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「 墨の残り香 」〆/282


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自分のトピックを作る
156: 東雲 藤吉 [×]
2019-01-19 13:57:50





私は自分の作品を、小難しい言葉で批評される方が嫌いだよ。お前さんの感想なんて可愛いもんだ。(相手は自分の感想が博識でもなければ語彙力も乏しいというようだが、此方にしてみれば博識で語彙力のある人間の方がずっと性に合わない。文芸評論家と言えば表現に口を出したり、其の文章から書いている此方の心情までを知ったかのように書き連ね、話を楽しむという概念が欠けていると常々思っていて到底分かり合えないのだ。そう考えると相手のように少し抜けている所が有りつつも真っ直ぐな感想を持っている人間の方がずっと良い。肩を揉んで貰い乍、ここ最近の肩凝りに増して昨日の寝落ちも響いているようで、随分と凝り固まってしまっており時折痛いとこぼしつつ目を伏せて。)──なんだい、今すぐ私を送り出しそうな物言いじゃあないか。生憎だけど、未だ数年は死ぬ気は無いよ、…





157: 棗 総一郎 [×]
2019-01-20 02:38:18



はは、学校で出される感想文にもならなかったでしょう。
(学生が課題で出される作文にもならない拙い言葉の羅列も、先生には丁度良かったようで。今ばかりは自分の無知が役に立ったと6年ぶりに安堵感。数年、という言葉に苦笑いを零す。受けた恩を返すには数年で足りる訳も無く、一桁付け足し一度手を止めると顔をひょっこり覗かせながら。凝り固まった肩は揉んでいても手のひらから伝わってくる。連日の多忙を表しており、痛いと言われては何度と力をその都度抜いて、微調整を。)数年では困ります。数十年、でお願いします。…結構、凝り固まっていますね。

158: 東雲 藤吉 [×]
2019-01-20 09:18:37





文才だの語彙力だのが有る人間とはどうにも折り合いが悪くてね。同業者とはなるべく顔を合わせたくない、…返って其れ位が私にはちょうど良いよ。
(自分がある程度の文才や語彙力を備え芯を持って執筆を行なっているからだろうか、其れに口出しをしてくるような我の強い人間は好まない。つまり自分と似たような人間は嫌いだと言うわけで、普段から同じように話を書くことを生業としている人間とはなるべく関わらないようにしていて。相手と相性が良かった要因のひとつはそこかもしれない。此方に顔を覗かせる相手の言葉には例の如く気の無い返事を返しつつも、軋むようだった肩や背中は相手の根気と丁度良い力加減で徐々に解れつつあり、痛いとも声を上げる事は無くなり。)……はいはい、善処しますよ。まあ、書き物をする時はいつも同じ姿勢だから仕方ないだろうね…





159: 棗 総一郎 [×]
2019-01-22 02:44:15



同業者の方とお会いしても、良くも悪くも気の遣い合いですしね。
(今まで会見等で他の作家と顔を合わせる機会は少なからずあった。お世話役となってからは、同席させて頂く場面が多く、先生と出会って他の作家の本を読む事も増えたがまだまだ知識は一般人程度の自分でさえ知っている名前が多く連なる中、やはり先生はその中でも一目置かれる存在で。若くして受賞した新人作家は自分と同じく先生に憧れて入って来たと挨拶の際に緊張しながら述べていたし、同年代の作家からも、これからもこの業界を盛り上げていこう、と肩を叩かれていた。この業界、いくら年齢を積もうと売上数や読者や世間への影響力が物を言う世界で、皆笑顔であるが根底はライバル同士。また作家は口もうまく、言葉のあやも達者な為、会話について行くのも必死だった事を思い出し、苦笑いを1つ。執筆部屋にある家具を脳裏に、年季の入った椅子も新調してみては、幾分か負担も和らぐかと提案を1つ、)椅子の背も年季の入った物ですしね、…一層、新しい物に新調してみてはどうでしょう。

160: 東雲 藤吉 [×]
2019-01-22 21:03:33




そもそも、物書きなんてのは誰と顔を合わせる必要も無いんだ。自分が話と向き合えば其れで良い、世に出したら書き手なんて話の陰に身を潜めて居れば良いんだよ。
(相手の言葉で色々会見の場での事などを思い出したのか、作家同士顔を合わせることも書き手として大々的に紹介されることも本来は余り良しとはしていないようで、日頃感じていたのであろう不平を漏らして。日頃の些細な苛立ちや不満も余す所なくぶつけてしまうのは相手を信頼しているからこそではあり。思い返せば確かに贅沢を好む性格でも無いため物を新調する事も少なく、長年使っている椅子は年季が入っていて。外出をそもそも余り好まない事もあり仕事以外の要件で相手と出掛ける事は殆ど無いが、珍しくひとつ提案を。)
…近いうちに、車を出して貰おうかね。筆や冬物の着物も新調しようかと思っていたから丁度良いだろう。…休みは人が多い、それ以外で日を調整しておいてくれるかい。





161: 棗 総一郎 [×]
2019-01-23 13:47:13



確かに作家さんは、そのような傾向を持つ方が多いイメージがあります。お節介にも潜めていた身を見つけてしまった僕としては、今こうして隣にいる事がとても幸せですけどね。
(今までお会いした作家は上記のような考え方の方が多いように感じた。中には取材や会見、メディアに積極的に出る方もいらっしゃり大きく2極化だという印象も。長年身を潜めていた相手の世界に無理くり潜り込んだ、と文字にしては失礼過ぎる事柄だが、幸せな毎日だと。相手からの申し出に、2人での外出を嬉々として頷き返事を。昔から先生の馴染みの呉服商は時間帯を指定しておけば時間帯を貸し切っておこう。先生ともなると執筆のみならず締め切りが終われば嗅ぎつけたかのようにほかの仕事が舞い込んでくる。予定は早めに付けておいたが勝ちな訳で、カレンダーを脳裏に2週間後辺りに手配をしておこうと。)はい、分かりました。では今の締め切りを終えた所で予定を付けておきますね。

162: 東雲 藤吉 [×]
2019-01-23 17:07:24





…まあ、出版社の人間がお前さんを通して連絡を寄越すようになった事は助かって居るよ。
(相手が来るまでは一人だった為、出版社などからの連絡の電話は否が応でも自分で出なければならなかった。相手が来たことでその辺りの対応は全て相手任せにすることが出来ており、その上家事をこなしてくれる事も考えれば圧倒的に以前よりも負担は軽減されていて。相手の嬉々とした様子を見れば偶には出掛けるのも悪くはないかと思いつつ、その時にでも馴染みの料亭に連れて行ってやろうと考えて。肩もだいぶ楽になったようで、軽く肩を回しつつもそう言ってお茶を飲み干すと机に湯呑みを置き。)はいよ、…それじゃあそろそろ執筆に戻ろうかね。だいぶ楽になった、


お世話になっております!
そろそろ次の展開に移る頃合いかなと思ったのですが、如何でしょうか?次は以前ご提案頂いたお見合いや、この2週間後の二人で出掛ける休日などでしょうか。
他にもご提案があれば、教えて下さいませ。




163: 棗 総一郎 [×]
2019-01-24 01:07:56



場面切り替えという事で、上記蹴らせた頂きました(orz)
そうですね、2週間後のお出かけを挟んでお見合いという流れは如何でしょうか…?また、その他、以前お話しもあったライバル(新人作家or新たな世話役志願)もしてみたいですね。

164: 東雲 藤吉 [×]
2019-01-24 10:42:38



そうですね、ではその流れで進めて行きましょう!
ライバルの出現も、お見合い騒動の後にでも是非やりましょう!どちらのライバル的存在でも面白く出来そうですね。
お出掛けの当日からロルを回しておきます!



