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白む空に燻る紫煙 ---〆/5175


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自分のトピックを作る
5125: アルバート・エバンズ [×]
2025-10-10 14:05:46

 





( 向かい合わせになった相手の、ゆっくりと目元を撫でる温かい指先は直ぐに眠気を連れて来た。眠ってはいけないと反射的にブレーキを掛けそうになるのだが、肩を摩られ静かな相手の声を聞いている内に抗う事を辞めていて。程なくして眠りに落ち、やがて意識の遠い所で夢を見る。初めは何の夢かも分からない程に朧げで遠く、徐々に近付いて鮮明に。繰り返し見る“あの日”をなぞりながら、悪夢は記憶よりも凄惨で誇張されたものになる事も暫しある。幾度記憶に残る“赤”に苦しめられたか。妹に近付いた時の靴底で水を踏む様な感覚を今でも覚えていて、足元から背筋が粟立つような、背中が凍るような恐怖心もまた鮮明だった。初めは夢だと朧げに認識していた其れも、目を覚ます頃には現実との区別が付かない程に心を持って行かれている。「_____っ、!」そうして思わず飛び起きた後、悪夢の残像か、手が血に濡れていると錯覚した事でパニックを引き起こし一瞬にして呼吸は意味を成さない浅い物に変わっていた。相手が隣にいる事も今は頭に無く、汚れ切った此の手をどうして良いか分からず片方の手で自分の手首を握りしめる。無意識に爪が食い込むほどに力が籠り、木枯らしの様に掠れた音が唇から溢れ肩を震わせて。 )






 

5126: ベル・ミラー [×]
2025-10-11 18:03:04





( 瞬きがゆっくりしたものに、やがて瞳が完全に閉じられ静かな寝息が聞こえてくれば微笑と共に肩から手を離し掛け布団を引き上げて。___深い眠りの底にあった意識が引っ張られ浮上したのは隣で眠った筈の相手が飛び起きたから。勢い良く捲られた掛け布団と大きく揺れたスプリング、直ぐに追い掛ける喉の奥で引っ掛かる様な枯れた呼吸音。弾かれる様に上半身を起こし、殆ど反射的な動作でベッドサイドの間接照明を点ける。暗闇が柔らかな暖色の明かりに包まれ、パニックの中で肩を震わせる相手の姿が浮かび上がるのだが、その長い指は片方の手首を爪を立てる様に握り締めており、どれだけの力を込めているのか爪先は赤い。「…エバンズさん、痛いのは駄目。ね、大丈夫だから離して。」勿論の事夢の詳細はわからないが、例え発作を治める為とは言え自ら傷を付ける事は容認出来ない。諭す様に極めて穏やかな口調を心掛けながら、相手の両手を下から掬い上げる様にして持ち上げ包み込む。そのまま親指の腹で爪を立てる手の甲を撫でつつ、力が抜けるようにと )






5127: アルバート・エバンズ [×]
2025-10-18 14:40:08

 





( 浅い呼吸の中、強い力で握り締めていた手が一度は相手の成すがままに離れたものの、包み込まれた手の甲を相手の指先が撫でる感覚で視線が手元に落ちる。手が血に染まっている、其れが幻覚だとは今は分からなかった。「…っ、触るな!!」思わず相手の手を振り払うと、徐にベッドを降りる。視界が揺らぐのだが、そのまま覚束ない足取りで寝室を出てシンクへと向かうと蛇口から水を出す。「____汚い、…っ落ちてくれ、」血塗れた手を洗おうとしたのだが、洗っても洗っても嫌な赤は落ちない。懇願するような言葉が苦しげな吐息と共に唇から漏れ、今はただ悪夢が引き連れて来た“血の記憶”に取り憑かれていた。自分の状態を客観的に見てこれが幻覚だと気づく事も出来なかったが、こうやって可笑しくなって行くのかと何処か遠い所では僅かに感じていただろうか。 )





 

5128: ベル・ミラー [×]
2025-10-18 23:26:43





( このまま発作が落ち着き再び眠りに___は進まなかった。切羽詰まった声と共に手を振り払われ思わず瞠目し一瞬身体が固まるのだが、相手はまるで何かに取り憑かれて居るかの様に、突き動かされているかの様に、朧気な足取りで寝室を出て行くものだから数秒後には慌てた様に後を追う事となり。暗いリビングにシンクをうつ水の音が響く。それと混じり繰り返される懇願はこんなにも胸を締め付ける。その言動で相手の見た夢の内容が容易く想像出来てしまい、熱くなった目頭から涙が溢れる前に一度きつく双眸を閉じ、開くと同時に横から手を伸ばし水に晒され冷たくなった相手の手を取り。「__大丈夫…っ、これだけ洗えばもう綺麗だよ、」幻覚だと、幾ら伝えた所で今の状態の相手を納得させる事は出来ない気がした。それならば否定はせずに、相手のとった行動で大丈夫になったのだと伝え戻って来てもらおうと。同じ様に相手の手に“付着する血”を洗い流す為の動作を数回、直ぐに蛇口の水を止めタオルで互いの手を拭く。勿論“赤”は無い。「…ほら、何も汚くないでしょ?」そのまま冷たくなった相手の片手を引き己の頬にあてる。ひんやりとした冷たさが熱を一瞬奪うがそのまま手を離す事は無く、暗い部屋の中、泣きそうな微笑みを携えたまま微動だにせず居て )






5129: アルバート・エバンズ [×]
2025-10-19 01:05:17

 





( 幾ら水で洗い流しても落ちる事の無い赤、焦燥と罪悪感ばかりが募り胸が押し潰されそうになる。そんな自分の手を背後から取ったのは相手だった。水を掛けて、そして水気を拭ったタオルにべっとりと赤が纏わりつく事は無かった。掌に人肌の温もりを感じ、目の前に立つ相手の泣き出しそうな表情を認識する。手は汚れていない。しかし未だ不安定なのだろう、相手だと認識した直後に妹の姿が重なり目の前に居るのが何方なのか分からなくなる。_____過去から逃れたい、あの事件の所為で心を壊したくない、けれど過去を忘れる事は“罪”だ。そして現実に犯した“罪”を幾ら後悔した所で、生涯消える事はない。其の葛藤を十数年繰り返し、徐々に深みに足を取られているのだ。---目の前の”妹”の顔を見つめ、そっと頬を撫でる。謝罪を述べようと僅かに開いた唇は音を紡ぐ事はなく、仄かな光を纏って潤んだ相手の若葉色の瞳を見据えた。肩に落ちるのは真っ直ぐなシルバーの髪。「_____ミラー、…」相手の名前を紡ぐと、僅かに眉を顰め視線が落ちる。「……心が、…壊れそうに痛い、」楽になりたいのに、記憶が其れを阻む。けれど、幻覚は消えていた。掌を相手の頬に添えたまま、自分を取り戻そうと深く息を吐いて。 )






 

