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 てんぷれ /〆/85


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自分のトピックを作る
21: アルバート [×]
2020-10-11 15:19:30


うグッ…!?
(不味い、そう思った瞬間に既に勝負は決まっていた。大振りのためアイリスの動きに対し返しの行動を素早く取れず、まずフラッシュによる目眩ましで思わず体が引けてしまい、そこへアイリスの木刀がアルバートの浮いた顎を捕らえる。勝負が始まる前、ライバルが言った通りの決着だった……大きく跳ね上がり揺れる頭、その一撃は疲労したアルバートの意識を刈り取るには十分なもので。ドサッと背中から床に倒れ込めば、少しの間目を覚まさずにそのままで──)

──……クッソ、負けかよ
(戦いが終わり十分程経った頃、目を覚まし起き上がって。少しポヤーと呆けていたが、顎にズキッと痛みが走ったのを気に敗北感が襲ってくる。良い勝負だった、そう爽やかに笑いながら自分が言えないのはいつもの事で、目の前に居るライバルへの対抗心がそうさせる。悔しい、純粋にその気持ちが今は胸を占めている。グッと歯を食いしばり、眉間に皺を寄せ、握りしめた拳で床を叩く。礼儀の観点から見ればかなり失礼な行為であったであろうそれは、何より相手をライバルとして認めているから、負けたくないからこそ出る行動で。ただ、遺恨等はまったく無く。ひとしきり悔しがった後は、スゥーっと思い切り息を吸って長く吐き出す深呼吸、それで切り替えをする)
よっし、次は絶対負けないからな!…で、お前から見て俺の動き、どこが悪かった?
(先程までとは180度違う態度で笑みを浮かべれば、反省会を始める。これはお互いの動きのアレが良かった、コレが悪かった、そう客観視することで自身の長所と短所を明確にし、また相手の動きを観察する目を養うことで実践においても広い視野を持つことを目的としたもので。負けたことは悔しいが、アイリスから意見を聞いてライバルとして成長している二人を実感出来ること、それはお互いにとって嬉しいことのはず、アルバートの方はそう考えていて)

22: アイリス [×]
2020-10-11 23:20:25

はっ、はあっ……。
(意識を飛ばしたアルバートにフラフラと近づいて頭上にしゃがみ、頭を打っていないかや呼吸を確認してから隣に崩れるように座り込む。今回の勝利は、体力がほんの少しだけ長続きしただけにすぎない、成長期にある彼はすぐに多少の無駄な動きなど響かない程、力も基礎体力も伸びるだろう、勝ったにも関わらず胸の奥に靄が渦巻いて、爪に土が入るのも気にせず訓練場の地面を引っ掻いた。逆の手でアルバートの額に汗で張り付いた前髪を払うと、体育座りをした膝に顔を埋めた。)

あ……そうね、無駄な動きが多いのと……。
ッ……それから、人の下に潜り込もうとするの、癖でしょ。自分より小さい相手には得策じゃないわ。
(隣の起き上がった気配に膝から顔を上げて立ち上がり、地面を叩くアルバートを見下ろしながら砂を払う。確かにアルバートの態度は褒められたことではないが、ライバルの成長を喜べない自身も同じく酷いものだろうと、咎めずにぼんやりと眺める。すぐに切り替えて笑顔を見せるアルバートに気圧され、気づいたことを口に。その時、何故これから力も体力も上背も勝手に伸びる男に手を貸さねばならぬのか、と一瞬横切ったライバルらしくない嫌な感情を振り払うように、相手の真似をして深呼吸をする。そこまで落ちぶれるのは自分が許さないと、意識して勝者らしい笑みを貼り付け、先程の動きをゆっくり再現しながら説明してみせて。)
試験は大きいモンスターが相手だから構わないけれど、一つ一つの動きの意味を意識するって点は意味があると思う。
その点我流じゃない剣術は先人の知恵が詰まってる。正式な剣術の基礎を学ぶなら協力するわよ。


23: アルバート [×]
2020-10-12 00:12:06


ふむふむ、なるほどな……確かにアイリスは意味のある、流れのある動きをしてるし……俺もいい加減ちゃんとした剣術を身に着けないとな……よし、頼むぜアイリス!
(アイリスの動きをジーッと観察しながら、自身の欠点と共に改めてアイリスの動きとの違いを認識する。生来の小ささから既存の剣術を実戦では上手く扱えず、また本格的に修行を始めたのが13歳からと若干遅く、更に任務と平行しながらだったので、きちんと基本を覚えるより先に我流によるその体躯を活かした、或いは補うような戦い方が身に付いてしまっていた。そのためアルバートの動きには一個の「攻撃」として見れば強みはあっても、戦いにおいて意味を持つ一連の「行動」としての強みは少ない。その点はやはり英才教育を受けてきたアイリスとはかなり差がある部分なのだろう。欠点が見つかればそれを何とかするのが特訓、立ち上がれば早速その教えを受けようと準備を始めて)


──にしてもやっぱ、身長伸びるのって大変だな。色々と変えてなくちゃなんないし……ホントなんで今更って感じだよな、ちょっとめんどくせぇっていうかさ。コレからもまだ伸びるんだぜ?嫌んなってくるよなぁ──

(準備をする中、先程の身長の違いによる攻め方の有効性を教えて貰ったことを思い出しながら。何の気無しに、笑いながらそう言い放つ。それは、嫌味ではなかった。先程勝ったのは彼女の方、今までだってそう、最近になって少し勝つ事もあるくらいで通算では大きく自分は負け越している。そういう自覚があるため、自分にまさか劣等感を抱いているとはつゆ程も思っていない。故に、無自覚無意識、当人も身長は伸びることには恩恵も大きく感じており、それは冗談のつもりで言ったものだった)

