相棒として励ましたばかりだというのに相手に格好悪いところは見せられなかった。心穏やかではないまま歩いていれば後ろから着いてきているものがあるとは気が付かずに歩みを進める、この時間の港には人気がないがさらに奥へと歩いて波止場にたどり着くとこの世にひとりではないかと思えるくらいに周囲は静寂に包まれて聞こえるのは波の音だけだった。海に向かって、あの夜にいた場所に向かって座れば遠くを眺める。幻の中であの夜を繰り返す事になったがおやっさんの死は変えられることがなかった。あの時おやっさんの言いつけに背いた瞬間におやっさんの運命は決まってしまっていたという事だろう。憧れの人が地面に倒れていく姿が脳裏に浮かぶ、ひとりでその瞬間を思い出せば途端に上手く息が出来なくなってゆっくりと項垂れた。あの夜のことは決して忘れやしないがおやっさんが死んだその事実だけは何度思い起こしても上手く感情をコントロール出来なくなる。それを幻とはいえ再び経験させられた身はまともではいられない、一度震えた呼吸を吐き出せばもう止めることは出来なくて瞳からは涙が溢れた。涙の粒は次第に大きくなり嗚咽が漏れる、ハットに手をやって目深に被るが隠し切れる量の涙ではない。あの幻の中ではハットからおやっさんの匂いを感じたが今被るこれは自分で用意したものでおやっさんの気配は感じられない、そんな分かりきったことが今はどうしようもなく悲しくて寂しくて人目のない場所で大粒の涙を流しながら「おやっさん……」とただ今はいない憧れの人の名前を呼ぶことしかできなくて)


7208: 検索 [×]
2024-11-21 22:15:06


…、……………
(暫くそうして海を見ていたがス.タ.ッ.グ.フ.ォ.ンで相手の様子を確認する。そこには波止場と思われる場所で1人座り込んだ相手が写っている。普段ならば悪戯で追跡をすれば大体は気付かれる事が多いが今はそれ所じゃないらしい。暫く海を見続けているようだが徐々にその顔は俯き、その体が震えたように見えた。そして少し離れたカメラからも零れ落ちた涙が光を反射したのが見えると一人にした方が良いだとか踏み込めないだとか色々悩んで澱んでいた気持ちが一気に吹き飛んで腰がけていたバイクから飛び降りる。この街の涙を拭うことが探偵としての仕事ではあるが、フィリップとなった時最初に拭いたいと思ったのは相棒の涙だ。やるべき事ではなく自分がしたい事をする決断が着けばその足を急いだ。波止場に着けばその背中はすぐに分かった。沈んだ背中に直ぐにでも駆け寄りたい気持ちを押さえつけて、ある時に教えてもらった探偵のいろはで足音を殺して相手に近付く。そしてすぐ側までたどり着けば「喜びも痛みも分け合うのが相棒じゃなかったのかい」と声を掛けながら目は合わせず、嗚咽を零す相手の右横に座って海を眺めて)

7209: 探偵 [×]
2024-11-21 23:00:24


…な、…フィリッ、プ……しょうがねぇだろ……こんなの、ハードボイルドじゃねぇし……
(目元の涙を隠すはずのハットを目深に被ってみても到底隠しきれない量の涙が両目から溢れ出す。嗚咽を漏らしている間も脳裏に浮かぶのはおやっさんとの数々の思い出と死の瞬間で周囲を気にする余裕など全くなかった。コントロールの効かない感情のままに項垂れていると突然右隣から相手の声が聞こえてきて思わずそちらを見る、幸い相手の視線は海を向いていて涙でぐちゃぐちゃになった顔を見られなくて視線がこちらへ向かないうちに慌てて顔を逸らした。確かにあの幻の中で全てを分け合うのが相棒だとは言ったが自分でもどうしようもないこの感情をどう処理していいか自分でも分からなくてましてや共有の方法はもっと分からない。相手と相棒としても恋人としても過ごす中で飾らない心のまま隣にいることが出来るようになってはいたが、この痛みはまだ相手にきちんと見せていなかったものだろう。無理やり涙を止めようとしながら時折鼻をすするがそれでも感情は落ち着かない。せき止めようとした涙を時折落としながらゆっくりと右隣へと手を伸ばした。そして指先を相手の手の甲へと触れさせる、いつもの温かさに今は酷く安心を覚えて震える息を吐き出した。暫くそのままで黙った後に「…全然、慣れねぇんだ……おやっさんが死んだこと…」とポツリと言葉を零して)