5130: ベル・ミラー [×]
2025-10-19 12:58:13





( 頬の体温と掌の冷たさが徐々に混じり合い、そこに仄かな熱が生まれた頃。頬に引き寄せた相手の手の指先が僅かに動き確かな動作で以て撫でる仕草をすれば、それが“誰に”向けたものかなど今この瞬間は然程重要じゃないとすら思えた。緩く首を傾け少しばかり擦り寄る仕草を見せた後、震える唇から溢れたのは紛れも無く己の名前。これで今相手の意識が過去に置き去りになっている訳では無い事、さっきまでの“赤”が見えなくなっている事がわかり深い安堵が胸に落ちた___が。だからと言って何事も無かった様に再び眠りに…とはならない。認識した痛みは鋭い棘を纏い心を雁字搦めにし、深い深い所でまるで浮上を許さないかの様に『お前の罪だ』と囁き続けるのだろう。悲痛な色を纏う言葉に、奥歯を噛み締め震える声で「…うん、」とたった一言を返す。それから半歩前へ、その距離を詰めやや重心を前に倒す事で相手の胸元付近に額をあてると「…痛くない筈が無い__背負うものが重すぎるよね…。」隠しきれない涙声でそう続け。一つ深呼吸を置いて「__エバンズさんの痛みが全部全部移ればいいのに、」と、溢れた想いはずっと願い続けている事。触れ合う箇所から相手の痛みが流れ移るなんて有り得ない話なのに、そうわかるのに、可能であればどれ程良いかと思ってしまう。大好きで心の底から幸せになって欲しいと願う相手がこの先痛みに涙を流さず済むのなら、どんな大きな痛みも引き受けたいと思うのだ。想いと比例する様に額を押し付ける強さが僅か強まって )






5131: アルバート・エバンズ [×]
2025-10-19 20:12:11

 





( 胸元に額を押し付ける相手の声には僅かに涙が滲んでいて、軽く背中に腕を回した。掌に血が付いて居ない事に安堵しつつ、続いた言葉には少しだけ表情を緩めて。「……全部移るのは困る、」此の痛みを、苦しみを、相手には感じて欲しくないのだ。相手を守りたい、という感情とは少し違うかもしれないが、同じような苦しみを被る事が無いようにと願わずにはいられない。夜中のリビングは少し冷えていて、今が本来であれば眠りに就いている筈の時間であることを思い出す。心の内に渦巻いていたやりきれない感情は落ち着いていて、少しして相手の身体を離すとグラスに水を汲んで。幻覚の症状を落ち着ける薬と安定剤を1錠ずつ飲むと、「……もう大丈夫だ、少し落ち着いた。」と静かに告げて。そうして寝室へと戻ると、ベッドに入り身体を軽く曲げるようにして横になり再び眠る事として。 )






 

5132: ベル・ミラー [×]
2025-10-19 20:36:26





( 相手から返って来た返事は予想していたもの。だからこそ胸元から静かに額を離し顔を上げると「だったら半分。__私の気持ちは少しも変わってないよ。」と答え。同じ経験をしていない以上物理的に痛みを分け合う事は出来ないとわかっていながらも、相手を1人闇の中に立たせるなど出来る筈が無かった。何年も前、心の奥底に閉じ込めていた妹を失った過去を吐露した相手に“一緒に背負いたい”と伝えた気持ちは僅かの変化も無く健在なのだから。___少しの落ち着きを取り戻した相手と共に再び眠りにつき、迎えた朝。柔らかな秋風が吹く今日、天候は晴れ。様々な薬を飲んでる中で余り胃に負担を掛けない様にと、普段淹れるブラックコーヒーでは無く多めのミルクを注いだマグカップを相手に手渡しソファに腰掛ける。同じ様にミルクと、相手のより多めの砂糖を入れたコーヒーを啜りながら向けたのは笑顔。「お昼頃に海沿いの見回りに行こうと思ってて。…警部補の同行があれば心強いんですけど、」数日前の病室での遣り取りを徐に、態とらしい敬語と役職呼びで以て計画を遂行させようとして )






5133: アルバート・エバンズ [×]
2025-10-21 00:55:16

 





( ソファに腰を下ろし、カーテンを揺らす涼しい風を感じながら温かいミルクを口にする。窓から差し込んでくる日差しは普段出勤前に家で感じているものよりも温かみを帯びて、昼間の柔らかさを纏い始めていた。見回りという言葉選びも、わざとらしい警部補呼びも、自分を連れ出す為の策だと分かっていながら相手の言葉に視線を向けると「……見回りなら仕方ないな、」と、暗に誘いに乗る返事をして。身体を休めるとはいえ、何もせず家に篭っていたのでは逆に参ってしまう。気分転換に外に出るのも良いだろうと。---いつも捜査に行く時のように相手の車の助手席に乗り込んだものの、今日は仕事ではないためいつもよりも深く背もたれを倒す。少し窓に隙間を開けて、海沿いに着いた時に外から少し海風が入ってくるように。シートベルトを締めると、窓の外に視線を向けて。 )






 

5134: ベル・ミラー [×]
2025-10-21 16:12:59





( 病室では怪訝な表情を見せた相手だったが、矢張り部屋の中で缶詰状態は息が詰まるのだろう。今度は拒否も無く誘いに乗ってくれた。それに破顔し胃に落としやすい様にとスープジャーに温かいコンソメスープを入れて簡易お昼ご飯もお供に。___走り慣れた道路は然程混んでいる事も無く比較的スムーズに進む事が出来た。こじんまりとした町を抜ければ並木道が広がり木々の香りが風に乗り、更に進めば助手席側には壮大な海が広がる。相手の開けた窓の隙間からは優しい海風が車内に入り込み、特有の潮の香りが鼻腔に届くだろう。それから凡そ15分程で目的地に到着すれば近場のスペースに車を停め「怪しい人物は居なさそうだね。」と、既に見回りが建前だとバレている事をわかっていながら満足そうに口角を持ち上げ。車内から一歩外に出れば潮の香りも強くなると言うもの。吹き抜ける柔らかな海風に靡く髪を押さえ付けてから耳に掛け、備え付けられている木のベンチに視線を向けた後。何を思ったか笑顔のまま相手を見上げるや否や「…エバンズさんのエスコートが欲しいな、」と、珍しい角度の強請りを一言。パーティ会場でもあるまい、たかだか木のベンチまで行くだけにエスコートも何もと言う話だし、そもそも相手はそんなタイプでは無いとわかっていながら楽しげな雰囲気を纏い返事を待って )






5135: アルバート・エバンズ [×]
2025-10-24 22:26:23

 




( 窓の外を流れる景色からは徐々に建物が消え、やがて広い空と輝く海面が見えるようになる。外吹き込んでくる潮風を浴びながら外を眺めていると、やがて車は砂浜の側へ。未だ見回りの建前を崩さない相手の言葉に「……お前の動体視力は犬並みだな、」と、あのスピードで車を走らせていて見回りも行っていたのならば超人だと真顔で冗談めかして。車を降りれば靴底に感じる砂の柔らかさ。遠巻きに海を眺めていれば唐突な相手の言葉に呆れたような怪訝そうな色を浮かべ「此処はパーティー会場か何かか?」とひと言。そうしてさっさと1人でベンチまで歩いて行くと腰を下ろし、ベンチの砂を軽く手で払い。到底エスコートとも言えないような些細な事だが、レストランの座席を引いてやるのと似たようなものだろうと。 )






 