24: アイリス [×]
2020-10-12 02:07:45


……は?
何を寝惚けたことを言っているの?
(アルバートの頼みを快く承諾して、多少休んだといえど痺れた手が痛むのを隠して木刀を拾い上げる。さて何から教えたものかと思案していた時、背後からアルバートの笑い声が響いた。その内容が冗談だと、普段の冷静なアイリスであれば理解出来たに違いない。しかし、タイミングがあまりに悪すぎた、2人以外の人の見えなくなった訓練場に木刀の落ちる高い音が響く。木刀を拾いもせず、つかつかとアルバートに詰め寄るとその胸ぐらを両手で荒々しく掴み引き寄せる。)

……それなら寄越しなさいよ、身長も、力も!私ならアンタよりずっと上手く使って見せる!!
アンタにわかる!?チビでも男のアンタに!
女ってだけでどんなに鍛えたってどうせ強くなんかなれないし、父さんの後だって継げない!!
毎日毎日馬鹿みたいに訓練して戦って!!それでもチビのアンタすらこんな貧弱な手じゃ持ち上がらない!!!それなのに!!それなのにッ……アンタは……
(元々大きな目を見開いて、アルバートに肉迫する。その白い顔を怒りで赤く染めて、とうに限界を迎えた手の無数の豆やタコからも血の赤が滲んでアルバートの襟を汚した。八つ当たりだと自覚しても、一度溢れた怒りは止められない。
ギルドの親方に産まれた唯一の子供が女だという周りの落胆、幸い剣は嫌いではなかったが、少しずつただ確実に未来が閉じていく感覚、口にはされなくとも父の表情から年々冷めていく期待、対称に増えていく幼馴染に向けられる熱量、筋トレの量を増やせば精神より先に体が悲鳴をあげる、果てに無心で楽しめる少ない時間であるアルバートとの訓練さえも、未来の親方漁りだと揶揄されて、何度自分が男でさえあればと願ったか──それをお前は面倒くさいと笑うのか。いつか使っていた"チビ"という罵りが口をつき、目と鼻の間がツンと痛んでそれを見られたくなくて俯いた。泣けばこれだから女はと蔑まれるだけだ。肩で息をしながら、ギリギリと手に力が籠りシャツのシミが広がっていく。)


25: アルバート [×]
2020-10-12 03:16:10


っ!?……アイリス……
(グイッと引き寄せられ、今まで見たこともない表情、剣幕を向けられる。それに対し、全くの無自覚だった自分は驚いた表情を浮かべつつただただ困惑したように目をまばたきさせるだけで。しかし飛んでくる悲痛な叫びを聞く度に少しずつ、アイリスの抱えていた悩み、そして先程の自分の言葉がどれほど彼女を傷つけたのかを理解していった。
──13の頃。同じ年なのに自分とは違い、既に任務へ出て活躍していたアイリスの姿を思い出す。技も、力も、頭も、何もかも全てが自分より上だった。そして何より優しかった。そんなアイリスがずっと目標であり、憧れであり、理想であった。そんなアイリスをライバルと言えることが誇りだった。だが、自分は全く分かっていなかった、知ろうともしていなかった。アイリスが何を思って、何に悩んで、何に苦しんでいたのか。ずっと、ずっと守りたいと思っていたはずなのに、それなのに)
……ごめん。俺……
(どう声を掛ければ良いのか全く分からない。どうしようも出来ない壁に直面し、もがき苦しむアイリスを、その姿をあざ笑ってしまった自分に何かを言う権利なんてあるのだろうか。昔、自分を救ってくれた人を今、絶望の淵へ立たせてしまっている自分に。グッと奥歯を噛みしめながら、彼女を救えない自分への怒りを覚える。そして少しの後、再び口を開いて)

……本当にごめん、アイリス。知らなかったんだ、アイリスが悩んでたこと、苦しんでること。ずっと一緒だったのに、俺、何も気付けてねえ。しかもそれで傷付けて、アイリスは一番大切な人なのに、俺は!!ぐっ、うぅ……
力も身長も、何もあげられねえけど……俺、もっと強くなるから。強くなって、アイリスの出来なかったことを俺が全部やってみせる。俺がアイリスの夢を全部叶えてみせる。どんなことがあっても、必ず……!
(一番大切な人を傷つけた自分の不甲斐なさ、その人の苦痛、色んな想いが胸を締め付ける。気付いたときには、涙を流しながら、アイリスの体を抱きしめていた。そして、誓う。アイリスの望むものを自分は渡すことが出来ないなら、せめてアイリスの望むものに自分がなってみせる。それが自分に出来るせめてものことだから。少しずつ抱きしめる腕に力が入っていく、アイリスを、大切な人を離さないように)