7210: 検索 [×]
2024-11-21 23:57:45


そんなの今更だろう。……ああ、君がずっと背中を追いかけてきた人なのは知っているよ。
(近づいてもこちらに気付く気配はなく、そのまま右隣に座れば慌てたような視線と声を感じた。敢えてその姿を見ずにただ隣で海の方を見ていれば鼻をすするような音に混じって強がるような声が聞こえる。きっと今の相手にとって鳴.海.荘.吉の喪失はずっと塞がることの無い傷であり、一番心の柔らかい所なのだろう。そこを無闇矢鱈に触るのは躊躇われて視線は前を向いたまま、ただ隣で同じ時を共有しようとすればゆっくりと手が近付いてきて指先が触れる。相手の様に上手く言葉が伝えられない代わりに軽く指を絡めるようにそこを握って自分がそばに居ることを伝えながら暫く海風に当たっていた。それからどれくらい経っただろうか、相手がぽつりと言葉を零したのを聞けば静かな声でそれに応える。地.球,の.本.棚で二人がいつ出会ったのか、弟子入りを申し出て断られる日々も何をしてきたかも文章としての事実では知っている。だがそれでは到底計りきれない程の強い感情や思い出が大切な人との日々に宿ることを相手との関係の中で知っている。いつの日か相手の願った幸せな世界にも鳴.海.荘,吉の姿はあった。そんな存在を亡くしてしまった悲しみや寂しさがどれだけのものか自分には想像することしか出来ない。相手には泣いて欲しくないと思うがそれ以上にさっきのように無理に笑みを浮かべることをさせたくないと思えば「…別に無理に慣れる必要も無いだろう、君のその感情はそれだけ鳴.海.荘,吉を大切に思っていた証拠だ」と言葉を続ける。そしてもう少しだけ距離を詰めるようにして座り直すと「…ここは波の音が大きくて見える海も綺麗だから他の音がしたり何かが触れても気付きそうにないね」と独り言のように呟いて)


7211: 探偵 [×]
2024-11-22 07:57:24


大切に…でも、おやっさんは……俺のせいで…
(ひとりでいる為にこんな人気のない所まで来たというのにいざ相手が隣に居ることが分かればその存在を確かめたくて指先を触れさせる、触れた手に軽く指が絡まるとより相手の存在を強く感じてせき止めていたものがじわじわと溢れ出してくる。相手の言葉を拾い上げて繰り返すも後悔は止まらなくて悲しみも寂しさも埋められなくて弱々しく呟く。後悔をして弱音を吐く暇があったら探偵の魂が宿るこの帽子を被ってひとりでも多くこの街の涙を拭って罪を償うべきだと、そう分かっていて実際先程相手にもそう言って励ましたと言うのに、おやっさんの事となると理屈より感情が上回ってしまう。自分でもどうしようもない感情に沈んでいると相手の体がさらに近くなってこちらを慰めるでもない独り言が呟かれた。しかしそれは下手な言葉や行動ではなくこちらの全てを受け入れてくれるもので、きっとどんな言葉を言われても癒えないこの痛みに対して静かに寄り添ってくれる相手の存在がただただ有難く瞳に涙が浮かんで視界が霞む。沈んでいた心に温かなものがじわりと広がっていよいよ我慢が効かなくなる、こちらからも少しだけ体を寄せると体を傾け相手の肩に額を当てて顔を隠す。相手の存在を感じながら視界が塞がればもうダメだった。一筋涙が頬を伝う、そこからはもう制御が効かなくて涙が次々溢れ出すと声さえ我慢出来なくなって嗚咽を漏らしながら再び泣いた。体が震えて大粒の涙が相手の服へと落ちていく。僅かに絡まった指に無意識に力を込めながら何を言うでもなくただただ涙を流していて)


7212: 検索 [×]
2024-11-22 10:58:21

…………、
(伝えたいと思ったことは伝えた。相手から視線を逸らして今から起こることには何も気付かないと前置きを起きながら距離を詰める。きっと相手の抱いた傷や感情はこちらが何をしようとも癒えたり消えるものでは無い、ならば自分が出来るのはただ傍に居て一人では無いことを伝えながらそれを受け入れることだ。黙って海を見続けていれば相手の体が傾いてこちらの肩に額を預け顔が埋められた。それから少しずつ我慢していたものが溶けていくように涙が溢れありのままの嗚咽が聞こえてきた。相手が零した温かい涙が服を濡らしていく、絡めていた指に力が込められるとそっと相手の涙を隠してしまうハットを取って自分の膝に一旦置いておくと繋いでない方の腕を相手の背中に軽く回して震える体を抱きしめ、もう少しだけ体重をこちらに預けさせる。そして相手が感じる痛みや悲しみが少しでも軽くなるように願いを込めて優しく後頭部を撫で始めた。何も言うことなく、その体勢のままただ相手の感情を受け止め生きている確かな体温を共有しながら相手の気が済むまで頭と背中を交互に撫で続けて)

