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 VIVID COLOR PARADE【3L】 /430


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304: Noah MacNeil [×]
2018-11-23 07:39:29



>Leone

――…ん…、れお…ね……?

(よく、夢を見る。それも生来の過度に悲観的な思考回路が要因か、どちらかといえば悪夢に苛まれる事が多い。…特に、彼が絡む悪夢といえば、すべからく最悪の末路と最低の目覚めを己にもたらせる物なのだが。幸か不幸か、今日この時ばかりは日頃の傾向に当てはまらず、与えられた少しの刺激と信じられない程柔く温かな、けれど心臓をきゅうと切なく締める音に起床を促されても尚、心は先の甘やかな夢に浸かり切ったままで。一応開閉こそしたものの、薄ぼんやりと焦点の合わぬ瞳で見上げた先の優しい蒼の色味に、手枕から徐に持ち上げた朧の頭はこれが夢の続きであると安易に誤認して。「――…レオーネ」寝起き特有の少し掠れた声で、まずは何よりも一等愛しい音の連なりを。続け臆することなく眼前の紫紺と視線を絡めては、ふにゃりと柔く蕩けるように表情を緩ませ。「レオーネ…レオーネだ、」まるでそれ以外の言葉を知らないかのように、恐ろしい迄に優しく、真綿で包むように丁寧に、幾重にも彼の名を重ねていく。最早それを遠ざける必要もないとばかりに、その双眸を確り捉え本格的に体を起こしては、いつの間にか離れてしまった熱を無意識下に求め、柔らかな兎の背に置かれていた手を彼の頬へと。触れた先の滑らかな感触はリビングでの、それこそ夢現のような一時を微かに想起させ、未だに灯る病熱も己と同じ類いのそれに違いないと真の覚醒を促すには至らない。果てには、欠片の憂いすらも除かれた無垢の微笑を一層に深めつつ、ごく自然な仕草で反対の頬へと顔を寄せ――このまま特段抵抗を示されなければ、瞼を伏せての軽い口付けを施そうと)


(展開任せに楽しませて頂くばかりで、貴方様の苦悩に気付かず誠に申し訳ございません…! こちら完膚なきまでに病身の息子様の魅力にやられておりましたゆえ負担などという事は全くありませんが、ただ貴方様に楽しんでいただけているのかが唯一気掛かりですので、何かご要望や相談等ありましたら、どうぞお気軽に仰っていただければ幸いです。こういった方向に話を持って行きたい、などでもお伝え頂ければ精一杯尽力致しますので…! 
えー…食事をご用意すると言いつつ、折角の寝起きシチュと普段より短い割に多動気味に好き勝手やらかしてしまっておりますが、どうぞご自由に描写を一部蹴るなり突き飛ばして正気に戻すなりなんなりと…すみません。そ、そしてまたなんと素敵なイタリア語を…! 意味を調べましたところ、その後の流れといい天使を見た気分になりました…可愛い…。…そろそろ愚息には、こっそりとイタリア語の勉強でもさせておいた方がいいかもしれませんね、笑)



305: Leone Celadon [×]
2018-11-25 06:34:39


>Noah

――……えっ、ぁ……ノア……?

(まだ彼の中の夢幻が織り成す微睡みに浸っているのか、呼びかけに甘く惚けたまま答えては己の姿が視界に入るなり、緩めて向けられた笑みに甲高く鼓動が飛び跳ねる。奏でる一音までも蕩けた好意に、静まったと過信していた熱が忙しなく騒ぎ立てるようで、続けざまに連呼される名は妙に擽ったい。もしや欲深な戯言を聞かれでもしていたのではと、有りもしない憶測が駆け巡っては、浮かされた熱に表立った頬がみるみるうちに紅潮に染まり。けれど、それすらも見逃さずに頬へと伸びる手は、先の何処かの御伽話のような夢幻を鮮明に想起させ、再び甘い煌めきを纏った黒き騎士の誓約が交わされでもしたらと、たじろいでは恥に耐え兼ね目線を泳がせ。まるで道化への慈悲に零された甘言の時と変わらぬ対面に、気を紛らわすべく声を掛けようとしたのも束の間、流れるような迷いのない施しが頬に落とされて。滑らかな仕草のあまり、その感触に覚えはあるものの、己の身に何が起きたのか飲み込めず呆然と音を漏らし。母国では挨拶代わりに日常的に溶け込まれているそれは、一般に頬を合わせ音を鳴らするものを指した筈で、親密な相手に対してであれば彼のそれも間違いではなく寧ろ正しいものではあるが。これまで積み重ねてきた身勝手に押し付けた欲への唐突な仕返しにしては似つかないその意図を汲み取れず、これが眠る前に告げられた悪戯に値するのか、それとも単なる挨拶に過ぎないのかと困惑の渦を巻き。不意を突かれ床に就く前よりも激しさを増して耳まで色付かせた火照りは、思考だけに飽き足らず胸の奥までも熱く締め付けさせられては、堪らず彼の肩を押し出しつつ顔を逸らし。自身でも恐ろしく制御できない有様を悟られるよう、病身を装って身を包む上布団を掛け直し縮こまりながら、寝惚けたままの彼へ目覚めを促すも動揺を仕舞えぬまま我儘を押し付けて。)

ノアッ! 起きて、我儘言うから。起きなかったら絶交だから…! ……ええっと…水っ。喉乾いた、熱い…飲みたいから、持ってきて。…ダメ、かな?


(/あばばばばっ…口下手故に誤解を招きかねず大変失礼しました。頭の中で思い描けても文に起こす時に手間取る自身を嘆いているだけですので…貴方様がお気に病む必要は一切ございませんのでご安心くださいませ! 当方も幾度となく息子様の魅力に癒されては悶えての繰り返しで…いつもご馳走様です。笑。
展開に関しましても、大枠しか決めずに提案させていただいただけですので、ここまで広げていただいて本当にありがとうございます。とはいえ、貴方様に憂いが残ってしまうのが気掛かりで、少々本展開の意図をば。結論から申しますと、先にお話しした通りやってみたかった願望と、息子様に甘えたかったというのが本音でして…はい、お恥ずかしい。その中で分岐やらを作りつつ、楽しみながらも今に至る次第ですので、このままお好きな形で回して頂ければ…!
これからも愚息はイタリア語を油断しながら零してる気がしますので、こっそり学んだ息子様に筒抜けになるのも面白いかもしれませんね。)



306: Noah MacNeil [×]
2018-11-27 07:35:02



>Leone

…ふふ。林檎みたいになっちゃったね。……あ、もう。レオーネ…――逃げないで。…俺の事、見てよ。ずっと、俺だけを……ねぇ…

(柔く頬へと触れた唇を離せば、既に濃く色付けられていた紅が一層その色を増したのを視認し、ついへにゃへにゃと締まりのない笑みを浮かべ。純朴にも耳まで染め上げた赤味は、とある赤い果実を連想させ如何にも美味しそうで――それこそ、歯牙を突き立て丸齧りにしてしまいたくなる。さすが夢というだけあって、こうまで色良い反応を示してくれる愛しい彼の虚像に、欲を煽られ自然己の唇を赤い舌でちろと舐めては、更なる情の発露をと再度顔を寄せようとした所で静止の手が入り。己を引き離し布団の中に身を縮めてしまった彼へ少しばかり不満げな瞳を向けつつ、仕方が無いとばかりに短い吐息を零す。が、それは不承や容赦を示すような生易しい物などでは断じてなく、すぐさまその枕元へ片手を付き、ずいと躊躇なく身を寄せて。軽く覆い被さるように落とした陶酔の囁きとは裏腹に、口許へ緩やかな微笑を描きつつ見下ろす双眸をすうと細めては、獲物を前にした捕食者かの如き眼光を刹那に灯し。「――ッ!? っぜ、絶交…!?」しかし突如飛び出した不穏極まりない単語に思わずびくっと体が跳ね、顔を青ざめると共に慌てて身を大仰に引いて。それまで心身を色濃く纏っていた微睡みなど一息に払われては、未だ己の仕出かした悪事や現在の状況を省みる余裕こそ取り戻せていないものの、兎角その我儘を聞き届けなければと狼狽える頭の回転率を必死に引き上げ「だっ、駄目なわけないよ…! えっと…み、水ッ、水だね! すぐに持ってくるから…!」先刻の危うい寝惚け振りも何処へやら、常の吃音を撒き散らしながら酷い焦りの滲む承諾を示し、ぐるりと身を回すように立ち上がる。脇目も振らず、今にももつれ転けそうな慌ただしい足取りの下、どたばたと派手な騒音を引き連れ急ぎ部屋を後にして。)

(そうでしたか…!恐れ多いお言葉をありがとうございます。貴方様にも楽しんでいただけている様でほっといたしました、相も変わらず読解力に欠けるが故に何度も読み違いを本当に申し訳ありません…!
どうにもつい深読みをしておりましたようで…お気遣い感謝致します。此方としましても息子様をそれはもう甘やかしたくて愛でたくて仕方が無く、そういった展開は大歓迎です! はたして愚息にまともな病人の看護が出来るのかは怪しいところもありますが、精一杯努めさせて頂きますね。
なんという美味しい展開…まだまだ看病を楽しませて頂きたいので何時の事になるかは分かりませんが、次の時間経過時には必ずや多少なりとも勉強させておきます…!※こちら返信ご自由に)