26: アイリス [×]
2020-10-12 13:28:16



……。
(自分が同期の彼と比べられるように、彼もまた自分と比べられ嗤われた日があったことは知っている。寧ろ女である自分に比べ、体格も実力も成長のスタートが遅かった彼の方が酷いことを言われたかもしれない。それでも八つ当たりをされて怒るどころか、アイリスに謝る優しい彼に、癇癪を起こした自分が恥ずかしくなって襟から手を離す。彼の「知らなかった」という言葉に思わず顔を上げると、目の脇がジワジワとうるんでいく辛そうな表情が映った。
──そうか、自分はまだ彼の前で理想のライバルを演じられていたのか、と久しぶりに努力が報われた気がした。女で身長を抜かれてもなお彼より強く、悩みも苦しみも知らぬ、未来に絶望などない強い冒険者に見えていた。アルバートと比較し苦しんだ癖に、目の前の彼の気持ちに初めて思いが至る。今も昔も自分はこのライバルに負けたくなかっただけだ、今そのライバルに強いライバルだと認めてもらえている、それ以上に望むものがあるだろうか。あれだけ苦しんだにも関わらず、随分アッサリ見つかった答えに自ら呆れてため息が漏れた。
冷静になると自分で引き寄せた距離が恥ずかしくなり離れようとしたところで、強く抱きしめられてつんのめる。文句を言う前に頭の横から泣いている声がして、どこまで彼は優しいのだろうと半ば呆れてしまう。宥めるように抱き締め返してやって、これ以上アルバートのシャツを汚さないように手の甲で背中を撫でる。以前もこんなことがあったかもしれない。続けられる彼の底抜けに優しい言葉に、自分はもう落ち着いたということを伝えるために、それは穏やかな声で、はっきりと拒絶の言葉を。)
いらない、人に自分の夢を叶えてもらう気はないの。

ね、アル、泣かないで。アンタの涙には弱いのよ。
……アルバートが強くなった時、隣にいなかったら面倒見てやれないじゃない。アンタ泣き虫だもんね。
(子供の頃ギルドに入るずっと前にそう呼んでいたように呼びながら幼馴染の背中を叩いて宥める。ここで夢を幼馴染に託し、その胸に顔を埋めて泣けるような可愛げがあれば、そもそもここまで悩みはしないのだ。立派な冒険者になって、ギルドを継ぐ、そしてその隣にはライバルとしてアルバートが活躍していること、前2つの夢は彼に叶えることが出来ても最後の夢は自分で叶えるしかない。そこで素直になれない悪癖が出て憎まれ口を叩きながら、優しい幼馴染と対照的に意地っ張りで人前では泣けない乾いた顔をあげ、零れた涙を拭ってやる。指先にこびりついていた乾いた血が赤く伸びてしまったのをブラウスの袖で雑に擦ってやると、そろそろ本気で羞恥に耐えられなくなって離れてというように、肩を軽く押して。)


27: アルバート [×]
2020-10-12 17:27:55


泣きっ…こ、これは別に泣いてる訳じゃねえよ。ただ目にゴミが入っただけだ
(いつものような毅然とした言葉を聞いてホッとしたような安堵の表情を浮かべる。やっぱりアイリスは強いなと思う。そして続く言葉に思わず反発してしまったのは、やはりいつもの雰囲気が戻ったからなのだろう)
……泣き虫かどうかは別として、これからも隣に居て欲しいし、俺もずっと隣に居たい。ライバルとして、アイリスと一緒に強くなっていきたいし…幼馴染として、アイリスの夢を一緒に叶えたいんだ。
(自分が全てを叶える、というのは気持ちが先走り過ぎていた。アイリスの言葉を再び自分なりによく考えて、どうしたいのかを伝える。守るというのは、ただ相手を庇護することではない。隣に居て、強く優しく支えてくれること、ずっとアイリスが自分に対してそうしてくれている様に。漠然としていたアイリスを守るという考えが少しずつクリアになってきたような気がする。これからもアイリスの隣に居られるよう、強くなっていこう、その想いを告げればゆっくりとアイリスのことを離す……ただ、ここで『幼馴染として』と言ってしまう辺りがやはり自身の気持ちすら気付かない、色恋沙汰に鈍いアルバートらしいところではあった)

──とにかく、特訓だな。やろうぜアイリス、二人で強くなるんだ!
んじゃまずは基礎的な剣術を学ぶとこからスタートだな。これが出来るようになれば色んな流派の剣術も試せるし…なんかワクワクするぜ
(両手でパンっと自分の頬を叩き気合を入れ直して切り替え、先程言っていた話に戻る。基礎を覚えること、それは今後色んな剣術を試すとしても重要なこととなってくるだろう。基礎を覚え、自分に合った流派を見つけて……と、自分が強くなった姿を想像すれば気分も向上する。最も、そんな簡単な話では無いのであろうが……)

28: アイリス [×]
2020-10-12 18:52:21


な、な……ああ、もう!……わかったから、離れてってば!
(無理のある言い訳で反発するアルバートにいつもの調子が戻ってきたようで此方も安心する。アルバートの必死な否定をどうだか、と片眉をあげてクスクスと笑う姿は、先程の激昂も普段のすましたキツさも感じさせない年相応の女性らしいもので。いつも通りの子供らしい幼馴染の表情に油断したところで、真正面から見つめられかけられた熱量のある言葉に固まる。ここまでのやり取りは自分の中ではライバルとして、冒険者としての範疇だと認識していたが、目の前の男は幼馴染、つまりプライベートでも一緒に夢を追いたいと言い出すでは無いか。耳の先まで先程とは違う理由で真っ赤になって絶句するが、どうせこの"幼馴染"のことだから何も考えてはおるまいと頭を勢いよく降って半ば突き飛ばすように後ろに飛び退き。呑気に特訓の続きの準備を始めた彼に後ろから聞こえるか聞こえないかの声で呟いた。)
ありがとう、アルバート。

……やる気なところ悪いけど、今晩はもう遅いし続きは明日以降にしよう。
本格的にやるなら剣の持ち方からだし、基本の型もいくつかあるから、今から教えてたら日を跨ぐわ。だからって途中で止めたらアンタ勝手に練習するでしょう。それで変な癖が着くのは本末転倒だわ。
(気合いを入れ直したアルバートに触発されて、先程落とした木刀を揚々と拾い上げると手のひらにビリリと鋭い痛みが走る。そういえばさっき一戦やってアルバートを力任せにひねり揚げて……待て、今何時だ?と訓練場の時計を見上げれば夕食が終わってから2時間近くたっていて慌ててアルバートを振り返る。冷静な様子ではあるものの、気合いの入ったのはアイリスも同じで大変帰りたくはないのだが、休むのも仕事だと自分に言い聞かせ。前のめりで次の予定を決めようと。)
明日の朝は!?依頼入っちゃってる?