5136: ベル・ミラー [×]
2025-10-24 23:22:38





( 相手が冗談を口にする事は非常に珍しいと認識していた。だからこそ双眸を瞬かせ真顔を崩さないその表情を一瞬見詰めるのだが、誰がどう聞いても褒められていない事は明白にも関わらず「…優秀でしょ?警察官としても、“番犬”としても。」態とらしく誇らしげに首を擡げて見せた後、何時かの日に“番犬”や“小型犬”の軽口を言い合った事を持ち出して。案の定怪訝な表情を浮かべた相手は、手を差し伸べてくれるどころかエスコートを一刀両断すると同時に此方を振り返る事も無く1人砂浜を進んで行く。「ちょ、!」わかってはいたが思わず非難の色を纏った音が唇から漏れ、歩きにくい砂浜を小走りで相手の後を追い。「___…どーも。」先にベンチに座った相手の手が腰掛けるすぐ横の砂を払ったのを見て、素直さの欠片を失った不貞腐れた様なお礼が出た。勿論本気で不貞腐れた訳でもなければ機嫌を損ねた訳でも無い。更に言えばその細やか行為に照れた訳でも無い。これもまた遣り取りを勝手に楽しむ軽口に似た態とらしい態度だ。だからこそ隣に腰掛けた時にはすっかり表情は穏やかなそれに戻っており、鞄の中から2つのスープジャーを取り出すと、片方を相手に手渡しつつ「暖まるよ。」と、一言。頭を前に戻し、太陽の光を浴びながら寄せては返す穏やかな波を、遠い水平線を見詰めて )






5137: アルバート・エバンズ [×]
2025-10-28 16:56:35

 





( あからさまに不服そうな表情と声色の相手に「…ハンカチでも敷いてやれば良かったか?」と、すぐに“そういう事じゃない”と食い気味な返事が返って来そうな返答を涼しい顔でひとつ。手渡されたスープジャーを受け取ると、蓋を開ける。コンソメの良い香りと共に湯気が立ち上り、煮込まれた野菜も入っているようだ。それをひと口飲んで小さく息を吐くと、身体の内側に仄かな熱が生まれた気がした。「…美味い、」とひと言感想を告げる。此の所は精神的にも追い込まれ、寒さにも似た恐怖心を抱く事が多かったのだが、少し肩の力が抜けるようだった。未だ鳩尾に痛みが走る事はあったが、日中はやり過ごせる程度の痛みだ。水平線に視線を向け、寄せては返す波の音を聞きながら柔らかな風の中に居ると、心は自然と落ち着いて来る。当然凄惨な事件現場にいるよりも、穏やかな海辺に居る方がずっと負荷は少ない_____此れが”事件捜査から離れて身体を休めろ”と何度も医者が言っていた理由だと、こうして静かな場所に身を置けば分かるのだが。10年以上其れを拒み続けて来た。「……どうしたら良いんだろうな、」紡いだ言葉は、相手に何かを問いかけ答えが欲しいと思って紡いだ物ではなく自然と溢れたものだった。刑事として在り続けたいという思いは変わっていない。休息が必要な事も理解はしている。けれどこのまま立ち止まれば確実に、自分は良くない方向へと沈んで行くだろう。「…海は良い、」と水平線に静かに視線を向けたまま穏やかな声色で呟いて。 )






 

5138: ベル・ミラー [×]
2025-10-28 20:16:55





( 求めていたのは“ベンチに行く前”のエスコートだ。案の定食い気味に返した返事は「そういう事じゃない」の一言で。相手がスープジャーの蓋を開けた事で海風に乗ったコンソメの香りが隣に座る己の元まで届いた。勿論味見もしているし香りだけで味を断定する事は基本無いが、これはなかなかに良い出来だろうとひっそり胸中で呟いた自画自賛は相手からの何より嬉しい賞賛の言葉で膨れ上がると言うもの。「良かった、」と微笑み自分用のスープジャーの蓋を開け中の温かいスープを一口。同じ海を見ながら同じ風に吹かれ同じものを飲む___不思議な事では無いけれど、不思議な気持ちになるのは何故か。暫く互いに沈黙が続き、穏やかな波の音の間で隣から溢れ落ちた言葉を拾い、思わず弾かれた様に顔を向けた。刑事で在り続けたい、けれど心身は確実に悲鳴を上げ痛みも苦しみも消え去ってはくれない。楽になりたいのに自分だけが許されてはいけないとも思い、過去は何時だって顔を覗かせる。“どうしたら良いか”それは何十年も相手自身が一番自問自答し苦しみ続けて来た事だろう。続けられた余りに穏やかな呟きに何故が心臓が大きく跳ねた。理由はわからない。何かを口にしようとした唇が薄く開き、結局言葉無く閉じ、頭は再び正面へ。次の沈黙は先程よりもずっと長いもので、水平線を見詰めたまま数分___「……海の近くで一緒に住むのは…?」相手に視線を向ける事無く紡いだ問い掛けは思いの外小さかったかもしれない。「…ほら、それだったら捜査で苦しくなっても、家に帰って来て窓の外を見れば少しは気持ちが楽になるかもしれないし、今よりずっと短い時間で来れる。__今すぐとかじゃなくて…エバンズさんがそれもありだなって思えた時とか、……」結局肝心な所で臆病な己はまるで言い訳の様な説明文を早口で紡ぐのだ。海の近くに住むだけなら別に2人一緒じゃなく相手1人でも良い、と言う客観的な所は勿論見えないまま )






5139: アルバート・エバンズ [×]
2025-10-29 16:57:06

 





( 隣の相手が小さな声で紡いだ問い掛けに、海から視線を外して相手を見る。続いた言葉を聞きながら再び視線を前に向けると、「…あぁ、其れも良いかもな。」と、同意を示すようにひと言。海の見える家で暮らす、悪夢に苛まれた夜にも波の音を聞きながら月の光を湛えた水平線を窓から眺められるかもしれない。其れはとても良い環境だと思えた。しかし、いつかの未来の事として考えた訳ではなく、言うなれば絵空事。そんな空間に身を置く事が出来たらきっと幸せだろうと、現実には起こり得ない空想上の話として受け取っていた。コンソメスープをひと口飲むと、小さく息を吐く。相手がどんな思いでその言葉を紡いだかまでは気づく事が出来ず「…お互い、いつまでレイクウッドに居るんだろうな。」と溢して。きっといつかは、相手も本部やフィラデルフィア署に異動するのだろうという前提があっての言葉で。 )






 

5140: ベル・ミラー [×]
2025-10-29 19:39:54





( 前を見ていても視界の端で相手が此方を向いた事がわかった。勿論隣を見る勇気などある筈がなく、頭は固まり視線は縫い付けられたかの様に水平線を見詰めたまま。けれど予想もしていなかった同意の言葉が隣から聞こえた時、次は己が弾かれた様に相手を凝視し。___驚愕と自然と湧き上がった喜びは、続いた言葉で空気の抜けた風船の様にあっという間に萎んだ。先程の同意は此方の気持ちに応えてくれてものでは無く、更に言えばその想いすら届いていないのだ。勿論真っ直ぐなわかりやすい告白では無かったし、逃げ道を作ったのは紛れもない己だ。けれど部下である時間の長さは想像以上に長く隔たり、また、どうしたって越えられない壁がある気もした。胸の奥が小さく痛み、それを誤魔化す様に「そうだなぁ、」なんて悩む素振りを見せる。“愛している”と、確りとした告白をし直す事は選ばない。代わりに小さな笑顔で「本部に戻る時は連れて行ってくれる約束でしょ?」と、首を擡げながら約束もしてはいない勝手な過去の要望の話を持ち出した後。「…私は余程の事が無い限りきっとレイクウッドに居る。それで、あの辺の高台にこじんまりとした家を建てるの。__その時もしエバンズさんが今回みたく住む場所のない状況だったら、一部屋貸してあげる。」一度後ろを振り返り近くの高台を視線で示しつつ、おどけた様な色を纏い直して )