(相手との約束の日、外は冷えるだろうと外行きの着物に冬物の黒い外套を着て玄関に向かうと、マフラーを首に巻き。表では車のエンジンの音が聴こえていて、出発予定時刻の十分ほど前ではあるが既に車は門の前に控えて車内を温めてくれているようで。マフラーを巻いている間に戸締りや準備を終えた相手がやってくると、懐から財布がわりにしている袱紗を取り出しつついつものように相手に預けて。今日は仕事ではないため相手の荷物も多くなくて済む、下駄に脚を通しつつ声を掛けて。)…さて、行こうかね。




165: 棗 総一郎 [×]
2019-01-27 09:07:00



すみません、またしても投稿ボタンを押し忘れておりました…(orz)!本当に申し訳ないです…!(orz)
ロルの投下ありがとうございます!続き投下しておきまし!


コンロと窓は閉めた、お財布と手帳と…
(当日の朝は朝食を終えた後はそそくさと食器を片し、服を正した後は防寒対策でマフラーと帽子を被る。その後は家の中の窓の施錠に火の元確認を指差しで行う。鞄の中には自分のお財布や手帳、相手の分の水筒や予備のハンカチに喉飴に絆創膏等細々とした物を一応と持参。不意に、相手の声が聞こえ待たせてはいけないと「はい、」と短い返事と共に足早に玄関へ向かい靴を履くと戸を閉めた。袱紗を受け取り、大事に懐へと収めると、乗車。運転手と行き先を再度確認した後、発車して、)今日は一段と冷えますね。そろそろ雪が降ってもおかしくはない頃ですが、先生は季節による情景の変わり目が小説に反映される事はあるんですか?(外の寒さと温めておいた車内の温度差を見にしみて感じ今一度寒波を実感。外を歩く人々も皆防寒対策で着込んでる為体も一回り大きくなっている。ふと、四季折々の変化がその時の小説に反映される事はあるのかと疑問を問うて、)

166: 東雲 藤吉 [×]
2019-01-27 13:28:42




いえいえ、お気になさらず!
引き続きよろしくお願い致します!


…私の部屋から、庭が見えるだろう。其処から見える景色から、言葉や情景が浮かんでくる事はある。…春に書いた作品の方が、冬に書いた作品よりも優しい仕上がりになる、逆に冬に書いていた作品は切なさや寂しさが前面に出る。…私は季節には影響されやすい方だよ。
(染みるような寒さの外から丁度良い温度に保たれた車内へと入ると背中を背後に凭れさせ、やがて車が出ると流れ行く窓の外に視線を向けつつ相手の問いにはそう答えて。執筆に使う部屋から見える庭の様子から言葉や情景が広がる事は多々あるし、季節によって物語の雰囲気ががらりと変わることもある。外出の機会こそ多くはないが、季節の移ろいには人一倍敏い所があるようで。車窓から外を見るだけでも冬の街や其処を行き交う人達の様子は文字となって流れ込んでくるようで、視線は窓の外へと向けたまま。)




167: 棗 総一郎 [×]
2019-01-27 18:57:22



….同じ景色を同じように見る事は出来ないかもしれませんが、こうして先生が筆を執ってくれる限り、先生が見る景色に触れる事が出来るのは、この上ない幸せですね。
(先生の作品は文章を読むとその情景が鮮明に思い浮かび一気に物語の中に引き込まれる感覚を持つ。今迄何冊もの本を出版してきた相手の作品が飽きなく愛されるのにはその年代のその時にしか見えない景色が相まっているからだろう。ミラー越しに後ろの席を見ると、窓の外へと視線を向ける姿。きっと同じ景色でも自分と相手では受け取り方も感じ方も違うのだろう。締切という分かりやすい目安があるこの世界はいつも慌ただしく、時に世話役として口酸っぱく言ってしまう事もあり忘れがちだが、先生が筆をとって、その情景を織り交ぜた世界観を持った作品を世に出してくれる事は贅沢な事であり、同時に幸せな事なんだと再実感。)

168: 東雲 藤吉 [×]
2019-01-27 21:03:54





…例え私が筆を執らなくたって、私の見る景色とお前さんの見る景色は変わりやしないよ。別に幸せな事もないだろう、
(相手の見る景色と自分の見る景色は見方は違えど殆どが同じ筈で、特段幸せな事も無いだろうと彼らしい淡白な返事をひとつ。窓の外に向けていた視線を外すと丁度前の鏡越しに相手と視線が重なり、今この瞬間でさえ同じものを見ているのだからと思いつつ。──買いに行きたい物は冬用の着物と執筆用の筆、本来の目的である仕事用の椅子。そして、外出ついでに前々から彼を連れて行きたかった料亭には既に話が通っており、運転手も最後の行き先として数えてくれているが当の本人には未だ何も告げていない。珍しくほぼ丸一日を要する外出だが、私用での外出は一年に片手で数えるほど。偶には良いだろうと、再び窓の外へと視線を向けて店への到着を待ち。)





169: 棗 総一郎 [×]
2019-01-30 02:23:17



そうでしょうか?梅雨のある日、先生は紫陽花に映える水滴を見て切なさを感じたとしたら、僕はきっと洗濯物を室内に干さなければと、風情の欠片もない感じ方をすると思いますよ。
(相手らしい返事に思わずふふ、と小さく笑ってしまう。変わりばえのある同じ景色を見ながら、例えを1つ出してみよう。きっと先生はある景色を見て繊細な感じ方をするのだろうが、自分は違う。雨が続くようなら買い込みをしておきたいし、洗濯物だって部屋に干さなければならないと思う。職業病だといえばそれまでだか、相手の品のある思考とは全く異なる感じ方は、世話役でなくとも変わらないだろう。今日のルートは、近い順から文具屋家具屋呉服商という流れ。どこの店主にも連絡済で、時間もじっくり選んで頂けるようゆとりを持って設定しておいた。しばらくして、車が店の前に止まると、「着きました。まずは、文具屋です。」と一言。降りて、後部座席の扉を開き、相手が降りると先にお店の方へ向かい店主と挨拶を交わし、中へと誘導、)

170: 東雲 藤吉 [×]
2019-01-30 21:36:18





──確かに、直ぐに洗濯物に繋げるだけの想像力は無かったよ…お前さん、漸く世話役も板についてきたようだね、
(「梅雨のある日」、相手の挙げたその言葉から直ぐに浮かんだのは濡れた紫陽花の鮮やかな色と静かな雨音、感情は寂しさや切なさだろうか。思考を覗かれているかのように続いた相手の言葉に、自分の描く世界を誰よりも知り尽くしている相手には、どうやら思考回路まで読まれているようだと思いつつ。確かに洗濯物という所までイメージは直ぐに広がらなかった、家事に疎い自分にすれば当然の事かもしれないが、相手の思考も面白い。相手に小説を書かせたとしても、全く自分とは雰囲気の違う作品を書き上げるだろう。但し同業者を好まないため相手に筆を執らせるような事はそうそう起き得ないだろうが。何より右も左も分からずやってきた相手も世話役が板についてきたようだと感心しつつ。少しして車が止まり、着いたのは馴染みの文具店。店へと入れば店主に挨拶をしつつ店内を見回して。此の所主流となっている万年筆やらインクが並ぶ中、上質な筆や墨、半紙と幅広く取り揃えていくれているのは有難い。綺麗に並べられた筆の中から執筆に適した太さの物を見定めて幾つか手に取り。)