7213: 探偵 [×]
2024-11-22 12:34:48


………………
(相手の肩に額をあてて溢れるままに涙と泣き声をあげる。一度溢れ始めてしまえば止めることなど出来なくて、しかし相手が黙って傍にいてくれるのが何よりも温かい。泣きじゃくっている間にハットが取られて背中に腕を回されると温かな体温に包まれる、この世で一番安心できるいつもの心地に体の力は抜けて導かれるままに相手の方に体重をもう少し預けると繋いでいない方の手を相手の胸板に添えてそこへ縋り付くように服を握りしめた。やがて相手の掌が後頭部へと乗ってそこを撫で始める、今だ胸は苦しくて涙は止まらないが頭と背中とを優しく撫でられれば温かな心地はさらに広がって顔を隠しながらも肩へと擦り寄って嗚咽を漏らした。そうやって暫く相手に抱きしめ撫でられながら溢れる限り涙を流していると胸に膨らんでしまった後悔と悲しみと寂しさがゆっくりと相手の体温と共に自分の中へと溶け込んでいく。決して消えるわけではない、ただなりを潜めるだけできっとあの夜とおやっさんを思い出す度に何度でも強く思い出される感情だが、相手の存在を感じながら溢れてしまった分を全て吐き出してようやくぐちゃぐちゃになった感情は落ち着きを取り戻していった。顔は未だに酷い状況で目を合わせることはできない、その代わりに両腕を相手の背中へと回してその体を強く抱き締めると「ありがとう、フィリップ…俺の隣に居てくれて、ありがとう…」と涙で枯れ果てた声で小さく口にして)


7214: 検索 [×]
2024-11-22 14:09:56


…少しはすっきり出来たかい? 僕は君の相棒だからね、どんな時も、これからも、ずっと傍に居るよ
(相手の頭を優しく撫で始めると縋りつくように胸のあたりの服が握られて泣いている相手にただただ寄り添う。そうしていれば少しずつではあるが嗚咽は治まっていき、落ち着いていくように見えた。その様子をこっそり観察しながらも相手を撫でる手を止めないでいれば服を握っていた手から力が抜けていくのが分かり、優しく小さな声で問いかける。相手の両腕が背中に回って強く抱きしめられる、顔は隠されてしまって伺い知ることは出来ないが少しでも先ほどよりマシになっているように見えれば密かに安堵した。こちらからも軽く抱きしめ返していれば泣きつかれたような枯れ気味の声でお礼を言われて小さく笑う、やはりあのまま帰らずに決断して正解だった。あの夜には確かに最悪の別れをしたが同時に新たに結んだ相棒という関係性を口にすれば自らの存在を示すようにぽんぽんと背中を撫でてずっと傍に居ることを告げる。決して彼の代わりになれる訳ではないが思い出して相手が悲しむ所に寄り添うことは出来るはずだ。「だからいつでも頼ってくれ」と言葉を続けると抱きしめる腕に力を込めて見せ)

7215: 探偵 [×]
2024-11-22 17:29:37


…、……あぁ、そうだな。お前はあの夜から俺の唯一無二の相棒だ。だから、…またこんな風になっちまいそうになった時はお前の隣にいくから
(整理が付けられないくらいにむちゃくちゃになってしまった感情はようやく落ち着いて嗚咽は穏やかな深呼吸へ変わっていく。優しく小さな声が鼓膜を揺らせばそれだけで胸はもっと穏やかになって小さく頷き応えた。こちらから抱き締める腕に力を込めれば相手からも抱き寄せられる、あの夜に相手とは運命さえ共にする相棒という関係になって今も変わらず隣に存在している。喜びも痛みも分け合う大切な存在、そんな相手から背中を優しく撫でられて改めて傍にいるのだと言われると胸にはまた温かなものが広がった。おやっさんを失った痛みは消えることはなく何かで代替できるものでもない、しかしこの痛みを思い出したとしても今のようにただ傍に相手がいてくれるのなら何度だって顔を上げられるだろう。相変わらず相手に顔を見せないように僅かに顔を肩から外して腕で涙を無理やり拭う、そして顔をあげて相手と目線を交わした。まだ目は真っ赤で頬には涙の跡が残っているが今度は感情を隠すためではない心からの笑みを小さく浮かべて返事を返す。ひとりで泣き腫らしてもいつかは立ち上がって家に帰ったのだろうがこうやって穏やかな気持ちでいられるのは間違いなく相手のおかげだ。相手の頬に手を添えて真っ直ぐと相棒の瞳を見つめると「頼りにしてるぜ、フィリップ」とその名前を呼んで)