307: Leone Celadon [×]
2018-12-01 22:58:05


>Noah

え、あ、ちょっ……――ノア…行っちゃった。

(過激な挨拶を打破する不本意な言を真に受け、我に返るなり血相を変えあわふたと脱兎の如く駆けた背には、自然と伸びた手は届くはずもなく虚空を掴み。彼が扉の先へと消えた途端、人肌の感じられぬ静まり返った自室に残されては、いよいよもって歯止めの効かない激動がぽろぽろと流れ落ちる雫となって表れて。訳も分からず何度袖口で擦ろうとも溢れ出す涙は、塞ぎ隠してきた泥を代弁するかのように現実を見せつけ、痛い所を突かれた願いは夢幻を歪ませ反響し続ける。「…逃げて、ない。僕は…何で……。違う、違うよね…?」傍に寄り添う無口な親友へと語り掛けても返答が得られるわけもなく、染み付いた防衛本能の一手は歪な私欲の塊を一層に募らせ、抱いた形への是非も付けることのできない悶々とした渦に心の臓が締め付けられて。それでもこの背筋が凍るような悍ましさは、先の溢れんばかりに施された温もりに近づきすぎたからで、頬の熱と共に高まる鼓動も寒気を訴える身震いも病身のせいと暗示をかける。朧げな記憶を頼りに夢現に落ちる前まで遡れば、同様の我儘に覚えがあるもそれを先に押し付けた者が今更背けることなど――口を濁す躊躇いしか生まれない違和に色濃い影を落とす。あの熱が恋しいと欲する我儘が絶えないのは、醜悪な欲を押し殺し偽善の体へと塗り固めても、いつの間にか有りの儘を受け入れられているような感覚で憎めずに。赤く腫らした目を強引に抑え込むと、汗で纏わり付く衣服を彼の居ぬ間に替えてしまおうと腰を上げた矢先、ぐらりと浮遊感漂う眩みに襲われベッドから鈍い音を立てて横転し。過度な渇きを覚える身を起こそうにも鉛のように重く圧し掛かる倦怠感に抗えず、漂い蝕み続ける病身の魔の手に苛まれては、小さな呻き声を洩らしながら床に蹲って。)


(/お待たせしました。今年もついに今月を残すだけになりましたね…日に日に気温が下がってきましたがいかがお過ごしでしょうか。此方は堪らず暖房器具を使い始めました。笑。
毎度のことながらこの若輩者にご配慮いただき、貴方様の誠実さ、人柄の良さが伝わってまいります。いつも息子様には惚れ惚れさせていただいておりますので…思う存分愚息を可愛がってやってください! 何時でも楽しみにしておりますので、ぜひぜひ折を見てその展開も混ぜていきましょう。※こちら返信ご自由に)



308: Noah MacNeil [×]
2018-12-04 07:05:42



>Leone

…………、よし、死のう。…やっぱり、俺なんかが身の丈も弁えず馬鹿げた夢なんて見るべきじゃなかったんだ。それを違えたから、だから、よりにもよって弱ってるあの子にあんな…あぁあぁ……絶対、気持ち悪いって…っ何を勘違いして調子に乗ってるんだって思われた…! せっかく頼ってくれたのに…どうして俺はいつもいつも……。

(あれから、ただ飲み物を用意するにしては少しばかり長い時間を経て。ふと眠る前に彼が空腹を訴えていた事を思い出し、水を用意するついでにとレトルトのチキンヌードルスープをトレーに乗せた所で、机上に両手を付いては独りグダグダと強烈な自己嫌悪に苛まれ動けずに。すぐに要望の品を届けるとは言ったものの、あれ程の悪事を働いておきながら、一体全体どんな顔で彼に会いに行けば良いのか。一応頬への口付けは現住地において挨拶に留まらない事もないのやもしれないが、しかしそれにしても男同士で、というのはあまり見かけないようにも思え。絵に傾倒する余り一般教養どころか常識すら割と欠落している己の判断基準にあまり自信はないが、絶交などという不穏な単語を持ち出された事から鑑みても、彼に相当の不快感を与えてしまったのは間違いない。だって、あれ程に頬を朱に染め、恥じらいに瞳を逸らし、果てには布団の中へと逃げ込んでしまうなんて――「…すっごく、可愛かったなぁ」…いや、そうじゃなくて! 早急に贖罪の方法を考えなければならないというのに、彼の気も知らず単なる病身故の症状を著しく曲解し、忽ち横道へ逸れんとする愚か極まりない頭をガンッと強く机に打ち付け制裁を。至極条件反射的な言動だったが、額に赤味を帯び重々しく響き始めた鈍痛により邪念や憂心が一時払われると、いい加減に病身の彼の元へ戻らねばと勢いのままトレーを掴み。次いで、急ぎ足にて階段を登り彼の部屋前へと至れば、未だ躊躇いの滲む数度の控えめなノック音の後、ひどく恐縮気味な謝辞と共にゆっくりと扉を開く。…しかし、目当ての彼はベッド上にはおらず、代わりに床で蹲るその姿に息を飲むと同時、弾かれたように手中の物を乱暴に床へ置き、再度室内に慌ただしい足音を響かせて。うつ伏せの身体を起こすべく腕を差し入れ仰向けにすると、強い狼狽を表情に宿し、心配そうに腕の中の彼を覗き込み。)

あ、あの……あの、レオーネ、さっきはごめ…――ッ!? どっ、どうしたの! 大丈夫…!? もしかして、熱が上がって…ッ。


(/こちらは背後が寒がりゆえ、一ヶ月前には既に暖房器具を引っ張り出しておりましたね…まだまだ夏真っ盛り中のC達が少々羨ましいです、笑。何かと忙しなく肌寒い時節となりましたが、どうかお身体には気を付けてお過ごし下さいね。
こちらこそ、貴方様の寛大さやお優しさにはいつもいつも感謝するばかりで…! また、大変に嬉しいご許可まで本当にありがとうございます。ではでは、ちょっと例の如く愚息の方が悲愴で極めて面倒な性格故にすんなりとはいかない事があるやもしれませんが、お言葉に甘え全力で可愛がらせていだきたく思います…!※こちら返信不要です)

 

309: Leone Celadon [×]
2018-12-08 16:31:18


>Noah

……ん、赤い…痛そう。…でも、かわいい。よくできて――ッ!? ぇ、ぁ…っや、あの……、……

(浮かされた熱に蝕まれ滞った澱みを吐き出すも軽くなるどころか、寧ろ不安を掻き立て苦痛を煽る重音が響くばかりで、眉間に寄る皺が増し目の前を覆う闇が深くなり。苦悶に満ちたまま暗闇へ逃げ帰ると、愚者を出迎えるのは脳裏に焼き付いている己を囲う凄惨な眼。何故望んだことを受け入れないのか、何時まで進展のない茶番に浸れば気が済むのかと、あの頃から変わらず淡々と問い掛けてくる。無数の眼が嘲笑うかのように不快な熱を這わせ、泥沼化した悪夢を延々と垂れ流す最中、慌ただしい効果音が乱入するや項垂れた身体が起こされて。覆っていた闇が薄れ眩く差し込む光に導かれるまま固く閉ざした視界を広げれば、傍らに己の身を案じて心配そうに見下ろす幻影の姿が映し出され、定まらない焦点でも目を引く一点を赤く彩った額をぼんやりと眺め。卑しい欲求を体現するかの如く現れた像は、都合良く甘美を謳う夢幻に誠実なものの何処か抜けている愛らしさにふにゃりと笑みを零し、腕を伸ばしてはその患部をそっと指でなぞり。流れるように額から滑らせ柔い頬を包めば、やけに現実味を帯びた感触に微笑を浮かべるも、徐々に曖昧だった夢との境目が明瞭になるにつれ愛でていた手を止め。改めて幻影の正体を注視しその者を判別するや、惚けたままの回路が一瞬にして目を覚ますと同時、肩が飛び跳ねわなわなと身を震わせ限界を迎え咄嗟の隠れ蓑にと彼の胸へしがみつき熟れた顔を埋めて。以前の教訓も生かせず、遠ざけるどころか煩い鼓動も火照った熱も伝わり兼ねない危機的状況に陥り、手近な場所の認識だけで逃げてきた過ちを悔いたところで動けるわけもなく。押し退けるように強張った身を当てながら、狼狽しきり遁辞を弄する余力もなく閉じ籠る一手へ逃げ込もうとした矢先、不意に温もりを伝って波紋を起こす音が奏でられ。意識を向ければ己の聞き飽きた目障りな代物とは異なる鼓動が、臆病者の籠を壊すでも追い出すでもなく、ただ荒れ狂った心を魅了し安堵を与えるもの。彼が織り成す音色に心酔し、余計な雑念を強張りと共に排除し身を委ねると、それをより深く浸れる心の臓の上に手を当て恍惚の笑みを浮かべすっかり聴き入って。)

――……、この音、好き…温かくて、擽ったい。なんだろ…うん、好き。





310: Noah MacNeil [×]
2018-12-11 20:55:25



>Leone

えっ、え…? な、なん、…レオーネ……? ッ、あぁあああの…っ!?

