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1対1のなりきりチャット
自分のトピックを作る
21:
「墓守」 [×]
2020-10-28 23:05:37
別に何かを期待して言っているんじゃない、あんたから金を取ろうとも思ってない。感謝もしなくていい。ル…カは最初から僕と母さんを侮辱しなかったじゃないか。これ以上貰ったら罰が当たるに決まってる。
( 胸元のアイリスを無意識の内に弄りながら呼んでみた名前。度々吃るのは許していただけるだろうか、親しみを込めて呼ばれる我が名の対価として友人の名に親しみを込め呼ぶ際は特に。最愛の母を除いて"化け物"は実は人間であったと知らしめてくれる唯一無二の存在。頬を掻く仕草を前にして咳払いを一つ、そして斯様な温かい感情があるものなのだと遠い母へ胸中で囁きかけ )
そういう事だ、僕の前でそうそう簡単にはぶっ倒れさせないからな。砂糖?三つもか?分かったそうしてやる。座って待ってろ。
( 先程の阿呆面が暫く脳裏に焼き付いたままの最中、背後から聴こえる呑気な声に刺々しく応じてはいても、こうして人間らしいコミュニケーションを取れる喜びまでは誤魔化せず。だからとて弛んだ顔なんぞ見せれば何を言われるか知れたものではない、飽くまで表情筋の変化は後ろの友人の視界から外したまま食堂へと到着 )
コーヒーと乾パン、それから何か見つかれば適当に持って来るぞ。…それで良いよな?言っておくが僕は料理なんて当然得意じゃない、不味くても文句は絶対に言うなよ。
22:
「囚人」 [×]
2020-10-29 02:10:03
( 前時代的な差別の犠牲者は、拝金主義に見えてその実どこまでも無欲だ。もっと求めても罰は当たらない、などという勧めはかえって毒になる。今の自分に信仰を汚す資格はあるまいと口を噤み、是と非とも唱えられないまま曖昧な苦笑を携えて彼の後に続き )
はは──それは頼もしい限りだ!良くも悪くも、私は一度集中すると半端なところじゃ切り上げられないたちだからな、君が居てくれると助かる。ああ、大人しく待ってるから安心してくれ。
( 装置の組み立てや基盤の調整に熱中し、不寝の晩を幾たびか超す内に意識を失っていたことも一度や二度ではない。発明を疎かにするつもりは毛頭無いものの、生活習慣の乱れからゲームの参加に支障が出ては本末転倒だ。全くの部外者に研究を邪魔されたのでは気が散って堪らないが、参加者の中でも己に理解のある彼なら頃合いを見計らって声を掛けてくれるだろう。自身の過集中を省みるどころか友人への甘えた期待を胸に、大きな食卓のうち適当な席に陣取って )
分かってるさ…それと、君の分も忘れるなよ?私が飲み食いする風景を黙々と眺めてたって、得るところは何も無いからな。
( 味の良し悪しなど気にするものでもあるまいに、わざわざ予防線を張るいじらしさに頬が綻ぶ。腰を落ち着けると同時に直感したのは、緩やかに這い寄る睡魔の存在。彼が戻って来るまでにはどうにか意識を保てていれば良いが。頭の片隅でそんなことを考えながら、頬杖に頭を預けつつ去る背を見送ろうと )
23:
「墓守」 [×]
2020-10-29 23:31:23
それじゃ毎日毎晩あんたを見張っていなきゃならなくなるぞ…こっちが何も言わなきゃ延々と機械を弄り倒し続けるんだろ、いつか倒れた序でに感電するんじゃないだろうな。丸焦げのあんたを葬る穴を掘るなんて嫌だ。
( 多少なり反省の色を見せてみようとする気兼ねさえ持たない、持たせようとしても努力が全て水の泡に帰すであろうことは火を見るよりも明らか。その内冗談が冗談でなくなる前にどうにかして友人の最低限の人間らしい生活を確立しておかなくては。元来面倒見が良いとは言えない己にこうまで自ずと目を掛けさせるこの人物からはどう足掻いたって袂を分かつのは無理難題以上。腰掛けた姿を見届け不服を眉間で示し )
僕は特に腹は減って、別にジロジロ見る趣味なんか無い!限界そうな顔をしているのに無理して起きているなよ、持って来たら起こしてやる、だから僕には構うな。
( 今回の目的に含まれていない指示を聞き即座に断ろうとして止め。誤解を招きかねない発信に咄嗟の反撃、他に今の話で笑って余計な噂を広めるリスキーな人物は居ないというのに。遅かりし朝食を共に出来ないかもしれない可能性より懸念すべきは当の本人の体調そのもの、一瞬の躊躇いの後にケープが付いた外套を脱ぎ恐る恐る背中へ掛けてやり )
こんな物汚くて迷惑だろうが寝るなら無いよりはマシだ、嫌ならブン投げてくれて良い。じゃあな。