7216: 検索 [×]
2024-11-22 19:34:27


…是非そうしてくれ。こうやって傍に居ることしか出来ないけど君の痛みや悲しみも受け止めたい。…ああ、僕も頼りにしてるよ翔太郎。
(自らは相棒だと告げて幻想の中で相手が言っていたように喜びも痛みも分け合う存在であることを伝えるように背中を撫でながら想いを口にする。そうしていれば相手は涙を拭うような仕草をしてから顔を上げる、こちらを向いた顔は目が真っ赤で涙の跡もありのまま残っているがその表情はス.タ,
ッ.グフ.ォ.ンで見た沈んだ物ではなく前を向いた明るい物で自然とこちらも小さな笑みが浮かんだ。自分には何も出来ないからと遠慮がちになっていた節があったが自分の存在が相手の助けになるのならばこれほど嬉しいことは無い。相手が格好悪いと思うであろう部分まで共有して寄り添いたいのだとありのままの気持ちを明かした。頬に手を添えられると自然と視線は相手の方を向く、そして全幅の信頼の言葉と共に名前を呼ばれると胸に温かい物が満ちて嬉しそうに目を細めると同じ言葉と名前を呼んだ。あの夜を再び繰り返す体験をして心を大きく乱してしまったが相手のおかげでまた明日からもこの街の涙を拭って平和を守ることが出来そうだ。穏やかな気持ちではあるがふとさっき相手が先に帰るように言っていたのを思い出すと「風邪をひく訳にはいかないし、そろそろ一緒に家に帰ろうか」と【一緒に】をやけに強調するような口調で声を掛けて)



7217: 探偵 [×]
2024-11-22 20:26:45


何言ってんだ、傍にいてくれるだけで十分すぎるくらいだ。…俺ももう、ひとりで抱え込んだりしねぇ
(赤い目のまま視線を交わして相手の言葉には小さくまた笑う、相手は謙遜して傍に居ることしかというがそれが最も重要な事なのだ。ただ隣にいてくれるだけで、抱き寄せてくれるだけで、頭を撫でてくれるだけで、痛みを抱えていた心はもうこんなにも温かい。自分の格好悪い部分は大概相手に見せたと思っていたが今回で無意識に隠そうとしていた所さえ相手に晒して受け入れられて包み込まれて、こうなればもう遠慮するものは何もないだろう。こちらも痛みを分かち合うことに躊躇しないことを相手の瞳を見つめながら誓った。相手とこれからも自分が定義した相棒であり続けることをまた決断したところで海風は一段と冷たくなっていく、そろそろ二人の家に帰る時間のようだ。相手に強く一緒にと言われ帰宅を提案されると口角をあげて「あぁ、俺達の家に帰ろうぜ。もちろん相乗りでな」とこちらからは【相乗り】を強調して返事をした。ス.タ.ッ.グ,フ,ォ,ン.でハ,ー,ド,ボ.イ.ル.ダ,ーを呼び寄せると傍に着けたバイクに先に跨ると相手の方へ目をやって「一緒に帰ろうぜ」と声をかけて)


7218: 検索 [×]
2024-11-22 21:39:31

僕達はそうでなくては。…ああ。じゃあ家まで事故を起こさずに頼むよ、相棒。
(自分が側にいるだけで良いと言われると擽ったい気持ちになる。そしてあの夜に関する傷まで見せてくれて共有することを伝えられると安堵したような笑みを浮かぶ。これからもきっとふとしたタイミングや何かの事件で自分の存在意義に迷ったり過去の深い傷が痛みを発したりすることもあるだろう。だけどその度にこうやってお互いの痛みや体温を共有して分かち合えば良い。改めて相棒という関係性の特別さと何度でも相手の隣に立つことになる運命を噛み締めながら一緒に帰宅するのを提案すれば相手の口角が上がって【相乗り】の返事がされる。あの夜から今日までも続く響きに上機嫌に声を弾ませると相手に続いて立ち上がった。呼び寄せたハ,ー,ド,ボ.イ.ル.ダ,ーがやってくると相手が先にバイクに跨る、そして誘うような視線を受けると嬉しそうに笑って直ぐさまその後ろに乗って相手の腰に腕を回す。1人ではなく二人でこの街に帰ってきてあるべき場所に帰ることの出来る幸せを覚えながらからかい混じりに言葉をかけると頼りになる相棒に腕に力を込めてハンドルを任せて)

(/いつもお世話になっております。そろそろ区切りが近いかと思いお声がけさせて頂きました。念願の初めの夜のお話でしたが出会ったばかりの噛み合わない二人から衝突などを起こしながら相棒だと認め合う所まで出来て本当に良かったです。探偵君がおやっさんのことを大切に思ってるのが凄く伝わってきてそれに影響を受けて変わっていく検索の描写も色々出来てとても充実したお話でした。帰ってきてからもトラウマを刺激されて寄り添う相棒としての二人のやり取りが出来たりと好きな展開の連続でドキドキとワクワクしながらお返事させて貰いました。今回もありがとうございました!
このまま少し進めて夜寝るまでの二人のやり取りをしてもよいですし、ここで区切って新しく話を進めても良いなと悩んでいるのですが探偵様はいかがでしょうか。)