5141: アルバート・エバンズ [×]
2025-10-29 22:19:17

 




( 本部に戻る時は連れて行って欲しいと言われた事は覚えて居たが、少し前に本部に戻って居た時もその約束は果たせなかった。「…気が向いたらな、」と答えつつ、自分は再び本部に戻る事はあるだろうかと考える。その思考を遮るように紡がれた相手の言葉を聞きながら、示された後ろの高台に視線を向けると少し笑って「…民泊のビジネスでも始めそうだな、」と冗談めかして。相手の心の内に気づくことはできなかったが、海を眺めて他愛も無い話をする時間は穏やかなもので胸の内に渦巻く不安は落ち着いて居た。相手に支えられながら過ごす療養の期間は、負荷が掛かり傷付いた心を日ごとに癒す事だろう。 )






 

5142: ベル・ミラー [×]
2025-10-29 22:55:44





( 相手の微笑と冗談に、今度は一瞬にして先程感じた胸の痛みが消えた気がした。海を見、波の音を聞き、他愛無い話をする事で相手は一瞬でも痛みや苦しみから遠い所に心を置けるならばそれが全てなのではとすら思えたのだ。「刑事って副業OKだっけ?“色取りの良いサラダ”を出すカフェも隣接させたいんだけど。」と、此方も冗談めかした返事を返し。___それから相手の心身の状態も少しずつ少しずつ回復していった。安定剤や睡眠薬は常備しているものの、味覚異常や幻覚、吐き気などの症状も落ち着いている様で、比較的穏やかに過ごせている事に安堵出来る日々が続いて )






5143: アルバート・エバンズ [×]
2025-10-29 23:45:21

 





( 謹慎期間よりも少し長く休みを取った後、支障無く仕事に復帰出来るだろうという医師の診断を受けて職場に復帰する事となり。騒ぎを起こした事を署員に詫びこれまで通り仕事に復帰する事を伝えると、長らく暗かった執務室に再び明かりが灯る。例の一件を目撃していた者も、あの日のエバンズの状態が普通では無かった事は理解して居て、体調が改善している様子に安堵したようだった。---復帰から暫くして、事件の一報が入る。郊外の空き家で、幼い少年の遺体が見つかったというもの。通報者は空き家を訪れて居た3人の少年だった。「ミラー、車を出してくれ。郊外の空き家で遺体が見つかった。現場に向かう。」執務室の扉を開けると、デスクで仕事をしている相手に声を掛け、コートや資料を手にすると駐車場へと向かって。 )






 

5144: ベル・ミラー [×]
2025-10-30 00:05:43





( ___普段通りデスクで仕事をしている時に掛けられたのは此処数日無かった事件の報せ。直ぐに頷きパソコンの電源を落として相手と共に署を出れば社用車に乗り込み。運転席に座り、エンジンを掛ける前に相手から受け取った書類にザッと目を通す。「…5歳、」と、漏れた言葉と共に眉間に皺が寄った。勿論大人の遺体ならば良いなんて話では無く勿論そんな事は僅かも思わないのだが、矢張り子供の遺体は気分が重くなる。直ぐに書類を相手に返し現場まで車を走らせて。___郊外に建つ空き家の周りには規制線のテープが貼られていた。先に居た警察官に警察手帳を見せて手袋をはめ家の中へ入ると、そこには書類にあった通りまだ幼い男の子の遺体があり、周囲には無造作に散らばった薬剤が。「…エバンズさん、これ。」少年の傍らにしゃがみ薬剤の一つを摘み上げ相手に手渡す様に見せて )






5145: アルバート・エバンズ [×]
2025-10-30 01:05:00

 





( 現場でまず目につくのは相手が指摘した薬剤。遺体の近くに散乱しており、劇薬の可能性も否定出来ない。転がっている茶色い瓶に薬剤の名前は書かれて居なかった。「…鑑識に回して成分を調べる。検視の結果とも擦り合わせる必要があるな。」と同意を示すように告げて。少年の遺体の傍らに膝をつき状態を観察すると、口の端に血の混ざった唾液が付着している事に気付く。転落した可能性は無いかと家の方を見上げたものの、頭などに目立った外傷はないため線としては薄いだろうか。頭だけではなく、遺体に外傷は見られなかった。頭や首、腹部、手首、致命傷となり得る部位は全て綺麗な状態で。「……現時点では死因が特定出来ないな、」と言いながら立ち上がり。死因の特定には検視結果を待つ必要がある、今は目撃情報や防犯カメラの映像を集める事が急務だろうと。 )







 

5146: ベル・ミラー [×]
2025-10-30 14:21:58





( この薬剤が何なのか、現段階では全く判断する事は出来ないが5歳児の遺体の周囲に散らばっていた事が妙な恐怖を湧きたてた。目視で確認出来る外傷は無く内臓系に何らかの損傷がある可能性もあるが、其方もまた今の段階では判別不可。後ろから来た鑑識が持つ証拠保管袋に薬剤を入れ立ち上がると相手の言葉に頷きつつ「周辺の聞き込みと監視カメラの映像が先ですね。…彼の両親にも話を聞かなきゃ、」と、答え。扉が施錠されていた訳でも無ければ立ち入り規制があった訳でも無く、言うなれば誰だって好きにこの場所を出入りする事は出来た。ただ、もし被害者がたった1人で此処に来たと言うのであればそれは些か疑問がある。一先ず情報収集を、と相手と共に車に戻りこの場所から一番近い監視カメラの場所の把握と、周囲への聞き込みを開始する事として )






5147: アルバート・エバンズ [×]
2025-10-30 15:53:54

 




( 現場検証の過程で手袋をして触れた少年の身体は、既に生気を感じる事ができなかった。つなぎのズボンのポケットに何かが入っているのを感じポケットに手を入れると、中から出て来たのは棒の付いたキャンディが1本と小銭。近くのショップで買い物でもしたのだろう。監視カメラの場所を把握するために相手が車を走らせている最中、スマートフォンで近くの駄菓子屋を探す。「…よく菓子を買いに訪れるショップがないかも、親に確認する必要があるな。」と告げて。---聞き込みの中で上がって来たのは、空き家は誰でも自由に出入りができる上、家具などが残されていることもあり地元の子どもなどが遊び場にしている事は多々あったという事。そして周辺の住民の中に物音など不審な音を聞いた人は居ない事。スマートフォンが着信を知らせ、被害者の母親と連絡がついたという報告を受けると「現場から直ぐの家に母親が戻ったらしい。話を聞きに行くぞ。」と指示を出して。 )






 