(慌ただしく駆け寄り抱き起こしたはいいものの、ぼんやりと此方を見上げ柔く崩される相好に強く心臓が跳ね上がり硬直する中、続け持ち上がった指先にて額の赤味が愛でるように撫でられて。瞬く間に困惑一色に染め上げられた頭ではどう応じればいいものやら皆目検討が付かず、細くすべらかな指先がもたらす擽ったさにぴくりと身を震わせては、反射的に瞼を下ろし羞恥と煩い拍動をただひたすらに耐え忍び。やがて頬へと移る手の平の感触を受け、恐る恐る瞳を開いてみれば、心を掴むような愛らしくも凶悪の微笑みを映す羽目となりいよいよ頭が沸騰し。ぶわわ、と音の立ちそうな勢いで頬を朱に彩ると共に、熱い手の平から全身に痺れるような甘い感覚が広がり、耳元で轟くかの如く鳴り響く己の鼓動が頬の柔らかな感触以外の五感を蝕んでゆく。逃走かはたまた暴走か、どちらかへと至る直前に何やら慌てふためくような挙動のもと引っ込められた熱源に安堵や名残惜しさを覚える間もなく、何を思ったか己の胸へと顔を押し付けるようにしがみ付かれて。自然極度に密着する形となった互いの体に熱が上がり、ひゃっ、と声にもならぬ実に情けない悲鳴が密かに上がる。…よもや、先の悪事の仕返しに心臓を破裂させてやろうという目論見なのだろうか、などと馬鹿げた極端の憶測が脳裏を掠めるほどに、突如として陥ったこの奇怪な状況も彼の意図もまるで捉えられず当惑しては、やり場をなくした両の手をおろおろと虚空に彷徨わせ。しかしながら、過度の密着により平時よりも高い体温と早鐘の鼓動が彼の病状を大仰に己へと伝え、僅かながらも思考が冷え咄嗟に理性的な対応を口にしようとしたその時、不意に零れた慈しみの音色に見開く瞳が一層の動揺に揺るがされて。添えられた手の位置からして、彼が聞いているのは先刻から壊れたかのように高鳴り止まないこの心音だろうか。いずれにせよ、この密着度合いで、それも極上の笑みまでをも引き連れて、よりにもよってその単語を陶然と繰り返すのは駄目だ。…絶対に駄目だ、これでは先の後悔も虚しく、ただでさえ脆い己の理性などあっという間に溶かされてしまう。別段告白を受けたという訳でもないというのに、更なる燃料をくべられた頭の芯はグラグラと熱を持ち、全身の血液を沸かすような狂おしい愛情が苛烈に身を焦がして堪らない。気が付けば行き場に惑った両手は彼の背と頭部に回り、その華奢な身を思うがまま強く抱き締めては、鮮やかな蒼の髪に頬を擦り寄せて。)
 
……ほん、と? ――…すき。俺も、…好き。君の音も、色も、何もかもが……すごく、好きだよ。…だいすき……。

 

311: Leone Celadon [×]
2018-12-16 07:34:27


>Noah

(惚れ込んだ音の前では仕出かした愚行は一瞬にして頭の隅から完全に消え失せ、瞼を伏せては歓喜のあまり吐息を漏らし、一定の間隔で魅了し続ける愛おしい演奏に入り浸り。畏れもなく純粋なままで過ごせる理想の舞台の中で唯一気に喰わないのは、言いつけを守らず癇癪を起した悪餓鬼が駄々を吐き散らすように、騒音をたらたらと流し続ける己の音。調律を狂わしかねない回路からの悲鳴に耳障りに駆け続ける鼓動、それだけでも顰蹙すべきものであるというのに、妙な熱までもが彼の音だけに酔いしれる一時に水を差す。内に募る鬱憤で心がざわつき始めるも赦しを施す手によって背と頭が宥められては、もっとと乞う我儘すら解かす懐へと預けたままの身を抱き寄せられ、ぶるりと反応を示しながら彼という鳥籠に閉じ込められて。もし憐れな愚者を外界へ曝さぬように縛り付ける鳥籠が、今まさに包まれている空間と同等のものならば、喜んで外の世界への未練を静めることも出来ただろう――貪欲で在り続ける限りは泣き喚くだろうが。些か自由が利かない代わりに先より良く聞こえる音に加えて、肌で感じる安らぎに改めて陶酔し掛けた矢先、告げられた告白に現実へと引き戻されては閉じた瞼を持ち上げる。…今し方彼が零した一言は己が口にしたのと同じ形をしているのに、心に受けるそれを注がれる立場に転じただけで、似て非なるものと別格に思えてしまう。欠陥品ではあるもののこれでも演奏家の端くれ、そこに課せられた役目が創り上げるだけでなく汲み取るのも含まれるならば、彼が奏でる音に秘められた想いに応えるのが礼儀。暗闇の底に沈め閉ざした向こう側から早くと言わんばかりに、忙しなく扉を叩かれ返答の形を急かされるも、今回ばかりは緩み許さず雁字搦めに鎖を掛け直す。背けず向き合うことが正解であると頭では理解していても、実行に移すだけの度胸がこの小心者には足らず、喉元まで出かかった代物を呑み込み茶を濁し。描いた弧を崩さずに逸らす視線も恐れを隠し平静を装う声色も、すぐ仮面の下に出る癖を見破られなければと話をすり替えようとするものの、浮かされた熱も相俟ってか己でも気づかぬうちに当てたままの手は意思に反して彼の胸元をきゅっと握っていて。)

……、……また、そういうこと言って……。僕なんかより、そういうのは…本当に必要な相手に取っておいた方が良いよ。……ねえ、それよりこの匂い…何か持ってきてくれたの? 朝から何も食べてなかったし、喉もカラカラだし…早く口にしたいな。――…だから、早く離して。



312: Noah MacNeil [×]
2018-12-18 12:53:10



>Leone

……えっ? あ……、あぁ…そう、か。…ごめん…ごめん、なさい。俺、また…また、間違えた…。――…もう、君にこんな事言ったりしないから。…ほんとに、ごめんね。

(――愛しい、愛しい。腕の中へ閉じ込めたその熱が、愛おしくて堪らない。可愛らしく身体を一つ震わせ、抵抗もなくすんなりと身を委ねる様に堪えきれぬ愛情が溢れては、己のそれと同じく早鐘のように響く心地の良い鼓動音に瞳を細め、理性に欠ける更なる甘言を口走ろうとした矢先。返答として紡がれた愛しい声色に宿る温度は己のそれとあまりに相反する冷や水と変わり、熱に浮かれた思考回路に同様の冷静さをもたらせて。…すなわち、先の不可解な彼の言動は病に思考を侵され本意でない言動を取ってしまったに過ぎず、そんな相手に自分は衝動のまま過ぎた想いを告げたのだと、今し方の己の所業を自覚するや全身が総毛立ち、忙しなかった心臓はどくりどくりと嫌な鼓動を立て始め。本当に自らの視野狭窄な暴走癖には呆れ返り物も言えないが、せめてもの救いは、先の告白を友愛のそれであるとまた勘違いをしてくれた事だろうか…、などと言葉の表面をなぞるだけの浅い理解を再び為そうとするも、さすが二度目ともなれば、水に絵の具を落とすかのように重苦しい暗澹の色がじんわりと胸中に広がっていき。今日のリビングでの一件については、既に色々と考察を巡らせたけれども――彼がその優しさ故に、友人の過ぎた熱情に対する不快と嫌悪を押し隠し温情を施したのだという可能性を、何故自分は微塵も想定していなかったのだろう。あの時の彼にそんな色合いは一欠片とて視えなかった筈なのに、今目に見えて示された拒絶に容易く煽られる自己への憎悪にも似た悪感情が、底の底へ密かに残した淡い期待までをも食い潰してゆく。そんな至極妥当の答えをどうにか震え混じりに結び、唐突の冷水に面食らい硬直してしまっていた腕の力をようやく緩めて。続け肩に手を添えやんわり身体を離してやれば、少々違和感のある彼の仕草が伺えたが、そこに浮かぶ微かの暗い色すら“そういう事”かと特に疑問は抱かずに。しかし、ドア横へ乱暴に置き捨てた食事を届ける前に、まずは彼をベッドへ戻さなければと沈む心をフード奥にしまい体勢を整えようとした折、己の胸元へ伸びきゅうと掴んだままの彼の拳に今更ながら気が付き、一瞬頭に疑問符を浮かべ停止した後あわあわと早合点を。)

…えっと、そう、レトルトなんだけど、スープもついでに作って来てて……え、あの…レオーネ? ……ごっ、ごめん、俺全然力ないから…肩くらいなら貸せるけど、君を抱えてベッドに戻すのは多分…その……。や、やれって言うなら、でも…あの、が、頑張るけど…っ!

 

313: Leone Celadon [×]
2018-12-22 02:54:15


>Noah

……怒ら、ないんだ。…って、キミはそういう人、だよね。…大丈夫。ノアは、何も間違ってない…。ただ、僕には受け取る資格もないから……だから、謝らないで。

(――色が変わった。伝う音色は素直な純愛に満ちた調べで澄んだ海底に差し込む神秘の光だったのに、一転して何人もを映さぬ底なしの深海への様変わりは、震える紡ぎと脈拍が訴える味に奥歯を噛み締めて。恐らくその要因は己の非力さ故に遠ざける言質を突き付けたのが明白、いっそ厭きれるか檄を飛ばし見限ってくれればとさえ願うも、彼自身が悔いて吐いただろう言に顔を歪ませ。心臓が潰されるかのように己にも深く突き刺さる矛が、どれだけ彼の温もりに甘やかされてきたのかを物語り、肺に堪った張り詰めた空気を細く吐き切れば柔らかな吐露を零し。…僕の声はまだ届くだろうか、鳥籠の外へと出れずとも、形のない音ならどこまで響くのか。恋焦がれて光へと手を伸ばしたのは己自身だというのに、踏み止まったまま要らぬ不安ばかりを与え続けてしまう奴が、何にも代えがたい好意を受けてまでどの面下げて釈明できようか。呪いの力を借りれば彼をこの呪縛から解放させることは造作もないだろうが、幾多の術を知り得ていても自分勝手の卑しさが甘美に付け込むばかりで、振り回しては都合の良い捉え方への逃避を繰り返す。だからこそ、一心に受ける権利も謝罪を受ける道理も、何一つ授けられる資格は――。離れた先でも壊してしまった笑みも見れずに伏せたまま、進歩の無い一手が性懲りもなく彼を苦しませると知っても尚、淡い期待と確かな信頼を持って何度目かの我儘を口にし。縋ったままの手をそっと離すと、即座に戯言を塗り潰し何事もなかったかのようにへらりと笑って見せて。繕った笑みが通用しなくとも現に陥った不調には偽りはなく、空っぽのものを多少なりとも満たせばきっとこの悔恨も、次第に重くなるだろう瞼と共に暗闇へ閉じ込めてくれるはず。愚者を殺して虚像を演じるのは板に付いていたはずなのに、孤独を強調する病魔と醜く澱んだ畏れとが共鳴してか気が狂いそうな内声を映した瞳は定まらないものの、用意した物の在り処を尋ねてはこてんと首を傾げて。)

もし、赦されるなら…キミの力を貸して。――実は起きてるのがやっとで、結構しんどいんだ。まだ怠いし…でもスープなら飲めそう、ありがとう。…で、それは何処に?