171: 棗 総一郎 [×]
2019-01-31 23:40:14


─…、先生、この筆は純羊毛らしいですよ。
(元の知識技術がない為見るもの知るもの全てが新鮮だった為毎日が充実したいた。6年という歳月は長いように感じるが、今相手のお役に立てているのなら本望だと。店内に足を運び、真剣に筆を選ぶ相手の姿。作家にとって筆は大切な命でもある為、奥にいる店主とひっそり声を抑え会話を少々。筆に使う毛は純であると価格も上がり上物になるという知識を元に進めると、ここで取り扱う物は手軽に購入できる安価な物から高価な物まで取り揃えており今先生が見ているものは純物だと。となりに並び、一言隣で商品についての情報を一言添える。値段が全てではなく、結局は自分との相性の為じっくり吟味して欲しいなと内心。ふらり店内を回ると、万年筆に目に止める。長い時間じっくり物書きと向き合うには筆が良いが自分は仕事柄メモを取る事も多く、場面も様々。さっと取り出して書けるように自分もこの際、新調しようかと手に取り。)

172: 東雲 藤吉 [×]
2019-02-01 09:23:42





──…ん、やっぱり純羊毛は滑らかに書ける。後は、筆の細さは好みなんだろうけど…この辺りかね。
(相手の口添えに頷きつつ、筆は彼にしてみれば消耗品で其れ程金額の張る物でもないため金額などは特に気にせず、手にした時の重みや書き味の滑らかさなどを確認して吟味していて。眼鏡を取り出して掛け乍候補にあげた筆のひとつひとつの説明書きを読んでいれば、万年筆を手にする相手が視界に入り。スケジュールを管理したり出版社と打ち合わせを行ったりとメモを取ることの多い相手には確かに万年筆が最適だろう。今使っているのは随分長く使っている物の筈だと思えば、眼鏡越しに相手に視線を向けると声を掛けて再び筆に視線を落とし、やがて勧められた純羊毛の筆の中から最適な筆を決めたようで。)──気に入ったのがあればお前さんのも一緒に買ってやるよ、決めたら持っておいで。





173: 棗 総一郎 [×]
2019-02-04 01:12:05



─…え、あ、お気遣いありがとうございます。そのようにおっしゃってくださるのは嬉しいのですが、今日は先生のお買い物ですので、お気になさらないで下さい。
(手を伸ばすのは安価な物からやや高めの物から様々な物を試しに握ってみると、ちょっと長め背伸びをした気分で。まだまだ人生経験も無くしっくりとくる万年筆を吟味し出すも先生の声でハッと我に返り呼ばれたことに気がついた。慌てて筆を置き、その気持ちだけで嬉しいという事を伝え。)先生は、お気に入りのものは見つかりましたか?、

174: 東雲 藤吉 [×]
2019-02-04 21:44:17





嗚呼、今在庫を出して貰ってる。──総一郎、此れなんてお前さんに良いんじゃないかい、繊細な色合いが洒落てる。
(購入する事を決めた筆は、丁度店主に在庫を持ってきて貰っている所。濃い紫檀色の軸に対照的に澄んだ白の穂先が印象的な見た目も品があって綺麗な筆は書き心地に関しても拘りの強い彼の手にも合ったようで。相手の言葉は御構い無しに、側に歩み寄り並んでいる万年筆を一通り見るとその内の一本を手に取って。深い緑色と藍色が混ざり合ったような絶妙な色合いの筆は光の当たり具合で魅せる色合いが微妙に変化して。若者らしい洒落っ気もありつつ品の良いデザインは相手に似合いそうだ。相手はどういうものが好きなのだろうか、単色のものから模様の付いたものまで様々に並ぶ美しい万年筆を興味深そうに眺めつつ。)




175: 棗 総一郎 [×]
2019-02-07 05:24:49



先生のお気に召す物が見つかったようで、安心しました。
(店主が奥へと消える姿を見る限り、どうやら目星が付いたものがあるようで一安心。自分が憧れた先生が使う筆というのも大変興味深く、選ぶ際はぜひとも隣で付き添わせて頂こうと。不意に相手が手に取った其れは、とても鮮やかな色をしていた。混ざり合った色は綺麗にそれぞれが共存している、神秘的で不思議な色。自分が選ぶ物といえば無難に黒色や濃い紺色など控えめな色ばかり。いかんせん、フォーマルな場でも使えるようという理由があるものの、いざ目の前にしては惹かれる。まるで新しいおもちゃを眺める子供かのように、その筆を眺め、手に取る。今までとはまた違った系統の物を購入するのには少しばかり勇気もいるが自分の手に取ると、自然と馴染む筆に購買欲は止まらずに購入を決意。)…ほんとだ、とても綺麗ですね。僕が選ぶ物はどうも控えめな色ばかりなので、こういう色が一本あるだけで映えますよね…。あ、いえ、これは僕のお金で買います!先生にお世話になってもらってばかりでは申し訳ないので。

176: 東雲 藤吉 [×]
2019-02-07 17:46:21





私好みの道具が揃ってるのは、もう此の店くらいだ。他所じゃあ筆も置いていない所が多くなって困りものだよ。
(長年贔屓にしている此の店にこそ好みを吟味できるだけの品が揃っているが、他の店では既に筆を取り扱っていない所も出て来ているのだと困ったように溜息を吐き。相手の手に渡ったその万年筆は、其の手の内でも鮮やかかつ繊細な輝きを見せ、相手も気に入ったようで。我ながら良い見立てだったと満足気な表情を浮かべて。確かに相手の持ち物はシンプルで常に他のものの邪魔にならないが、偶には此れくらい華のあるものも良いだろう。鮮やかとはいえ、濃緑と藍色の混ざり合った色合いは落ち着きがあり、繊細かつ品のあるデザインで相手の他の持ち物にも映えそうだ。相手の分も一緒に買う事に抵抗はなかったが、そう言うのならと頷いて丁度戻ってきた店主から細長い桐の箱に入った筆を受け取りつ、万年筆を指指して。)
此れも一緒に頂くよ、会計は別で構わないから。




177: 棗 総一郎 [×]
2019-02-10 01:47:26



(失礼します、仕事が少しバタバタしており、明日までお返事お待ち頂けたら幸いです汗)

178: 東雲 藤吉 [×]
2019-02-10 15:31:39




(お忙しい中ご連絡ありがとうございます…!勿論です、ゆっくりで大丈夫ですので今後ともご無理のない範囲でお相手頂ければと思います。寒い日が続きますのでお身体ご自愛くださいね。)




