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「 墨の残り香 」〆/282


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自分のトピックを作る
134: 東雲 藤吉 [×]
2019-01-10 22:13:37





はいはい、私は何でも適当に食べるから気にしなくて良いよ。(食事を摂るようにという聞き慣れた相手の言葉には頷きつつも続く相手の問い掛けには溜息を。今回の受賞を機に仕事が急に増えたのは確かで多少の疲れは溜まっている様子。これまでにも賞を貰うことはあったが、今回が一番大きな賞でメディアに取り上げられる事も増え、執筆依頼も増加している。嫌いな取材にも臨まざるを得ず、自分のペースで話を書けないせいで珍しくスランプにも陥ったりと、慣れない仕事に振り回されている状況ではあるが原稿は今のところきちんと書き上げていると。相手の言葉を揶揄いつつも、余計な事は考えずに休むよう告げると執筆に戻るため立ち上がって。)…なんだい、お前さんまで出版社の人間みたいな事を言うんだね。ちゃんと書いていますよ、書かねえと彼方さんが煩いから。──とは言え、締め切りが近いのがまだ2つも残ってるんだ。お前さんの言う通り、大人しく執筆に戻るとするよ。





135: 棗 総一郎 [×]
2019-01-12 00:02:40



確か、昨晩の煮物の残りを冷蔵庫に入れておきましたのでよかったら食べて下さい。残り物で大変心苦しいのですが…。
(そういえば昨晩の残りを冷蔵庫に入れたな、とふと思い出す。そういった残り物は次の日の小鉢や新たに別献立として仕立て直す物で、申し訳無さも感じつつ相手の胃袋の容量を考えると一食分には丁度良い量だろう。きっと、お昼も取らず執筆に戻る姿が容易く想像出来る、1つ提案を。先月の大きな会見から、仕事量は増え多忙の毎日。加えて、お互い体調を崩したり行き違いを起こしたりと公私共に慌ただしくもあった。自分の看病の時間さえも惜しいはずだ、と残りの粥を食べ終えると昼の分の薬をぐっと飲み込む。明日にでも、復帰をしようと意気込みを、)お忙しい中お手を煩わせてしまい申し訳ありません。今の時期は踏ん張り所でもありますが、どうか無理はなさらずに。僕も早く体調を整えて、先生のお役に立てるよう精進致します。

136: 東雲 藤吉 [×]
2019-01-12 12:35:18





ん、其れは丁度良い、頂くよ。…急く必要は無い、今はゆっくり休むと良い。(食事を摂る気があるかどうかはその反応で明らかに分かる、気の無い返事の時は口では食べると言っていても結局面倒で殆どの確率で食べないのだ。普段食べている相手の料理が残っていると聞けば頷き、食事を摂ることを約束しつつ無理はするなと声を掛けると部屋を後にして。一度熱中するとなかなかブレーキの効かない体質、執筆を第一に考えそれ以外のことは全て二の次にしてしまいがちなのは昔からで相手が来る前は朝夜関係なく執筆に没頭し、食事は気が向けば取り書斎で眠ってしまう事も多々あった。しかしその無謀なやり方は、相手が来て以来無理にでもブレーキを掛けて貰う事で、今では所謂普通の生活サイクルを送るようになっていて。しかし其の相手が居なければ再三注意を受けていても結局没頭してしまうのは今に始まった事ではない。筆を執って数時間、ようやく一度筆を置いた頃にはあたりは暗く、ずっと同じ体勢でいたため肩が酷く重く強張っていて。こういう時はいつも相手に解して貰うのだがそれも明日にしようと思いつつ夕食を相手に取らせなければと台所で粥をよそい再び相手の元へ。)





137: 棗 総一郎 [×]
2019-01-13 02:34:25



先生が用意してくださった草やお粥のおかげで、朝方より随分と気分が軽くなったんです。ありがとうございます。
(事実、早朝の起床後の身体の重さや熱っぽさもお昼を回ると幾分か軽くなった。相手の作る食事は自分が手間隙かけて作る料理より数倍美味しく感じたのはきっと想いが込められた物でもあるからだろう。病は気から、とはよく言ったもので、落ち込んでいた気分も晴れやかになった今は若干の風邪の症状は残る物の今にも体を動かしたくなるもので。相手が部屋から出て行ったのを見送ると、1つ考え事を。本来なら買い出しに行く事さえ出来なかった為、今台所にある材料で明日朝の食事を用意しなければならない。材料を思い出し、そこから献立を考えると同時に明日は恩返しの意味も込めて、少しだけ豪勢にしてしまおうと。その後は再び眠気を催し、微睡みに身を任せ深い眠りへ。相手が食事を用意する音でふと目を起こして、)

138: 東雲 藤吉 [×]
2019-01-13 03:43:21





…よく眠れたみたいだね、昼間よりも顔がすっきりしてる。(昼間の時点で既に緩かった粥を温め直すことで、一層緩くなってしまう。それに頭を悩ませつつも、同じ味付けでは飽きてしまうだろうかと珍しく彼なりの配慮から冷蔵庫の中身と睨み合った末溶き卵を絡ませて、相手の元に運ばれたのは緩い事を除けばそれなりの卵粥。ちょうど目を覚ました相手を見ると幾らか昼間よりも顔色もよくさっぱりした様子にそう言い乍額に手を当てて。「よく冷まして食べるんだよ、」と言いつつ器を渡すと自分は布団の横に座り一息吐いて、盆の上に二つ並んだ湯呑みに急須で茶を注ぎ一口啜り。相手の具合が良くなってきたことで安心したのか甘やかすのはやめにしたらしい。普段通りの様子で、もう料理はしないと宣言して。)──…料理なんて慣れない物に手ぇ出した所為で、今日はやけにくたびれた。…もう作らないからね、





139: 棗 総一郎 [×]
2019-01-13 14:19:23



はい、充分過ぎる程に休養も取れましたので。ここまで動かない日も珍しいです。
(ここまで動かずに1日を過ごした日があったであろうか、楽と言えば楽だがやはり物足りなさは感じておりつつも、額に這うひんやりとした指先が心地よく、頬緩め笑ってみせて。頂きます、と手を合わせ口に運んだ。昼間の粥とはまた違う味付けは何とも優しく控えめで。ふわっと綴じられた粥を食べ進め、見た目の量とは裏腹に水分を吸っている為あっという間に腹にたまる。緑茶を啜り、「先生、お昼は食べましたか?一晩経っているので少々味も濃くなっていたかと思います、お口に合いましたでしょうか」と視線ちらり送り問うて。相手の作る料理を食べる機会が今後無いのは少々残念な気もするが、やはり自分は作る側が性に合っている。先程脳内で立てた献立を明日振るおうと、内心意気込んだ、)それは残念。では、明日からのお食事は僕が担当させて頂きますね。