29: アルバート [×]
2020-10-12 20:46:24


えー?なんでだよ、触りだけでも教えてもらえばあとは一人…うっ、ワカリマシタ……
(まさにそう言おうとした所、見透かされ釘を刺されるように注意を受け、最もなその言葉に張り合っての反論もできずウグッとなりながら、はやる気持ちを抑えて素直に頷く。あまり面倒は掛けないようにしよう、そう決めた直後に面倒を見られている。我ながら先が思いやられると内心反省をして)
入ってねえから大丈夫。続きは明日の朝、此処でな。場所取っといてくれよ?んじゃ、またな
(昇格試験がある事は恐らく明日の朝には通達されているであろうことで。そうなると訓練場が混むことは想像するに固くない。場所取りに関しては少々ズルい気がしないでもないが、それには目を瞑ることにして。訓練場の後片付けを行い、帰り支度を整えれば宿舎へと向かっていって)


ふわ、おはよう……
(昨日はぐっすりと眠れた。高揚した気持ちも疲労には勝てず、帰ってきて体を洗えば眠くなりすぐさまベッドにバタンキューだった。そして翌日、7時頃に目を覚ませば顔を洗って宿舎一階の食堂に向かい、そこで同じ宿舎で生活している同僚達に声をかけると挨拶を返してくれる。幸い、アルバートの性格もあってか大体の同僚とは良好な関係を築けている様子だった。因みに宿舎は男女別、基本的に20歳を越えて1人前になると宿舎からは出て街の家を借りたりしている人が多いため、面子は13?19歳が殆どである。なので食堂で話す内容も年相応の物が多くなっている。そして隣に座る同僚から昨日のことを尋ねられて)
ああ、昨日は親方んとこで飯食って、そんで夜にアイリスと特訓を……
(そう言うと大体周りは羨ましそう、或いは恨めしそうにコチラを見てくるのだが、それにはもう慣れた。だって昔からそうだから。昔から幼馴染の、所謂男子人気は高かったように思う。エリートで、厳しくも優しく性格が良くて、可愛くて、その上スタイルも良いので当然といえば当然だろう。そんな彼女と仲が良いのだからやっかみも多く買った、いや買っている、現在進行形)
アイツの何がそんなに良いんだよ…キツイし、怖いし、厳しいし。大体この前だって──
(良いと言われれば悪いと言いたくなるのが人の性、その上ライバル心や無いわけではない不満も手伝って、本気ではないもののアイリスへの愚痴を述べ始める。同僚からはまたそれへの反論が飛んできて、或いは他の女性同僚の話も上がったり──女子がいない為気兼ねのない、そんな男子の会話を食堂でしながら、食事が終われば約束のため支度を済ませ、今日はギルドの方へと向かっていって)

おはようございまーす
(8時少し前位にギルドにやってくれば、それなりに先輩方も居るため挨拶は少し丁寧に。朝早くだが、それなりに人の姿は見られ今日もギルドは活気に溢れていた。そして約束通り訓練場の方へ向かえばキョロキョロとアイリスの姿を探し始めて)

30: アイリス [×]
2020-10-12 23:11:07



だから大丈夫だってば!それに怪我してもあなたの責任にはならないから安心して。
(男子宿舎の噂のマドンナは訓練場の生垣に頭から突っ込んでいた。ぷはっと脱出すればすっとんできた訓練場の管理者と問答を始める。
アルバートに訓練場の場所を取っておくように頼まれ快諾したものの、昨晩寝こけた父は耳元で叫んでもひっぱたいても起きなかった。仮にもギルドの親方がこれで大丈夫なのかと不安になるが、これがアイリスやアイリスの母以外であれば2階に侵入者が現れた時点で目を開けるのだから信頼のなせる技なのだろう。潔く(と言うには少々父には身に覚えのない外傷が増えているだろうが)諦めて、正攻法で場所をとるべく、訓練場に人が集まる前の早朝に訓練場を訪れ、これから試験の日まで毎日一定の時間の予約を確保することが出来た。それから約束の時間までまだかなりの時間があったため、昨晩思いついたことを試してみることにしたのだ。)

だから足を硬化魔法で保護しながら、同時に足の裏から魔法を出せたら移動速度が上がるじゃない?何事も最初から無理だと決めつけるのは良くないわ。
(早朝より既に生垣に突っ込むこと複数回、机上の空論というのも烏滸がましい子供が考えるようなアイリスの言い分に、管理者が目を剥く。今までひたすらに優秀で真面目だったアイリスの真剣な顔に一瞬頷きかけるが、そんな魔法の微調整ができた人間の話は聞いたことがない、しかもそれをコンマ何秒といった世界でやれるものか。親方の娘の身を案ずる論法では駄目だと悟り「誰が生垣の手入れすると思ってるんですか!」と戦法を変えても「それなら壁に向かってやるわね。」とどこ吹く風なアイリスに管理者の血圧が上がる。元々血の気の多い者が多い場所であるから、訓練場のちょっとした騒ぎは日常茶飯事だが、その中心にいるのがあの優等生の親方の一人娘となれば野次馬も湧く。そろそろ人も増えてきた訓練場を見回し、身体中に泥や葉っぱ、それから右腕には引き剥がせなかった管理者を引きずって、アルバートを見つけると手を振って。)
アルバート、こっちよ!おはよう!



