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ほのかの小説用/88


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86: ほのか [×]
2019-01-03 18:16:48

【言葉は見えないから】

おそ「いやー、こいつは大物だねぇ。お兄ちゃん困っちゃうわ」

なんて呟いた長男は頭をガシガシとかいたあと相手の体をよくみてみる。

すると魔女の体の一部に見覚えのある髪飾りが目に入る。

長男の顔が青くなっていく。

おそ「この魔女…」

それを見た四男は長男に近付き攻撃をかわしながら問う。

一「またなんかあった?」

しかし長男は答えることもなく攻撃をかわしながら魔女に近づいていく。

四男は「なにやってんだよ…!」と言いながら長男を追いかけていき、長男が魔女の目の前にとまり見つめている一点を見て四男までもが顔を青くした。

一「これって…」

おそ「……くそっ、!くそっ、!」

と叫びながらがむしゃらに弓を飛ばし出した。

四男はその長男を見て何も言わず共に攻撃し出す。

いつのまにか、その魔女は倒れていた。

キラリ、と光る何かが落ちてくる。

グリーフシードだ。

それは黒く、輝いていた。

長男はそれを握りしめその場に座りこむ。

四男は難しい顔をして先程の魔女を思い出していた。

いつもヘラヘラしている長男がこうなっているのには理由があった。

先程の魔女は彼等の仲間、“元“魔法少女の「葵(あおい)」だった。

何故彼女はこうなってしまったのだろうか。

四男は最近の葵を思い出す。

願いが叶い、最初の方は生き生きして魔女討伐を行っていた。

しかし日がたつにつれ可愛い人形や車の玩具等を握りしめ寂しそうに笑う事が増えていた。

きっと、なにかの間違いだろう。

そう思いたかったが四男にはそれが出来なかった。

何故なら、先程の魔女の体の一部は、二人が誕生日プレゼントにあげた、赤と紫と、彼女のイメカラのオレンジだった。

彼女の魔法は刀による霧の魔法。

相手によっては幻覚を見せることもできる。

そんな頼もしい彼女が、友達が魔女になっていた事で、二人の頭は混乱していた。

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