314: Noah MacNeil [×]
2018-12-24 22:11:44



>Leone

……レオーネは、優しいね。…本当に、どこまでも…。

(…どうして、そんなにも痛ましげな顔をするのだろう。諸々へのようやくの理解に至り謝罪を口にすれば、予想に反する声音の柔らかさと不可解の表情に思わず戸惑いの色を浮かべ。施された身に余る慈悲に深く頭を垂れこそすれ、よもや怒りなど沸こうはずもない。むしろ拒絶の返答が当然だろうと、暖かな旋律へ素直に膝をつき縋り付かんとする衝動を抑え、返って必死に己への暗色を探すも叶う事はなく。いよいよ困惑を深め心を揺らがせた後、ややあって微かに震える瞳を眼前の紫と恐る恐る交じ合わせては、硬い表情筋と結ぶ口元を僅かに緩ませ礼の言葉を。そして、“……だから、俺みたいなのにつけ込まれちゃうんだ。” 彼が抱いたに違いない己への嫌悪を上塗りし、気遣いの言葉を吐かせたのは果たして過剰の罪悪感か、それとも我儘への恩義か。どちらにせよ、彼にそんな顔をさせたくないと、あの日確かに願った望みと酷く相反する現状に俯き、数多の色を醜く煮詰めたような掠れ声がフード奥に小さく落ちる。錯綜する胸中の彩りを一瞬閉じた瞼の裏に覆い隠すと、此方も彼に従い平生を取り戻すべく、いつもの暗色の瞳をゆるりと開き直し。「――っそ、そうだよね! こんな所に倒れてたくらいだし…気が利かなくてごめん、すぐに…ッ! …ええっと、ご飯はドアの所に置いてあるから…あっ、いや…ちち違うまずは君を…っ」先の心臓に悪過ぎる触れ合いや自覚して早々の失恋に少々頭が別方面へすっ飛んでいたが、冷静になればあれだけの錯乱を見せる程の彼の酷い病態に今更ながら泡を食い。未だ心中に影を差す想いは病身への憂慮で無理矢理に封じ込み性急に腰を上げかけた所で、いや食事の準備ではなくまず彼をベッドに戻さねば、などと手際悪くわたついた末ようやく彼の片腕を己の肩に回して。例の如くスマートにとは全くいかないものの、どうにか肩を貸し彼を柔らかなベッドへ横たえ終えると、次に先刻乱暴に置き捨てたトレーを寝台脇のテーブルへ運び、スープの入った器のみを手元に引き寄せて。湯気の立つ中身をスプーンで掬い取り、数度息を吹きかけては、微塵の躊躇も疑問もない懸命な面持ちのまま、お約束の言と共にそっと相手の口許へ差し出し。)

……あ、ちょっと待って、このままじゃ熱いから…――はい、…あーん。

  

315: Leone Celadon [×]
2018-12-28 01:20:34


>Noah

(例え己を否定しても愛おしい色を取り戻せず擦れ違いが深まるならと広がる連鎖へ触れず、あの妖艶な熱情に感化された後だと何処か嬉しくも少しだけ心寂しく思えてしまうも、今は慌ただしくも救われる振る舞いにクスリと笑みを零し。されるがまま腕を差し出しながら懸命な姿勢をまた盗み見ては、病身の特権を活かしてか何時にも増して自然と触れる肌に、押し殺しても荒い鼓動が奏でる浮ついた身に一人郎色に満たされて。病魔に抗うこともせずベッドへと横たえれば気怠い身体を沈め、息苦しく籠った熱気を深く吐きつつ彼が背を向けたのを黙視すれば、ふと邪険に放ったままの腰袋を見遣り。…仮面の、お前だったら何て言った。彼を苦難に苛ませ曇らせては意地悪く縋るこの状況を一転し、澄ました顔を繕いはぐらかして観客と笑う虚像が目に浮かぶなら、舞台に立つのはやっぱり呪いの方が――。素朴な疑問を吹っ掛けたところで沈黙を貫くに変わりなく、黒兎同様に自問自答を繰り返すだけの懺悔にしかならず、惨めな面を枕へと押し当て己の滑稽さに失笑し。離れた途端に悪態をつくとは随分と我儘で脆くなったもので、せめて誤解を解きに行く前に誓った契を順守する程の役目は果たせと外れた螺子の回路を諭し、テーブルにトレーを置く音を合図に憂色を覆い隠したまま向き直る。湯気の立つ器を受け取るべく鉛の身体を起こそうとした矢先、掬った中身へと息を吹きかける様を惚けたまま眺めていれば、お決まりの言動に目を丸くするもはにかみながら口許を綻ばせ。差し向けられた好意に甘えて口を開き掛けるも、こうもベッドの上で彼と対面するとちらつく甘い熱情に耐え兼ねて、熱く朱に染まる顔を伏せながらスプーンを持った手に己の手の平を重ね、それごと引き寄せながらスープを口にし。彼の何の迷いもなく真っ直ぐとした面持ちを前に、もはや病状か羞恥からかそれらが混在してかドキドキと高鳴りが治まらず、あまりの面映ゆさに視線を伏せた顔を上げられず碌に噛まずに流し込み。戯言を交えた礼を述べては、するりと入る優しい味を求め、空のスプーンを銜えてから催促するように口を開けて見せて。)

…っ、……おいしい。これで、レトルトなんだ。…欲を言えば、ノアの手料理も食べてみたかった、なんて。…いつも、ありがと。――、ん……。




316: Noah MacNeil [×]
2018-12-31 08:09:17



>Leone

っ……おっ、おお俺はあのっ…! …ご、ごめんね、作ってあげられたら良かったんだけど、俺、まともな料理はした事がなくて…。

(これまで、気弱な振る舞いや能力の低さから他人に頼りにされた事などそうそうなく、やむを得ない事情の上とはいえ、それが好意を寄せる相手からともなれば少々過剰の使命感に駆られるのも無理からぬ話。それに加え、元よりやたらと高い彼に対する庇護意識で意図的に塗り固められた頭の中に、よもや他の不純な動機が入り込む余地など微塵もない。…筈だったのだが、真っ向からの見惚れるような微笑の返答と相対するや、つい先ほど受容など有り得ないと芯から理解したばかりだというのに、やはり底抜けに愚からしい心臓が容易く揺れ動き頬に仄かの赤味が差すのを止められず。忽ちおろと彷徨い出す手に常よりも熱い手を重ねられ、スプーン越しに彼の唇の柔さや舌の動きが生々しく感じられた頃には、浅薄な己の行いにようやくの気恥ずかしさを覚え始めて。どうにか戯言交じりの礼へ赤い顔を横に振って必死に応じるも、催促に開く口腔内の濡れた赤い舌を視界に映しては更にドキリと胸が騒ぎ、何やら見てはいけないものを見てしまったかのような感覚に陥り。…い、一体あと何度これを繰り返す事になるのだろう…。堪らず手を引き視線を地へと落とすと、並々とまではいかずとも、たっぷりと器に注がれたその香りに追い討ちを喰らい、クラと軽い目眩が己を襲う。しかし、かと言ってここで彼の看病を投げ出す選択肢など何処にもない以上、腹を決め意気を再度燃やして向き直れば、その後もせっせと少々ぎこちのない拙い手際で彼の口へとスープを運び続け。――カラン。やがて、空となった容器にスプーンを置く小気味良い音を響かせると、やけに長く感じられた心臓への責苦も忘れ、改善に向かいそうな彼の病態にほうと安堵の息を。「…良かった、ちゃんと食べてくれて。…レオーネはいい子だね、――…あっ、いや……そ、そうだ薬…ッ! ごめん、薬を忘れて…い、今持ってくる、ね」一先ずの任務達成につい気も頬も緩め彼の頭を愛でようと自然伸ばした手を、触れる寸前にてハッと弾かれたように引き戻し。…危ない、また距離感を誤る所だった。自分へ好意を寄せる男に看病を頼むなど、恐らく相当な苦渋の末の判断だろうに。必要以上に彼の心身へ触れるような真似は避けるべきだと、後ろめたい想いを誤魔化すように顔を背けるや、一方的に急ごしらえの用を告げつつ急ぎドアへと足を向けて)



317: Leone Celadon [×]
2019-01-03 07:11:03


>Noah

――今のは…ごめん。流石に、笑えない。ご褒美、何でやめた…? してくれないなら、薬なんて呑まない。それとも…わるい子になれば、ちゃんとしてくれるの? なら遠慮はしないけど…それでも、文句ないよね。

