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✿ 常世からの呼び声 (創作/指名制)/96


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18: 岸本 隆 [×]
2018-11-08 10:30:36

>酸漿さん

……あ、ありがとう。気遣ってくれて助かる。……え?常世?もののけ?……俺にはよく分からない(状況に頭がついていかず、混乱していた彼を赤い着物の女性が優しく微笑みかけながら相手を気遣う言葉を掛けくれる。

記憶はないものの長い間冷たいものばかり触れていた岸本にとって相手の偽りを感じさせない温かな感情は過去を忘れてしまっているがどこか懐かしさを感じさせ、それと同時に彼の気持ちも落ち着きを取り戻し、優しい言葉を掛けてくれた相手に顔を向けて彼は安心したのか少しの頬を緩ませながら彼女にお礼の言葉を述べる。

着物の女性は混乱した時の自分の質問を戯言として聞き流さずに真摯に受け止め、ここの場所は自分のいた所は違うのだと分かりやすく教えてくれた。記憶がなくてもかつての世界の常識に縛られている岸本にとってはあまり信じられなかったが、ふと彼女の額に視線を合わせれば直接皮膚から突き出ている角が目に映った。とても偽者とは思えず、段々とこの世界がどういう所か少しずつ理解し始めて来た時に着物の女性が自分の手を引きながら詳しい話は店でしょうと誘導され、彼も行く宛てがないので彼女の親切心に遠慮なく甘えさせてもらい、手をつないだまま一緒に歩みを進めていく。

石階段の下から見える景色はわずかに覚えている記憶の映像から得た地味な色のビルなどの殺風景なコンクリートジャングルとくたびれている人々のイメージとは全くかけ離れていたものだった。

建物は木造などが多く、遠い昔のお伽噺の世界だと言われたら思わず納得してしまう街並みで道行く住民も獣耳をしていたり、羽が生えているといった人間とはあきらかに違う者達がそこで生活している様子を見れば、手を引いてくれている女性が言っていたここはもののけが住む場所という言葉がやっと理解することが出来た彼はポツリと言葉を漏らす)ここが……常世。

(/はい、かしこまりました!今度からはキャラクターのフルネームのコテハンを使わせていただきます!)

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