31: アルバート [×]
2020-10-12 23:46:32


お、おはよう……なにやってんだ、コレ?
(その姿、やり取りを見ていたアルバートは若干引き気味だった。確かに今までも時折突拍子もないことをやり出したり、突然機嫌が悪くなったり(※主に無自覚なアルバートのせい)、一見理由のわからない不可思議な行動を取ったりすることはあったが、今日のそれはその今までのどれとも違うような気がする。一番違うのはどこか吹っ切れたような印象を覚えるアイリスの態度、それがもし昨日のやり取りから生まれたものだとしたら嬉しい気持ちはあるものの、今の状態と相まって変人に見えなくもなかった。周りの視線が集まるなか、皆も気になっているであろう質問をアイリスにぶつけると、代わりに引きずられていた管理人が聞いてくださいよ!と言わんばかりに話し始める。やれ足から魔法を出すなんて!とか怪我でもしたらどうするんだ!とか、怒りと呆れ混じりに状況を説明する。それを聞いていた周りもそれは流石に…と苦笑気味であり。そして「アルバートさんも何か言ってやってください!」と言われれば、考え込んでいた風のアルバートが口を開く)

──アイリス、それ…………最ッ高だな!!なんでそんな発想出てくるんだよ……マジ天才かよ……
(合点が言ったとばかりに手を叩きながら、先程までの引き気味だった態度とは一変、顔を輝かせてはアイリスの発想を褒めちぎる。その様子に周りはポカーンとしていた。その様子は正に変人と変人……ただ、勿論酔狂だけでそう言っている訳ではなく、元々魔法剣士という高度な技術と類稀なるセンスを要する、剣士職と魔法職の複合職であるそれを、この若さで熟すアイリスならば不可能ではないとい考えのもと言っていることであり。周りが呆れる中、アルバートはそれがアイリスなら可能であると本気で信じていて)
けど、確かに生垣に何度も突っ込むのは管理人さんに申し訳ないし、壁にぶつかるってのも危険だな……よし、じゃあ俺が受け止めるってのはどうだ?それなら生垣だって荒らさないし壁にぶつかる心配もないだろ?
(そうあっけらかんと言い放つ。必然的に成功するまで何度もアイリスと密着することになるのだが、当人はそれを分かってるのか分かってないのか、多分分かってない。周りからの呆れたような視線の中に、若干妬みと殺意が混ざるようになったがきっと気のせいだろう)

32: アイリス [×]
2020-10-13 16:40:57



ふふふ……今に実践で活かせるようにしてみせるわ!
(アルバートが味方になってくれなかったことに撃沈した管理者を後目に、褒められて純粋に誇らしい表情で元々存在感のある胸を張って。なんでそんな発想と聞かれると、酷使した手を魔法で保護しながら水仕事をしていた時に思いついたというごく庶民的な経緯で、そのため少々口にするのがはばかられて言い淀んでいると、よっぽど聞き逃せないことをアルバートがあっけらかんと口走り。)

ば、ばば馬鹿!受け取めっ……な、な……あああ危ないし、そもそも!今日はアンタに剣術教えるって約束でしょ!
(真っ赤になって慌てながら否定すると、とりあえず現時点で無茶を続ける気は無いと判断した管理者が受付の方へ戻っていき、それに従って一部はアルバートに妬みと殺意、後はやれやれまたあの2人がイチャついてるよ、といった生暖かい視線を残して野次馬もはけて。気を取り直すように咳払いをすると、早朝のうちに確保しておいた木剣と盾をアルバートに投げてわたし。)
試験まで時間もないし、基本の型を教えるからそれから癖を治していくわね。
(木刀を握って、いくつかの型をその名前やどういう意図の技なのかを説明しながら空中に繰り出していく様は、まさに無駄のない演舞のようで。)


33: アルバート [×]
2020-10-13 19:49:10


おお……
(様々な動きを見て、一通り自分もそれを模倣してみる。最初はアイリスのお手本には程遠い普段の間違った振り方がモロに出た動きで、幾度となく指摘を受けて振り直しようやく形になってくれば、徐々に木剣を振るう際の風切り音も違うものになってきて)
なるほど、ここでこう構えれば相手の攻撃を……
(それと同時に型の意図も理解し、実戦での使い方も見つけていく。その様子はまさに乾いたスポンジのようで、アイリスから教わった剣技を、的確な指摘のもと正しく振るえばそれが以下に効果的かということが分かっていく。勿論それはようやく体が人並みの物になったから理解し身に付けれたものであり、今までであれば上手く出来なかったことは確かで。度々指摘を受けつつも、着実に基礎を見につけ成長していって)


──フッ!ハァッ!!
(それから3週間程が経ち、アルバートの特訓は順調に進んでいた。朝にアイリスと共に特訓を行い、昼の任務でその成果を試し、そして夜は基礎の反復……基礎を覚えることで不安定だったアルバートの動きに安定感が生まれ、どんなモンスター相手にも不利なく戦えるようになっていた。しかし、同時に焦りも感じていた。それはアイリスの習得している足で魔法を使うという試みである。もしそれが上手く行けば、殆ど唯一無二と言っていいアイリスのオリジナリティとなるだろう。魔法剣士というだけでも希少であるのに、そこへそれが加わるとなれば、アイリスはより強い個性を得る事ができる。対して、自分が行っているのは基礎、言うなれば誰もがやっていることであり、今までの我流と比べるとその動きは言ってしまえば地味で無個性、堅実ではあるが派手さに欠ける没個性的なものだった。勿論アイリスが今ああやって新たなことへ挑戦出来ているのはその基礎あってのことというのは理解している。基本を学ぶ自分に対して応用の更に先を目指すライバル、表面的な違いだと分かっては居るものの、どこか置いていかれているような感じがして)
……俺の個性って何なんだろうな…
(無論普通に強い剣士というのもそれはそれで立派なものである。しかし隣で凄いことをやろうとしているライバルが居て、それに触発されないはずはない。どうにか自分もそういう何かになりたいと、先程まで振るっていた木剣を置いて、一人夜の訓練場でボンヤリ考えていた)