5148: ベル・ミラー [×]
2025-10-30 18:27:26





( 車内で相手の持つスマートフォンが着信を知らせれば前方を見ながらも意識の破片は其方に向く。その後出された指示の元向かった被害者の自宅には凡そ5分程で到着し、呼び鈴を鳴らせば憔悴しきった母親と思われる女性が玄関から顔を覗かせた。「レイクウッド署のベル・ミラーです。」と警察手帳を見せ相手と共に家の中へ。促され女性と向かい合う形で椅子に腰掛けて直ぐ、女性は涙ながらに『…私がもっと早く気が付けていれば…っ、』と、後悔を口にしたものだから、矢張りどれだけの年月、殺人事件に向き合って来たとしても心が抉られそうな気持ちになるのだ。大切に大切に育てて来たであろう我が子が、突然目の前から居なくなりもう二度と声を聞く事も笑顔を見る事も出来ない。「…貴女のせいじゃありません。」なんてまるでお決まりの言葉を掛ける事しか出来ず、けれど話は聞かなければならない。「__息子さんの事、お辛いでしょうが聞かせて貰えますか?」と鞄から手帳を取り出して )






5149: アルバート・エバンズ [×]
2025-10-30 22:15:43

 





( ミケルの母親は涙ながらに昨日の事について話し始めた。『昨日もあの子は、昼過ぎに外へ遊びに行きました。私は夕方には仕事に出てしまうので、その後の事は分かりません。でも今朝家に帰ったら、冷蔵庫の中に昨日の夕食に作っておいたスープが残っていたんです…!姿も見当たらないから警察に通報して、それで…っ』顔を覆って泣き始めた彼女の言葉を手帳に書き記す。「…出掛ける時には、彼にお金を?」と尋ねると、母親は顔を上げ『…はい、1ドルだけ渡しました。寂しい思いをさせているから…せめておやつくらい、ほんの少しですけど、好きなものを食べさせてやりたくて、』と答えて。 )





 

5150: ベル・ミラー [×]
2025-10-30 23:25:16





( 女手一つ、まだ幼い息子との生活を守る為に彼女自身も息子に付きっきりになる事の出来ない日常に寂しさを感じていた筈だ。朝がた家に居る筈の息子の姿が見当たらなかった時の恐怖はどれ程のものだっただろうか。相手からの問い掛けに鼻を啜りながらも答えた母親に「ミケル君が、普段お菓子を買うお気に入りのお店とかに心当たりはありませんか?例えば…棒付きのキャンディを買っていたお店とか、」と、静かに問いを重ねる。それから続けて「それと、此処最近困っていた事や、気になっていた事__些細な事でも構いません。何かあれば、」少しでも手掛かりを得る為、彼女自身の身の回りの事でも、息子の周囲の人間関係の事でも、話しておきたい事があればと聞く姿勢を見せて )






5151: アルバート・エバンズ [×]
2025-10-31 00:35:00

 




( 相手の問いに彼女は『棒つきキャンディ……ミケルのお気に入りの店があります。地元の子どもたちにも人気の店で…ミケルはよく行っていました。店名は確か、“シュガーリー”です。』と答えて。『チョコレートやグミなんかも置いていたけど、あの子はいつもキャンディで…色がグラデーションになっているのもかっこいいんだって、』話しながら過去の記憶が蘇ったのだろう、もう会えない息子を思って涙を流す母親の姿に胸が痛む。『生活は裕福ではなかったけど…でも、あの子の為なら仕事も頑張れたんです。ミケルは友達が多い方では無かったけど、マイペースで、1人で遊ぶのも好きな子でした。悩みを聞いた事はありません。_____どうしてうちの子が、あんな事に…』と項垂れる母親に「…事件と事故の両面から捜査を進めて居ます。ちなみに、持病やいつも服用している薬などはありましたか?」と尋ねたものの、答えはNo。捜査を迅速に進めることを約束し、何かあればいつでも連絡して欲しいと伝えると立ち上がり。 )






 

5152: ベル・ミラー [×]
2025-10-31 11:02:25





( 母親の返答から“シュガーリー”と言うお菓子屋の存在が明らかになった訳だが、最も不可思議に思える遺体の傍にあった薬剤は未だ謎のまま。軽く頭を下げ玄関を出る間際に彼女の肩を軽く擦ってから相手と共に車に乗り込み。「…“どちら”であっても、最後まで立ち直る手助けがしたい、」道中、前を見据えたままポツリと口にしたのは悲しみにくれる母親の泣き顔が脳裏を離れなかったから。“当たり前”に居る人、日々が何の兆候も無く突如として消え失せる事の計り知れない喪失感は、隣に座る相手が誰よりも身をもって知っている事だろう。___シュガーリーはこじんまりとした、けれど鮮やかな看板が目を引く綺麗な外観だった。中に入れば沢山のお菓子が陳列されていてそのどれもが良心的な値段。お小遣いを貯めた子供が集まって来るのも頷けた。入口から近い棚の一つに“鮮やかなグラデーションの棒付きキャンディ”が売っていてそれを手に取る。「…子供が喜びそう。」と、小さく微笑み相手に軽く見せてから、店内に設置されている防犯カメラの位置を確認すべく頭を持ち上げて )






5153: アルバート・エバンズ [×]
2025-10-31 14:10:43

 





( 彼女のようにただ1人の家族である息子を大切に思い、息子の為に身を粉にして働いて居る母親であれば、尚更喪失感に打ちひしがれてしまうだろう。遺族の心のケアを行い、時にカウンセラーなどの適した支援機関を紹介する事も大切だと相手の言葉に頷いて。---明るい雰囲気の店内には様々なお菓子が並び、子どもが入れ替わり立ち替わりやってくる。被害者の少年がポケットに入れて居たキャンディの金額を見て、釣り銭もぴったりだという事を確認するとレジに向かい。「レイクウッド署のエバンズです。」と、女性店員に警察手帳を見せつつ、ミケルの写真を示す。「この少年に見覚えはありませんか。」と尋ねると、店員は『あぁ、この子。よく来てくれるんです、確か昨日も来ましたよ。』と答えた。『もしかして…近くの空き家で遺体が見つかったって、この子なんですか?、』と聞かれ小さく頷くと「……捜査を行っています。防犯カメラの映像をいただく事はできますか?」と続けて。 )






 

5154: ベル・ミラー [×]
2025-10-31 20:02:17





( 女性店員が昨日のミケルの来店を覚えていたと言う事は証言的には大きいだろう。控え目な相手の頷きに対して『そうですか…。』と悲しげに眉を下げた店員は続けられた要望に何の躊躇いも無く『勿論です、少し待っていて下さいね。』と答えるとお店の奥に引っ込み、少しして映像の入ったUSBを手に戻って来て。『これにも映ってると思いますけど、昨日は3時頃に来てくれました。…何時も“お母さんがくれた”って嬉しそうに小銭を握り締めてたんです。……もう、顔を見れないんですね、』それを相手に手渡す際、生前のミケルの無邪気にはにかむ笑顔を思い出したのか、切なそうな呟きを落とし。「…普段と違うと感じたりは?」との問い掛けには『いいえ、何時も通り元気そうでした。』と、特別変わった様には見えなかったと答え。___検死結果の報告があがるまではまだ時間が掛かるだろう。まずはこの店の防犯カメラ映像の確認作業をするのに署に戻るのが得策かと、隣の相手に視線を向けて )






5155: アルバート・エバンズ [×]
2025-11-01 04:05:55

 