( 長々と話しかけて貴重な休息を邪魔立てする事がないように、また朝食の準備に無駄な遅れが出ないようにと炊事場の方角へ後退り。我ながら何が何だか分からないが親切にしてしまった。もしかすれば臭いから勘弁してくれ等との文句を頂戴するかもしれない。慣れない選択肢で心臓が騒ぎ始め慌てて炊事場へと逃げ果せ )
24:
「囚人」 [×]
2020-10-30 02:56:31
…と言いつつ、私を止めても無駄だってことは承知してるんだろ?心配するなよ、流石に"二度目"は無い。
( 全てを失った挙句に命を擲つことさえ省みない、理想の実現に生き急ぐ前科者をこうまで思いやってくれるのは友人くらいのものだろう。研究に気遣いは無用であり、時に煩わしいとさえ感じるにも関わらず、彼を突き放すことが出来ないのは何故か。内心の自問に対する答えは見つからず、再び"事故"は起きないという保障も確証も無いまま、一時の気休めにしかならない空虚な言葉を以て返し )
そんなに眠そうに見えるか?これでも取り繕ってるつもりだったんだが。普段は一晩明かしたところでどうってことないんだ、昨夜は根を詰め過ぎたのかも知れないな…。
( 意識が朦朧として尚、この口だけは朗々と物を語る。自身の性質を理解しているが故に、眠気に侵された事実を呆気無く見抜かれたことに失笑。無防備な姿を晒すまいと無意識のうちに気を張っていたが、考えてみればそも気心の知れた相手の前で体裁を整える必要もない。そう判断するや否や、冷えた卓上に突っ伏して )
──おっと?……ありがとう、アンドルー。
( 直後、程よい重みと仄かな温もりに背を覆われた。顔を上げ、外套を脱いだ相手の姿を捉える。棘を持ちながら優しい言葉と、それを裏付ける行為。状況を理解するのに数秒を要したのち、拒絶するでも軽口を叩くでもなく、気の抜けた笑みと共に率直な謝意を述べ。土いじりに親しんでいた記憶は無いものの、微かに香る湿った土の匂いが落ち着く。いそいそと炊事場に消える彼の姿を見送ったが最後、再び机に顔を伏せ、鉛のように重くなった瞼を下ろし )
25:
「墓守」 [×]
2020-10-30 23:04:39
疾っくの疾うに承知してる。それだけあんたには叶えたい何かがあって僕みたいな無能が邪魔出来やしないのも。
( そうだ、一体己は何を言わんとしていたのか。何処か虚しさをも感じ取った今、これ以上天才発明家の使命に水を差す真似はただただ愚かな振る舞いであると認識せねば。集中こそ現実の憂いから我が身を守る術であるとしたら余計に。どうか卑屈には捉えられないように、一瞬口元の筋肉が痙攣したかの如き笑みも添えて単純明快な事実を述べるに留め )
──…結局眠いんじゃないか。僕を前にして誤魔化す必要なんか無いのに分からん奴だな。あれで風邪でも引いたら誰が面倒を見るんだ?…僕は看病なんて出来ないぞ、寧ろもっと酷くさせるに違いない。
( 炊事場へ去る直前に振り返って見た光景。取り繕う必要がある相手だと思われているのか、それは断じて嬉しくはない。何故なら己は彼を前にして巧みに取り繕わねばならない存在と認識していないから。砂糖の壺を探す間も独り言が漏れるばかりで、それがどうして哀しさを誘うのか読めずにぼそりと呟き )
あれだけコーヒーの種類を揃えておいてあるのは嫌がらせか?コーヒーなんか一つで充分だろ。このチーズのカビはまさか…じゃないよな。腹を壊されたら困る。おい、起き───クソッ!起こせない!
( たかだか飲み物一つ淹れるのも一苦労。美味しく頂く為の適切な淹れ方は見様見真似で何とかなるつもりが何ともならず、薄いのか濃いのかさえ微妙なそれを盆に載せダイニングテーブルへと戻り。他にも表面が硬いパンや乾いたソーセージや、戸棚の奥にひっそりと隠されていた恐らくブルーチーズの仲間と思しき物体を失敬していて。独特の臭気を放つチーズに顔を顰めながら眠る友人の側へ立ったは良いが、先程入眠したばかりの相手を起こすのが忍びないが為に、誰にともなしに啖呵を切り )
26:
「囚人」 [×]
2020-10-31 08:38:42
( 現と夢のあわいを揺蕩っていた意識が落ちる。そのまま深い眠りに就くかと思われた刹那、活動を休止した脳裏に煌めく閃光。二度、三度。暗闇の中、電磁波音を伴った強い光が立て続けに放たれた。断続的に放たれる電光を受け、何者かの影が浮かび上がる。直感的に悟ったのは、その人影がかつての己であるということ。ならば問わねばなるまい、叡智の結晶たる大発明について。あの実験に辿り着くまでの研究について。件の装置を稼働させるための理論について。我知らず、いつの間にか光源を目指してひた走り。しかし呼べど走れど、在りし日の己からの応答は無く、距離が縮まることもない。その時、不意に地面が不自然な沈み込み方をした。一旦足を取られたが最後、底無し沼のように沈んで行く。足が縺れようと倒れようと、進まなければならないのに。藻掻くほど灯りは遠くなる。冷えた闇に呑まれ、やがて視界を黒一色が覆う。最早これまでかという時、地表に伸ばした手を掴まれた。節くれ立ちながらも確りとした両手に、ぐっと引き上げられて── )