34: アルバート [×]
2020-10-14 16:52:42

(/すみません、返しにくい内容になってしまったかもしれません…
書いたあと自分で見返してもちょっと、うーん…と首を捻ったので。もし返しにくいと感じられましたら、書き直させてもらっても構わいませんでしょうか?)

35: アイリス [×]
2020-10-14 20:30:19


……やった!!
(親方から昇格試験を言い渡されてから3週間、アルバートと違いトリッキーなことを始めたアイリスの特訓は順調とは言えなかった。筋力不足を補うために考えたそれは、魔法で空気を収縮・爆発させた勢いを動きに利用するという非常に高度なもので。確かに試す度に吹っ飛んで生垣に突き刺さっていた初日よりは成長した。ポーンポーンと跳ねるように歩けた時は感動したものの、曲がることもできず走る速度で使用すればまた生垣のお世話になるレベルで、とうとう訓練場でアイリスが生垣から生えていても気にする者はいなくなった。親方だけが愉しげに目を細めているのにアイリスは気づいていない。
それは依頼のモンスターの駆除だった。このモンスターはアルバートであれば難なく首を落とし、筋力がないアイリスでも複数の急所を突き狙うことで危なげなく倒せるレベルだったが、不意をつかれ突進してきた相手への反応が遅れた。その時、特訓の癖か地面を蹴った足に無意識に魔法がこもりアイリスの体が宙に浮いた、予測しない方向に弾かれていた訓練場の時とは違って、ふわりと浮いた体は空中でバランスをとりモンスターの背後に着地する。モンスターが急に視界から消えたアイリスに驚き戸惑っている隙を狙ってもう一度地面を蹴る、今度は浮いた体をモンスターの首の上で安定させ、位置エネルギーをたっぷり利用してその首を地面に落とした。)
アルバート、休憩?
(依頼から帰って報告をすませ、感覚の残ってるうちに練習しようと訓練場へ向かうとアルバートが座っているのを見つけて上機嫌に声をかけ。今日の成果を、唯一自分の特訓を馬鹿にせず、アイリスならできると言ってくれた彼にはぜひ見て欲しいと思いつけば、「ちょっと見てて」と答えを待たずに鼻歌交じりに座っている前に立つ。そのまま昼間モンスターを前にしたように足に魔法を込めて、助走もなしに自分の身長の倍ほどふわりと跳び上がった。レイピアも木刀も持っていなかったため、少しバランスを崩して着地はもたついたが、アルバートなら褒めてくれるに違いないと嬉しそうにほほえんでくるりと振り向いて。)


36: アルバート [×]
2020-10-14 23:41:51



え、ま、まさか……!
(楽しそうに声を掛けてくれたアイリスの姿にバッと顔を上げると、まさに危惧していた現実がそこには待っていた。それは、ジャンプというには余りにも緩やかだった。緩く、長く、高く、間違いなく浮いていた。着地に手間取ったりと未だ「完璧」とは言えないのが、寧ろその技能の伸びしろを表しているように思えて。「完璧」にマスターしたらどうなるのか。空中を自在に飛びまわり、三次元での戦いを見せる魔法剣士の姿──その横で地味に剣を振るう自分の姿──考えたくなかった将来のビジョンにガーンとショックを受けてしまい、アイリスのこの姿をもし物陰で見ていたりしたらきっと手と膝をついて落ち込んでいただろう)
す、凄いなアイリス!流石だな…ハハハ……
(しかし眼の前には嬉しそうに自分へその成功を見せてくれるアイリスが居た。そんな彼女の眼の前で、そんなことは出来ない。完全に自信を失ったことを何とか隠そうとしつつ、空元気を振り絞って先程の光景を褒め称える。この発言も確かに本心であるのだがやはり内心ではショックの方が大きく、追い付いたと思っていたら再び引き離されたような、それもかなりの差を付けられた、その思いが頭をもたげており。普段なら俺も負けねえからな!くらい言いそうな所で微妙な愛想笑いを浮かべてしまう。──果たして、将来自分はアイリスの隣で立派に胸を張れているのだろうか。身長だって伸びてはいるが、それも果たして平均以上になるかどうかも分からない。焦りが不安となって心を覆い、なんとも言えない浮かない表情をしてしまっていた。

浮いたアイリスとは対象的に(小声))

37: アイリス [×]
2020-10-15 19:21:07


……。今日の依頼がモンスターの駆除じゃなくて、護衛依頼だったらと思うとゾッとする。
(着地して気持ちよく胸を張りながら賞賛の声を待つ。"すげえ!やったな!"いや、今なら"俺も負けねえからな"あたりかなと勝手に予測をつけて待った声とは裏腹に、届いた笑い声はアルバートにしては気弱な平坦なもので。その虚勢のまじる声に聞き覚えを感じて、そのまま彼の前に立つとその姿を見下ろす。アイリスを見上げるその似合わない愛想笑いの中にも既視感のある苦いものが混じっている、自分はその苦みに耐えられなくて先日目の前に噛み付いたばかりだ。性別的にどうしても手に入らない力に自分が嘆いたからこそ、魔法を使わない彼が自分のように戦うことが出来ないことに苦しむ痛みが、置いていかれる焦りがよくわかって、同情しないように深呼吸をしながらその頬に両手を添えて視線を合わせる。自分がされて一番辛かったのは同情だったから。自分を救った強いライバルでいたかったアイリスを認めてくれた言葉を思い出して、大事な人を守りたいという彼の夢を肯定する言葉を必死に探すも、漏れた言葉は上記の通りで、嘘ではないが伝えたいことの少しも伝わらない自分の口下手さに辟易しながらそっと手を下ろす。)