7219: 探偵 [×]
2024-11-22 22:30:53


大事な相棒乗せて事故るわけにはいかねぇな。任せとけ
(バイクに跨り相手を誘えばその顔には嬉しそうな笑みが灯って相手は後ろへと乗り込む、腰に腕を回されれば姿が見えなくとも相手の存在を強く感じて自然と笑みが漏れた。揶揄うような言葉には調子よく返事をしてエンジンをスタートさせるとバイクを発進させる。海沿いの道を走りそのまま街の方へとバイクを走らせる、自分達を撫でながら流れていく風.都,の風は何時にもまして心地よくて二人を迎えてくれているようにも思える。あの夜からここまでの道は決して平坦ではなくてこれから行く道だって今日以上に傷ついたり迷ったりする日もあるかもしれない。だがそれも相手が隣にいればきっと歩んでいける、何せ相手は喜びも痛みも分け合う大切な相棒なのだから。何度でも相手に寄り添って何度でも相手に弱音をはいて、そうやって進んでいくのだろう。バイクはやがて市街地を走り抜けて自分達の家の前へとたどり着く、バイクを停めて階段をあがっていけばいつもの扉が見えた。お揃いで持つ鍵で玄関を開けてくぐれば「ただいま」と声に出す。暗い幻に閉じ込められていたのも相まって相手と共にこの家に帰って来れたのが何よりも嬉しくて後ろを振り返り相手が玄関をくぐっているのを確認すればそれだけで口元には笑みを浮かべて「おかえり」と続けて声をかけて)

(/こちらこそお世話になっております。イフなお話でしたがここの二人ならではの初めの夜が出来てとてもとても楽しかったです!本筋ではおやっさんによって繋げられた絆でしたが、今回はおやっさんを通じて少しずつお互い手繰り寄せるように歩み寄って最終的には相乗りする相棒になるまた違った絆の結び方ができたなと思います。検索くんも探偵も互いの得意なことで困難を突破するカッコイイところも出来ましたし、現実に帰ってからもお互い寄り添ってまた歩き出すところまで最後まで楽しませていただきました。好きな展開詰め込みましたがどの瞬間もハラハラドキドキで毎回お返事書くのが楽しみでした。
こちらも迷ったのですが次のお話の前に少しだけ二人だけの時間が欲しいなと思いましたのでこのまま続けさせていただきました!もう少しだけ後のお話を楽しんだあとまた次の展開ご相談させてください/何も無ければこちら蹴りで大丈夫です!)


7220: 検索 [×]
2024-11-22 23:00:29


ただいま。…何だか漸く帰ってきたような気がするね。
(相手にからかい混じりの言葉を投げかければ調子の良い返事が返ってきてバイクが発進する。あの時は知らなかった潮の匂いも街へと続く道の景色も肌を撫でる心地良い風も今では馴染み深い物でここに生きていることを強く感じる。これからも唯一無二の相棒と共に助け合って、時には今日のように寄り添って何度でもその手を取って先に進んでいくのだろう。未知の未来の予想に口元を緩めながら相手に抱きついて走り抜けていく街の姿と腕の中の相棒の存在を確かめていた。そうして言えばバイクは二人の家の前に辿り着く。バイクを降りて階段を上がり、相手が鍵を開けて中へと入ったのに続く。すると先に入った相手がこちらへと振り返って出迎えの言葉を告げる。一瞬目を瞬かせるもその意味を理解すると相手の目を見ながらそれに呼応する返事を返す。靴を脱いで中に入れば肉体的な疲れはそれ程ないがあの夜をもう一度体験した精神的な疲れがどっと出て苦笑いしながら感想を口にする。それを癒す為にか気付けば相手の元に近付いてその身体を緩く抱き締めると「今日はこのままお風呂に入って寝てしまおうか」とくっついたまま提案して)

7221: 探偵 [×]
2024-11-22 23:29:45


だな、今朝もこの部屋にいたのに。……あぁ、そうしようぜ。今日は、…まぁ毎日だけど……お前の隣で寝たい
(共にこの家に帰ってきたことが妙に嬉しくて声をかければ相手から返事が返ってきてまた妙に嬉しくなる。靴を脱いで部屋に上がれば相手に同意するよう頷く、実際の時間はほんの短い時間だったはずだが幻の中ではあの夜からの数日間と島を脱出する日を経験したわけで体感としては数日ぶりの帰宅だ。しかも幻の中では薄暗い空間に閉じ込められ命を凌ぎ合う緊迫した時を過ごしたのだから精神的疲労は想像以上に膨れているだろう。相手の体がふらりと近づいてこちらへと抱きつけばこちらからも腕を回して相手の背中をゆっくりと撫でる、先程散々こちらの気が済むまで寄り添ってくれたのだから今度はこちらから相手に返したい。とはいえ緩く抱きつけばこちらも同時に疲労は癒されてゆっくりと息を吐き出す、二人きりの空間に帰ってきたのならば相棒からもうひとつ加わった関係、恋人の距離で二人の時間を過ごしたい。幻のおかげで数日相手が隣にいない気分を味わったのだからその分を取り戻したかった。顔をあげて少しだけ体を離すと視線を交えて「先に風呂入ってこいよ。早く二人でゆっくり寝ようぜ」と声をかけて)