……っ、…ああ、夢か。──私は彼に何を求めているんだか。
( 勢いよく起き上がると同時に、背に掛かった外套がずれ落ちる。つい零れた独白の通り、暗闇の中で窒息しそうになったのは如何やらまやかしであったらしい。だが、あの時自分を救わんとしていたのは確かに。慣れ親しんだとは言わずとも、幾たびか彼の手に触れた覚えはある。あんな夢を見るなど、己は友人に何を期待しているのか。一から十まで凡そ自分で熟してきた"囚人"が、他者に斯くも大きな期待をかけるのは初めての経験だ。その嘱望が相手の負担とならないことを祈る辺り、己にも気遣いをするだけの人間味が残っていたかと客観視して自嘲。いつの間にか?を伝っていた冷や汗を拭い、辺りを見回して )
しかし、私はどれだけ眠っていたんだ?クレス君は戻ってきていないようだし、ここは一つ様子を見に……。
( 未だ友人の姿は見えない。席を立ち、様子を窺ってみるのも悪くないか。そう考えた直後、炊事場から此方へと向かう足音が聴こえて。瞬間、悪趣味な思考が頭を過る。咄嗟に机上へ顔を伏せて口を噤んだ。眠った自身を前に、友人はどう対応するのか。そら寝を貫くことを決めたのは極めて単純かつ幼稚な理由。やがて気配と物音から彼が傍に戻ってきたのを悟る。葛藤の最中にあるらしい独り言が純粋な友人らしく、笑い出しそうになるのをぐっと堪えながら狸寝入りに興じて )
◆
( / お世話になっております、囚人の背後です!墓守君から反応を貰える度に窺える「彼らしさ」を日々噛み締めております。台詞、所作、心情、そのどれもが解釈と合致しておりまして…素敵な墓守君を提供して下さる背後様には今一度心より御礼申し上げます。
そして本題なのですが、実は本日より3日の火曜まで多忙な生活が続きそうでして、数日の間は返信が一時途絶えてしまう可能性があるという告知に参りました。こちらから募集をかけておきながら申し訳ない限りです…。また、墓守君とのやり取りを毎晩の楽しみにしていただけに当方も大変心苦しいですが、ご容赦いただけますと幸いです。何卒宜しくお願いいたします! )
27:
「墓守」 [×]
2020-10-31 18:38:06
( / いつも楽しいやり取りをさせていただきましてありがとうございます、取り急ぎ墓守の背後から失礼いたします!恐れ多いお言葉で文字を打つ手が震えております故、読み辛い文章にならないかと懸念しております…申し訳ございません。主様が提供してくださる囚人君の為人や所作の表現がまさに思い描く囚人君そのものであり、更に主様の言葉の選び方一つとってみても、彼を彼たらしめる方の知性がそのまま反映されておりますので、勉強になると共にもっと精進せねばと思う日々です。
返信のペースにつきまして承知いたしました!以前より「顔を出せる時で構いません」とのお気遣いをいただいており、それは主様ご自身にも当てはまる事との認識でおりますので、どうぞ申し訳ない等とは思わずに私生活を第一に優先していただけますようお願い申し上げます。当方が毎回日付が変わる頃に返信している為なのか、主様からのご返信を深夜帯にいただいているのが心配でもありまして…。もっと余裕のある時間帯に返信ができれば御負担にはならないものと思いながらも、朝確認した際にご返信が来ているのを見るのが日々の楽しみとなっているのもまた揺るがない事実でございます!いつも本当にありがとうございます!墓守からの返信はまた後ほど送らせていただきますので、ご返信のタイミングにお気遣いはいただきませんようお願いいたします。ご丁寧にお知らせくださりありがとうございました、引き続きよろしくお願い申し上げます! )
28:
「墓守」 [×]
2020-11-01 10:00:45
たしか30分以上仮眠を取ってしまうと怠くなるんだよな、医師の女がそう言っていた気がする…。でも寝ていない奴を中途半端に起こすなんて人で無しじゃないか、クソッ、クソッ、ならどうしろって言うんだ!
( 知識無き者は、有識者の発言に過大な信憑性を見出すものらしい。炊事場へ逃げるように足を運んでからの時間の流れが掴めず、入眠してから大して経っていないようでもあれば大分待たせていたような気もしてまごつき。常識は時に判断力を鈍らせてしまう。冷めゆくコーヒーを気にしてか、将又友人の疲労具合を気にしてか、脳裏に突如現れた医師の残像に向かい悪態を吐き )
いや待てよ、起こしてやると約束したんだったな…なら僕が破るのは罪になる。ん、何だ?落ちてるじゃないか。───おいルカ・バルサー!さっさと目を開けろ!