140: 東雲 藤吉 [×]
2019-01-13 16:09:30




良くなってきたとは云え、暫くは余り無理はしないようにするんだよ。またぶり返したんじゃあ困るから、(早速明日から普段通りに働き出しそうな相手の口振りに、牽制の意味も込めて敢えて自分が困る、という言い方をして注意を促し。「食べたよ、味が染みてたから飯も進んだ。その所為でまだ腹も空かないから、夕飯は要らないよ。」と相手の問い掛けには答えつつ、彼にしては珍しく昼からよく食べたらしい。茶を飲み干すと相手の食べ終えた器を盆に乗せ、薬を渡して。もう少し執筆を進めようかと考えつつ盆を持って立ち上がって、朝から一日中寝ているため何か本や文芸誌など暇潰しになりそうなものを持ってこようかと尋ね。)ん、お願いしますよ。今日はもう休みな、…寝付けないようなら何か持って来てやろうか。





141: 棗 総一郎 [×]
2019-01-13 23:07:34



…確かに、それもそうですね。明日から復帰しようと考えていたのですが、やはり休んだ方がよろしいでしょうか。
(体が幾ら回復したとは言え、迷惑をかけては元も子もない。当たり前のように語っていた事も、今一度確認を1つ。相手の言葉に、「本当ですか、それは良かった。」と一安心。後者の言葉に少しばかり引っかかる部分はあれど、今日は自分の為に食事を用意してくれた為、昼ご飯の時間は遅れた上に、普段の相手の食事量を考えると仕方無しかと。渡された薬を服薬して、立ち上がった相手に視線合わせつ、少しばかり考え事を。相手の作品は全て完読しているが、読むたびに深みが増すのも魅力の1つで飽きることがない。毎日、少しずつ読み進めている本もあるがせっかくゆっくりとした時間があるのだから、久しく1冊読み終えようと提案を、)可能であれば、先生の小説を読みたいです。書斎にあるもので、選択はお任せします。

142: 東雲 藤吉 [×]
2019-01-14 00:27:51





一日中寝ていろとは言わないけど、余り動き回らない方が良い。一先ず料理くらいにしておいた方が良いんじゃないかい。(少しずつ時間を掛けて通常に戻っていけば良いのだから、明日は料理くらいに留めておいた方が良いのでは無いかと提案を。いつも新刊が出ると真っ先に書店に向かう相手のこと、繰り返し読んで飽きないものかと思うが相手に限ってはそんな事も無いようで。少し待っているように言って一度書斎へ戻ると、本棚に並ぶ文庫本に視線を走らせさて、どれにしようかと。背表紙を眺めつつ手に取ったのは、6年程前に出版された一冊。毎日のようにやって来る青年に世話役にして欲しいと懇願されては家に帰れと追い返し、試しに淹れさせた緩い茶を飲んでは不味いと突っぱねていた頃にちょうど執筆していたのが、此の話だった筈だ。頁を軽く捲りつつ、原稿の上に茶を零され一日口を利かなかった日もあったと思い出し、思わず一人笑ってしまいながらもその本を手に再び相手の元へと戻ると其れを差し出して。)──…ほら、此れでも読んでいな。あんまり夜更かしするんじゃあないよ。





143: 棗 総一郎 [×]
2019-01-14 01:31:59



分かりました、…それと、先生がよろしければ肩くらいは揉ませて下さい。今日お休みしてしまったので、サービスしますよ。なんて。
(毎日解しても解しきれない相手の体は多忙を現しており、相手が良ければ明日にでも、いつもの時間より気持ち多めにしようかと提案を。渡された本はこの家に来てお世話役となって始めて刊行された小説で。自分が働き出してからは、ほぼ完成していた作品であるも寒い夜は微睡む先生に半纏を掛け乍、執筆途中だった其の作品に目を通しては憧れていた小説家の原稿は輝いて見え、発売されるのを心待ちにしていた記憶が蘇る。後者に至っては今も発売日を手帳に記し全て自分のお金で購入している。今も昔も、然るべき対価を支払う事にも意味があり、時に編集から渡される事もあったが断って来たのはその為で。新鮮な気持ちを胸に、本の題名を見るだけで、胸は静かに踊る。お礼を一言、)これは…あはは、懐かしいですね。ありがとうございます。では、今日はこれを読んでから就寝しようと思います。

144: 東雲 藤吉 [×]
2019-01-14 10:21:08




ん、頼むよ…此の所肩凝りが酷くて困る。(相手の提案は此方としても有難いもの、元々相手に頼もうと思っていた為頷いて、自分で片方の肩を解しつつぼやいて。渡した本を見て、相手も自分と同じように懐かしさに浸ったようでその反応に少し表情を緩めて。この6年は余りにあっという間で、家事から担当者の対応まで任せている今となっては既に相手の居なかった生活が想像出来ない程で。そう考えると相手もだいぶ成長したようだと思いつつ、本を見る相手の瞳が子供のように輝いているのを見て軽くその髪を撫でてやり。おやすみ、と声を掛けると部屋を出て再び筆を執り乍煙草を一本。その後執筆に没頭している間に丑三つ時を回り、やがて机に向かい頬杖を突いていた体勢が崩れ本格的に眠ってしまい。相手が来る前は幾度となく繰り返していた事だったがもう若くはない、明日にはまた身体が痛いとぼやく事になりそうだが、その体勢のまま小さく寝息を立てて深い眠りに落ちていき。)





145: 棗 総一郎 [×]
2019-01-14 20:49:27





─、(昨晩、相手にお休みなさいと告げた後小説を読み終えた頃には日を跨いでいた。一度熱中してしまうと周りが見えない程にのめり込んでしまうのは昔からで、久しく物語を最初から最後まで一気に見送る事が出来た。寝不足かと問われると否定はできないが昨日一日ゆっくり休んでいた為体も軽く気分も爽快。朝食の準備を終え、居間の机に配膳を。起床しているであろう相手を呼びに、部屋へと向かいノックを1つ2つ、「お早う御座います、先生。朝食が出来ましたので、お呼びしました」と一言。たった1日お休みを頂いていただけであるも、やはり自分はこうして相手に尽くす事が性に合っており、何気ない毎日の行いも今だけは改めて幸せを身に染みて、)