179: 棗 総一郎 [×]
2019-02-13 13:59:03


最近の主流は万年筆に移りつつありますからね。わざわざ墨を磨って物書きを行う方も少ないのでしょう。
(相手の言葉は至極正論で、この6年間でも確かに変化は見られている。ある店は段々と筆のコーナーは小さく隅に追いやられ、またある店は筆を置かなくなった。万年筆は墨を磨る必要も後片付けもいらない。便利といえば便利だが、やや寂しい気持ちもぬぐいきれない。その内、更に万年筆に代わる新しい何かが主流となる世の中が来るのだろう、時代の移り変わりをしみじみ感じ。万年筆を手に取り、筆を持った相手に一言。お会計は2つ、やや時間を取るので立ちっぱなしは疲れるだろう、車で休んで頂こうと。)お会計は済ませておきますので、先生は先に車でゆっくりされて下さい。




(お返事遅れてしまい申し訳ございません汗
お体の方は元気です、お気遣いありがとうございます。
主様も、最近またインフルエンザが流行していますので、お身体ご自愛ください。

180: 東雲 藤吉 [×]
2019-02-14 16:42:14




…其れを不便だと感じるという事は、私も年を取ったという事だろうね。
(自分のように歳を重ねると世の中の変化に付いていけない事も多々あるとそう言いつつも、周りの変化に流されるつもりは今は無いようで。自分を気遣う相手の提案に頷くと会計を済ませてくれるという相手に財布を渡し、馴染みの店主と幾つか言葉を交わすと店を出て、目の前で待っている車の中へと。背凭れに背中を預けて息を吐き車窓の外に目をやるとちょうど店内で会計をする相手の姿が見え、朗らかに談笑をしつつ会計を済ませているその姿に頼もしくなったものだと心の内で6年前に想いを馳せて。その視線の先に相手が居ることに気が付いたのであろう運転手に「まさか先生が、これほど長く総一郎さんをお側に置くとは思いませんでしたよ。良い方がお側に居てくれて、安心ですね。」と声を掛けられ、窓から視線を外しつつ少し笑って。)──私も、まさかこんな事になろうとは思いもよらなかったよ。


(いえいえ、お返事頂けて嬉しい限りです。
ありがとうございます、身体を壊さない程度にお互い頑張りましょう!)



181: 棗 総一郎 [×]
2019-02-17 15:53:07



─今後とも宜しくお願いします。
(ここの店主は先生の作品のいち読者でもあり、店主と客という立場でありながらもまるでファン同士の語り合いのように先日出版された新作についての会話を少々。現在執筆中の物に関しての詳しい口外は出来ないはが期待しておいて下さいと一言だけ添えておこう。2つの会計を終えると2人分の袱紗と財布を鞄に仕舞う。毎度丁寧に包装までしてくれるこの店とは今後も長い付き合いになるであろう、1つ挨拶を交える。2つの箱を大事に抱え車に戻り、荷物をトランクに蔵う。運転手と次の目的地である家具屋の場所を確認、出発を。)先生、今回もとてもいい筆を購入出来ましたね。僕も心機一転、これからもこの万年筆と共に精進致します。(今日の目的はあくまで相手の買い物のお手伝いであるも、つい購買欲に負け万年筆を購入。公私混同してる気もするがそれを許してくれる先生のお人柄と心の広さに感謝しつつ、私物の購入は久しく、気分は新しいおもちゃを買ってもらった子供かのように開封するのが楽しみだと嬉々と笑って。)

182: 東雲 藤吉 [×]
2019-02-18 11:56:55




嗚呼、此れで書き物にも精が出る。
(車は静かに動き出し次なる目的地へと。相手の言う通り今回購入した筆は機能性も見た目の美しさも申し分ないもの、正に良い買い物が出来たと言うに相応しいだろう。相手が購入した万年筆も、自分が初めに勧めた物を相手が気に入り珍しく購入に至った事がやや誇らしくもあり何処か嬉しくもあったが、その子供っぽい感情は今は黙っておこう。互いに日常生活でよく使う筆記用具を新調した事で機嫌は良く、次なる目的地である家具屋の前に車が止まるまでは普段よりも幾らか饒舌だったかもしれない。やがて再び停車すると此方もまた長く贔屓にしている家具屋の前で、車の音で気付いたのであろう店主が戸を開けて出迎えてくれ、軽く会釈をすると相手と共に店内へと。家具屋特有の微かな木の香りが心地良く周囲を見渡したものの、筆と違って椅子に関しては特段の拘りがあるという訳でもなく、この大量の商品の中から幾つかを絞り込むのは相手に任せたとばかりに軽く首を傾げただけで。)──どれが良いやら、…五つくらいに絞ってくれるかい。お前さんの方がそういうセンスや見る目はあるだろうから。




183: 棗 総一郎 [×]
2019-02-18 13:59:52




─…そうですね、先生の使う机の高さに合うのは、…これと、これと…あ、これも合いそうです。
(文具屋からさほど遠くない距離にある家具屋に着くと、相手と共に入店。店主と一言二言挨拶を交わした後、店内の家具を見渡す。大きなものから小さなものまで全てが揃っていて、木の良い香りが鼻腔を満たしてくれる。相手からの言葉に、まずはサイズかと手帳を取り出しては事前に測っておいた机のサイズが記されたメモを見る。いかんせん自分も家具についての知識は乏しい為、店主と話し合いながら選抜。5個程示し、「この椅子は座面が広く、ゆったりと座れますし、隣の椅子は背凭れを好きな角度に変えれるみたいですよ。これは背凭れが低めなので、見た目はすっきりして見えますが長時間座る事も多い先生にとっては疲れやすいかと。あとは全て似たり寄ったりなので見た目の好みです、」と特徴的な性質を持った椅子の説明を。長く使うものでもあり、下手に買い物しては直接体に影響してしまう。慎重に進めようと、うーんと頭を捻らせ、)実際に座ってみては如何でしょう、体にフィットする物が見つかると思います。

184: 東雲 藤吉 [×]
2019-02-18 17:30:06




…椅子一つ取っても機能性に優れた物が次から次へと生み出されるんだから感心するよ。
(椅子選びを相手と店主に任せ、自分はその側で関係のない家具を物珍しげに眺めていたものの幾つか絞られたものを示されると、椅子一つ取っても工夫が凝らされ利点の異なるデザインに感心したようにひと言。勧められた通り、実際に腰を下ろしてみると一層それぞれの特徴がよくわかるようで。確かに相手の言う背凭れの低めの椅子は長く座ると疲れに繋がりそうで、初めに候補から外し。背凭れが柔らかいタイプは背中への負担が軽く座り心地は良いが、何となく柔らか過ぎて落ち着かない。相手はその辺りの微妙な自分の好みも既に分かっていたようでクッション性の高い背凭れの椅子は選択肢の1つだけ、その椅子も候補から外し。やがて残ったのは背凭れの角度を変えられるという椅子と、背凭れが高めでやや湾曲したデザインのシンプルな木の椅子。木製の椅子はシンプルな作りだが背中を覆う背凭れの湾曲具合が程よく、無理なく執筆を続けられそうだ。背凭れの確度を変えられるというのも、休憩を挟むのに丁度良いかもしれない、デザインも綺麗で部屋にも合うだろう。立ち上がりつつ相手を振り返り最終的な判断は相手に任せるとばかりに相手も椅子に座らせて。)──此の二つならどちらでも良い。お前さんも座ってごらん、