( 医師の残像が消失すると次に浮かんだのは、一旦離れる前に友人へ告げた言葉。嘘吐きは泥棒の始まりであるのならば、約束を守らない者は神の示しに背く大罪人ではあるまいか。葛藤に信仰が勝った今やるべきはただ一つ、起こして食事を与える事。ふと床に視線を遣ってみれば掛けていた筈の外套が落ちており、はて寝返りを打てない状況で完全に落ちるものか否か学の無い脳をもってよくよく吟味。結果"一度は必ず目を覚ました上に体動があった為の現状"との分析結果が引き出され、暫しの間憤りを持て余しとうとう声を張り上げるに至り )
29:
「囚人」 [×]
2020-11-03 20:43:12
……く、ふふ──ははは!気付いているのなら早くそうと言ってくれ、クレス君!
( 沈黙が流れる暫時、相手の様子を窺うように聞き耳を立て。直後、背後から飛んだ鋭い指摘に息を呑んだ。一体いつから気付いていたのだろうか。友人の観察眼へ感嘆すると同時に敗因を探れば、親切から羽織らされた外套に思い至り。彼の優しさが後々己の狸寝入りを明らかにしようとは。神は誠実な者をこそ愛し、不徳の者に罰を下すという定説を身を以て知るところとなったような。詰めが甘かったなどと省みる自分が可笑しくて、つい口角を歪める。初めは小刻みに肩を震わせ、やがて咽ぶように笑い始め。三文役者は漸く顔を上げ、背からずれ落ちた外套を足元から拾って )
いや、すまない!そんな歳でもあるまいに、ちょっと揶揄ってやりたくなったんだ。それと…ありがとう、お陰で温かかった。
( 外套の布地を軽く払い、表面に付着した埃を落とす。苦笑に感謝の意を添え、上衣を返却しようと差し出して。次いで彼の持参したトレーへ目を遣り、並べられたカップと幾つかの軽食を視線の先に捉える。遅れ過ぎた朝食にしては上等なレパートリーだろう。一つ隣の席を引き、暗に腰を落ち着けるよう促し )
パンにソーセージに…それはチーズか?思ったより色々揃っていたんだな。
◆
( / 大変お待たせしております、囚人の背後もとい主です!急を要する諸用を片付けて参りましたので、早速お返事をさせていただきました。身に余るお褒めのお言葉、恐れ入ります…。並びに、温かいお心遣いに感謝いたします。まだまだ数度のやり取りを重ねただけですが、墓守君を提供して下さる背後様の表現や解釈からご本人の人格に至るまで、そう簡単には出会えないほど素晴らしい方にお声掛けいただいたものと実感しております。
返信の時間帯につきましてはどうかお気遣い無く!自分が返事をしなければご返信を待つことも出来ないため、背後様の描写する墓守君に日々胸を躍らせている身としては、一刻も早く返してしまいたいというやや浅ましい実情がございまして…。急く気持ちが無いといえば嘘になりますので、拙い表現も間々見受けられることと思いますが、どうかご容赦いただけますと幸いです。
それでは、背後はこの辺りで失礼いたします。今度とも宜しくお願い申し上げます! )
30:
「墓守」 [×]
2020-11-04 23:16:57
気付いたのはついさっきだ、何が可笑しい!仕様もないジョークでいつまでも笑うな。
( 少し痩せた背中が震えるのに比例して不服が更に膨れ上がり、片や笑い片や怒るという真逆の光景が展開され。この男は、いや友人には時折出し抜かれてしまう。豊富な知恵が要らぬ方へ発揮されるから実に小賢しい。先程配慮しようとした良心は一体何の為に芽生えたのか、理由も何も全てをあっさりと謎で包んで闇に葬り去る彼の悪戯にはある程度は苦言を呈しておかないことには腹の虫が治まらない。とはいえ可愛らしい悪戯にいつまでも目くじらを立てるのは滑稽というもの、次第に吐く息と共に毒気も薄れていき )
あんたに悪意が無いのは知ってる。いつまでもネチネチ文句を言おうとは思っていない。…どうも。
( 喉から食道へ、食道から胃へと帰って行った不満はもう湧き始めようともしない。差し出された我が外套に再び腕を通してみると、平常時の己に戻れた気がするから不思議なものだ。コーヒーを注いだカップから辛うじて湯気が立っているのを見て一安心、温いコーヒーほど不味いものはこの世に存在しないと思うから。勧められたままに腰を下ろし改めて友人側へ軽食を押しやり )
棚の中に乾物がしまってあったんだ。このチーズは猛烈に臭くて鼻が馬鹿になりそうだが、多分食べられる。でなきゃ態々しまっておく筈が無いんじゃないか…?
