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唇に毒を、指先に愛を。《1:1/募/長文練習》/29


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自分のトピックを作る
21: エドワード・メイソン [×]
2020-10-16 14:48:08

…………
(しばらくテレビをその虚ろな瞳でぼうっと見ては時々コーヒーを啜って黙り込んでいたが、ふと気付いたように立ち上がるとソファーの横に放り出していたリュックから大学ノートとペンケースを取り出し、いきなり床に座り込んで「…大学のレポート書くんで…テレビ好きに変えてください。」とだけ相手に言うとペンケースから青いシャープペンシルを取り出してノートに文字を書き連ね始め)

22: 嵯峨崎 隼人 [×]
2020-10-17 13:25:40


(しばらくして少しだけ日が傾いたくらいに、ぼんやりと見ていたワイドショーが終わって。何分くらい経ったのだろう、見ていたはずの内容も長さも覚えていないくらいならテレビを消した方が良かったかな、なんて思いながら冷めてしまったコーヒーを飲み干して。彼のレポートはだいぶ進んだように見え、それでも長時間ぶっつづけて書き進めるのは大変だったろうと、邪魔にならないようにキッチンに向かい。簡単なスープとかなら食べるかな、と淡い期待でスープを作り、ソファに戻る道中で一声かけて)
…なぁ、これ飲むか?

23: エドワード・メイソン [×]
2020-10-17 14:05:51

……ありがとう、ございます。
(ふう…とため息を吐いてシャープペンシルを転がし、ようやく一段落ついて休憩していた所に掛けられた声に顔を上げると一度鼻を鳴らし、ぺこりと頭を下げて。邪魔にならないようノートを閉じ、シャープペンシルをペンケースに収納すると気だるそうに髪を掻き上げ)

24: 嵯峨崎 隼人 [×]
2020-10-17 15:19:05


はい、熱いから気をつけて。
(受け取ってもらえそうな様子に安堵し口角を上げると、作りたてのスープの入ったマグカップを熱さに忠告しつつ、そっと手渡して。思っていたより長く座っていたため自分の跡のついたソファを撫で付け再び腰を下ろし。「冷蔵庫さ、勝手に開けちゃってごめんな?」育ちの中で他人の冷蔵庫を勝手に開けることに抵抗はあったため、そう発すると少し眉を下げ)

25: エドワード・メイソン [×]
2020-10-17 16:18:30

…いえ…。
(手渡されたマグカップを会釈と共に受け取り、ソファーにまた腰掛けると謝罪には首をゆっくり左右に振ってから口を付けて。「……」一口飲んでも無言のままだったが、心なしか口許を緩めていたところ点けたままだったテレビから「ハロウィン特集」なるコーナーの紹介が流れてきて。「…あ…そういえば、そろそろハロウィンか。」ちらりとテレビに目線を遣るとまたスープを飲み)

26: 嵯峨崎 隼人 [×]
2020-10-17 22:35:34


あ?、もうそんな季節なんだな…
(時の流れは早い、若ければ若いほど容易についていける。普段身近にいるのは自分よりも歳が30も上な爺様たちばかりで忘れていたが、アーケードのおばさま方に若い若いと言われてももう三十路近い年齢だと思い知らされた気分になり。「仮装とかさ、したことある?」まだ学生の彼、そんな体験もしてるだろうかと何気ない様子で聞いて)

27: エドワード・メイソン [×]
2020-10-18 06:35:19

……高校の時、一回だけ…。
(ぼそぼそと呟くとポケットからスマホを取り出し、アルバムからその写真を見つけ出すと相手の方に見せて。スマホの中では同級生と思われる女子生徒数人に取り囲まれ、中心で嫌そうに控えめなピースをしている吸血鬼姿のエドワードが写っており、「……文化祭で仮装カフェ、っていうのをやらされて…嫌だって言ったんですけど。」思い返すように苦虫を噛み潰したような表情になり、 誤魔化すようにまたスープを啜り)

28: 嵯峨崎 隼人 [×]
2020-10-18 17:23:02


…へぇ、すごいな!牙までつけて…
(銀色の髪に白い肌、思いのほか本格派な衣装を着た彼はまるで本物の吸血鬼のように見え、思わず感嘆の声を上げて。今よりもほんの少しだけ幼い顔立ち、その赤い唇から覗く牙はその年頃の子供たちには目に毒だったろうと容易に想像できる…まぁ、本人は気がついていないだろうが。なんにせよこんな写真を見せてくれるなんて、そんなうわついた気持ちで言葉を発しているときに、一つ、気づいてしまう。彼の周りを縁取るように並ぶ可愛らしい女子生徒の姿に。…きっと彼女らの手によって、彼はこの姿になったんだろう。そんな当たり前のことに、ほんの少し、ほんの少しだけ…狡いなと思ってしまって。そんな薄靄を払うように「…かっこいいよ。人気者だったみたいだな?」と無理に言葉を繋げて)

29: エドワード・メイソン [×]
2020-10-18 17:41:56

……別に…からかわれてただけですよ。
(苦々しそうな表情のまま「…「エドワードくんって地味で暗いから、吸血鬼の格好とか似合いそう」って言われて着せられたんですよ。…その割に着たら着たで「思ったより似合ってる」とか言われるし…」昔を思い返すようにぼそぼそと小声で呟き、スープを飲み干すと空のマグカップをサイドテーブルに置いて。「…そっちこそ仮装したこと…えっと…名前…」ここで漸く相手の名前を聞いていなかった事を思い出したのか困ったようにぼんやりと天井を見上げ、「…お名前は?」と質問し)

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