185: 棗 総一郎 [×]
2019-02-21 04:34:19



見た目のデザインだけでなく、コンセプトや特化した機能面に関しても異なりますもんね。
(目の前で入れ替わり座り、取捨選択していく姿を見ながら改めてその機能性の違いに関心をする。椅子ひとつとっても、各々特化した部分は異なり、ある特定の人向けの物から番人受けする物まで幅広く、其れはとても興味深い物で。残り2つ示された物に腰をかけ、体との相性や機能面での使いやすさを試した後、木製で、背もたれが湾曲した物を先ずは指で示して。)…フィット感はこちらの方があるように感じます。もう一方の物に関しましても、今まで調整可能の椅子を持っていらっしゃらないようでしたので、休憩を挟む際などに角度が変えられるこの椅子も捨てがたいです。しかしながら、先生は一度執筆活動に入ると熱中される印象があるので、この機能を使っている姿が想像し難い点は正直なところです。長時間使うとなると、体にしっかりとフィットした物が良いのかと。…なんて、最後は先生の好みです。僕の発言は聞き流してくださって構いません。長い時間体に触れるものですから、合わない物を買ってしまうと腰痛の悪化にも繋がりかねません。とことん悩んで、良い物を買いましょう!(意気込み、ぐっ)

186: 東雲 藤吉 [×]
2019-02-22 00:01:31




…書き物をしていると、休憩の事なんてすっかり忘れてしまうからね。確かに此の椅子は見た目も洒落てるし、長時間座っていても楽だ。──…此れを戴こうかね。
(相手に決めさせてしまおうと思ったものの、上手い具合に決定権を委ねられ再びふむ、と思案して。言われてみれば背凭れの角度を自由に変えられる機能が付いていたところで大して休憩を挟まない自分にとっては宝の持ち腐れ。それよりは自分の執筆スタイルに合わせて、長時間座っていても疲れにくいところに重きを置く相手の助言は最もで。木製の椅子乍ら、執筆に使っている和室に置いても良く似合うだろう。細かい所ではあるが、着物を着る事が多い為座った時に皺が付きにくいのも利点だ。少し考えた後そう言って木製の椅子の方を示すと金額を確かめもせず購入を決めたようで。相手が選択肢を絞ってくれている時点で椅子の質に見合わない程の金額の物は除外されている筈で、後は多少高価な物でもこういう時に気兼ねなく買い物が出来るのは普段の余計な出費が一切無いからだろう。一年に数回程度の買い物、出掛ける事は好まないが年に数回となればその数回は楽しいもので、その上新しいものというのも気分が上がる。普段よりほんの少し機嫌が良さそうなのは、そのお陰だろう。)




187: 棗 総一郎 [×]
2019-02-22 03:48:52



体に合う物が見つかり、良かったです。
(自分自身が此方が良い、と決めた物と同じ物を選択した相手に本当に良いのだろうかと一瞬だけ戸惑いもしたが、僅かに見せる嬉々とした表情を見て、安堵感を覚える。家具1つにしても購入する機会は中々無いからこそ、慎重になるが良い物が見つかったようで自分まで嬉しくなる。お会計を済ませようと、「先生は先に車でお休み下さい。後は僕が。」と一言添え車を示す。預かった袱紗からお会計と、大きさから今日の持ち帰りは厳しいと店主と判断。馴染みの店の為、店主のご厚意で即日、家まで搬入してくれるとの事だったので住所を教えた後、お礼を一言。この間10分程であろうか、日にちや時間調整にやや時間を要し、足早に車へと戻り乗り込んだ。)─お待たせしました。折り畳み式の物ではない為、この車での搬入は厳しいとの事でしたので、明日午前10時に家迄搬入して頂く形を取りましたが宜しかったでしょうか…?

188: 東雲 藤吉 [×]
2019-02-23 11:41:49



ん、其れが良いだろうね。私の今使っている椅子は処分しても良いし、必要だったら持って行っても構わないよ。
(再び会計を相手に任せ店主と幾つか言葉を交わすと車へと戻り、十分程度経っただろうか。相手が戻って来ると共に告げられた言葉に、大きさを考えれば当然だと頷いて。寧ろ今この車内に椅子を詰め込まれる方が窮屈で敵わない、相手の判断は正しいだろう。明日の朝に搬入されると言うことは今ある椅子は退けておかないとならない。今使っている椅子は廃棄なり、相手が使うようなら持っていくなりして良いと伝えつつ、長らく使った椅子、少し捨ててしまうのは寂しいような気がしながら。相手も車に乗り込むと目的地を言わずとも再び車は走り出し、次の目的地へと向かい。買い物は次の呉服屋で最後、到着まで30分程掛かるだろうか。布地の手触りや色などひとつひとつ手に取りながら選べるため着物を誂えるのは好きで、以前呉服屋に行った時にも、普段からあまり和服を着ない相手にも色々布を引っ掛けて楽しんでいた。呉服屋が一番滞在時間が長くなる可能性があるだろう。)




189: 棗 総一郎 [×]
2019-02-27 01:05:54


…はい、分かりました。
(搬入の時間を手帳に記しながら、忘れないようにと椅子の処分についての一言も書き記しておこう。相手が使っている椅子は自分が来た時から変わらない。いつから使っているのか定かではないが、筆や紙と変わらない、共に数々の名作を世に送り出した戦友とも言えるのだろう。捨ててしまうのが惜しい気もするのはまだ使える状態だけではなく同じものを使いたいという憧れもあるだろう。帰って、頂く事はできないか今一度尋ねてみようと思案。呉服屋に着き、店主に挨拶。店内に入ると、色とり豊かな景色に触れるとそれぞれ異なる質感を持つ布達。普段洋服ばかりの自分にとってはそれだけで物珍しく、思わず笑みも溢れたままに。煤竹色の着物が目に入ると手で示し、どうですかと笑って、)わぁ。呉服屋は何度来ても飽きませんね。色鮮やかで多種多様な生地を使った物…嗚呼、こちらなんて先生に似合いそうです。

190: 東雲 藤吉 [×]
2019-03-01 05:33:26




…ん、落ち着いていて良い色だ。この辺りの色も品があって良い。この梅紫の反物なんかも上質で良い色が出てる。
(相手と共に呉服屋に入ると、所狭しと並ぶ様々な色や質感の反物。見て回りつつ相手の示した煤竹色の物に手を伸ばして布地に触れてみる。色は落ち着きと品があって普段使いもしやすく申し分ない、触れた感じも軽くて手触りも良くこれからの時期には重宝するかもしれない。その側に並んでいた紫色の反物の中から少し暗めの色を示すと其れを手にして。暗い紫の色味は元から白い肌を一層はっきりと白く見せ、凛とした風格を漂わせるため、此方は普段着と言うよりも少し出掛ける時や取材の際などの外出用には良さそうだ。手にして見るのは相手の勧めてくれた落ち着いた色味を始めとして全体的にやや暗めの寒色系が多く、中でも紫は気に入った色味が多いようで。実際に持っている着物も暖かい色のものは殆ど無いため、やはりその辺りの色味が好みのようで。呉服屋の店主に幾つか反物を当てて貰うが、肩周りや背中が以前に比べると少し薄くなったのだろうか、以前仕立てた物よりは多少詰めても問題なさそうだ。相手にも着物を誂えたくて仕方がないようだが、着物を着て行く場など滅多にないだろう。再び反物を手にしながら相手に似合う色味も探し始め。)──お前さんも一着持っていると良いと思うけど…今時じゃあ滅多に使わないからね。…この辺りの緑色は綺麗だ、若いとこういう色も似合う。