( / お帰りなさいませ、主様と囚人君!大変お疲れ様でした。お伝えさせていただいた言葉に一切の嘘偽りはございませんが、あまりにも恐れ多いお言葉を頂戴して何と返せば良いのか分からず…ただただ感謝の気持ちでいっぱいです。これからも頑張らせていただきます!最後に一つだけ申し上げます、主様が可愛らしくて良い意味で思考が停止してしまうようです。囚人君を通して日々ときめきを与えてくださる素敵な方にどれだけお返しできるか些か不安ではありますが、どうぞ呆れずにお付き合い願います!では当方もこれにて失礼いたします。 )
31:
「囚人」 [×]
2020-11-05 02:34:09
さて…せっかく注文通りの品を淹れてもらったことだし、冷めないうちにいただこうか!──ああ、うん。良い感じに甘いな。
( 湯気と共に独特の香りを薫らせるカップを手に取り、揺れるダークブラウンに口を付ける。特有の苦味の中に溶け出した砂糖の甘味からはちぐはぐな印象を受けるが、なかなかどうして悪くない。元来甘党ではないものの、味覚を刺激する甘苦は期待通り。満ち足りた声音で言を俟たない自明の感想を述べ )
そうだな、ブルーチーズの一種だろう。無いとは思うが…仮に誰かが酒の肴にでも取っておいたんだとしても、バレなきゃ済む話だ。
( 全体的に黄味を帯び、点々と青カビの広がる食品を注視して。一部の例外を除き、この手の乳製品は眠らせる程に風味を豊かにする。恐らく意識して探しもしなければ分からないような箇所に置かれたこの乾物が、ほかの参加者や荘園関係者の秘蔵物である可能性は無きにしも非ず。とはいえ隠し場所が場所だけに、勝手に手を付けられても文句は言えまい。再びティーカップに口を付けると、視線を以て己の目の前に並ぶ食品を示し )
君も何か食べろよ。特にそのチーズ、私一人で丸々一切れ口にするのは…なあ。パンとチーズをそれぞれ二つに割ったら良い感じじゃないか?
( 純粋に相手を思い遣る気持ちが半分、"万一の時は君も共犯だ"という邪な思いが半分。このささやかな食事に敢えて口を出そうという者は居ないだろう。仮に揉めたところで、誠実な友人が自分を庇わんとする様は目に見えているが。その実、己は子供じみた秘密を共有したいだけなのかも知れない。見え透いた悪意を自負する一方で、自覚しては都合の悪い意図に素知らぬ振りを貫き )
32:
「墓守」 [×]
2020-11-05 23:32:07
───そうか、良かった。にっ…がい。ゲホッなんだこの酷いコーヒーは。さては僕に飲ませない為の悪魔の仕業だな。
( 訊くまでもなく感想を述べてくれた友人の表情筋一つの動きさえ見逃すまいと、盗み見る心算も即時見抜かれてしまうであろう程に凝視。少なくとも嘔吐く様子は見受けられない。無意識下に握り締めていた手を解き、倣って口にした液体は、酸味ばかりが舌に纏わり付いてどうも好ましくない。咽せる口元を袖で抑え眉根を強く寄せ )
こんな黴の生えた下手物をよく食べようなんて思えるな。狂ってる。鼠でも避ける臭さだぞ。
( 昔、牛乳を入れた容器を放置していると、分離した脂肪分が付着して無味のバターのようなものが出来た記憶がある。それを穿り舐めて叱られたのが我が人生で知る限りの"乳製品"、然し友人はこの物体を紛うことなき食品と認識しているようだ。不気味な乳製品を朝食に加えたのは己だが半信半疑のままチーズを観察、それでも刺激臭に耐えかね何度も瞬き )
僕も食べるのか?この誰かが巫山戯て生み出したような物体を?断ってもどうせあんたに言い包められるんだ…分かった、食ってやる。但しあんたの分を多くするからな。
( 主の御許に招かれる権利、或いは死体と引き換えに手にした金貨以外の贅沢品を存じ上げない。誰かの密やかな楽しみだとしてもそもそも想像力が其処には至らず、彼の隠された意図も知る由が無い。若干気乗りはしないものの、ただ単純に分けてくれる厚意を無下にはしまいと一つ頷き、パンを掴み取り適当に折ることで一本を二人分に作り替え )
33:
「囚人」 [×]
2020-11-06 02:53:59
おいおい、コーヒーなんてそんなものだろう。少なくとも、私が塀の中で口にしていたものよりはよっぽど上等だぜ?カフェインとグルコースの補給をいっぺんに済ませられる優れものだ。
( 咳き込む相手に気遣うような視線を向けつつ、獄中で口にした如何とも形容し難い液体を回顧。合衆国のコーヒーをさらに数倍薄めたような飲み物は、見てくればかり黒々としていた。あんな泥水まがいとは比べるべくもない、これは立派な嗜好品だ。良質だとは世辞にも口にできない、しかしながら己にとっては理想的な飲料を二度三度と飲み下し )
人間、その気になればなんだって食べられるぞ。人体に有害な物質を除けばな。どこの国だったか、蛆虫の湧いたチーズを敢えて口にする地方もあるくらいで──ああ、話が早くて助かる!私の食が細いのは知ってるだろう、君も。
( 飢餓状態に陥った時、生理活性物質を求める人類の本能。そうした無差別なエネルギーの摂取は別としても、決して馴染み深いとはいえない食文化が世界には数多存在する。有用性の薄い情報を記憶の底から引っ張り出し、適当な例として提示。重要な理論も計算式も、このくらいすんなりと引き出せたなら。心持ちが憂いを帯びそうになった所へパンを差し出され、そのまま横道に逸れそうになった意識を食卓へ戻す。受け取ったそれを一旦手元のトレーに置き、ナイフを手に件のチーズを器用に切り分けながら話を続け )
34:
「墓守」 [×]
2020-11-07 11:32:17
確かに甘いコーヒーなんて見たこともないが、これは異様に不味い。淹れ方が悪かったんだろう…。グル、何だそれ?