( USBを受け取ると、店員に礼を言う。防犯カメラに残っている映像と死亡推定時刻とを照らし合わせ、最後に被害者の少年が目撃されてからの足取りを掴む必要があった。また話を聞きにくる可能性がある事を伝え了承してもらった後、相手と共に店を後にする。「防犯カメラの映像を確認する。まだ目撃証言が少ないが、行動範囲は限定されている。街中の防犯カメラの映像と合わせて証言を募るぞ。」と相手に告げ、先ずは入手した映像の確認を行う為に署へ戻り。---店員の証言通り、事件があった日の15時頃_____具体的には15時16分に、ミケルは1人で店を訪れていた。滞在時間はほんの数分、店頭を眺めたものの悩み込む事はなく、キャンディを手に取りレジへと向かう。店員と会話を交わし、おまけのような小さな包みに包まれたチョコレートを受け取ると嬉しそうにそれを口に放り込んだ。店員が手を出し、ミケルはゴミを手渡すと小さく手を振ってドアを開け、右側の方向へと歩いて行った。映像に残っていたのはそんな数分の出来事で。 )






 

5156: ベル・ミラー [×]
2025-11-01 09:48:28





( 防犯カメラに映るミケルは、店員の言った通り気落ちした様な様子も無く元気そうに見えた。お店に来たのは1人で出て行った時も1人___もし誰かに声を掛けられてあの空き家に行ったのならこの後の話になるし、誰かとあの場所で待ち合わせをしていた可能性も十分にある。更に言えば別の場所で殺害されあの家の中に遺棄された可能性も。「…検死結果、急いで欲しいね。」と溢したのは彼の口元に付着していた血液の混じった唾液が気になっていたから。相手も確認した通り高所からの落下であるならなんらかの外傷があっても可笑しくはないが、それらが何も無かったと言う事は矢張り周辺にあった薬剤が関係しているのか。一度給湯室で紅茶を淹れマグカップを相手に手渡した後、次は彼が向かった方向にある防犯カメラ映像を一つ一つ確認しつつ、不審な人物や見落としが無いかを調べていき )






5157: アルバート・エバンズ [×]
2025-11-01 12:20:58

 




( 相手の言葉に同意を示しつつ紅茶をひと口啜る。空き家や彼の家がある方は監視カメラの設置台数が少ないというのが正直な感想。空き家の敷地の入り口が見えるカメラは無かった。外傷が無いとなると、死因はかなり絞られる。薬剤の誤飲の可能性、或いは毒を盛られたり、不慮の事故という事も考えられるだろう。彼が何を口にしたか、という事を考えた時に先ほどの監視カメラの映像が甦り「…あの店で貰ったおまけのチョコレートに毒が入っていた、なんて事はないか。彼が亡くなる前に口にした事が確認出来ていて、ゴミは店員が預かっている。」と、言葉を溢し。協力的な店員だったが、状況的にあり得ないと断定は出来ない。被害者の少年を認識していた事を思うと、彼にだけ毒入りを渡す事だって不可能では無いはずだと。 )





 

5158: ベル・ミラー [×]
2025-11-01 13:07:27





( 肝心な所に監視カメラが設置されていないのは良くある事。「住人の居る居ないに関わらず、全ての建物の入口にはカメラ設置義務の法律が欲しいくらい。」とボヤくものの、それが叶わない今そんな事を言った所で事態が好転する訳でも無い。紅茶を啜りながら何度も目だけを左右に動かし映像を凝視する中。相手の言葉に思わず動きが止まった。唇から静かにマグカップを離し身体ごと相手に向き直る表情は真剣ながら何処か複雑さも見え隠れするもの。「…可能性はあるね。心情的には疑いたくない所だけど、即効性のある毒物じゃなければあの家まで行けただろうし、口元の血も説明がつく。」包み紙は既に破棄されているだろうし、人が人を殺す動機など考えたくは無いがそこら中に転がっているのだ。「……母親だってわからない、」と苦しげに溢したのは、“全てを疑え”と言う相手の最初の教えが基盤になっているからか。「1人で育てる事に疲れきって、“あの子が居なければ”って思っても__。…ただ、そうじゃないって信じたい。」静かに身体を前に戻し再び映像を見詰めながら、それでも最後の言葉は心からのもの。甘さは抜けないと思われるだろうか )






5159: アルバート・エバンズ [×]
2025-11-01 15:43:27

 




( 例えどう思われようと、捜査の上では全てを疑い、考え得る可能性は全て潰しておく必要がある。「…検視結果が出たら、もう一度2人には話を聞きに行く。外傷が無い以上、考えられる死因はかなり狭まるからな。」と告げて。刃物などの凶器が使われた訳でもなく致命的な傷が無いとなると、今できる事は結果を待つ事と聞き込みを行うことだ。毒物を盛られた可能性も視野に入れれば、既に話を聞いている2人も例外ではない。---検視よりも先に直ぐに結果が出たのは、薬剤の成分分析だった。夕方になって分析の担当官がやって来ると資料を手渡し『現場にあった薬は、抗うつ剤でした。子どもが誤飲すれば、死に至る危険は十分あります。』と告げて。何らかの理由で薬を誤飲した、或いは飲まされたと考えれば殺人は成立するのかと考え込みつつ「助かった、」とだけ告げて担当官を帰らせて。 )





 

5160: ベル・ミラー [×]
2025-11-01 23:34:42





わかりました、周辺の聞き込みも続けます。
( 検死結果が出るまでの間のこの時間はどうにも気が焦る。早く確実な証拠が欲しい、早急に犯人を逮捕したいと思えば思う程に多くの情報をと思うのは当たり前なのだが。鼻から抜ける様な溜め息を一つで頷けば夕方にまた聞き込みを再開しようと。___それから時間が経ちカメラ映像の確認に一区切りがついた頃、扉のノック音と共に入って来た分析の担当官が手渡した資料に思わず眉が寄った。“抗うつ剤”だなんて、そもそも誰が。「…空き家を使っていた誰かの忘れ物を偶然見付けて、ラムネか何かと思い誤って飲んだ事故死か__誰かが明確な目的で飲ませたか。何方にせよあの歳の子が買える物じゃないし、母親が服用していた可能性もあります。エバンズさん、もう一度ジョイの家に行こう、」椅子から立ち上がり、鞄を片手に持つと足早に執務室を出て )






5161: アルバート・エバンズ [×]
2025-11-02 04:10:04

 





( 好奇心から立ち寄った空き家で瓶に入った錠剤を見つけ、ラムネと勘違いして誤飲する______大人であれば到底考えにくい話ではあるが、被害者はまだ5歳の子ども。突拍子もない事をしても何ら可笑しくは無い年齢だ。「…事故か事件かの判別も付かないな、」と、状況証拠からだけではそれさえ掴めない状況に少しばかりの苛立ちを見せて。相手と共に再び訪れた被害者の家。母親は、今日は仕事を休ませて貰ったのだと言って再び自分たちを居間に通した。抗うつ剤を服用した事はあるかと尋ねると彼女は首を振り『いいえ、生活は楽ではなかったけれど…あの子と2人の生活は幸せでした。夜の仕事なんて大変だけど、でもお店のみんなも優しくて、私、辛くなんてありませんでした。』と、再び涙ぐみながら答えて。 )






 