191: 棗 総一郎 [×]
2019-03-03 23:34:53



どのお着物も、とてもお似合いですよ。
(1つ1つ異なる色合いの着物を上から合わせて行く。少しの色の違いでも印象はがらりと変わるが、共通しているのはどれも先生にはぴたりと合う代物なのは、凛としたお顔立ちと醸し出す威厳あってこそ。洋服も主流となっている現代で、未だに着物を着用している姿に相手の性格や拘りが分かりやすく現れている。微笑ましく、ふふと小さく笑みを。)─…ありがとうございます。そう、ですね。以前に来た際も先生は僕に着物を着せて下さいましたが、若い僕は何処か小っ恥ずかしく購入までには至りませんでした。今思うと、自分が長年追っかけていた方が着ている物と同じ物を着るのに対して、手を伸ばしてみたい憧れと、僕なんか、という躊躇いが混合していたのでしょう。…6年経ちましたもんね。…付添人の身でありながら、図々しいお願いなのは承知しております、可能であれば僕にも1着、仕立てて貰えないでしょうか…?(相手の言葉と差し出された着物を手に取り、前に合わせた物を鏡越しに見ると、数年前に見た自分の姿より何だか様になっているような気がした。数年前も、相手と同じ物を着てみたいという憧れもあったが、若いなりの意地や照れも今思えば確かにあったのだろう。若気の至りだと、苦笑いを1つ。容姿に大きな変化はないのに、様になっているような気がしたのは精神的な面での成長を少なからず感じることが出来たからであろうか、自意識過剰だと言われれば確かにそうとも取れる。自分自身に、少しだけ恥ずかしさを覚えるが、良い機会だ、仕立てて貰おうと、付添の身でありながら、店主と先生に改めてお願いを。)

192: 東雲 藤吉 [×]
2019-03-04 01:54:38




──其れは良い。私が何処に出しても恥ずかしくない良い着物を誂えてやるから安心しな。…御主人、悪いけれどお勧めの帯を十本程度持って来て貰えますか。若い人に似合いそうな物を。
(反物を幾つか手に取りながら相手の話を聞いていたものの、着物を仕立てて欲しいという言葉には分かりやすく反応を示して。もともと反物選びは好きな上、普段は釣れない態度乍ら、可愛がっている相手が初めて持つ一着を仕立てるとなれば気合いが入るのは当然の事。普段から喜怒哀楽を然程表に出さない彼にしては珍しく、愉しげな表情を浮かべつつ店主にそう依頼を。相手に似合いそうな色味の反物を手に、次々と其れを相手に引っ掛け吟味を始め。色とりどりの反物が畳の上に置かれ、鏡越しにじっと相手を見つめつつ候補を絞って行くその手際も良い。淡い色や黄味の強い色、暗さが目立つ色は余り相手のイメージには合わなかったのか早々に候補から外したようで、必然的に手元に残るのは赤青緑の三色を基調とした反物で。それでもまだ、その色の選択に合わせるようにして色の明暗が異なる反物を店員が次々と用意してくれるため一着に絞るには程遠い。相手に合わせてみると緑や青は洗練された雰囲気が出るし、赤は暖かみがありつつも凛とした雰囲気がありよく似合う。鏡越しに視線を合わせた相手は、確かに以前よりも大人びているし着せられている感じもしない。側に置くようになった6年前と比べても成長して、いっぱしの世話役として様にはなってきたと関心しつつ、其処でようやく相手に好みを尋ねて。)…確かに此の前よりもしゃんと背筋が伸びて、着物が様になるようになった。どれもお前さんには良く似合うと思うけど、色味の好みはあるかい。




193: 棗 総一郎 [×]
2019-03-07 13:27:30



…どのお着物も、捨てがたいです。(店主が持って来てくれた着物一式を相手の隣て同じように見遣る。いかんせん、和風をあまり着る事はないのでどれが自分にあうかなんて分からないし、ここに来て果たして似合う物はあるのだろうかと一抹の不安さえ。先生が選んだものを、軽く羽織り合わせて見ると、どれも格好は合い、鏡越しに真正面から見たり、はたまた顔を横に向けて見たりと浮かれた気持ちを無意識ながら出して。寒色系から暖色系まで一通り合わせた後に、好みを尋ねられ一考。お世話役として先生だけでなく色んな方をお家に迎え入れる事も多々ある。そんな時に、色んな方を暖かく迎え入れ、時に安心感を与えたい。凛としたクールな寒色系も、とても良かったが自分には暖かみのある色の方が合っているなと。選んだ理由は、少しこっぱずかしくて言うのには控えるが、暖色系のお着物を1つ、手で示して。)…どれも素敵はお着物でしたが、こちらが僕には合っているかな、と。先生は、客観的に見てどちらが良かったでしょうか…?

194: 東雲 藤吉 [×]
2019-03-08 00:56:33





私と違って、お前さんには温かみのある色がよく似合う。寒色も良いけど、お前さんの印象には私もこの色が一番良いと思うよ。
(相手が選んだ着物に、納得したように頷いて。自分の着物ならば選ばない色ではあるが、相手には温かみのある色が良く似合う。一番良いと思っていたものを相手が選択したことに満足そうにしつつ手に取ったのは臙脂色の反物。深みがあって、それでいて温かさと凛とした雰囲気を醸す色は相手の初めての着物に相応しいだろう。華美な柄や装飾のない無地の布地、今時の若者ならば透かし模様の一つでも入っていた方が良いのかもしれないが、相手には余計な装飾は要らないように思えた。相手に臙脂の反物を羽織らせつつ、持って来てもらった帯をまた鏡越しに合わせてみる。臙脂色の着物に対して少し落ち着いた色合いの、白鼠色に薄く波模様の入った角帯が一番ぴんと来たようで、帯に関しては相手の希望を聞くことなく即決。着物が無地な分、帯には多少模様が入っていた方が映えるだろう。店主に声を掛ければ、呼ばれた店主は手慣れた手つきで相手の肩幅や丈などを測り紙にメモしていき。自身も先程合わせた幾つかのうち気に入った様子だった二着を購入する事に決めたようで、流石は長く通い詰めているだけあって注文の遣り取りも互いに無駄がない。店主も早々に寸法を測り終えるとその言葉に頷いて、三つの反物を抱えて。)──御主人、この臙脂色の反物にします。帯は此れ、悪いけど寸法を測ってやって下さい。私も先に合わせた煤竹色のと梅紫のを頂くので今日は三着。いつものように、出来上がったら家まで届けて下さい、急がないので。