( 今気付いた点。他者が用意した食事は己のよりも三割増しに美味に感じるという事。よって今回の失敗の原因は己に在る、証明終了。責任を取る為にも一気に飲み干して溜め息一つ。耳慣れない単語に首を傾げ、訊くのはタブーと荘園では暗黙の了解で統一されていた彼の過去に触れてしまって良いものか迷いが生じ )
うっ、蛆虫!?見慣れてるが食べたいとは到底思えない。でもその連中から見れば僕の方こそ下手物食いなんだろうな。あんたはどうやってそれだけ豊富な知識を身に付けたんだ?頭を使うならもっと食わなきゃ死ぬぞ、脅しじゃなくて本気だ。
( 傷んだ遺体に湧く蛆虫に限らず、人が本能で忌み嫌う昆虫の類は素手で触れるのも造作ないもの。それでも栄養分として摂取する機会は出来れば避けておきたい、イメージがイメージなだけに人間が食らう対象というよりは人間を食らう存在として認識しておきたいから。何を前にしても、先程廊下で鉢合わせた際に諭してくれた時でさえも、友人は脳内の引き出しが崩壊しそうな程の知識をもって滔々と説明してくれる。これだけ優れておきながら何故脳に損傷を負う羽目になったのであろうか。貴重な宝に安易に傷を付ける世間は正に唾棄すべきだ、会話を続ける片隅で娑婆を呪い )
35:
「囚人」 [×]
2020-11-07 16:19:33
そうか?私は気に入ったんだが。また淹れてくれよ、クレス君。
( あからさまな自責の念が滲む声音に、目の前の相手が本来真摯な人物であることへの確信を強める。荘園に招かれた参加者に十中八九後ろめたい過去が存在するように、少なくとも人倫に基づいた善行の日々を送ってきた訳ではないのだろう。だが、彼の心根が誠実であり、責任感を持った人間だということは理解できる。そして、信用と信頼に足る相手だということも。嘘偽りない言葉ながら、悔いる気持ちが和らげばという意図からささやかな要求をひとつ )
豊富な?…いや、雑然とした知識だ。取るに足らないことばかり覚えていて、重要なことはすっかり抜け落ちている。今の私の脳の容量はな、有限なんだよ、だから、こんな…こんなどうでもいいことは、今すぐにでも…忘れてしまいたいんだ。
( ある形容詞が耳を掠めたとき、ブルーチーズを切り分ける手が止まった。神経回路の構造上、脳が無制限に記憶を蓄えられることは承知している。尤も、それは正常な脳に限った話なのだが。常日頃から己の記憶障害には煩わしさを感じているだけに、ちょっとした言葉にさえ敏感になりがちだ。センシティブな自分が酷く鬱陶しい。大切な記憶を慎重に整頓して、不要な知識は屑籠に捨ててしまえたらどんなに良いか。独り言めいた声が震える中、己へ苛立ちと焦燥を理性で極力押し殺し )
まあ、そんなことはどうだっていい。君の言う通りだ!研究への没頭を省みようとは思わないが、食事にはもう少し気を遣わなきゃならない。
( 一度ナイフを置き、残ったコーヒーをぐっと飲み干す。不器用な優しさをそのまま反映したような風味に、ほうと小さく息を吐いた。駄目押しに"どうだっていい"と問題をやや乱雑に一蹴、先刻下手物呼ばわりされた件の乳製品を偶数個に等分する。理に適った友人の指摘に首肯し、固いパンを手に取りつつ思考を巡らせ )
グルコース、いや、ブドウ糖…糖分の方が分かりやすいか。この餌を補給してやらないと、私たちの脳細胞は働くことができないんだ。私は燃費が良い方だと自負しているが、食事の量とタイミングについては再考の余地がありそうだな。
36:
「墓守」 [×]
2020-11-08 00:03:04
雑然。そう思っているのか。───どうでも良いものが僕を、いや僕達を助けてくれているんだ。あんたから見ればどうでも良くていい、必要以上に頼らなくてもよくなるようになってやる。今の内に貰った知識は僕の脳に叩き込む、そうすればあんたの脳はあんたが必要としているモノだけ入れておけるようになるだろ。
( 卒ない社交性の水面下に秘められた苦悩、それは底無しの沼のように冥暗たるものであり、荒らされた墓地のように沈鬱でもある。人は皆等しく死に向かうものであるとは先刻承知しているが、死後の幸福という神の最後の情けを望めずに生きる事が如何に苦痛であるか。触れてやるなと囁く僅かな良心を無視して毅然とした眼差しで友人を捉え精一杯の最善策を模索。生を費やしてまで叶えたい目標を無理に止めさせる方法だって選択することは可能だ、だが果たして彼から発明への情熱を奪ったとして一体何者が救われるというのだろう。完全なるエゴよ、我が魂から消え去ってしまえ、墓守は墓守らしく沈黙の中に存在しなくてはならないのだから )
グルコースが糖分。確かに疲れた時無性に口にしたくなるな。燃費は良いんだろうがルカは自分の限界を無視するじゃないか…ダイアー先生が言っていたぞ、独りにしておいたら危険だってな。