(神妙な面持ちで待ち構えていれば、多少覚束ない運びに喉を鳴らし温もりが管を通りじんわりと落ちていくのをしかと感じながら、次々と運ばれるスープをゆっくりと時間をかけて味わい。咀嚼の裏に隠れた本心はただ彼に触れていたいだけと、重ねたものを一時離してもすぐにまた引き寄せたがり、私欲に突き動かされるまま捕まえては逃がしての繰り返し。始めこそは羞恥を紛らわせるために捕まえたはずだったのに、もし口にするのがその細い指ならどんな反応を示すのだろうと、初心すら忘れさせ手を焼かす邪な情を抑え込むのに伏せた顔を上げられるはずもなく。けれど、伝う指先を介して己の恥じらいが伝染してか頬を染める姿が目に浮かぶのは、素直に届く彼の想いが味を出しているのか、自己の為に養った洞察と貪欲な感性の賜物か。どちらにせよ、手元に収まりそそる振る舞いを魅せる彼へと惑溺し、大人しく待てができずに身を乗り出し始めた頃には、徐々に病魔の勢いも和らぎ自然な笑みさえ浮かべるようになり。――そうして、噛み締める最後の一手を告げる音が響けば、飢えも欲も満たされた腹の内に一息を吐くと、起こした身に伸びる彼の手を眼で追い。その目的地が頭上と知るや伏せ気味に垂れさせ差し出すも、寸でと触れることなく弾かれたように引き返し腰を上げる態度に、色を失った頭で気が遠くなるような息を呑み。見え透いた口実を付けてしどろもどろに揉み消し去ろうと向けられた背に、耳まで朱を浮かべては勃然として強引に掴んだ裾を引いて――もし、その拍子に倒れるものならそのまま腕の中へと力任せに閉じ込めてしまい。ここまで曝け出しておきながら今更体を作る気なんて微塵もなく、目の前で御預けを食らい癇癪を起す子供のように目に角が立ち、吐き出す吐露の口調こそは波風立たせずとも発せられる音色への真情に柔らかな面影はなく。己ではない標的に矛先を合わせるのは酷く疲れるも、意固地な熱の扇動に浮かれた舵を募る鬱積に取られ、暴走し震える拳は頑なに捕らえたものを離さず握り締め続けて。)


(明けましておめでとうございます! この未熟者の当方に長期に亘りお付き合い頂き、また貴方様と息子様と新年を迎えることができまして大変嬉しく思います。遅筆故に何かとご不便をおかけするかと思いますが、今後とも愚息共々よろしくお願いいたします。
念願だった看病展開もほくほくしながら楽しませていただいて…額を地に擦り付けても足りないくらいです。それに引き替え、新年早々に拗ねる愚息に、子供かッ!と頬を抓ってやりたいものです。笑。次辺りに切り替えさせ喧嘩云々へは発展しないとは思われますが、少し拗ねただけですので、お好きな形で回しながら適当にあしらって頂ければ幸いです…! ※こちら返信ご自由に。)



318: Noah MacNeil [×]
2019-01-05 09:52:51



>Leone

…う、わっ!? ――っ、ごッ、ごめ……ぇ、あ…!?

(ドアへと逸らした視線は彼の変調を捉える事はなく、急ぎ一歩踏み出した足を床へと降ろす間に、突如無防備の身を反対に強く引かれて。案の定容易くバランスを崩し彼の上へ倒れ込めば、その弾みで顔色を隠すフードが肩に落ち、反射的にぎゅうと閉ざしたばかりの瞳を白黒と。それでも辛うじて倒れた方向と体下の柔らかな感触から己の現状を割り出すと同時、顔を赤らめ咄嗟の謝罪と共に胸を押し離れようとするも、その行動は背面へ回る腕により力強く阻まれて。訳も分からぬまま僅かの間隙もなく抱き寄せられては、じかに熱い彼の体温と鼓動が伝わり、落ち着いたばかりの心臓へ幾度目かの高鳴りを呼び起こし。…い、一体全体、何が、何がどうなって。羞恥やら緊張やら戸惑いやら、ぐるぐると目と思考を回しながら暖かな腕の中に抵抗なく収まるも、あまりの至近距離に顔色すら満足に伺えない中、何やら軽い脅しとも取れる不穏当の響きにビクッと身体を震わせ。「!? ッま、まま待って、待って…! あ、あげる! ご褒美、ちゃんとあげる、から…!」あまり吐露の内容を吟味する余裕もなく、とかく表立つ彼の不満を収めなくてはと慌てて彼の背へと両腕を回し。そうっとおっかなびっくり添えるように抱き返しつつ、その内片腕のみを軽く持ち上げては、寸前で何度も引っ込めたり伸ばしたりを繰り返した後、ようやくその鮮やかな蒼の髪へと手の平を埋もらせて。初めは緊張の滲むぎこちのない触れ方だったものの、そのうち指通りの良い柔らかな髪の感触に段々と目尻を和らげ、依然密着し溶け合う互いの体温が逃げ場を失い跳ね回る胸中の熱をも無性に昂らせていく。本来ならこの期に及び込み上げる熱情へ抱くべき苛烈の嫌悪や罪悪感も、こうして己を求めるかのように捕えひしと離さない彼の病熱に何もかもが緩やかに蕩け落ちてしまいそうで。そうしてクラリと揺らぐ意識をなけなしの理性で必死に繋ぎ止めては、頭を愛でる手は止めぬまま、謝意と羞恥に時折唇を僅かに震わせつつ、ぽつぽつと優しく言葉を紡ぎ始めて)

…ごめんね。その…あんまり俺に触れられるの、嫌かなと…思って。…ほら、あの、それもこんな密室で、…ふ、二人きり、だし…。……こうされるの、そんなに好き…? ――気持ち、いい?


(/明けましておめでとうございます!去年は有難い事に貴方様や息子様とご縁を結ぶ事が出来まして、お陰様で誠に楽しい一年となりました。このなり歴も浅く技量不足も甚だしい身にここまでお付き合い頂きました事、深く深く感謝申し上げます…! 文章力やら展開やら、本当に何かと至らぬ所の多い身ではありますが、日々精進して参りますので、今度ともどうぞよろしくお願いいたします。
こちらこそ、普段とは違う息子様のご様子を大変楽しませて頂いております。いえいえ、拗ねる息子様も途方もなく愛らしく…! 新年早々に癒しをありがとうございました、笑。※こちら返信不要です)



319: Leone Celadon [×]
2019-01-07 07:30:28


>Noah

何それ…謝ってとも嫌とも、そんな事一言も言ってない。それとも何? こんな密室で、二人きりだと都合でも悪いわけ?――……。ノアだから、好きなだけ。

(ひしと回した腕の中から顔を赤らめながら逃れようとする試みも、観念してか大人しく収まるも迫る一声に身を震わせる有様に向けるべき可愛げな思考は、募り募った鬱憤の渦の前では皆無に等しく肩口に顎を乗せてはむすっと口を尖らせて。我ながら狭量な心持ちであれど押した末に我儘な要求を呑ませても尚、おろおろと躊躇する彼をただで逃す甘さも杞憂の欠片をも持ち合わせておらず、愛おし気に揺れ動く癒しの音でも足らぬ不満を垂れ流し続け。彼の象徴とも呼べるフードが剥がれ露わとなった襟足を横目に、焦らす応答へと悪事を企てるも割れ物を扱うかの如くその頭を撫でる手の平が置かれ、徐々に滑らかな指通りに宥められれば無愛想なまま小さく鼻を鳴らし。満ち足りた慈愛に優しく紡がれては彼の想いを汲んで応えるのが道理であっても、おいそれとお人好しな言葉を掛けるまで心中を掻き回す雑多な波も収まっておらず、激動に駆られた旋毛曲がりな追撃を仕掛けて。零したのが当て付けた八つ当たりと拗れた回路でも理解出来ても、侵されたくもない第三者の介入を促すような言質に噛み付くほかなく。それでも、絶えず甘やかし続ける温情の愛撫に凝り固まった意地が静め溶かされれば、ばつが悪そうにぽつりと呟き赤らんだ顔を逸らし。撫で受けながら冷静さを欠いた頭を冷やすべく鬱積の残る息を深く吐き切り、入り乱れた鼓動を落ち着かせ愚者に呪いの無い席の役目を全うしろと諭し、贅沢に伝う高鳴りや体温を強請り続ける一心に一区切りをつけ。己が犯した過ちの溝を埋める意を固めれば抱き締めていた腕を緩め、包み支えてくれた彼の愛おしい瞳を真っ直ぐと見据えた上で、リビングでの続きをと蕩けた笑みでゆっくりと口を開き。既に十二分に逃げたのだから、赦しに縋るのも引き延ばす期限も、これ以上の回り道は必要ない。改めて問い掛けた答えも待たずに、彼の後頭部に手を添えて逃げられないようにすれば、耳元で囁くように擦れ違いの元凶を紐解いて。)