195: 棗 総一郎 [×]
2019-03-12 21:11:07



本当ですか、…ありがとうございます。
(自分の目利きと尊敬する相手の目利きが一致したようでほっと安堵感を感じると同時に単純ではあるが″似合っている″という言葉が嬉しく口元を緩め笑って。相手が店主へと諸々を伝えると、慣れた手つきで次々と体の寸法を図られる。いかんせんこういう場は初めてな物で、店主が測りやすいようにと腕を上げてみたり、顔を上げてみたりと着いていくのに精一杯。全てを測り終え、相手の元へと向かって。)先生は2着お選びになられたんですね、どちらも先生にはぴったりの色合いです。あ、それと時間も随分と押してしまいましたのでお会計はご一緒で後ほど包みをお渡し致します。急遽僕の着物までお選び頂き、ありがとうございます。(予定時刻よりわずか押しており、着物の値段をちらりと見やる。先生が通っている所でもあって、値段も相応しい。お給料は頂いているが、出費する事もないため払える額かは確認済み、包みに入れて後ほどお渡ししますと申し訳なさげ、頬をかいて。)

196: 東雲 藤吉 [×]
2019-03-13 17:11:40




──お代は結構。お前さんの初めての晴れ着だ、私が持つよ。この分は今まで通り働いてくれれば其れで良い…偶に良い菓子でも買ってきてくれたり、煙草に関して煩く言わなかったりすると、尚良いけどね。
(相手の言葉には軽く首を横に振ってそうひと言。相手の初めての晴れ着とも言える着物、長年側にいる相手に其れくらい仕立てて贈ってやるのは当然の事と、代金は不要だと告げて。これまでと同じように身の回りの世話をしてくれればそれ以上は求めない。此れからも側で働いてくれると言うのなら、着物の一着や二着安い物だ。しかし少し恩を売っておこうかと、揶揄い半分に笑みを浮かべて希望を幾つか。何はともあれ相手の着物に関して代金を受け取る気は無いようで、いくつか店主と言葉を交わせば見届ける気なのか相手に支払いを促して。この後に取っている料亭には、おそらく運転手が機転を聞かせて既に連絡をいれてくれている筈、急ぐ事はないと、反物を眺めつつ相手の支払いが終わるのを待っていて。)




197: 棗 総一郎 [×]
2019-03-20 09:14:22




お気持ちは有り難いのですが、このような高価な物を…
(相手の言葉に目を丸く、思わず即座に首を横に振ってしまう。着物となるとそれなりの額はする。自分から見たら高価な物、で。払える額はあるも、ぽんと出せる額ではないのだ。だからこそ決心を固めた物の、相手の申し出に込められた想いを考えるとあまりないがしろにするのも失礼なのか。それにそのような想いを持って自分に贈ってくださる気持ちが何より嬉しく、2つの狭間で葛藤しながらも急かされ相手の冗句に「た、煙草は目をそらせませんが、お菓子は…考えておきます。」なんて後者は自分の気持ちも少々、返しながらお会計をすませる。今に限って相手は見送るまで隣にいてくれている、終えた後店主に一言二言お礼を述べ、2人車へ戻ろうか。)…先生、本当に、良いのでしょうか…、?

198: 東雲 藤吉 [×]
2019-03-20 22:31:27



構いやしないよ、先ずは此の六年間の働きに対する労りだ。…何か買ってやった事もあまり無かったから。
(相手が支払いを終えたのを見て店主と挨拶を交わすとようやく車へと歩き出す。後ろから追いかけて来て些か申し訳なさそうに尋ねくる相手にそう答えながら車に乗り込み。6年間側に置く中で、相手に何か贈った事はなかったような気がする。当然日常の世話を請け負ってくれていることに感謝こそしているが、それを形にした事もなければ感謝の気持ちを面と向かって伝えた事もない。仕立てた一着の着物は、この6年間の感謝と此れからも側に置くことへの約束になり得るだろうか。当然恥ずかしくて面と向かってその思いを伝えることはせず、ぶっきらぼうにそう言葉を述べただけだったが。長年の付き合い、無愛想な言葉の中に隠されたその思いを知ってか知らずしてか、クスリと密かに笑みを零した運転手は、彼の贔屓にする料亭に向けて車を走らせて。)


(/お世話になっております。料亭で二人食事をしつつ珍しく酒が進み、普段より陽気になって絶対言わないような事もさらりと言ってしまうような酔っ払い先生の話に進めようかと思っているのですが、いかがでしょう?一旦趣を変えてお出掛け系とは別の話にしてみますか?)



199: 棗 総一郎 [×]
2019-03-26 01:34:50



何かを頂くなんて、それ相応の物を先生に貢献しているとは、まだまだ思えません。…なんて、いつまでも言っている訳にはいきませんね。先生のお世話役として、これからも精進致します。
(相手の言葉に6年の長さをいま一度感じながらも、それに見合った力は付いているだろうかと少しながら不安に。長くお側にいることは簡単ではない、今までも数々の壁はあった。しかしマイナスの表現を使えば、ただ居るだけでも月日は流れていくもので。つい、言葉に出してしまうが先生の性格上、お側に置いて下さるというのはそういう事で、自分が自分を否定しては先生の選択さえも否定する事になる。完璧な訳ではないし、これからも沢山の壁にぶち当たるだろうが、弱音は吐いていられないと力強く、気を引き締めた。ふと、窓の外に移る景色は呉服屋から自宅までの道のりとはやや違うもの。手帳を取り出し本日の予定を再確認するが呉服屋で終了予定、「…この後は、…すみません。…えっと、…」と言葉に詰まり意気込んだ矢先に頼りない疑問符を頭上に。運転手が気まぐれでドライブ、なんて事はあり得ない、先生の日程を先生に聞くという何とも間抜けな光景だが、後ろ振り返り訪ねて、)…先生、どこか予定を追加されました…?


(お世話になっております。最近返信速度が遅くなり申し訳ありません…。今日からぼちぼち以前のペースに戻していけるかと思います。いつもお待ち頂き有難う御座います。お話の件ですが、酔っ払い先生、とても素敵で良いと思います。料亭での一幕を終えた後、また別場面へと話を進めても良いのかな、…と。どうしでしょうか、?

200: 東雲 藤吉 [×]
2019-03-26 19:06:30




(その言葉を聴きながら、相手の打たれ強く前向きな性格が6年も逃げ出さずに側に居続けることのできる理由だろうと考えていて。おそらく他の人間であれば、これほど長くは自分の世話など続かない筈だ。こんな自分の側に好き好んで居ると言うのだから、相手はつくづく変わっていると思いつつ、窓の外へと視線を。普段はあまり此方の方まで足を延ばすことはなく、相手も自宅に戻っている訳ではないことに気がついた様子。しきりに手帳を確認し予定が間違っていない事を把握した上で此方を振り返り、一体どこへと向かうのかと此方を振り向き乍ら尋ねる相手に視線を向けるとしれっと答えて。相手が来てからは食事も全て用意してくれるため、わざわざ出掛ける必要もなくなった。店も其れを知っているため無理に声を掛けてくる事もなかったが、相手も連れて行こうと思い立った事が今回の外出にも繋がっていて。)
──雪灯りに久々に寄ろうと思ってね。最近顔を出していなかったから。…贔屓にしている料亭だ。お前さんも一日動き回っていて、腹が減ったろう。


(/とんでもありません、此方こそお忙しい中でもお返事を頂けて、嬉しく思っております。以前のペースに戻せつつあるということで、とても楽しみです。とはいえご無理だけはなさらず。いつもお付き合い頂きありがとうございます!そうですね、では料亭での一幕の後に別のストーリーに移りましょう。何が良いか、候補も考えておきますね。)