( 知識人は俗人とはやはり違って、何気ない物言いさえ知的に思える。原始的な生理的欲求を深く掘り下げていけばもっと知らない言葉に巡り合うのだろう、些細な当たり前に関心を持つ者こそが新しきを知るのだと初めて気が付けた不思議な瞬間。尊敬の念と心配をもって横目で見遣る友人の様相は何処となく不安定で明日の行方を予知させないものがあるようだ。さて新しい課題が出されたところで此方も考慮すべき点がある、ソーセージにフォークを突き刺し自信なさげに提案 )
全員の食事のタイミングに合わせるのはそもそも無理だろ。集中している時に呼びかけてもあんたは無視してくれるからな。差し入れても無駄だ、となると僕が言えるのは定期的にあんたを食事に誘って今みたいに用意してやる程度の話だろう。コーヒーも望むだけ淹れてやれる…と思う。
37:
「囚人」 [×]
2020-11-08 03:07:27
そうなのか?私にとってはガラクタ同然の知識だが、何かの役に立てているのなら僥倖だ。けれど、そうだな、私の代わりに君が覚えていてくれるのなら…それも遠慮なく放り出せる。余計なものが無くなれば、今よりずっと研究も捗るだろう。それに、例え私に必要ないものでも、いつか君が上手く使ってくれるはずだ。
( 塵も残さず燃やし尽くしたいと望んだ認識と見聞の集積が、必要とされるや不思議と愛しく思える。とうに諦めていたものの一部、栄光に彩られた過去の残滓たる知識。その管理を、友人は引き受けるという。不要であると切り捨てられた記憶の欠片を、自ら拾い集めようとする献身に瞠目。影さながらについて回った忘却の虚しさ、やるせなさ、恐ろしさが、嘘のようにすっと引けていく。安堵と共に目を伏せ、口元には自然と微笑が滲む。真っ新な紙面の如く限りない可能性を秘めた頭脳を、ほかでもない己の為に貸し出してくれるというのだから )
なんだ、ダイアー女史はそんなことを言っていたのか?それなら、次に彼女と顔を合わせた時に伝えておいてくれ。「規則正しい食事をするよう見張っておくから、ルカ・バルサーについては何の心配も要らない」と。
( 固いパンを齧りながら、今しがた名を挙げられた第三者とのやり取りを想起する。古株の女医から気に掛けられていることは薄々、否、はっきりと認識していた。生活習慣と食事の内容について折に触れ助言を齎す彼女は、医師として他の参加者の体調を気遣わずにいられない質なのだろう。前科者たる自分にさえ心を配る彼女の思い遣りが得難く有難いものであると理解する反面、毎度生返事ばかりで自身は生活を改める気など更々ない以上、いつまでも余計な配慮を続けさせるのも酷であるという事実。医師の伸べる手が己以外の適切な相手へと届くよう、一抹の望みを胸に言伝を託し )
ともかく、今後は君の誘いを断らないよう善処するさ。何より栄養失調なんて洒落にならないし、自分を想って行動してくれる友人の厚意を無碍にはできないからな。
( 今の今まで無反省を貫き居直り続けた為か、降り注ぐ正論の数々にも痛痒を感じない。しかし破滅への一途を辿る筈の我が身が健康体を保てているのは、相手を筆頭とした仲間の助力あってこそ。多少なりとも食に関心を持つべきかという遅すぎる内省と共に、等分したチーズの一片を口へ運ぼうと )
38:
「墓守」 [×]
2020-11-08 10:43:03
ああ、意外だろ?学ぶことが楽しいんだ。知らない何かを得た時脳ミソに電気みたいな刺激が出る。丁度あんたが起こすピリピリしたやつに似てるかもな。もし僕が同じくらいに賢ければ手伝ってやれたかもしれない…機械技師みたいに。でも無理なものは無理だ、だったら"化け物"の脳ミソを差し出してやるから使えよ。
( 過剰な関心を持たれない有り難さ。あるがままを自然な形で受け入れて貰える有り難さ。有り難いの積み重ねで今の己が在る、ならば暴れる野良猫の皮を捨てていかなくては。天涯孤独も埋まらない虚無に望みを託す生き様も、己が盲信するところによってのみ救われる哀しき存在であることも、彼と重なる部分は決して一つのみではない。単なる事実を並べる間冷静で居られるのは荘園から与えられた慈悲故だろうか、俯く背中を軽く叩き朗らかに言い切り )
あの人はいつも何かしら言ってくる、僕達よりも僕達を知っているんだ…凄いな。分かった、伝えておく。あんたのそういう部分が紳士だよな。
( 母とは姿形も雰囲気も似てはいない、然しほんの時折彼女の内に母を見出すことがある。とはいえ彼女は人間であって聖母ではないのも知っているから、実の母以上に絶え間ない愛を感ずるものは他にある筈がないのだが。友人の頼みを快諾、無自覚ではあるのだろうけれども黙って素知らぬ顔をするに留まらない辺りは流石と思わせられ、実際に口にも出して )
はん、厚意だとは考えていたのか。もっと鬱陶しいだの余計なお世話だのと言い出すかと思ったぞ。そういえば今は何を作っているんだ?この前取り掛かっていたやつは完成したのか?