146: 東雲 藤吉 [×]
2019-01-14 21:45:51




…おはよう、もう起き出して良いのかい。
(変な体勢で寝たものだから目が覚めるのも早く、相手の呼びに来る数時間前から執筆を再開していて。締め切りに追われるのは好きではなく、普段から締め切りの随分前に書き終えるようにはしていたが、此の所は書かなければならない本数が増えたため多少なりとも締め切りを気にしなければならなくなった。相手の呼ぶ声が聞こえたのはちょうど筆を止めていた時分で軽く返事を返し、居間へと向かいつつ眉間を解して。食事の用意された自分の席に座ると茶を運んできた相手を見上げてそう尋ね乍、いただきます、と手を合わせ。)




147: 棗 総一郎 [×]
2019-01-14 22:37:28



ご心配ありがとうございます。はい、お陰様で身体も軽く
、先生のお陰です。
(声を掛け、居間へと通すと中で相手の動きが硬いように感じた。早朝に寝室へ寝具を片しに行こうとするが部屋は空だった。きっと昨晩は寝室に行くこともなく机で寝落ちしたのだろう。昨日言った通り、今日は支障がない範囲で少し多めに時間を取ろうと。静かにお茶を添え、自分も前に鎮座。頂きます、と手を合わせ一口。基本的に相手が書く作品は全て把握済みであるが、執筆途中の作品はあまり多く目を掛けない事にしている。自分の一言が影響しては元も子もなく、今ばかりは体調を気にかけ。)先生、睡眠はしっかり取れていますか?僕にできる事があるなら、なんだって言って下さいね。

148: 東雲 藤吉 [×]
2019-01-14 23:27:36





そうかい、…油断はしないで、一週間は毎日の薬を欠かさないようにしなさいよ。(相手の言葉と元気な様子に安堵するも、今後一週間は薬を欠かさず無理をしないようにと注意しておき。相手が己の体調を案じてくれるのはいつもの事だったが、今日はきちんと休めているかという問いが加わる辺り、自分が寝室に戻らなかった事も気付いていたのだろう。軽く首を回しつつ、自業自得としか言いようがないが節々が軋むようで深々と溜息を。しかし元はと言えば急に執筆依頼が倍増したせいで、少しは年齢も考えて欲しいものだと文句を。)──…昨晩は書き物をしながらいつの間にか眠っちまってね…其処ら中痛くて敵わない。…だいたい、もう歳だってのに在れをやれ此れをやれって要求が多すぎるんだ。…後で、肩さすっておくれよ、





149: 棗 総一郎 [×]
2019-01-15 23:39:55



はい、ありがとうございます。体調が万全になるまでは外出も極力控えますね。
(相手と食べる食事は美味しく、朝ごはんに何度も手をつけつつ今までの事をふと振り返ってみよう。先生の賞歴や知名度から今でも様々な出版社から声はかかる。自分がここに来てからもメディア嫌いは変わっていなが毎年一定数は粘り強くテレビ出演などの依頼もあり、今までも可能な限り対応し時に取捨選択を行ってきたつもりだが体力にも上限はある。相手が体力を理由に妥協をするとは思えない。スケジュール管理も今一度見直すべきかと、思案。)それはそれは、ほぐし甲斐がありますね。先生の作品が多くの人に知れ渡るのは嬉しい事ですが、掛けるべきセーブは掛けないといけない時期に入ったのでしょう。食べ終えたら、致しますね。

150: 東雲 藤吉 [×]
2019-01-16 00:46:59





ん、其れが良い。昔から顔見知りの商店なんかは、品物を持って家まで来てくれるから呼んでも構わないよ。
(相手の作る料理なら食べる気になるようで、特段食が細いという事もなく朝食に箸をつけつつそう提案して。お得意様とでも言うのだろうか、昔から顔見知りの商店は連絡さえすれば品物を持って来てくれる。昔は主に、家まで来てもらっては文具ばかりを購入していたが必要であれば食材などを持って来て貰えば良いと。仕事に関しては通常の執筆から、依頼される連載作品の執筆、はたまた文芸誌などに載るインタビューや講演、何やらの審査員。最近では普段の生活を追わせて欲しいというテレビ局の依頼まで、到底“小説家”というだけの肩書きでは追いつかないような仕事が増えてきているのは確かで。テレビ局の件は一度断りはしたものの根強く頼み込まれなあなあになっている。自分は特にその依頼があったことについて相手に報告はして居ないが、そろそろ相手の元にも正式に連絡が行った頃かもしれないと思い出しては小さく溜息を。相手が管理をしてくれているため本当に嫌がるような仕事は自然と外れているし余りに詰め込まれていることもない。世間に望まれるのであればなるべく応えたいとは思うが、何せ静かに好きな事をしているのが好きなたち、若くは無いことを改めて実感はさせられるが相手の言う事には納得できる。お茶を啜りつつもその辺りの管理に関してはいつもの如く相手に丸投げしつつ何処ぞの老人めいた言葉を。)…その辺はお前さんに任せておけば、上手くやってくれるだろうからね。…最初はお茶汲みだけでも精一杯だったのに、6年もあればお前さんみたいな子でも一端の世話役になるんだから、そりゃあ歳も取るさ、





151: 棗 総一郎 [×]
2019-01-16 23:25:48



ご足労頂くのは少しばかり心苦しいですが…1週間は、お言葉に甘えて、そう致しますね。
(昨日までは寝込んでいた身、見知った顔だからこそ心苦しい気もあるが、仕方なし。昼前に一報、掛けようと思案。ここに来た当初は学も歴も無い上に家事全般は人並み以下。右も左も分からず、お茶淹れ1つでも幾度と注意を受けてきた。料理だって今では板についてきたが、当初は調理本を読み漁っては失敗を繰り返して何度材料を無駄にしたであろう。そう考えると苦笑いさえ溢れてくる、ご飯を食べ終えると手を合わせた後、皿を台所へ。急須を片手に戻り、淹れたてのお茶を湯飲みに注ぎながら、)懐かしいですね。お恥ずかしながら、実家にいた頃はお茶汲みをした事がなかったので、濃い薄いの調整に一苦労でした。僕がここに来て、少しでも先生のお役に立てているのなら良いのですが。