あー、だからね、うん。
今の私は"コレ"で前より強いモンスターや悪党を倒せるかもしれない……けど、そこに人がいたら救えない。
でも今のアルバートならその人たちを逃がす時間を私より多く稼げる。
(素直に相手を褒めようとすると逃げ出したくなるのを唸りながら必死に耐えている顔は滑稽かもしれない。それでも今度は自分の言葉が彼に届く事を祈って、アルバート見下ろしたまま必死に言葉を重ねる。グダグダと苦手な言葉を重ねながら、それから最後に心底悔しそうに言いたくなさそうに、この3週間スポンジが水を吸うように成長していくアルバートの剣術を見て思っていたことを口にする。)
それに親方は魔法は使えないし……
それに、それにね。多分、今のアンタと戦ったら私負けるわよ。

(/こちらが未熟でレスに組み込めなかったのですが、最後の浮いたアイリスと対象的に浮かないアルバートくん不意打ちで吹き出しました笑)

38: アルバート [×]
2020-10-15 19:56:02


アイリス……
(優しい言葉だった。それはもう、普段のアイリスと比べればどうしたの?熱でもあるの?って言いたくなるような…いやまぁ叱られるから言わないか。ともかくその言葉に顔を上げて、相変わらず若干落ち込んだ表情で口を開いて)
うん、知ってる。そりゃ今は俺のほうが強い
(シレッと、何事も無かったかのように、当たり前のように言い放った。元々拮抗していた強さだったのに、そこへ基礎の上積みをしたのだから、単純な計算で行けばそうなることは必然だった。相手の気遣いを、なにいってんだよと言わんばかりにあっさり無碍にする。無論そんな言い方をするのは、今一時的に自分の方が強くなってもアイリスなら必ず追い付いてくる、そういう信頼があっての言い草だった。どっちにしろアレだが、今はそういう言葉遣いに気を使う余裕が無かったのだ、何故なら)

そーじゃないんだよ…アイリスのそれってさぁ……超カッコいいじゃあねーかよぉおおお……俺にくれ!俺も飛びたい!飛んでカッコよく敵を倒すとか、俺もそういう必殺技みたいの欲しいの!!わかる!?今お前がどんだけカッコいいか!!来月の月刊ギルドの表紙飾れるレベルだからなそれ!!……ほんっとにめちゃくちゃ羨ましい……
(それは魂の叫びだった。強さ云々は兎も角として、男の子としてめちゃくちゃ羨ましいものだった。それをライバルが手に入れた、その事実に打ちのめされていたのだった。因みに月刊ギルドの表紙を飾るのはギルドに所属する大体の者にとっては一度は見る夢であり、それを現実のものとするほどのインパクトにアルバートは強い敗北感を覚えていたのだった。人目もはばからず、膝と手をついて落ち込むアルバート、それも超どうでもいい事で。蹴られてしまえ)

(/ここはネタパートと言うことで…実際ずっと個性について悩んでて強さ云々は気にしてないアルバート。蹴ってあげてください←)

39: アイリス [×]
2020-10-15 23:28:17


なあんだ、思ったより凹んでないみたいで安心した。あなたにに元気がないと心配だもの。ふふ。
(冒険者としてだけではなく、勉学でも優秀なアイリスにもどうしても理解できないものはいくつかあるが、男のロマンというものはその最たるものである。幼馴染の失礼極まる発言も、魂の叫びもキョトンとした顔で見つめていたが、地面に膝と手をついたアルバートに甲斐甲斐しく駆け寄り、それはそれは優雅に自身も膝が汚れるのを厭わず地面に膝をついて、アルバートの顔を先程のようにつつんで上向かせると穏やかな声で上記。アルバートと宿舎で下世話な話で盛り上がる同年代の連中からしたら垂涎ものの扱いで、実際に訓練の手を止めて物凄い形相でアルバートを睨む同年代の姿がチラホラ見える。その剣幕といったら安心して心と体を休められるべき宿舎で、身の安全を警戒した方が良いレベルである。しばらくは寝首をかかれぬよう祈った方が良いかもしれない。しかしもし、アルバートに昇格試験を親方に言い渡された日の記憶があれば、はっきりとその身の危険を感じられたはずである。ギルドの親方でもある実の父親を正拳突きで吹き飛ばした時かそれ以上に、うっとりするほど美しい笑顔がアイリスの顔にうかんでいたからである。とはいえここでアルバートが身の危険を察し逃げようとしたとしても、"優しく"頬に添えられた両手がそれを許さないだろう。)
いーい度胸してんじゃないの泣き虫のくせに!剣を拾いなさい!ぶっ飛ばしてあげるわ!!
(頬に添えられた両手に力が加わりアルバートの頬がギリギリと伸ばされる。周りからは幼馴染の微笑ましい戯れに見えるかもしれないが、その握力といったら、流石あれ程現実にうちのめされても剣だけは離さなかっただけはあるなんて冗談も言ってられない、万力でもしこんでいるのかという程の握力であった。うわ剣士の握力怖い。これ以上伸びない、本当にこれ以上肌の弾力の関係で伸びていないだけという程いいようにその頬を引き伸ばしてから、地面に叩き捨てるように手を離して立ち上がる。転がっていた木剣を投げつけると自身も獲物をスラリと抜く、依頼帰りであるから腰に下がっているのは勿論真剣だがなに、今は彼の方が強いらしいので問題はないだろう。決めた、今決めた。負けるなんて何を弱気な、前言撤回、魔法でもなんでも使ってギッタンギッタンにのしてやる。大人気ない所ではない様相はいつも通り、と言うには少し過激だが、アルバートが落ちこんでいなかったことに安心したことだけは事実で。ちなみに立ち上がる際に膝がいつかの傷を抉るように、その顎を蹴りあげたのは偶然ではないかもしれない。「ごめんあそばせ」と微笑んでおいた。)