( 呆れたいが呆れられぬ。密やかに胸の奥底、誰にも勘付かれない場所にしまったままの思慕の情はいつだって未知の発明に勤しむ背中を美しきものと捉えている、間違いなく。壁と扉に阻まれていても彼の脳という小宇宙に棲みつく那由多の閃きが形にしていく何か、その何かは彼という有限の財産が描き出した後世への偉大なる遺産で、何人も真似し難い唯一無二の夢想の権化なのだ。ソーセージを咀嚼してゴクリと飲み込み、理解出来るかは兎も角尋ねてみて )
39:
「囚人」 [×]
2020-11-08 21:01:59
成る程、思えばこんな味だった気がする。悪くはないが、食卓ではパン在りきの食べ物だな。
( チーズを口に含み、数度咀嚼を繰り返して飲み下す。誰に請われた訳でもない感想をぽつぽつと零し、舌の上に残る強い塩気を拭い去るよう再びパンを口にして )
…ところで、ダイアー先生に言われなかったか?君の容姿は伝染する病でもなければ、他者を害する疾患でもない──君自身が一番よく理解していると思うが。それを"化け物"呼ばわりする連中は、よっぽど無学で旧態依然としている。だから、蔑称を当たり前のように一人称として使うのは止せよ。
( 人類は本能的に未知を恐れる。体系化された知識の大枠から外れたあらゆる存在を畏怖し、遠ざけ、迫害するのだ。電話機や蓄音機の存在が当然のものとして認知され、果ては飛行船が青空を航行する現代。他者と異なる外貌を異類異形の魔物として攻撃する愚かしさが、科学の世紀においても蔓延していようとは。結局の所、真に恐るべきは人智の及ばぬ存在ではなく、人間の悪意に他ならない。視線で以て澄んだコーラルレッドの瞳を射貫かんとするのは、己が発言は軽率な冗談でないと証明する為に )
クレス君、私は純粋な気遣いを突っ撥ねられるほど非情な男じゃあないんだぞ。…今?今は──進捗は悪くないが捗々しいわけでもない、だからのんびりしている暇もない。口で説明するより、実際に見てもらった方が早いだろう。
( 人生の指標たる研究に話題が及べば、意識は食卓から自室に残された図面に飛躍。想い描いた理想の終着点に至るには何もかもが足りない。金も時間も、理論的な材料も。ならばせめてゲームに勝ち残る為の発明を、というのが現状の指針だ。あれが完成したのなら、今後はもっと試合に貢献できる。芽生えた確信が強まる中、相手に説明するというより自身に念を押すような調子で語り掛け )
そうだな…今晩がいい。今晩、私の部屋に来ないか?上手くいけば、日付が変わる前にはプロトタイプが完成する筈だ。
40:
「墓守」 [×]
2020-11-08 22:18:39
あ……ああ、すまない。気分が上がるかと思って言っただけなんだ、考え無しで悪かった。"白皮症"は遺伝子がどうのこうので起きるんだったよな、聞いてるさ。ルカは自分が如何にこっ酷く言われようが、僕の思い違いを正そうとしてくれるんだな。
( 何気ない一言でこうも真摯に指摘をくらうとは恐れ入る。ご尤もな言葉の数々を受けて口に綿を詰めたかのように語調が迷い始め、次第に弱々しく変化して萎れ。あの時医師が語った内容の詳細はよく理解出来なかった、己が周囲に影響を及ぼさない点以外は。嗚呼彼は何と情に厚く、また同時に冷淡なのであろう。他人の事は上手く正しい位置へ立たせようとするくせに他人からの助言に耳を傾けやしない人、己だけの堅牢な世界に喜んで籠る変わり者め。到底本人には言えやしない皮肉をそれとなしに含めて、不味いコーヒーの後味よりも苦く呟き )
進めるものは進めるにしても、焦ってまた徹夜続きになった時は無理矢理食事に誘い出すからな。僕なんかが見るだけで分かるような物なのか?今試合で使っているアレの仕組みさえよく分からんというのに。本当に見ても良いんだよな…?プロ、確か試作品だったか。よし、お邪魔する。
( 友人が非情ではないのは百も承知、但し頑固者であるのもまた然り。最初に念の為宣言はしておきつつ、本心では発明品を拝見出来るのが楽しみで堪らない。全知全能なる神は人間に高い知能を与えたもうた、その知能が神の域を凌駕せしめんとするのを知ってか知らずか。主は彼を選んだ、故に彼は主の思惑通りに偉業を成し遂げるべきだ。その片鱗に触れられるとは何たる名誉なのだろう!とはいえ知識皆無の身で科学の最先端はそもそも想像に難く、少々目を泳がせ再確認。何度か耳にした単語の意味は脳に染み付いている。確りと頷きパンとチーズを一緒くたにして頬張り )
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