152: 東雲 藤吉 [×]
2019-01-17 02:50:29




全くだよ、…お前さんが来たばかりの頃、少し濃いめに淹れてくれと頼んだら急須から溢れんばかりに茶葉を入れた事があったね。あれには度肝を抜かれた。よくもまあ右も左も分からない状態で私の所に直談判に来たもんだ、其の度胸だけは褒めてやらねえと、…
(相手の言葉を聞くうちに、6年前相手を住まわせ始めたばかりの頃の思い出が色々と蘇ってきて。一番初めに淹れさせたお茶は薄いし緩いしで拘りの強い自分にしては飲めたものではなく、口煩く注意し乍時間をかけて自分の好みを相手に叩き込んだのだ。また相手が来てすぐのある時は、少し濃いめにと注文をつけた時に加減が分からず大量の茶葉を急須に詰め込んでいた姿を思い出し呆れと笑いが入り混じった表情浮かべて。世話役を志願して来たのはこれまでにも相手だけではなく、かつては何処其処で経験を積んだ、という有能な志願者もいたため、全てが並以下で右も左もわからず、自分の身一つで実家を飛び出して来た相手は此方からしてみても異端だったのだ。しかし結局技術よりも、その熱量に押されて相手を生涯たった一人の世話役として迎え入れる事となった訳で、相手の度胸と熱量だけは讃えるべきだろう。お茶を一口啜ると肩を解して貰うため羽織を脱いで軽く畳みつつ、役に立てていれば良いという相手の言葉に対し、はっきりと言葉にこそしないものの相手の仕事ぶりを肯定している言葉を。)
…野暮なこと聞くんじゃあないよ、もうかれこれ6年も置いてるんだ。今更手離す気もないよ、お前さんには私が死ぬまで側に居てもらわないと。





153: 棗 総一郎 [×]
2019-01-18 22:31:46



あはは、そういう事もありましたね。実家にいると、時間になれば食事も出るし、淹れたてのお茶も動かずとも出て来ましたからね。…出身も名も知らない青年を受け入れてくださった先生の器の広さあってこその今です。
(6年前を思い出すと、身1つで飛び出し此処に辿り着いた時には特段胸が高ぶった。震える手を抑え、戸を叩き出てきた相手に向かって何を思ったか出身や名を名乗る訳でもなく、ただ一言お側に付かせて下さいと頭を下げた。すんなり受け入れて貰える訳も無く、何度も戸を叩き続ける技術もな自分を最後は受け入れてくれたのは先生のお人柄や器の広さもあって。今思うと、別の適切な方法もあっただろう、若さや無知は恐ろしいなと改めて感謝の念を。後者の言葉は、言葉を自分の中に落とすのに数秒。嬉しくて、妙に照れ臭い気持ちもある。小さい子供が、お手伝いをして親に褒められた時のように、照れから頬に朱差しながらも緩まる頬から嬉しさが勝っていること垣間見える。抗う事なく、へらりと笑いながら思い出したように、一言)…ありがとうございます。そうでしたね、その時にはお側でわんわんと泣き喚く予定でした。その時は、うるさいといつものように叱って下さいよ。

154: 東雲 藤吉 [×]
2019-01-19 10:51:56




…人生を変えるほど、心を揺さぶる物語が綴れて居たなら私も本望だ。お前さんが一人で延々と語っていた本の感想も、興味深かったからね。
(初めて戸を叩いた日から、何度追い返しても諦めることなく通い続けた相手。初めて相手を見たときは自分を前に酷く緊張しているのが伝わってきて、歳も若く到底世話役にする気など無く。しかしどれほど邪険に扱っても決して頭を下げることをやめず、如何に心を動かされたかや何処が好きかなど一方的に延々と細部の描写に至るまで語り尽くすある意味愛の深さに、閉ざしていた心が少し開いたのだから其れは確かに相手の成せる技だったはずで。続く相手の言葉と表情には呆れたように溜息を吐きつつ、わんわん泣かれたのでは堪らないと。肩を解して貰おうと相手に頼んで。)──嗚呼嫌だ、死んでまで煩いのは御免だよ。…肩、やってくれるかい。





155: 棗 総一郎 [×]
2019-01-19 12:58:52



先生のように博識でもなければ、語彙も乏しかったでしょうに…、そう言って頂けて何よりです。本当、どこまでも奇特なお方だ。
(自分の想いを伝えるには、その当時の語彙力では辿々しく聞くに耐えない部分も多かったであろう。最初は頭を下げた瞬間に戸を閉められた。それが段々と長くなり今となっては寝食を共にしているのだから、人生何があるか分からない。このような結末を誰が予想したであろうか、しみじみ相手の懐の広さを実感。年齢を考慮すると先に旅立つのは相手であろうが叶う事なら自分の寿命を分けたい位だ。先生の事だから、お空の上でも筆を取り続けるのであろうなとクスリ笑い。立ち上がり、背後へ行くと慣れた手つきで肩を揉み始め、)あの世でまた不摂生な生活をされては困りますからね。…はい、喜んで。

156: 東雲 藤吉 [×]
2019-01-19 13:57:50





私は自分の作品を、小難しい言葉で批評される方が嫌いだよ。お前さんの感想なんて可愛いもんだ。(相手は自分の感想が博識でもなければ語彙力も乏しいというようだが、此方にしてみれば博識で語彙力のある人間の方がずっと性に合わない。文芸評論家と言えば表現に口を出したり、其の文章から書いている此方の心情までを知ったかのように書き連ね、話を楽しむという概念が欠けていると常々思っていて到底分かり合えないのだ。そう考えると相手のように少し抜けている所が有りつつも真っ直ぐな感想を持っている人間の方がずっと良い。肩を揉んで貰い乍、ここ最近の肩凝りに増して昨日の寝落ちも響いているようで、随分と凝り固まってしまっており時折痛いとこぼしつつ目を伏せて。)──なんだい、今すぐ私を送り出しそうな物言いじゃあないか。生憎だけど、未だ数年は死ぬ気は無いよ、…





157: 棗 総一郎 [×]
2019-01-20 02:38:18



はは、学校で出される感想文にもならなかったでしょう。
(学生が課題で出される作文にもならない拙い言葉の羅列も、先生には丁度良かったようで。今ばかりは自分の無知が役に立ったと6年ぶりに安堵感。数年、という言葉に苦笑いを零す。受けた恩を返すには数年で足りる訳も無く、一桁付け足し一度手を止めると顔をひょっこり覗かせながら。凝り固まった肩は揉んでいても手のひらから伝わってくる。連日の多忙を表しており、痛いと言われては何度と力をその都度抜いて、微調整を。)数年では困ります。数十年、でお願いします。…結構、凝り固まっていますね。

158: 東雲 藤吉 [×]
2019-01-20 09:18:37





文才だの語彙力だのが有る人間とはどうにも折り合いが悪くてね。同業者とはなるべく顔を合わせたくない、…返って其れ位が私にはちょうど良いよ。
(自分がある程度の文才や語彙力を備え芯を持って執筆を行なっているからだろうか、其れに口出しをしてくるような我の強い人間は好まない。つまり自分と似たような人間は嫌いだと言うわけで、普段から同じように話を書くことを生業としている人間とはなるべく関わらないようにしていて。相手と相性が良かった要因のひとつはそこかもしれない。此方に顔を覗かせる相手の言葉には例の如く気の無い返事を返しつつも、軋むようだった肩や背中は相手の根気と丁度良い力加減で徐々に解れつつあり、痛いとも声を上げる事は無くなり。)……はいはい、善処しますよ。まあ、書き物をする時はいつも同じ姿勢だから仕方ないだろうね…