201: 棗 総一郎 [×]
2019-03-31 23:53:18




そういう事でしたか、…お気遣い、有難う御座います。
(返された言葉で目的地を知り、ほっと安堵。先生の行きつけのお店は一通り把握済みで、この道なりから馴染みのお店となると彼処だなとおおよその見当がつく。そういえば自分が此処に来てから具合で寝込んだ時や仕事上の会食以外は専ら家での食事だった。上記の状況も、早々多くはなく6年間のうちの回数など両手で十分事足りる程度。一日の外出で疲れているのは自分だけでなく先生もだろう、なのにこうして気がけてくださる事に心からの感謝を、言葉に礼として表して。)確か、割烹料理のお店でしたよね。食べに行くのは初めてなので、楽しみです。

( 此方こそ、先生とのお話は背後にとっても忙しい毎日の中の楽しみの1つですので今後とも末長くお相手願えれば幸いです。ペースも少しずつ戻していけるかと思いますので気長にお待ちください…。(orz)はい、此方もいくつか候補を考えておきます。


202: 東雲 藤吉 [×]
2019-04-05 04:25:43




嗚呼、良い店だよ。…質の良い日本酒も随分と揃っていてね、彼処に行くとつい酒も進んでしまう。
(相手の期待の声に返事を返しつつ、普段からあまり酒を飲まない彼にしては珍しい発言を。やがて車は少し喧騒から離れた上品な門構え店の前へと止まり、車を降りると相手と共に店の入口へと向かい。辺りは既に暗かったが、木々が揺れる音に混じり時々水が跳ねる音、明るい時間帯であれば座敷からは大きな池が見え錦鯉が悠々と泳ぐ姿を見ることができるはずだ。店の引き戸を開ければ店の内装も小説家が如何にも好みそうな風合いで、ちょうど側に居た女将が親しげな微笑みを浮かべて彼と二言三言言葉を交わし、二人分の上着を預かると奥の広い座敷へと通されて。池も僅かに見えるが庭の中では少し奥まった方に位置する部屋。女将も二人の関係は既に承知済み、座敷を整えながらかつての話を相手に伝え、彼にも同意を求め。)
…このお部屋は、先生に贔屓にして頂いているお座敷なんですよ。池が一番綺麗に見えるお座敷に昔は案内していたのだけれど、池は少し見えて水音が聞こえるくらいの場所で十分だって。それよりも先生はこの枝垂れ桜の木がお好きなんですよね。

(嬉しいお言葉です…!ではひとまず、こちらを進めていきましょう!また次の展開に映る時お声がけしますね。)



203: 棗 総一郎 [×]
2019-04-09 07:38:58



日本酒を飲まれるのですね、…今日は晩酌まで致しましょうか。
(車内での会話はお酒の事で。お互いに飲まないという訳ではないが家にいると、どうしても仕事に追われゆっくりと晩酌をする時間はそうそう取れない。たまにの休みにこうして1日買い物をして、馴染みの店でゆっくりご飯が食べれるのであれば絶好の晩酌の機会で、先生が楽しそうで何よりだと笑みをこぼす。店に着き、店主や女将と一言二言会話を交わす。中に入ると綺麗な店内に聞こえてくる川の音が良い背景の音楽となり、先生に似つかわしい上品で、どこかおごそかな雰囲気さえ感じる。先生はともかく、もう少ししゃんとした身なりにすべきだったか、と内心己の服装を案じながら、女将の言葉に耳を傾ける。目の前にある池より、音を聞いて想像して少しだけ答え合わせが出来る、そんな空間が良いという考えは先生らしく思わずふふ、と笑ってしまう。自分がもし部屋を選ぶとするならば、きっとおススメされるがままばん、と池や桜の主張のあるお部屋を選ぶであろう。それに反して、少しばかり見える池や桜が映える部屋は一段と上品に感じて、)…とても綺麗な桜ですね。先生らしいお言葉です。

204: 東雲 藤吉 [×]
2019-04-10 21:23:58




…締め切りもそう近くはないし、今日くらいは良いかね。お前さんも飲むだろう、…猪口を二つ貰おうか。
(近い締め切りを思い返してみたものの、此の先数週間以内には入っていない。相手の言葉にも促されるように、そう言うと女将にも猪口を二つ持って来て貰うよう頼み。好みまで良く知られているこの店だからこそ、酒の銘柄に関しても特に注文はない様子、座布団に腰を下ろすと久し振りの雰囲気に少し気分もほぐれるようで。相手の声に再び外の景色に視線を向ける、枝垂桜はまだ四分咲き程度だろうか、それもまた趣があって好ましい。今日一日ばかりは、取材や締め切り、執筆中の小説の内容を束の間忘れて相手と二人で過ごす休日を満喫するのも悪くないと、その控えめに咲く桜を眺めつつ。相手と向かい合うように座り、やがて酒と食事が運ばれてきて。)




205: 棗 総一郎 [×]
2019-04-15 23:34:11



お気遣いありがとう御座います。…つい先週までは、忙しい毎日でしたが、一区切り付いた所で、こうして先生と2人ゆっくりとした時間を過ごせる事を、とても嬉しく思います。
(相手はいくつも作品を抱えてる為締切日が近々に重なる事もしばしば。先週までは部屋にこもりきりで、2人でゆっくり会話を交わす時間もそうそう取れない。何より大変なのは先生の方で、自分が出来る事としたら快適な環境を提供する事に徹するのみ。修羅場を乗り越え、ゆっくりと2人で言葉をかわすのも久しく、ましてや一日外出などいつぶりであろうか。ついつい、頬が綻んだ。お酒が運ばれると、女将が2人ともにお酌をしてくれた。和食が運び込まれ、当然ながら毎日食卓に並ぶ光景とは似ても似つかぬ豪勢なお食事、目に入れるとより一層空腹を感じて。)…これは筍の炊き込みご飯しょうか、春が旬ですもんね、とても美味しそうだ。

206: 東雲 藤吉 [×]
2019-04-16 11:12:23




…ん、漸くひとつ肩の荷が降りた。話を書くのは好きだから良いけれど、幾つも重なると流石に骨が折れる。──締め切り近くはお前さんにもきつく当たってしまうからね…たまには息抜きをさせないと、逃げ出されたんじゃあ私が困る。
(部屋に篭ったまま自分の小説とだけ向き合い続ける時間は、夢中になっていたとしても疲労が溜まるもの。締め切りが近づけば近づくほど相手にも自分のピリついた空気は伝わる筈で、些細な事でも語気を強めたり苛立ちをぶつけたりすることもある。そんな状態にあっても自分を献身的に支え続けてくれる相手の存在は言わずもがな無くてはならないものになっていて。彼なりの労りと感謝の意味もあるのだろうか、逃げ出されないようにと敢えて冗談めいた表現をしつつ少し笑って。猪口に口を付けると、久し振りの香りと喉元がほんのりと温かくなる感覚、日頃飲まないだけにひと仕事を終えた実感が一層湧いてきて深く息を吐き出した。普段は相手の作る食事があればそれだけで十分だが、二人だけのちょっとした打ち上げだと思えばたまの豪勢な食事も良いものだ。旬の味覚がふんだんに使われていて、蕗の薹の天ぷらに箸を伸ばすと塩を付けて口へと運び。)
…蕗の薹も、今が一番良い時期だね。塩を少し付けて食べるのが一番良い、香りも楽しめる。



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