7222: 検索 [×]
2024-11-23 01:05:16

僕も同じくだ。 じゃあ先に入ってくるよ、直ぐに戻るから。
(幻の中で数日過ごし、その場所もあの心休まることのない研究所の中であれば凄く長くあの場所に居た感覚がする。その疲れや緊張を癒す為にふらりと相手に近付いて抱き着くと相手からも腕が回されて背中を撫でられる感覚に無意識に息を吐き出す。今日は他になにかする気にもなれずに早めに寝てしまうことを提案すると相手から賛成の返事がされる。一緒に寝たいと願う言葉にぽつりと毎日であることが付け足されていると思わず笑ってしまうが相手の温かな体温を抱いて眠りたいのはこちらも同意だ。顔を上げた相手に先に風呂に入るように促されると名残惜しそうに腕を解きながら素直に頷く、一人にしてしまう相手に子供扱いするように直ぐに済ませてくるように告げると風呂へと向かった。服を脱いで頭からお湯を浴びればその温もりに疲労が染み出してくる、約束を守るために手早く頭と体を洗ってから流し、十分に体が温まった所で浴室を出た。体を拭いて相手の色である紫の寝間着を身に纏うと髪を拭きながらリビングへと向かう。「上がったよ、翔太郎」と言いながら既に気持ちが溢れると一直線に相手の元に向かうとその頬に軽くキスを落とす。それから相手を見つめ「君も早く入ってきたまえ」と相手にも風呂に入ることを促して)



7223: 探偵 [×]
2024-11-23 08:34:09


おかえりフィリップ。…、…あぁ、俺もとっとと入ってくる
(二人の家に帰ってきて正直もう片時も離れたくない気分だったが一緒の時間を過ごすためにも一旦離れなくてはならないらしい。体が離れて失われていく体温に名残惜しさを覚えながらも相手を風呂場へと見送った。相手が体を洗う間に帽子をいつもの場所へとしまう、おやっさんが使っていたものは事務所に置いてあるがこれが探偵の魂であるのには変わりない。しばらくそれを見つめて小さく笑ったあとに目線を外して他のものを片付けて言った。しばらくもしないうちに相手が風呂から上がってくる、いつもより入る時間は短くて早く二人で眠りたいのが伝わればいやでも口角は上がってしまう。もちろんそれはこちらも同じだ。相手は一直線にこちらへとやって来て頬にキスを落とされるとますます口角と気持ちは上がった。次はこちらが風呂に入る番で返事をすると相手の肩に手をかけ頬の中心よりも唇に近い場所へキスを落とす、とっておきは後のお楽しみだ。楽しげに笑みを浮かべながら浴室へと向かうといつもより手早く体を洗って温かいシャワーを浴びる。それでも疲労は取れるのだが全てを流し去るには到底足りない。いつもより早い時間で風呂から上がるといつも通り相手の色の寝間着を纏ってリビングへと戻ってきて「あがったぞフィリップ」と声をかけつつ真っ直ぐ相手の元へ向かえばそのまま緩く抱きついて)


7224: 検索 [×]
2024-11-23 09:19:58

おかえり、…風呂上がりだから温かいね。
(風呂から上がって溢れる気持ちのまま頬にキスを落とすと分かりやすくその口角が上がって気持ちまで温かくなる。風呂に入ることを促すと今度は相手の方から唇の辺りに口付けがされて無邪気な幸せとちょっぴり物足りなさを覚えた。それは後から十分にやってもらおうと考えながら「行ってらっしゃい」と風呂場に行く相手を見送った。一人になれば手持ち無沙汰で何となくカーテンを開けてこの街の景色を見る。あの日はそのまま事務所に戻って事務所の椅子に縋って泣きじゃくる相手をただ見ることしかしなかった。それから暫くは何となくぎこちなく暮らしていて自分もガレージのソファーに体を丸めるように寝ていた。それが今では相手の家に転がり込むようになって一緒に寝ようとしているのだから随分と変わったものだ。感慨深くこの街の景色を見ていれば背後から風呂から上がってくる音が聞こえてカーテンを閉めて振り返る。そこには自分の色を纏った相手の姿があり一目散にこちらに抱きついてくると小さく笑いながら出迎えの言葉をかける。こちらからも腕を回して緩く抱き着くと風呂上がりの体はぽかぽかしてて心地好く、軽く擦り寄りながら感想を口にする。これならばよく眠れそうだと口元を緩め「もっとくっつきたい」と素直なわがままを告げると緩く抱きついたままベットの方に相手ごと移動して)