159: 棗 総一郎 [×]
2019-01-22 02:44:15



同業者の方とお会いしても、良くも悪くも気の遣い合いですしね。
(今まで会見等で他の作家と顔を合わせる機会は少なからずあった。お世話役となってからは、同席させて頂く場面が多く、先生と出会って他の作家の本を読む事も増えたがまだまだ知識は一般人程度の自分でさえ知っている名前が多く連なる中、やはり先生はその中でも一目置かれる存在で。若くして受賞した新人作家は自分と同じく先生に憧れて入って来たと挨拶の際に緊張しながら述べていたし、同年代の作家からも、これからもこの業界を盛り上げていこう、と肩を叩かれていた。この業界、いくら年齢を積もうと売上数や読者や世間への影響力が物を言う世界で、皆笑顔であるが根底はライバル同士。また作家は口もうまく、言葉のあやも達者な為、会話について行くのも必死だった事を思い出し、苦笑いを1つ。執筆部屋にある家具を脳裏に、年季の入った椅子も新調してみては、幾分か負担も和らぐかと提案を1つ、)椅子の背も年季の入った物ですしね、…一層、新しい物に新調してみてはどうでしょう。

160: 東雲 藤吉 [×]
2019-01-22 21:03:33




そもそも、物書きなんてのは誰と顔を合わせる必要も無いんだ。自分が話と向き合えば其れで良い、世に出したら書き手なんて話の陰に身を潜めて居れば良いんだよ。
(相手の言葉で色々会見の場での事などを思い出したのか、作家同士顔を合わせることも書き手として大々的に紹介されることも本来は余り良しとはしていないようで、日頃感じていたのであろう不平を漏らして。日頃の些細な苛立ちや不満も余す所なくぶつけてしまうのは相手を信頼しているからこそではあり。思い返せば確かに贅沢を好む性格でも無いため物を新調する事も少なく、長年使っている椅子は年季が入っていて。外出をそもそも余り好まない事もあり仕事以外の要件で相手と出掛ける事は殆ど無いが、珍しくひとつ提案を。)
…近いうちに、車を出して貰おうかね。筆や冬物の着物も新調しようかと思っていたから丁度良いだろう。…休みは人が多い、それ以外で日を調整しておいてくれるかい。





161: 棗 総一郎 [×]
2019-01-23 13:47:13



確かに作家さんは、そのような傾向を持つ方が多いイメージがあります。お節介にも潜めていた身を見つけてしまった僕としては、今こうして隣にいる事がとても幸せですけどね。
(今までお会いした作家は上記のような考え方の方が多いように感じた。中には取材や会見、メディアに積極的に出る方もいらっしゃり大きく2極化だという印象も。長年身を潜めていた相手の世界に無理くり潜り込んだ、と文字にしては失礼過ぎる事柄だが、幸せな毎日だと。相手からの申し出に、2人での外出を嬉々として頷き返事を。昔から先生の馴染みの呉服商は時間帯を指定しておけば時間帯を貸し切っておこう。先生ともなると執筆のみならず締め切りが終われば嗅ぎつけたかのようにほかの仕事が舞い込んでくる。予定は早めに付けておいたが勝ちな訳で、カレンダーを脳裏に2週間後辺りに手配をしておこうと。)はい、分かりました。では今の締め切りを終えた所で予定を付けておきますね。

162: 東雲 藤吉 [×]
2019-01-23 17:07:24





…まあ、出版社の人間がお前さんを通して連絡を寄越すようになった事は助かって居るよ。
(相手が来るまでは一人だった為、出版社などからの連絡の電話は否が応でも自分で出なければならなかった。相手が来たことでその辺りの対応は全て相手任せにすることが出来ており、その上家事をこなしてくれる事も考えれば圧倒的に以前よりも負担は軽減されていて。相手の嬉々とした様子を見れば偶には出掛けるのも悪くはないかと思いつつ、その時にでも馴染みの料亭に連れて行ってやろうと考えて。肩もだいぶ楽になったようで、軽く肩を回しつつもそう言ってお茶を飲み干すと机に湯呑みを置き。)はいよ、…それじゃあそろそろ執筆に戻ろうかね。だいぶ楽になった、


お世話になっております!
そろそろ次の展開に移る頃合いかなと思ったのですが、如何でしょうか?次は以前ご提案頂いたお見合いや、この2週間後の二人で出掛ける休日などでしょうか。
他にもご提案があれば、教えて下さいませ。




163: 棗 総一郎 [×]
2019-01-24 01:07:56



場面切り替えという事で、上記蹴らせた頂きました(orz)
そうですね、2週間後のお出かけを挟んでお見合いという流れは如何でしょうか…?また、その他、以前お話しもあったライバル(新人作家or新たな世話役志願)もしてみたいですね。

164: 東雲 藤吉 [×]
2019-01-24 10:42:38



そうですね、ではその流れで進めて行きましょう!
ライバルの出現も、お見合い騒動の後にでも是非やりましょう!どちらのライバル的存在でも面白く出来そうですね。
お出掛けの当日からロルを回しておきます!



(相手との約束の日、外は冷えるだろうと外行きの着物に冬物の黒い外套を着て玄関に向かうと、マフラーを首に巻き。表では車のエンジンの音が聴こえていて、出発予定時刻の十分ほど前ではあるが既に車は門の前に控えて車内を温めてくれているようで。マフラーを巻いている間に戸締りや準備を終えた相手がやってくると、懐から財布がわりにしている袱紗を取り出しつついつものように相手に預けて。今日は仕事ではないため相手の荷物も多くなくて済む、下駄に脚を通しつつ声を掛けて。)…さて、行こうかね。




165: 棗 総一郎 [×]
2019-01-27 09:07:00



すみません、またしても投稿ボタンを押し忘れておりました…(orz)!本当に申し訳ないです…!(orz)
ロルの投下ありがとうございます!続き投下しておきまし!