…誤解を解こうか。ノア、改めて聞くけど…今でもこんな奴が欲しい?――…僕は、ノアの全てが欲しいよ。その資格はないけど。……今はまだ、ね。




320: Noah MacNeil [×]
2019-01-10 07:55:28



>Leone

…えっ、だ、だって、何か君に変なことしちゃうかもしれな――…いっいや、しないけど! …しない、よ……たぶん…。

(ただでさえ自分へ想いを寄せる気色の悪い男と部屋で二人きりなどという状況、それなりの危機感や悪感情を抱くのが当然だろうという推測に反し、こうも猛然と反抗を示されてはわたつき口を滑らせて。さすが築いた信頼値の分、この程度で心底嫌われたに違いないなどといつものように取り乱しこそしないものの、既に色々と仕出かし済みの後ろめたさに瞳を逸らし口の中だけでもごもごと要領を得ぬものを。しかし、病で少し心が揺らぎやすくなっているにしても、ここまで不満を露わに己などを胸中へ招き入れるとは余程これがお気に入りらしい、と浅いにも程のある解釈をなせば、一先ず余計な口を閉ざし興奮した仔犬を宥めるようによしよしと形の良い頭部を愛で続け。はたしてそんな浅慮を見透かされたのか、決まり悪く吐きだされた小さな音にぴくりと髪を梳く指を止め、…へ? と唇から脳のキャパシティを超えた間抜けな短音が零れ出る。全面に伝う熱い肌の感触や甘く鼻腔を犯す仄かな汗の匂いに己の頭はとうに限界寸前だというのに、もはや酷とも言える追い打ちに頬を染め上げ思考を停止させる内、緩まる腕の拘束に気が付くが早いか、真正面より確り交わされた紫がとうとう己に致命打をもたらして。不意打ち極まりない一転した微笑が宿す蕩けるような好意の色に息をも忘れ、真意を考える間も与えず再度近付く端正な顔に思わず退こうとした身体は、後頭部へ回る柔い手の平の先手により呆気なく阻まれて。――はたして、逃れられず赤く染まる耳へと直接注ぎ込まれたのは、己の名と甘く溶けるような愛の言葉。途端に胸が破けるような驚きと耐え難い喜びに溢れ、劣等意識に歪められていた誤解がするりと解けるも、カァッと一挙に熱く昂る衝動が己を駆り立て「く…っ、くれるの!? 俺に…レオーネ、を…?」何を差し置いてもまず、唐突に目の前でチラつかされた信じ難い極上の餌に無我夢中で喰らいついては、いっそゼロとも言える至近距離に関わらずがばりとその身に勢いよく飛び付き。ベッドへ乱暴にひっ倒した彼の真横に手を付き性急に身を起こすと、切羽詰まり見下ろす暗い灰眼は単なる期待や歓喜のみに留まらず、腹底の重苦しく夥しい熱情をも孕ませて。)

…――いつ。いつ、俺のものになってくれるの。資格、って? …俺が引き換えなら、そんなのいくらだってあげる。何でもいい、何だってする、俺の全てを捧げたって構わない。――…欲しいよ、君が…レオーネが、欲しい。君の何もかも全部、俺が独り占めしたい…

 

321: Leone Celadon [×]
2019-01-14 00:33:00


>Noah

秘密。その時が来たら、ちゃんと言うから。――これ以上野暮なこと聞くなら…その口、塞ぐよ。

(狭い雨傘の下では形振り構わず身に染みる所有印を刻んでおきながら、閉じ込めた籠の中で零されたのは煮え切らずにはぐらかされる締まりの悪いもので、口こそは挟まないものの胸の内に腑に落ちない暗色が膨らみ。束の間の短い休符や単調な音にでさえ心揺さ振られる程、暴かれたくもない象徴を晒す危険を冒してまで、歳にも性別にも不相応な行為を殊更好んで強請る訳ないのに…。殻を破る一押しにと紐解いた先で甘い告白を注ぎ込めば、目の色を変えて喰いつく勢いに緩めた隙間も軽々と呑みこまれ、酔いに浸り油断した隙を突かれた衝撃に思わず瞳を瞑り。何度目かのベッドへと押し倒されれば、即座に身を起こし艶やかな紅潮に染まる頬を向け、自ら手掛ける作品のように底を知らぬ奥深い眼差しに目を細めにんまりと砕けた弧を描き。数多の感情が混ざり合った執心な色合いを宿し、乾いた欲を満たす願いを惜しげもなく差し出し施そうと、心焦がして見下ろす彼の唇に伸びる指をそっと押し当てて。想いを語る資格すら危うい愚者が姿を現しただけでも贅沢なものと言えるのに、自身が課した試練を遂げる術まで温情に縋っては元も子もなしと、直向きな意志へその条件を明かさぬまま我儘な我欲を孕んだ戯言を零し。けれど、病に侵され浮ついた回路に仕込んだ麻酔が切れ、己が口にし仕出かそうとした横着な振る舞いや指先を擽る柔い感触に、羞恥のあまりに色付く顔を逸らしてはわなわなと手を引っ込め。面と向かっての交わりこそ免れても真横に付かれた両の手に追い込まれ、逃げ場をなくした鳥籠で過剰な高鳴りを覚える鼓動に縮こまり、間近に受ける視線に先の面影も空しく上擦り返り。何処へ向けても必然と視界に入る彼を意識した途端、病魔の手から逃れたはずなのに烈火の如く火照り硬直した身体は言うことを聞かず、溜まらずそわそわと落ち着きなく瞳を揺らし。動転する気を抑え込もうとするも平静さを欠いた負の連鎖に陥れば、狼狽しきり停止した思考で今更ながらの尤もらしい理由をこじつけ、宙に彷徨わせた手で掴んだ肩を押し退けようとして。)

っや、あの……、僕の…問題、だし。こ、これ以上は…ちょっと……。――ほほほほらッ! う、つると…あれ、だし……。…く、薬、あるし…。


(/む、息子様から押し倒されるとは…ご馳走様です。笑。差し支えなければ、愚息に資格云々を果たしてから、伝わらないと油断してのイタリア語の告白を息子様に筒抜けになる展開を、いつか近いうちにやれればなぁと思いつつ。資格は既にお察しかと思いますが、毎度毎度当方の我儘にお付き合いしていただいてばかりで面目ありません…。
さて、ずっと楽しませていただいた看病の展開も区切りの良い所まで辿り着きそうため、今後について少々ご相談を。以前>288で幾つかの案を提示させていただきましたが、それ以外でも当方は喜んで物語を紡ぎます故、是非貴方様のやりたい展開を教えていただければ幸いです。また、ご相談等々ありましたらお気軽にお申し付けくださいませ。)



322: Noah MacNeil [×]
2019-01-16 22:51:37



>Leone

…っ、!? …ぁ……――ちゅう、しないの? ……その子には、してたのに…。

(余裕なく瞳を揺らし、病床の不確かな言質へ確約をと性急に迫るも、伸びる人差し指に己の唇を封じられては、戯言交じりの凄まじい反撃にたじろぎ勢いを失って。それでも視線だけは微笑を描く艶やかな薄紅色へと否応なく引き寄せられ、思わずごくりと喉が鳴り。さんざ病の身にある彼の無防備さに気を揉みながらも、保健体育程度の知識しか持ち合わせのない己にはそれが最上級の同性間の行為であるが故に、一体この部屋へ訪れて以降その柔さを幾度として想像したことか知れず。途端にベッドへ着いた右の手中へあまりに生々しく蘇るスプーン越しの艶かしい感触の数々に、咄嗟に赤い顔を逸らし唇へ惹かれる視線を強引に断ち切って。けれど、今になって気恥ずかしさを覚え始めたのか、自らが閉じ込めた檻の中で愛らしく狼狽え逃走を図ろうと試みる彼を見下ろしては悪戯に煽られた期待についしゅんと眉尻を下げてみせ。人差し指の封が唇から外れるやいなや即座に追求の再開を、などという無作法こそしないものの、未だ根に持つ数刻前の一幕が嫉妬心を呼び起こし羞恥をも呑み込むと、ベッド隅に佇む黒兎に複雑な一瞥をくれると共にぽそりと小さな恨み言を。…いっそ、このまま執拗に迫ってみせればよいのだろうか、などと相手の言を逆手取る天邪鬼な考えすらも頭を過ぎったが、可愛らしい振る舞いで逃れんとする彼をこれ以上に追い詰め困らせるというのも気が咎め。かといって、このまま何も得られぬまま引けるほどあの日の約束から続く彼への執心は甘いものでなく、容赦を求める肩の手をやんわり包み取り、そっと感触を確かめるように一つ一つ互いの指と指とを絡めさせ。最後に新たな約束を乞いながら祈るように瞼を伏せると、繋ぐ手首を軽く内側に返し、彼の白く骨張る手の甲へ切実な口付けを落として。)

…約束、してくれる? ……たとえ後で破られたとしても、怒ったりしないから…今だけ、約束して。――いつか、必ず俺だけのものになってくれるって。…俺を、君の一番にしてくれるって。……そうしたら、ちゃんと看病の続きが出来るから…。


(/こ、こちらこそ色々と、本当に色々とご馳走様です…!いつもいつも大変美味しく頂いております、笑。愚息の方は何かと突っ走りがちですが、どちらかと言えば恋人になるまでの過程をのんびり楽しみたいなと思っておりましたので、非常に魅力的な展開案だと思います。まさか不満などあろう筈もありませんので、是非是非お付き合いさせてくださいませ…!
また、いつも展開を引っ張って頂きまして本当にありがとうございます。…すみません、こちらからも少しは展開案を出そうとは思うんですが、>288にて提示して頂いた案が素敵すぎるあまりそちらを消化したくてしたくて…。勝手な言い分ではありますが、もし貴方様のご都合がよろしければ、ずっと気になっていたものの一つである③の甘い晩酌を共に出来たらと思います。ロサンゼルスでの飲酒年齢は21歳のようですが、適当に6月にでも密かに誕生日を迎えたという事にすれば、物語開始時点でまだ20歳の愚息でも息子様と一緒にお酒が飲めるかと…! また、時間経過の具体的な日数は如何致しますか? いっそ数ヶ月程度飛ばしても良いのかなと少し思いつつ、特に強い希望等もございませんので、貴方様の裁量にお任せいたします。)