(/>34のレスを見落としていたことに今気がづきました。申し訳ありませんでした。確かに返信に少し悩んでいた間に入れ違ってしまったようです。が、お陰様で今回はかなりはっちゃけて遊ばせて頂きました。とても痛そう。。しっかり蹴らせていただきました←
レスの返信速度がまちまちになってしまって申し訳ありません。1日1度は返せるようにいたしますので引き続きよろしくお願いします。
入れ違いについては以後気をつけます、本当に失礼致しました。)


40: アルバート [×]
2020-10-16 00:57:52



え、ア、アイリス?な、なんか変なもの食ったんじゃあばばばばばばば!?──グハッ!!?
(ひとしきり悔しがったあと、再び掛けられてくる言葉、そして何だか見覚えのある笑顔。しかし親方の一件は頭から抜けており覚えてなかったらしく逃げはしなかったものの、その姿と先程から優しいアイリスの様子に違和感を覚えてとうとうヘンナモノクッタノカと尋ねようとした、が、引き伸ばされる頬がその続きを言うことを阻んだ。餅のように平べったく伸びる頬、ワタワタと両手をバタつかせなんとか離れようと試みるも、その細さとは裏腹に力強い手は脱出を許してくれない。そしてようやく解放されれば赤くなった頬を抑えるが、ゲシっと顎を跳ね上げられ悶絶。周囲の視線が殺気から憐憫に変わった気がした)
いったたたた…おいアイリス!なに済ん……いやあの、アイリスさん?それ真剣でございませんこと?ちょっ、待っ!やめっ…う、うわああああああ!!??
(──その瞬間を見ていた同僚のB氏は、後にこう語った。「一切の無駄のない動きで、笑みを浮かべながら、魔法と真剣で逃げ回る憐れな男を追いかけ回す……アレは勝負ではなく、まさに"狩り"でしたね」──その日、アルバートは思い出した、怒ったアイリスの恐怖を。そしてそのあと滅茶苦茶謝罪した。あと、宿舎に戻っても幸い襲われることは無かったが、翌日生暖かい目で皆おかずを一品分けてくれたりして、逆に辛かった)
……別の意味でアイツの隣に立ってられるか不安になってきたな。ハハハ……


(そして更に一週間、落ち込んでた時期は流石に過ぎて真面目に練習へ戻った結果、おぼつかなかった基礎も大分形になり、アイリスの新技完成に付き合う余裕も出てきて。その新技に関して、最近はギルド内でも度々話題になっており、アイリスに関しても「やはり天才か…」「大した奴だ…」という声が上がっており、昇格試験に次ぐギルドの関心事となっていた)
──だからさぁ、俺は"エアマスター"が良いと思うんだよな。かっこいいし、空中を支配してる!って感じが出てるしさ
(訓練の休憩中、皆が集まるギルドのラウンジにて現在一つの話題で盛り上がっていた。それはズバリ"アイリスの新技の名前をどうするか"であった。「シンプルに"飛翔"」「"舞空術"」等々…当人そっちのけで議論が白熱していた。勿論アルバートもそれに参加し、中々にイタイネーミングを捩じ込もうと画策していて)
それにしてもやっぱアイツは凄いよな……俺も負けてられないな!よし!
(白熱した議論も、結局「アイリスが決めるんだから俺らで話してもしょうがない」という結論に終わり、皆解散していって。自身も再び訓練場に戻れば気合を入れ直して基礎を固めることに勤しむ。眼の前の自分のやることをこなして行けば、きっと自分もアイリスに負けない何かを掴めるはず…迷いや焦りは今はなく、ただ黙々と訓練用の木剣を振るっていて──)

っ…また、か…
(すると突然、左足につったような痛みが走って。無理に修行は続けずケンケンで動きながら壁にもたれ掛かり、その痛みが引いていくのをジッと待つ。その痛みの原因は、体の成長にある。今現在成長期でそのため体の栄養消費が激しく、その上で運動をすると栄養不足からか足がつりやすくなっていて。悩ましくもあり、体の成長に伴う致し方のないことでもあるが、もしこれが試験中突然襲ってきたらどうするか、目下の悩みはそれで)
片方でも戦えるよう…出来ねえかな
(ようやく痛みが引けば再び訓練に戻り、片足で立ってバランスを取りながら剣を振ってみるがあまり上手く行かず……傍から見れば変人である。或いは、アイリスに差を付けられてなんとかオリジナリティを見つけようとして頭がおかしくなったのか、とか思われかねない動きで。しかし当人は至って真面目、片足で戦えないか試行錯誤を繰り返していて)

(/いえいえ、此方が少し過敏になっていただけですのでペースに関しては背後様のペースで大丈夫ですよ!……あ、でも楽しみに待ちすぎてていつも通り返ってこないと不安になったので、やっぱり背後様のせいですね!反省してください←)

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