コンロと窓は閉めた、お財布と手帳と…
(当日の朝は朝食を終えた後はそそくさと食器を片し、服を正した後は防寒対策でマフラーと帽子を被る。その後は家の中の窓の施錠に火の元確認を指差しで行う。鞄の中には自分のお財布や手帳、相手の分の水筒や予備のハンカチに喉飴に絆創膏等細々とした物を一応と持参。不意に、相手の声が聞こえ待たせてはいけないと「はい、」と短い返事と共に足早に玄関へ向かい靴を履くと戸を閉めた。袱紗を受け取り、大事に懐へと収めると、乗車。運転手と行き先を再度確認した後、発車して、)今日は一段と冷えますね。そろそろ雪が降ってもおかしくはない頃ですが、先生は季節による情景の変わり目が小説に反映される事はあるんですか?(外の寒さと温めておいた車内の温度差を見にしみて感じ今一度寒波を実感。外を歩く人々も皆防寒対策で着込んでる為体も一回り大きくなっている。ふと、四季折々の変化がその時の小説に反映される事はあるのかと疑問を問うて、)

166: 東雲 藤吉 [×]
2019-01-27 13:28:42




いえいえ、お気になさらず!
引き続きよろしくお願い致します!


…私の部屋から、庭が見えるだろう。其処から見える景色から、言葉や情景が浮かんでくる事はある。…春に書いた作品の方が、冬に書いた作品よりも優しい仕上がりになる、逆に冬に書いていた作品は切なさや寂しさが前面に出る。…私は季節には影響されやすい方だよ。
(染みるような寒さの外から丁度良い温度に保たれた車内へと入ると背中を背後に凭れさせ、やがて車が出ると流れ行く窓の外に視線を向けつつ相手の問いにはそう答えて。執筆に使う部屋から見える庭の様子から言葉や情景が広がる事は多々あるし、季節によって物語の雰囲気ががらりと変わることもある。外出の機会こそ多くはないが、季節の移ろいには人一倍敏い所があるようで。車窓から外を見るだけでも冬の街や其処を行き交う人達の様子は文字となって流れ込んでくるようで、視線は窓の外へと向けたまま。)




167: 棗 総一郎 [×]
2019-01-27 18:57:22



….同じ景色を同じように見る事は出来ないかもしれませんが、こうして先生が筆を執ってくれる限り、先生が見る景色に触れる事が出来るのは、この上ない幸せですね。
(先生の作品は文章を読むとその情景が鮮明に思い浮かび一気に物語の中に引き込まれる感覚を持つ。今迄何冊もの本を出版してきた相手の作品が飽きなく愛されるのにはその年代のその時にしか見えない景色が相まっているからだろう。ミラー越しに後ろの席を見ると、窓の外へと視線を向ける姿。きっと同じ景色でも自分と相手では受け取り方も感じ方も違うのだろう。締切という分かりやすい目安があるこの世界はいつも慌ただしく、時に世話役として口酸っぱく言ってしまう事もあり忘れがちだが、先生が筆をとって、その情景を織り交ぜた世界観を持った作品を世に出してくれる事は贅沢な事であり、同時に幸せな事なんだと再実感。)

168: 東雲 藤吉 [×]
2019-01-27 21:03:54





…例え私が筆を執らなくたって、私の見る景色とお前さんの見る景色は変わりやしないよ。別に幸せな事もないだろう、
(相手の見る景色と自分の見る景色は見方は違えど殆どが同じ筈で、特段幸せな事も無いだろうと彼らしい淡白な返事をひとつ。窓の外に向けていた視線を外すと丁度前の鏡越しに相手と視線が重なり、今この瞬間でさえ同じものを見ているのだからと思いつつ。──買いに行きたい物は冬用の着物と執筆用の筆、本来の目的である仕事用の椅子。そして、外出ついでに前々から彼を連れて行きたかった料亭には既に話が通っており、運転手も最後の行き先として数えてくれているが当の本人には未だ何も告げていない。珍しくほぼ丸一日を要する外出だが、私用での外出は一年に片手で数えるほど。偶には良いだろうと、再び窓の外へと視線を向けて店への到着を待ち。)





169: 棗 総一郎 [×]
2019-01-30 02:23:17



そうでしょうか?梅雨のある日、先生は紫陽花に映える水滴を見て切なさを感じたとしたら、僕はきっと洗濯物を室内に干さなければと、風情の欠片もない感じ方をすると思いますよ。
(相手らしい返事に思わずふふ、と小さく笑ってしまう。変わりばえのある同じ景色を見ながら、例えを1つ出してみよう。きっと先生はある景色を見て繊細な感じ方をするのだろうが、自分は違う。雨が続くようなら買い込みをしておきたいし、洗濯物だって部屋に干さなければならないと思う。職業病だといえばそれまでだか、相手の品のある思考とは全く異なる感じ方は、世話役でなくとも変わらないだろう。今日のルートは、近い順から文具屋家具屋呉服商という流れ。どこの店主にも連絡済で、時間もじっくり選んで頂けるようゆとりを持って設定しておいた。しばらくして、車が店の前に止まると、「着きました。まずは、文具屋です。」と一言。降りて、後部座席の扉を開き、相手が降りると先にお店の方へ向かい店主と挨拶を交わし、中へと誘導、)

170: 東雲 藤吉 [×]
2019-01-30 21:36:18





──確かに、直ぐに洗濯物に繋げるだけの想像力は無かったよ…お前さん、漸く世話役も板についてきたようだね、
(「梅雨のある日」、相手の挙げたその言葉から直ぐに浮かんだのは濡れた紫陽花の鮮やかな色と静かな雨音、感情は寂しさや切なさだろうか。思考を覗かれているかのように続いた相手の言葉に、自分の描く世界を誰よりも知り尽くしている相手には、どうやら思考回路まで読まれているようだと思いつつ。確かに洗濯物という所までイメージは直ぐに広がらなかった、家事に疎い自分にすれば当然の事かもしれないが、相手の思考も面白い。相手に小説を書かせたとしても、全く自分とは雰囲気の違う作品を書き上げるだろう。但し同業者を好まないため相手に筆を執らせるような事はそうそう起き得ないだろうが。何より右も左も分からずやってきた相手も世話役が板についてきたようだと感心しつつ。少しして車が止まり、着いたのは馴染みの文具店。店へと入れば店主に挨拶をしつつ店内を見回して。此の所主流となっている万年筆やらインクが並ぶ中、上質な筆や墨、半紙と幅広く取り揃えていくれているのは有難い。綺麗に並べられた筆の中から執筆に適した太さの物を見定めて幾つか手に取り。)





171: 棗 総一郎 [×]
2019-01-31 23:40:14


─…、先生、この筆は純羊毛らしいですよ。
(元の知識技術がない為見るもの知るもの全てが新鮮だった為毎日が充実したいた。6年という歳月は長いように感じるが、今相手のお役に立てているのなら本望だと。店内に足を運び、真剣に筆を選ぶ相手の姿。作家にとって筆は大切な命でもある為、奥にいる店主とひっそり声を抑え会話を少々。筆に使う毛は純であると価格も上がり上物になるという知識を元に進めると、ここで取り扱う物は手軽に購入できる安価な物から高価な物まで取り揃えており今先生が見ているものは純物だと。となりに並び、一言隣で商品についての情報を一言添える。値段が全てではなく、結局は自分との相性の為じっくり吟味して欲しいなと内心。ふらり店内を回ると、万年筆に目に止める。長い時間じっくり物書きと向き合うには筆が良いが自分は仕事柄メモを取る事も多く、場面も様々。さっと取り出して書けるように自分もこの際、新調しようかと手に取り。)