323: Leone Celadon [×]
2019-01-21 15:38:41


>Noah

…、……。ッま、ってて…くれる、なら……、がっ…がんばる、から……。――そのときは…僕を、認めて。

(呪いがなければ奪う度胸もない生意気な口を真一文字に結び、思い浮かべただけで卵でも焼けるかのように熱い頬に煽られては、怖れとは似ても似つかない緊張が走り。いくら仮面を介せずに彼の前に姿を晒せたとはいえ、身を滅ぼしかねない大それた悪戯に立ち往生すれば、肩透かしを食らい視界の端で声色と共に下がる目尻に胸が締め付けられ。ただでさえ檻の中ですら早鐘を打つ音に耐え忍ぶだけでも目が回り、その愛らしい要求はいうなれば吐息すら筒抜けになる寝惚けた先で施された口付けみたいに、より距離を詰める身も心も満たす好意を実行にも移せず。先の感触を覚えたまま彼に触れるのは後ろめたくなるも、慈悲を乞いながらの釈放を躊躇いがちに試みれば、まるで意味なく押し当てる手を包む温もりにビクリと反射的な反応を示し。更には強張ったそれを解きほぐすかのように絡ませ合い、心震わす熱の通りに築いた好情を掻き立てられ、不純な欲が過っては理性を保つ指を素直に下ろせずに。自らが蒔いた種とはいえ色香漂う状況に臆し、次なる望みにすら邪な我儘を孕む瞳を逸らし奥歯を噛み締めた矢先、未だ指先に生々しく残る柔らかな感触が引かれた手の甲へ不意に落とされて。無期限に設けられた甘美な約束へ溢れる言葉も小胆な愚者に語れるわけもなく、無色の音が喉に詰まるも怖ず怖ずと重ねられた手を握り返しては小さく頷き。あの日交わした約束でさえ順延し続けた前科がある上、外の世界を生きる観客らならばその一歩を踏み出すのは容易だろうに、自らが課した枷を外せる時が幻滅される前に訪れるのかと漠然とした不安の渦が沸き上がる。…呪いに甘んじてきた愚かな我儘を願うのは僕なのに、彼に頼ってばかりは嫌だ。繋ぐ手に情けない震えが残るも荒れた息を整えつつ、確りと己の口から虚飾のない本心を絞り出すように、伏せられた彼に交われば外してしまう瞳を向けながらもたどたどしい誓いを立てて。)


(/た、大変ながらくお待たせして申し訳ありません…。な、何度頭を貴方様の前に垂らしているのか…本当に面目御座いません。当方も互いの想いが実までの過程ものんびりと楽しみたいと思っておりましたので、承諾して下さり大変嬉しく思います。背後は遅筆で愚息は些か奥手ではありますが、お付き合いいただければ幸いです…!
こちらこそいつも展開を広げて下さり、また、貴方様にそう言っていただけるとは光栄です。もしよろしければ、息子様の誕生日辺りまで飛ばすのは如何でしょう? 6月でも秋辺りでも息子様の誕生日を遅ればせながら祝いつつ、何かと口の滑りやすい絡み酒になりそうですが、是非是非息子様と一緒に飲ませてみたいなと。誕生日以外であればイベント絡みで10月のハロウィンの前後でも面白そうですね。)



324: Noah MacNeil [×]
2019-01-24 07:10:00



>Leone

…ありがとう。…うん、分かった、待ってるよ。そうしていても良いって君が言ってくれるなら、いつまででも、俺は――……え、と…ごッごめん! っも、もう、もうどくから…ッ! ごめんね、急にこんな、お、おおお押し倒したりとか、ちゅー…とか……~っ。

(傍にいられればそれだけで良いなんて、眠りに着く彼へ零したそれが己を偽る虚実に他ならぬことなど当に分かり切っていた。急に腕の檻へと閉じ込められ惑う彼を哀れに思わないでもないが、眼前にチラつかされた光へ意地汚く喰らいつく欲心がこのまま彼を逃すことを良しとはせず、灼熱に胸を焦がす衝動を喉へ通して音に変え、黒兎に向ける幼稚な鬱憤さえも懇願の口付けとして吐き出して。ひどく手前勝手な振る舞いに躊躇に震える白い指先が、それでも確かな力を持って己のそれを握り返す感触と、微かな首肯の気配を伏せる視界の端に捉えては、ほ、と息苦しいまでの胸の焦燥が和らぐのを感じ、無意識に張り詰め強めていた手指の力を緩める。正直な所、この期に及んでも己の強過ぎる自己批判精神は甚だ信じ難い彼の好意の数々をどうしてもそのまま鵜呑みには出来ず、弱味につけ込んだ上、病による思考の鈍りすらも利用して強引な誓約を交わさせたという罪の意識は拭えない。けれど、幾度も踏み潰してきた期待の芽を今度は手放さぬまま、仄かな微笑と共にそっと伏せていた瞼を持ち上げれば、星の瞬きのような光を宿した瞳がこちらを見詰め、呼吸も忘れるほど美しく懸命に煌めいていて。…そこでようやく、互いのとんでもない体勢と、やたらに近い彼との距離を冷静に俯瞰するまでに至り、底なき貪欲に塗り潰されていた諸々が顔を覗かせては、急激に込み上げる無性の気恥ずかしさに絡めていた指を急ぎ解き、謝罪のような何事かを口にしながらベッドの上を半ば転がるように退いて。しばしの間おどおどと目を泳がせ言葉に迷うような仕草を見せていたが、やがて強烈な羞恥に湯気を湧かせる頭を暗色のフードで覆い直すと、ベッド上の彼へ背を向け「……く、くすり、とってくる…」そんな辛うじて発した拙い言葉を一つ置き去りに、ふらふらと覚束ない足取りで部屋を出て行き。)


(/い、いえいえ本当にお気遣いなく…!愚息の言葉ではありませんが、一週間でも二週間でもお待ちしておりますので、お手隙の際にゆっくりご返信いただければ嬉しいです!
奥手な息子様も大変愛らしくて素晴らしいと思います…!こちらこそ、何かと技量不足な背後と問題の多い愚息ではありますが、何卒よろしくお願いいたします。なるほど、誕生日に絡めたお話というのも素敵ですね!それでは、ハロウィンも捨て難いですが、今回は適当に9月6日生まれとして、その少し後辺りから開始という事で如何でしょうか? 誕生日につきましては、自分から言い出す性格ではありませんので、息子様が当人に直接聞いたということでも、落とした生年月日入りの学生証を拾ったなどでも何でもご自由にお決めいただければと思います。)



325: Leone Celadon [×]
2019-01-30 22:10:23



>Noah

――ネーロ…僕、頑張ったよね? ……好き、大好き。…なのに、なんでッ…!

(仮に拒絶の意を示されたとて端から彼と同じ世界に立つ為に努め、受けた恩へと報いるどころか改めてその機会を乞う不格好な誓いへの身に余る承諾を得られれば、辛うじて持ち上げた瞳には燦然と夢見るような潤んだ光が宿り。一時でさえ長く感じた一連の誓約を経て絡めた手に伝わる熱の縛や向けられた微笑が、まだ欲張り続ける卑しさを晒してよいのだと実感させ、夢のような衝撃に浅く乱れた息が止まり忙しない心音が鳴り響き。緊張の糸が張り詰め縛られた心の臓が破裂する寸で、魔法が解け落ち着きを無くしたまま愚者から急ぎ退かれては魅惑の牢から解放され、口籠りながら恋情に突き動かされた数々の謝意に彼同様かそれ以上に朱を色濃くし。唯一無二の相手との戯れは言葉にも音にもならぬ激情の渦に呑まれ、施された身も心も焼き尽くす契りが脳裏に蘇れば面と見れず、シーツにぎゅっとしがみ付き火照る顔を伏せ戸惑いつつ端的な一言へ沈黙の音で応えて。ようやっと身を起こした頃には既に彼の姿もなく、先までの浮ついた熱が招いた嵐が過ぎ去った静けさに心を揺する寂寥感が沸き起こると、孤独を埋めるべく隅に佇む黒兎を抱き寄せ。何の躊躇いもなくそのまま頬へと口付けを落とそうとするも、暗色を帯びて覗かせ吐き捨てられた罪の眼に思い止まり、困ったように唇を噛み文句一つも言わぬ親友の頭をそっと撫でては嘆声を洩らし。黒兎相手であれば逸らさずに見据えることも愛を囁く言葉も臆することなく振る舞えるのに、向き合うべき人へと紡ぐ音色をいざ口にしようものなら、泡のように消え失せるか継ぎ接ぎだらけの戯言と化す。仮面の加護も無く犯した愚行らは病に唆された故に、鈍り偏った思考による貪欲な我儘を垂らしたに過ぎず、夢物語のような約束を叶える瞬間を見限られる前に遂げられるだろうか。暗雲に澱む理性が邪な熱に駆られては、手の甲に落とされた切実な印を舌先でなぞり、仄かに残る甘美の味わいながら愛おしい名を呟いて。)

……ノア。僕の…、……。ありがと、ノア。


(/寛大で温かいお言葉を心より感謝申し上げます。早々ではありましたがお言葉に甘えて、支障をきたさない範囲で筆を取らせていただきました。2月中旬頃まで何かと慌しいかと思われますが、ご容赦下されば幸いです。日に日にインフルエンザが猛威を振るっておりますので、どうかご自愛くださいね。そして、息子様の誕生日の日付、承知しました。愚息がその情報を知り得た経緯は後々検討させて頂きます…!※こちら返信不要です。
さて、現在楽しませていただいている展開では、貴方様が既に出された絡み文へと絡ませていただいたのが始まりでしたので、次回の絡み文は当方からという形でもよろしいでしょうか? 恐らくリビングから始まるかと思われますが、何かご希望等がありましたらお気軽にお申し付けください。)