7225: 探偵 [×]
2024-11-23 15:36:40


そうだな。でも、ずっとくっついてないとすぐ湯冷めしちまいそうだ。……俺も
(窓際に立っていた相手のもとへ一直線に向かいその体を抱き締める、この部屋の中で一番外との距離が近いその場所から自分へと意識を引き戻すように抱き締めれば向こうからも腕を回され力がこもる。相手が軽く擦り寄ってくれば擽ったくて笑みを浮かべながらもうここから体が離れていかないように筋の通らない理屈を口にする、だがそれで相手がこの隣から居なくならないのならそれでいい。相手から何とも素直で可愛らしいわがままを言われるとますます口角は上がって相手に導かれるままにくっついてベッドの方へと移動する、ベッドの横まで移動してくれば相手の脇の下と腰とに腕を添えて軽く抱き上げるとそのまま二人の体をベッドへと横たえた。制限の無くなった体は存分にくっつけることが出来てすぐさま背中に腕を回して互いの足を絡ませて出来るかぎり接触面積を増やす。視界には相手しか写っていない、唯一無二の相棒で何よりも大切な恋人。どちらの意味においてもいつまでも隣にいたい、いて欲しい、それが相手という存在だ。ようやく望む距離を手に入れて相手の頭をゆっくりと撫でると「フィリップ」と名前を呼ぶ。呼び慣れたその名前を温かい気持ちと共に呼べるのが今は嬉しくて顔を近づけると短くキスを送って)


7226: 検索 [×]
2024-11-23 17:26:42

…もうすっかりこの距離に慣れてしまったよ。 …ん、幸せだ。
(お互いに抱き締め合っていれば理由になっていない理屈が告げられてくすくす笑う。それだけ離れたくないと思ってくれているのが嬉しくてよりくっついていられるようにワガママを口にすればそのままベットの方に連行した。ベットの横にやってくれば自然な流れで腕が脇の下と腰が添えられてそのまま二人で横になる。それから直ぐに背中に腕が回ってお互いの足を絡ませながらくっつくと視界の多くを占める相手を見つめる。誰かに触れたり触れられることも自分のテリトリーに踏み込まれることも慣れていなかったはずなのに、今ではすっかりこの距離感に馴染んで逆にこの近さで無くては物足りなくなっている。相手の温かい手が頭を撫でて名前を呼ばれると心地良い幸せが胸を満たしてその手に擦り寄りながら口元を緩める。こちらからもぎゅっと抱きついていれば顔が近付いてきて大人しくキスを受け入れる。自分だけが受け止められる恋人としての行為に心は弾んでありのままの気持ちを呟くと自分からも顔を寄せて今度は長く唇を重ねて)

7227: 探偵 [×]
2024-11-23 18:16:11


あぁ、もうこの距離じゃねぇと物足りねぇ……ほんと、お前とこんな関係になるなんて思わなかったな
(全身を相手とくっつけながら頭を撫でればその手に擦り寄られて可愛らしい仕草にまた胸を擽られる。探偵助手をしていたときも相手と探偵をやり始めた直後も誰かからカッコイイ男に見られたいだとかモテたいだとか、そんな願望は持っていたが具体的に誰かと特別な関係になるなんて事は想像したことも、そもそも想像することすらできなかった。今その関係のあるのがあの夜に最悪な出会い方をした相手とは夢にも思わなかったが、同じ人から託されて同じものを背負って同じ方向に歩いて、気がつけば悪魔と呼んだ相手は何よりも大切な相棒で恋人という唯一無二の関係になっていた。こちらに強く抱きつく相手に短く口付けを送れば、シンプルな言葉が呟かれてそれだけでまた胸は温かく満たされる。相手の顔が近づいてくれば再び目を閉じて口付けを受け入れる、ただ重ねて体温と幸せを共有する行為に胸が温かくなった分相手の体を強く抱き締めた。やがてゆっくり唇が離れると至近距離で相手を見つめる、眩くも妖しくも輝く愛おしくて時に厄介な瞳を見つめながら「…あの夜、お前と出会えて良かった」と心に浮かぶままを口にしていて)