5162: ベル・ミラー [×]
2025-11-02 12:00:17





( 母親の話を信じるのなら抗うつ剤は矢張り誰かの置き忘れか、別に存在する犯人の物と言う事になる。彼女やお菓子屋の店員の周りから確実な情報を得る事が出来ればと手帳に書き込みをしながら思案し、最後に母親の働くお店の名前も書き留めて家を出て。その後の地域住民への聞き込みも犯人に繋がる目ぼしい情報は出なかった。ただ、ミケル自身大勢の友達と遊び回るより1人で遊ぶ事の多いタイプだった事、案の定施錠もされていない空き家は子供達の溜まり場になっていた事、がわかり運転席で背凭れに体重を掛ける様に座り一度息を吐き出して。「今日の夜はとんでもなく甘い物が食べたい、」と呟いたのは、捜査が思う様に進んでない状況に対する疲労からか。ハンドルを握り直し次に向かったのはお昼頃にも行った“シュガーリー”。店の前に車を停めて「行きますか、」と一つ気合いを )






5163: アルバート・エバンズ [×]
2025-11-03 03:07:12

 





( めぼしい目撃証言も、被害者に関する有力な情報も無い状況に思わず溜め息が出る。脳を使っているからだろうか、捜査が行き詰まった時などに甘い物を欲する気持ちは共感出来るもので。再び店を訪れた自分たちを少し驚きつつも迎え入れた店員は、監視カメラに映っていたやり取りについて、いつも子どもたちには“おまけ”をあげているのだと言った。商品として販売されているものより小さなチョコレート。ミルクとホワイトがあり、透明な包みに入っているそれは、レジ下のカゴの中に入っていた。『買い物をしてくれた子には、1人1つだけあげています。あの子はいつもホワイトを選ぶんです、昨日もそうでした。』と答えて。持って帰る子もいるが今食べていくと言ったため包みを預かったと。『ゴミ箱は、昨日今日はまだ取り替えていません。』疑われている事を少なからず察したのだろう、レジの足元にあるゴミ箱を示して『必要なら持って行ってください。』と。 )





 

5164: ベル・ミラー [×]
2025-11-03 11:14:06





( 店員の話を軽く頷きながら聞く。特別不審に思う点も無く、包み紙のゴミを預かったのも子供がその場で食べると言うならば自然な事だろう。何かを察した様にレジ下のゴミ箱を示されるとその隠し事の無い行動に一拍程の思案の間を空けた後「…失礼します、」と箱から袋を抜き取り持ち帰る事として。最後にレジ横に売られている包み紙に包まれた丸いミルクチョコレートを二つ摘みお金を払うと、捜査協力への感謝を述べてお店を出て。___署に戻り先ずは袋の中のゴミの中からおまけのチョコの包みを避ける作業、そしてそれらを成分分析官に渡し調べて貰う事の順なのだが。手袋をする前に鞄から先程買ったチョコレートを取り出すと一つを相手に手渡しつつ「夜まで待てなかった。」肩を竦め、甘いそれを口の中に放り込み満足気に息を吐いて )






5165: アルバート・エバンズ [×]
2025-11-10 04:09:14

 





( 捜査協力に対する謝礼の意味を込めて店頭の菓子を購入したのだとすれば、相手の気分を害さないようにと随分気を遣った対応だと思って見ていたものの、そうでは無かったようで。執務室でチョコレートの包みを手渡されると、自分も其れを口に放り甘い味わいを堪能して。「糖分を摂ると幾らか頭が働くようになる。」と言いつつ、手袋を嵌めると包装紙の仕分けを始めて。---残っていたゴミは大量ではなく、おまけのチョコレートの包装紙は19枚。それを全て成分分析の部署に引き渡すと分析を依頼して。相手と共にデスクを挟んで座ると、必要な情報を整理する。「まず、現時点で最後に被害者が目撃されているのは事件当日の午後3時16分、シュガーリーの店だ。検視結果は明日には出るだろう、死亡推定時刻と擦り合わせる。後は死因の特定と、現場に残されていた薬の出所だな。不審な車や人物、物音に関する情報も地域住民から集めたい。」と告げて。検視結果が出る明日までに出来る事と言えば、不審な物を見聞きしていないかという聞き込みだろう。 )





 

5166: ベル・ミラー [×]
2025-11-11 11:10:01





__キャンディーを買った足で真っ直ぐ空き家に向かったのか、それとも何処か別の場所に立ち寄ったのか…死亡推定時刻が出ればある程度の足取りも掴めるだろうけど、それまでにもう少し情報が欲しいね。…薬瓶から誰かしらの指紋が出れば良いけど、そうじゃなきゃ病院をしらみ潰しって事にもなり兼ねない。
( 今現在の状況整理に相槌を打ちながら手元の手帳に視線を落とす。頭の中でお菓子屋周辺の凡その地図と、ミケルの家までの道筋、そして空き家までの道筋を思い浮かべながら次なる聞き込みの範囲を絞込みつつ「夜は、ジョイの働くお店の周辺の聞き込みに行って来る。」と、数時間後の予定を告げ顔を上げ。__デスクを挟み座る相手は至極真剣な顔をしている。孤高たる気高さの様な雰囲気を纏い捜査に打ち込むその姿の内に、秘めた繊細さや儚さがある事など、今の表情からは想像も出来ないと、今でも時折思う。僅かその顔を見詰め、「…調子は悪くない?」出た問い掛けは殆ど無意識下で音になったようなもので )






5167: アルバート・エバンズ [×]
2025-11-12 10:15:41

 




…解決の糸口になる情報が出れば良いんだが、
( 未だ分からない事が多い今回の事件。鑑識の捜査や検視結果から、事件の解決に繋がる情報が出れば良いと願わずにはいられない。相手の言うように今は聞き込みで地道に情報を集める以外無いだろうと頷いて。向かい合った相手の視線を感じて顔を上げると、相手と視線が重なる。何だと問い掛けようとしたものの、相手の方が先に言葉を紡いだ為それは音にはならず。「…問題ない、薬も飲んでる。」そう答えると、再び視線を資料に落として。一時幻覚を見るまでに悪化した症状はだいぶ落ち着き、普段通りに仕事をこなせる迄には回復していた。未だ疲れやすいのか、夜家に帰ってから感じる疲労は少し重くなっている気はするものの、日中に支障をきたす程では無い。薬をきちんと飲めば体調に問題はないだろうと。 )





 

5168: ベル・ミラー [×]
2025-11-12 16:55:32





( 一瞬重なった瞳は、相手が視線を落とした事で交わりを無くした。確かに痛みや目眩等を訴える姿を此処最近は見ていない為、相手の返事に素直に頷きそれ以上の心配や詮索をする事は無く。___その後、“解決の糸口”となる情報をどうにか得る為に暗くなった町へ。ジョイの働くお店周辺での聞き込みの結果は、捜査が大きく進展する様な有益な情報に恵まれなかった。けれど集合住宅が多く並ぶ付近での聞き込みの結果は別。“今回の犯行は自分がやった”と自白している“女の子”が居ると、被害者であるミケルと同年代の子供が居る親からの証言が数件出たのだ。大人では無い、女の子の自白…面白半分や軽い冗談のつもり、もしくは注目を浴びたい承認欲求の様なものによる作り話かと思うのが最初の正直な感想だった。___署に戻り、執務室の扉をノックする。「戻りました。」との挨拶の後、何とも曖昧な表情で「…エバンズさん、“女の子”が犯人の可能性ってあると思いますか?」と、何の前置きも無い唐突な問い掛けをして )






