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41:
林檎 [×]
2019-04-14 17:08:36
>40
ですね、ドロドロしたものは一部を除けば結構いけます…!!
衝動で書きました。本当短いです。( )
ホラーっぽく書こうと思ったんですがなんちゃってホラーですねこれ。
・
とある幼子は赤い日記帳を手にした。ところどころ汚れており、鍵付きだったと思われる。が、それは壊れていて意味が無い。
どうして誰も使ってないような小部屋にあったのだろう。幼子が浮かべた疑問は、好奇心に覆われてしまった。
日記帳を開く。幼子と同じような年齢の字らしく書かれてあった。少し破れていたり、色褪せたりしているところもあるが、なんとか読めるだろう。
そのまま幼子は日記を読んだ。
「×がつ×にち。きょうはあめがざあざあふった。おねえさんがかさをかしてくれて、とてもうれしかった。でも、おねえさんはぽたぽたになった。おもしろくて、わらってしまった。ぼく、わるいこ?」
どこか分からないところでもあったかのようにして首を傾けた幼子。その後何もないようにして次のページを開く。
「○がつ○にち。きょうはおにいさんのおうちへいった。はちみつをわけてくれた、とってもだいすき。…………て、おにいさんがいってた。うれしいなあ!」
破れていて読めないところに、子どもらしい片手を乗せる。不機嫌そうに眉を寄せたが、また直ぐに次のページを開いた。
「○がつ×にち。きょうはあのこのところへいった。きらきらとしたかみと、あのあかいふくがうらやましかった。ぜんぜんしゃべってくれなくてつまらなかった。だから……したらすぐしゃべってくれて、とてもとてもたのしかった。だけど……から、……した。おもしろかった!」
幼子の動きがとまった。目も驚いたように見開いている。
先程のように破れたところに手を置く様子などない。ただただ固まったまま、顔が青くなっていく。
小刻みに震えだし、ゆっくりと後ろを向く幼子。
……いつから居たのか、幼子と同じような年齢の少年がにっこりと笑っている。その笑顔は無邪気で裏表のないような、そんな笑顔のようだった。がしかし、幼子には、このような場面で使うと逆に何かあるのではないか、と感じた。
幼子は後退りをする。その意味を無くすようにして少年は幼子との距離を素早く縮めた。
「や、お客様。……久しぶりだね?」
汚れのないような笑みから正反対の笑みに変わった後、幼子は悲鳴も上げず、そのまま呆然と立ち尽くす。
ただその表情は、絶望を味わったような、そんな表情だった。
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