7228: 検索 [×]
2024-11-23 19:02:51


出会いもだけど最初の頃はピリピリしていてとてもじゃないが仲が良いとは言えなかったからね。 …ああ、僕にとってもあの日君に出会えたのが生涯で一番の幸運だ。
(すっかり慣れ親しんで一番落ち着くようになった場所で相手とくっついて過去を振り返る。今でこそこうやってかけがえのない相棒であり愛おしい恋人でもあるがあの時の出会いは最悪な物だった。相乗りの契約を結んであの施設を脱出して事務所に辿り着いてからもお互いの価値観は全く合わず大切な人の喪失で余裕も無くて大変だった。それでも同じ時間を過ごして少しずつお互いのことを知って、時にぶつかって歩み寄ってそんなことを繰り返しながら今がある。相棒に加えて恋人という関係になるとは思わなかったが一番気を許せる人物で何よりも大切な大きな存在であったのだからある意味必然だったのかもしれない。二人の変わった関係性に想いを馳せながらもう一度キスをすれば相手からも強く抱き締められて幸福に満たされる。ゆっくりと離れてあのまっすぐとした目がこちらを向く、そして出会えて良かったと言われると擽ったい気持ちでいっぱいになって顔を喜びの色に染めながら無邪気に頷く。悲しみや後悔、痛みも色々あったが自分たちにとって運命的な日で間違いなく無ければならない一夜だった。状況を一気に変える切札のようにあの日の相手との出会いが自分の人生を大きく変えた幸運だと告げる。背中に回していた手を後頭部に伸ばして後頭部をくしゃりと撫でると「悪魔と契約したのだから最期の日まで離さないよ」と悪戯っぽく笑って言葉続けて)

7229: 探偵 [×]
2024-11-23 19:44:23


そうだな、最初の頃は何もかも分かんねぇから全然余裕なかったし……違いねぇ。あぁ、俺達は二人で一人だ。最期を迎える運命まで、ずっと一緒だ
(相手が昔を振り返れば懐かしさに思わず笑ってしまう。あの夜何とか事務所にたどり着いてからも相変わらず相手は常識知らずで今以上に理屈でしか喋らなくてしょっちゅう言い合いをしていたものだ。それに加えて鳴,海,探,偵.事,務,所.の探偵にならなればいけなくてずっと爪先立ちで日々を過ごしていたように思う。それに関しては今もおやっさんの足元にも及ばなくて必死で探偵をやっているのだが、こうやってその爪先立ちを止めることが出来る時間があるだけで気の持ちようは随分と違う。何度も嫌になるほどぶつかり合いながら二人とも決しておやっさんから託されたものも自分が償うべき罪も投げ出すことはなくて、歩み寄りずっと二人であったからこそ相手とは替えのきかない特別な関係になった。それもあの夜に相手に出会ったからこそ、それを伝えれば無邪気な笑みが浮かんでこちらの胸まで温かくなる。相手とでなければここまで来るどころかあの夜さえ超えられなかった、相手と出会ったあの夜に全てが始まったのは間違いない。同意する返事を返していれば後頭部に手を添えられてくしゃりと撫でられその心地良さに口元に弧を描く、そして悪戯っぽい笑みと共に悪魔らしい薄暗さを含んだ契約をチラつかされればこちらも小さく笑った。もう相手の隣から離れる事なんて考えられない体になっているのだ、それこそ命が消えるその瞬間まで。あの夜の運命を共にしたのと同じように終わりの運命まで一心同体でいたい、背中全体に腕を添えるようにしてグッとこちらへ引き寄せると「覚悟しとけよ」とニヒルに笑ってから緩慢な動きで唇を重ねて)


7230: 検索 [×]
2024-11-23 20:26:33

約束だよ。…ん、……。 僕もだけど、君も大概執着深そうだ
(過去の話をすれば相手からも笑みが浮かぶ。色々と気苦労としたがあの夜から今日までの日々の重みと変化を感じるような一日だった。相乗りをした時の契約は薄暗さを含むようになりながら今も健在だ。きっともう相手からは離れることなんて出来なくて始まりから終わりまで共にあることを確認すれば相手の口元にまた笑みが浮かんだ。ずっと一緒だと言う言葉の響きに胸は満たされて幸せそうに微笑みながら約束だと口にする。更にぐいっと背中ごと引き寄せられニヒルに笑う相手の顔はとてもカッコよくて思わず見蕩れてしまいながらも近づいてくる顔に身を預け、何度目か分からない唇を重ねる。ただ唇を重ねるだけでこれだけ満たされるのも世界中探しても相手だけだろう。こちらも腕に力を込めて強く相手を感じながら唇を重ね、それだけでは想いが溢れてしまうと少し食むような仕草も交えて特別な場所の感触を楽しむ。やがてほんの少しだけ唇を離すと二人で結んだ深い繋がりに揶揄い混じりに嬉しそうに感想を告げ、こつんと額をくっつけ「望むところだよ」と口端を吊り上げながら好戦的な言葉を返して)

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