172: 東雲 藤吉 [×]
2019-02-01 09:23:42





──…ん、やっぱり純羊毛は滑らかに書ける。後は、筆の細さは好みなんだろうけど…この辺りかね。
(相手の口添えに頷きつつ、筆は彼にしてみれば消耗品で其れ程金額の張る物でもないため金額などは特に気にせず、手にした時の重みや書き味の滑らかさなどを確認して吟味していて。眼鏡を取り出して掛け乍候補にあげた筆のひとつひとつの説明書きを読んでいれば、万年筆を手にする相手が視界に入り。スケジュールを管理したり出版社と打ち合わせを行ったりとメモを取ることの多い相手には確かに万年筆が最適だろう。今使っているのは随分長く使っている物の筈だと思えば、眼鏡越しに相手に視線を向けると声を掛けて再び筆に視線を落とし、やがて勧められた純羊毛の筆の中から最適な筆を決めたようで。)──気に入ったのがあればお前さんのも一緒に買ってやるよ、決めたら持っておいで。





173: 棗 総一郎 [×]
2019-02-04 01:12:05



─…え、あ、お気遣いありがとうございます。そのようにおっしゃってくださるのは嬉しいのですが、今日は先生のお買い物ですので、お気になさらないで下さい。
(手を伸ばすのは安価な物からやや高めの物から様々な物を試しに握ってみると、ちょっと長め背伸びをした気分で。まだまだ人生経験も無くしっくりとくる万年筆を吟味し出すも先生の声でハッと我に返り呼ばれたことに気がついた。慌てて筆を置き、その気持ちだけで嬉しいという事を伝え。)先生は、お気に入りのものは見つかりましたか?、

174: 東雲 藤吉 [×]
2019-02-04 21:44:17





嗚呼、今在庫を出して貰ってる。──総一郎、此れなんてお前さんに良いんじゃないかい、繊細な色合いが洒落てる。
(購入する事を決めた筆は、丁度店主に在庫を持ってきて貰っている所。濃い紫檀色の軸に対照的に澄んだ白の穂先が印象的な見た目も品があって綺麗な筆は書き心地に関しても拘りの強い彼の手にも合ったようで。相手の言葉は御構い無しに、側に歩み寄り並んでいる万年筆を一通り見るとその内の一本を手に取って。深い緑色と藍色が混ざり合ったような絶妙な色合いの筆は光の当たり具合で魅せる色合いが微妙に変化して。若者らしい洒落っ気もありつつ品の良いデザインは相手に似合いそうだ。相手はどういうものが好きなのだろうか、単色のものから模様の付いたものまで様々に並ぶ美しい万年筆を興味深そうに眺めつつ。)




175: 棗 総一郎 [×]
2019-02-07 05:24:49



先生のお気に召す物が見つかったようで、安心しました。
(店主が奥へと消える姿を見る限り、どうやら目星が付いたものがあるようで一安心。自分が憧れた先生が使う筆というのも大変興味深く、選ぶ際はぜひとも隣で付き添わせて頂こうと。不意に相手が手に取った其れは、とても鮮やかな色をしていた。混ざり合った色は綺麗にそれぞれが共存している、神秘的で不思議な色。自分が選ぶ物といえば無難に黒色や濃い紺色など控えめな色ばかり。いかんせん、フォーマルな場でも使えるようという理由があるものの、いざ目の前にしては惹かれる。まるで新しいおもちゃを眺める子供かのように、その筆を眺め、手に取る。今までとはまた違った系統の物を購入するのには少しばかり勇気もいるが自分の手に取ると、自然と馴染む筆に購買欲は止まらずに購入を決意。)…ほんとだ、とても綺麗ですね。僕が選ぶ物はどうも控えめな色ばかりなので、こういう色が一本あるだけで映えますよね…。あ、いえ、これは僕のお金で買います!先生にお世話になってもらってばかりでは申し訳ないので。

176: 東雲 藤吉 [×]
2019-02-07 17:46:21





私好みの道具が揃ってるのは、もう此の店くらいだ。他所じゃあ筆も置いていない所が多くなって困りものだよ。
(長年贔屓にしている此の店にこそ好みを吟味できるだけの品が揃っているが、他の店では既に筆を取り扱っていない所も出て来ているのだと困ったように溜息を吐き。相手の手に渡ったその万年筆は、其の手の内でも鮮やかかつ繊細な輝きを見せ、相手も気に入ったようで。我ながら良い見立てだったと満足気な表情を浮かべて。確かに相手の持ち物はシンプルで常に他のものの邪魔にならないが、偶には此れくらい華のあるものも良いだろう。鮮やかとはいえ、濃緑と藍色の混ざり合った色合いは落ち着きがあり、繊細かつ品のあるデザインで相手の他の持ち物にも映えそうだ。相手の分も一緒に買う事に抵抗はなかったが、そう言うのならと頷いて丁度戻ってきた店主から細長い桐の箱に入った筆を受け取りつ、万年筆を指指して。)
此れも一緒に頂くよ、会計は別で構わないから。




177: 棗 総一郎 [×]
2019-02-10 01:47:26



(失礼します、仕事が少しバタバタしており、明日までお返事お待ち頂けたら幸いです汗)

178: 東雲 藤吉 [×]
2019-02-10 15:31:39




(お忙しい中ご連絡ありがとうございます…!勿論です、ゆっくりで大丈夫ですので今後ともご無理のない範囲でお相手頂ければと思います。寒い日が続きますのでお身体ご自愛くださいね。)




179: 棗 総一郎 [×]
2019-02-13 13:59:03


最近の主流は万年筆に移りつつありますからね。わざわざ墨を磨って物書きを行う方も少ないのでしょう。
(相手の言葉は至極正論で、この6年間でも確かに変化は見られている。ある店は段々と筆のコーナーは小さく隅に追いやられ、またある店は筆を置かなくなった。万年筆は墨を磨る必要も後片付けもいらない。便利といえば便利だが、やや寂しい気持ちもぬぐいきれない。その内、更に万年筆に代わる新しい何かが主流となる世の中が来るのだろう、時代の移り変わりをしみじみ感じ。万年筆を手に取り、筆を持った相手に一言。お会計は2つ、やや時間を取るので立ちっぱなしは疲れるだろう、車で休んで頂こうと。)お会計は済ませておきますので、先生は先に車でゆっくりされて下さい。




