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終焉の先に / 〆/20


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19: 通りすがりさん [×]
2018-07-29 21:36:51




( 名も知れない怪しい人物が己たちの本丸に現れて数刻。広間に通された彼女を興味本位で見に来る者や、警戒心剥き出しで今にも襲い掛かりそうな者など、刀たちには昔の面影ひとつ感じられず少し哀しくなる。勿論、全員が彼女を見に来ている訳ではなく、興味がないのか、或いは人間への恐怖心からか自室から篭ったきりの者もいる。そう、他人の事ばかり考えながら己は部屋の角隅で小さく縮こまり、他の刀や彼女の様子を遠くから伺っていた。この場所に人間が来たのはいつぶりだろう、そう長くないはずなのに人間という存在に信頼を寄せられなくなってから自分達の中でその存在を消してきているから、暫く会ってないように感じるのかもしれない。煮るなり焼くなりと、自分から告げられてはあまり面白くないと他の刀達は思っているのだろう、追い払うことも、何か言葉をかけることもなく自主的に広間を去っていく中、己はただ静かに彼女を見つめていた。無論、殺気のようなものを放ちながら。 
「 貴女はどこから来たのですか。 」
唐突に静まり返った広い部屋にそんな声が小さく響く。自分が何故そんな事を口にしたのかは分からなかった。僅かな好奇心からなのだろうか、それとも己の中に眠るかつての自分自身か。聞いたところで何かあるわけではないのに、と真っ暗で何も見えない心の内で独り呟いた。 )

_


( 陽が落ちかけている時間帯、皮肉にも綺麗に赤く染まった空の下にポツリと一人立っていた。日中の喧騒は嘘のようで、蜩の鳴く声と名前の分からない虫の声が時折 辺りに響いている。年百年中無機質な部屋で過ごし、決まった事を淡々とこなすような世界とは変わったと、腐った自分でも少しは感じられた。
目指しているのは、闇に堕ちた主の居ない屋敷。落とす事を目的に派遣された所謂回し者だ。無論やりたくてやっている訳ではない。闇に包まれた刀剣たちと関わるなんて、恐ろしくて気が進まない。しかしこの任務を速やかに遂行しなければ処分だと念を押された後だ。なんとか結果を残さなければならない。
── 正直、ここまでして政府にしがみつく理由などない。だが今の自分自身はマインドコントロールと同じ状態でもあり、楯突く気力も、足掻く体力もとうになくしていた。
首を取られる覚悟で行くつもりで、あわよくば取られるのは本望だったりもする。されど臆病な自分は命が無くなることさえ恐いと思ってしまう。
そんな思考を巡らせている己に溜め息が漏れ、同時に己への嫌悪感からか、こめかみにピキッ と痛みが走り反射的に片手で患部を抑えながら顔を少しだけ歪めた。
例の本丸に近付いてくると先程まで心地良く耳に響いていた虫たちは鳴き止み、ひんやりとした空気が辺りを包み込んでいった。
屋敷の全貌が見えてくると、想像していた物よりも大きく感じ、圧倒されなかったと言えば嘘になる。
禍々しさを肌で感じつつ木造の門の前に立つと乾いた息を小さく吐く。
古びた音を立てながら引戸を開け、何の警戒もせず堂々と足を踏み入れて )



(/当方と似た形式でしたので安心しました、とっても素敵なロルでございます。
此方のロルは如何でしょうか…?また、今剣ちゃんなもっとこうしてほしい!等ありましたら何なりと! )

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