5169: アルバート・エバンズ [×]
2025-11-12 19:24:01

 




( ノックの後、聞き込みから戻ってきた相手が部屋に入って来て発した言葉に、思わず怪訝そうな表情を浮かべて顔を上げる。言葉を発した本人も曖昧な表情をしていて、“女の子”という言葉選びに「……犯人が子どもだという事か?」と尋ねて。子ども同士がふざけていて薬を誤飲した可能性は拭えないかもしれないが、外傷が見当たらない以上遊んでいる最中の事故というのは考えにくい。「子どもに関する証言でもあったか、」と、聞き込みで得た情報の説明を相手に求めて。 )





 

5170: ベル・ミラー [×]
2025-11-12 19:59:01





( 案の定此方の問い掛けに怪訝な表情を浮かべた相手に、曖昧な表情のまま「“本人”曰く。」と頷きながらデスクを挟んだ向かい側の席に腰掛け。「“自分が犯人だ”って話してる女の子が居るらしくて。子供の冗談のつもりだとは思うけど、それを聞いたのが1人や2人じゃないから、」子供の冗談だとしても笑える話では無いが、矢張り周囲にそれを言って回る行為はとても犯人だとは思えない。「…何方にせよ、検死結果が出ればわかる事だけど。」と、終わらせた後は、果たしてこの聞き込みの結果を相手はどう考えるのかと返事を待つ間を空けて )






5171: アルバート・エバンズ [×]
2025-11-12 23:22:34

 






( 地域を不安に陥れているであろう事件を、自分の仕業だと吹聴して回る子どもの存在と言うのは確かに気になるが、その証言があるからと言ってその子が犯人だと言う結論には至らない。例え子どもの不注意で起きた事故だったとしても大抵の場合は其れを隠蔽しようとする筈で、自分が殺したのだと周囲にまで誇示しているということは、注目を集める為の虚言だと考えるのが普通だろう。「気になる証言ではあるが______大方、注目を集めたくて言っているんだろう。証拠が出れば別だが、特段急いで被疑者としてマークする必要性は無さそうだな、」と、被疑者として捜査をする必要性までは現時点で感じないという判断を示し。---夜、そろそろ切り上げて帰ろうかという時分になって、不意に部屋がノックされ、入って来たのは検視官。『夜分にすみません、明かりが点いているのが見えたもので、早い方が良いかと…』少し早く結果が出た為夜のうちに渡せるならと思って持って来たという彼は、執務室の扉近くにいた相手に検視結果を記した書類を手渡して。 )







 

5172: ベル・ミラー [×]
2025-11-12 23:59:13





( 相手の意見もまた、注目を浴びる為の虚言だろとの事。「だね。」と同意を示す様に頷き、後は明日にでも出るだろう検死結果を待つだけだと帰り支度をしようとした矢先。部屋の扉がノックされ、続いて入って来たのは検視官だった。頭は自然と彼に向き、その言葉だけで渡された書類が何か直ぐにわかったものだから、お礼を述べた後、文字列に視線を落として。「__…午後3時から4時頃…、」先ず最初に目に入った死亡推定時刻を小さく呟き、紙を相手も見やすい様デスクに置く。「……薬の成分が検出されてないなら、あの抗うつ剤はたまたまって事?__これじゃあ死因が特定出来ない。」毒の成分は疎か、遺体の周りに散らばっていた薬の成分も検出されず、外傷も無い。加えて最も可能性の高い“窒息死”も除外されるのならば、死因については殆ど進展の無いままだ。思わず表情が険しくなり、隣の相手に視線を向ける。「…明日、司法解剖の許可をとりますか?」と、尋ねて )





5173: アルバート・エバンズ [×]
2025-11-13 00:30:59

 





( 検視結果が記された資料に目を通す。死亡推定時刻は分かったが、薬物や毒物の反応は無く外傷も無い。死因を特定する事が困難な結果に思わず眉を顰めて。「外傷が無く、毒物の反応も無い_____あの状況で自然死なんてあり得るか、?」当然殺人事件の可能性を視野に捜査を進めていた訳だが、死因の特定さえ困難な状況。偶然あの場所を訪れた少年が、偶然あの場所で体調を崩して亡くなるなんて事があり得るだろうか。少年の遺体の周りに散らばっていた薬はどう説明するのか。「…死因が特定出来ない以上、医者の見立ては必要だな。」と相手の言葉に同意を示して、司法解剖の申請を進めるよう指示を出して。全てがバラバラで真実が見えて来ない状況に、何か解決の糸口が無いかとここ迄の捜査記録と検視結果を照らし合わせて。---重たい疲労を感じてパソコンから目を離し時計を見上げると、日を跨いで少し経った頃。「……聞き込みと、司法解剖の結果待ちだな。死亡推定時刻を考えると、ほとんどあの周辺以外に移動している事は無いはずだ。エリアを絞って話を聞こう、母親にももう一度会いたい。」と告げ、今日は切り上げようと。 )






 

5174: ベル・ミラー [×]
2025-11-13 01:05:59





( 検死結果が出れば死因が特定され、少なからず犯人に近付くと思っていただけに、この予想外の結果には流石に困惑を隠し切れなかった。捜査の進展どころか、下手したら殺人事件だと言う見立てすらも間違いで振り出しに戻される可能性がある。「偶然が重なり過ぎてるし、抗うつ剤がたまたま遺体の周りに散らばったって言うのも、正直納得は出来ない。」と、矢張り疑問点は数多く残されていて“殺人”を除外する事は出来ないと首を横に振り。裁判所に司法解剖の許可をとる為の申請書諸々は明日の朝一番にやる事として、死亡推定時刻から、今度の聞き込みの範囲はかなり絞られる。被害者の家の周辺、空き家の周辺を重点的に聞き、相手の言う通り母親であるジョイにも再び話を聞く必要がありそうだと頷き、帰宅する事として。___家に着いた途端に襲い来る睡魔は、確かに疲労していた事を告げてきた。深く息を吐き出してから、身体が欲するままに淹れたのは蜂蜜たっぷりのホットミルク。それを作るのは幾ら疲れていても少しも苦にならないのだ。相手のは自分のより少しだけ甘さを控え目にして「…流石に予想外だったね。」と、マグカップを手渡しつつ、口にしたのは検死結果の内容に関する感想で )





5175: アルバート・エバンズ [×]
2025-11-13 04:45:44

 





( 相手と共に家に帰り、ソファに腰を下ろして背もたれに背中を預けるとどっと身体が重たくなるのを感じた。張っている肩を片手で軽く解していると、程なくキッチンから甘い香りが漂ってくる。ややして相手から差し出されたマグカップを礼を言って受け取ると「…殺人だとしても、あんなに綺麗な状態で殺せる手段が思い当たらない。毒物の類でも無いとなるとな、…」と、相手の言葉に同意を示しつつ見立てが見当違いだった検視結果を思い出し考え込む。甘いミルクを一口飲むと、張り詰めていた疲労は僅か和らぐ感覚があり、小さく息を吐いて。温かなホットミルクは、穏やかな眠気を引き連れて来る。睡眠薬は飲まずに眠る事が出来そうだと。 )






 

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