(お返事遅れてしまい申し訳ございません汗
お体の方は元気です、お気遣いありがとうございます。
主様も、最近またインフルエンザが流行していますので、お身体ご自愛ください。

180: 東雲 藤吉 [×]
2019-02-14 16:42:14




…其れを不便だと感じるという事は、私も年を取ったという事だろうね。
(自分のように歳を重ねると世の中の変化に付いていけない事も多々あるとそう言いつつも、周りの変化に流されるつもりは今は無いようで。自分を気遣う相手の提案に頷くと会計を済ませてくれるという相手に財布を渡し、馴染みの店主と幾つか言葉を交わすと店を出て、目の前で待っている車の中へと。背凭れに背中を預けて息を吐き車窓の外に目をやるとちょうど店内で会計をする相手の姿が見え、朗らかに談笑をしつつ会計を済ませているその姿に頼もしくなったものだと心の内で6年前に想いを馳せて。その視線の先に相手が居ることに気が付いたのであろう運転手に「まさか先生が、これほど長く総一郎さんをお側に置くとは思いませんでしたよ。良い方がお側に居てくれて、安心ですね。」と声を掛けられ、窓から視線を外しつつ少し笑って。)──私も、まさかこんな事になろうとは思いもよらなかったよ。


(いえいえ、お返事頂けて嬉しい限りです。
ありがとうございます、身体を壊さない程度にお互い頑張りましょう!)



181: 棗 総一郎 [×]
2019-02-17 15:53:07



─今後とも宜しくお願いします。
(ここの店主は先生の作品のいち読者でもあり、店主と客という立場でありながらもまるでファン同士の語り合いのように先日出版された新作についての会話を少々。現在執筆中の物に関しての詳しい口外は出来ないはが期待しておいて下さいと一言だけ添えておこう。2つの会計を終えると2人分の袱紗と財布を鞄に仕舞う。毎度丁寧に包装までしてくれるこの店とは今後も長い付き合いになるであろう、1つ挨拶を交える。2つの箱を大事に抱え車に戻り、荷物をトランクに蔵う。運転手と次の目的地である家具屋の場所を確認、出発を。)先生、今回もとてもいい筆を購入出来ましたね。僕も心機一転、これからもこの万年筆と共に精進致します。(今日の目的はあくまで相手の買い物のお手伝いであるも、つい購買欲に負け万年筆を購入。公私混同してる気もするがそれを許してくれる先生のお人柄と心の広さに感謝しつつ、私物の購入は久しく、気分は新しいおもちゃを買ってもらった子供かのように開封するのが楽しみだと嬉々と笑って。)

182: 東雲 藤吉 [×]
2019-02-18 11:56:55




嗚呼、此れで書き物にも精が出る。
(車は静かに動き出し次なる目的地へと。相手の言う通り今回購入した筆は機能性も見た目の美しさも申し分ないもの、正に良い買い物が出来たと言うに相応しいだろう。相手が購入した万年筆も、自分が初めに勧めた物を相手が気に入り珍しく購入に至った事がやや誇らしくもあり何処か嬉しくもあったが、その子供っぽい感情は今は黙っておこう。互いに日常生活でよく使う筆記用具を新調した事で機嫌は良く、次なる目的地である家具屋の前に車が止まるまでは普段よりも幾らか饒舌だったかもしれない。やがて再び停車すると此方もまた長く贔屓にしている家具屋の前で、車の音で気付いたのであろう店主が戸を開けて出迎えてくれ、軽く会釈をすると相手と共に店内へと。家具屋特有の微かな木の香りが心地良く周囲を見渡したものの、筆と違って椅子に関しては特段の拘りがあるという訳でもなく、この大量の商品の中から幾つかを絞り込むのは相手に任せたとばかりに軽く首を傾げただけで。)──どれが良いやら、…五つくらいに絞ってくれるかい。お前さんの方がそういうセンスや見る目はあるだろうから。




183: 棗 総一郎 [×]
2019-02-18 13:59:52




─…そうですね、先生の使う机の高さに合うのは、…これと、これと…あ、これも合いそうです。
(文具屋からさほど遠くない距離にある家具屋に着くと、相手と共に入店。店主と一言二言挨拶を交わした後、店内の家具を見渡す。大きなものから小さなものまで全てが揃っていて、木の良い香りが鼻腔を満たしてくれる。相手からの言葉に、まずはサイズかと手帳を取り出しては事前に測っておいた机のサイズが記されたメモを見る。いかんせん自分も家具についての知識は乏しい為、店主と話し合いながら選抜。5個程示し、「この椅子は座面が広く、ゆったりと座れますし、隣の椅子は背凭れを好きな角度に変えれるみたいですよ。これは背凭れが低めなので、見た目はすっきりして見えますが長時間座る事も多い先生にとっては疲れやすいかと。あとは全て似たり寄ったりなので見た目の好みです、」と特徴的な性質を持った椅子の説明を。長く使うものでもあり、下手に買い物しては直接体に影響してしまう。慎重に進めようと、うーんと頭を捻らせ、)実際に座ってみては如何でしょう、体にフィットする物が見つかると思います。

184: 東雲 藤吉 [×]
2019-02-18 17:30:06




…椅子一つ取っても機能性に優れた物が次から次へと生み出されるんだから感心するよ。
(椅子選びを相手と店主に任せ、自分はその側で関係のない家具を物珍しげに眺めていたものの幾つか絞られたものを示されると、椅子一つ取っても工夫が凝らされ利点の異なるデザインに感心したようにひと言。勧められた通り、実際に腰を下ろしてみると一層それぞれの特徴がよくわかるようで。確かに相手の言う背凭れの低めの椅子は長く座ると疲れに繋がりそうで、初めに候補から外し。背凭れが柔らかいタイプは背中への負担が軽く座り心地は良いが、何となく柔らか過ぎて落ち着かない。相手はその辺りの微妙な自分の好みも既に分かっていたようでクッション性の高い背凭れの椅子は選択肢の1つだけ、その椅子も候補から外し。やがて残ったのは背凭れの角度を変えられるという椅子と、背凭れが高めでやや湾曲したデザインのシンプルな木の椅子。木製の椅子はシンプルな作りだが背中を覆う背凭れの湾曲具合が程よく、無理なく執筆を続けられそうだ。背凭れの確度を変えられるというのも、休憩を挟むのに丁度良いかもしれない、デザインも綺麗で部屋にも合うだろう。立ち上がりつつ相手を振り返り最終的な判断は相手に任せるとばかりに相手も椅子に座らせて。)──此の二つならどちらでも良い。お前さんも座ってごらん、





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