326: Noah MacNeil [×]
2019-02-03 00:12:13



>Leone

ッぁ!? …~っい、いた…。……、

(ふらふらとした覚束ない思考と足取りの下、どうにか自室まで至ったはいいものの、現実感を消失した虚ろな瞳は、閉ざしたままの扉を捉えられずそのまま顔から激突して。ゴッという鈍い音を響かせては小さな悲鳴と反動の尻餅をつき、ぶつけた鼻っ面を抑えうっすらと目に涙を滲ませて。衝撃と痛みにクラつく頭は即座に浮遊する思考を現実へと引き戻したが、思わぬ強打による痛みの引きを待ち、落ち着いて立ち上がろうと手を付いた先のやけにヒヤリとしたフローリングの硬い感触に、相も変わらずの冷たい疑念までをも呼び起こされ。――こんなの、何かの間違いだ。それはかつての絵画の受賞や、他者からの信じられない賛辞と賞賛、そして先のリビングで腕の中に収まり零された愛しい“我儘”に対し、如何なる感情よりも先に胸へ湧き出でたものと全くの同一。甚だ不釣り合いの眩い言葉や事実から目を逸らし、むしろ頑として拒絶せんとする内なる嘲弄に身を委ねてしまいたい弱気の心が再びの警鐘を打ち鳴らし始めている。…けれど、そんな陰鬱な思考をかき消すのは、先刻の懸命な誓いの言葉。あの日の約束から今日に至るまで、彼から己へ示されてきた偽りのない好意の色々。気が付けば、床へ付いた手には力が篭もり、ぎゅうと丸めたそれを胸元に引き寄せていて。「…――レオーネ、…」彼と交わしたばかりの新たな約束を心中で味わうように反芻しつつ、微かに手の中に残る愛しい体温を感じようと、更にもう片方の手をも重ねては、しばしの間、ひどく大事そうに抱いており。)


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

…あ、あの。レオーネ、持ってきたよ。…ごめんね、粉薬しかなくて……少し苦いかもしれないけど、の、飲んでくれる、かな…。

(――コンコン。水を取りに退室した際とは異なり、今度こそそう間を置かずに彼の部屋に軽いノック音を響かせては、市販の風邪薬を手に室内へ戻り。この短時間で先程の熱が冷め切る訳もなく、未だ淡く朱に染めたままの顔を彼から逸らしつつ、少し歩を進めテーブルの上へ置いたままの水を手にして。そのままベッドへと向き直る前に、さっと一度空いた方の手で俯き気味のフードの端を引っ張り、赤い顔を更に深く深く覆い隠す。…何だか、彼の前に身を晒すのが妙に気恥ずかしく、胸はむずむずとやけに波立ち騒がしい。生来の強い劣等意識に阻まれ現実感こそあまり抱けていないものの、それでも他ならぬ彼に己の過ぎた想いを受け入れて貰えた喜びに沸き立ちそわそわと落ち着きなく、水入りのコップと粉薬を一つ確かに握り締めては、振り返りそっと双方を彼に差し出して。自室を探してはみたのだが、生憎と錠剤は見当たらなかった旨を申し訳なさげに告げると共に、今までの薬嫌い振りについ悪気なく幼子に対するような柔い口調を連れると、フードと長い前髪の隙間からそろり相手を伺って。)


(/多忙のご報告をありがとうございます。互いのペースでゆっくりお話を紡いで行ければと思いますので、本当に無理のない範囲でお付き合いいただければ…!ご多忙で大変かとは存じますが、貴方様もどうかお身体ご自愛くださいね。※こちら返信不要です。
先出しの件ですが、こちらはもちろん構いません。お手数を掛けますがよろしくお願いいたします。リビングという場所設定にも特に異論はございませんが、そうですね…希望という程でもない瑣末事ですが、少し前までどなたかと一緒に息子様がいたという形跡をどこかで示して頂けると、恐らく約束から数ヶ月を経て相当にやきもきしているだろう愚息へ更に油を注げて良いかな、という程度です。もちろん、展開的に不都合や萎え等あるようでしたら控えますので、お気兼ねなく仰ってくださいませ…!)



327: Noah MacNeil [×]
2019-02-14 20:26:28



>Leone

あっあの…! 今、良い…? ごっごごごめんね、忙しいのは分かってるんだけど……これだけ、あの…。

(何やら忙しそうな様子の彼の背後へ、暗殺者もかくやといった動作で音もなく忍び寄り。立案からほんの数刻程度という計画性のなさも相まって、いざ彼を目前とすると忽ちバクバクと暴れ始める胸の鼓動に、余裕のない浅い呼吸を幾度と繰り返した末、ようやく己の喉より発されたそれは隠し切れぬ緊張と羞恥に彩られており。いざ拙い声音で相手の注意を唐突に引いてみせれば、未だ躊躇が色濃くも眼前に青い包装の施された小箱を恐る恐る差し出して。)

今日、バレンタインだから…君にどうしても渡したかったんだ。…あっ、べっ、別に全然変なものじゃないよ! ほんとに普通の市販のチョコレートで、ッまま間違っても俺の変なセンスや悪趣味なあれこれとかじゃないから、安心して…! ……だ、だから…――もし、嫌じゃないなら、これ…もらって、くれる?


(/お忙しい時にこのような連投を大変申し訳ございません…!時間軸諸々を総スルーしたただの軽い戯れですので、こちらへの返信の有無やタイミング等は本当にご自由にして頂ければと思います…!

イベントへの便乗ついでに遅ればせながら付言致しますと、>326ではあと1~2往復で〆にしようかとつい続けられるよう描写してしまっておりますが、別段ここで蹴って場面転換としていただいても全く構いませんので、そちらも背後様のご随意にどうぞ! 
それでは、この度は突然の連投を失礼致しました。つい興が乗り軽いイベントロルを回してしまいましたが、催促の意図等は全くありませんので、本当にどうかお気遣いなく…! 最近また冷え込んで参りましたので、体調を崩しませんよう暖かくしてお過ごしくださいね。※こちら返信ご自由に)




328: Leone Celadon [×]
2019-02-15 19:15:50


>Noah

えっ……これを僕に? ……、ありがとう。キミから貰うものを嫌うわけがないじゃないか。ありがたく頂くよ。ーーでも、先を越されてしまったね。

(度重なる多忙の山に齷齪と都合の良い振る舞いを見繕うも、日に日に増す疲労の色は仮面の下に張り付いては溜息を漏らし。散漫した注意の中背後に回る気配にも気付けず、不意の呼び止めにピクリと肩が飛び跳ね、振り向いた先に彩られた彼の姿に口元が緩み。その小さな包みが指し示す祝いの一声を母国の言葉で飾るも、自室に寝かせたままの品物を持ち合わせのない懐を悔いては、贈り物を優しく包み込むように手を取りながら笑みを向けて。)

Felice San Valentino! …この埋め合わせは必ずするから。次は、ちゃんと祝わせて。


(/ひぇー! 申し訳なさと癒しを求めて覗いてみたら、なんと素敵なサプライズが…!
ありがとうございます。ご馳走様です。軽くではありますが、折角なのでお返しをば。
今週末を無事乗り越えれば、慌ただしい日々から徐々に解放される予定ですので、既に十二分にお待たせしておりますが、もう少々お時間頂ければ幸いです。展開に関してもご配慮いただきありがとうございます。構図はできているのですが、何分文才にも恵まれず…。いつもいつもご迷惑をお掛けしておりますが、お付き合いいただければ嬉しく思います。それでは落ち着き次第、筆を進めますので、どうかお体に気を付けてお過ごしください。※こちら返信不要です。)


329: Noah MacNeil [×]
2019-02-17 21:35:35



>Leone

先、を…? …っ! …う、うん! 楽しみに、してる。……――良かった、君に喜んでもらえて。

(聞き慣れぬ異国の言葉に一瞬見開いた瞳が、少し遅れてその意図を解するや、ほっと安堵に強ばっていた頬を緩め嬉しげに細まり。彼も己と同じ気持ちであると、ささやかな贈り物ごと快く包まれた暖かな感触にじわじわと身体の熱が上がってゆく。けれど、いつまでもこうして多忙な彼の時間を悪戯に奪う訳にはいくまい、なけなしの理性にてれてれと頬を染めてはにかみながらも、名残り惜しげに小箱を残してやんわりと己の手を引き戻し。代わりにほんの少し高い彼の頭を労わるように数度撫でると、少々後ろ髪を引かれつつその場を立ち去って。)

そ、それじゃ、えっと、これ以上邪魔しても悪いから、俺はこれで……、――あんまり無理しないでね、レオーネ。もし疲れちゃったら、いつでも俺のところにおいで。


(/よ、よもやこんなにも早く素敵なお返しをいただけようとは…! こちらこそ大変ご馳走様でした!笑。事前にご連絡を頂いていたにも関わらず、堪え性のない背後で申し訳ありません。快く受け入れて頂きまして心より感謝致します。更にお返事を返してしまいましたが、此方は蹴って頂いて本当に構いませんので、どうかご無理はなさらずに。
ご予定に関しても承知いたしました。今度こそ大人しくお待ちしておりますので、無理のない範囲でお相手いただければ幸いです。お忙しい中、ご丁寧な返答を誠にありがとうございました…!※こちら返信不要です)



330: Leone Celadon [×]
2019-02-19 12:57:10


>Noah

……、わかった、飲むよ。……ッ、~~~!――……頑張った人には何か言うことがあるんじゃない?

(人恋しさが届いたのか先程とは打って変わって早々の帰来を告げるノックの音に、卑しい熱に浮かされながら上書きした印を身の後ろに隠し、開かれた扉の先に待ち焦がれた姿が映れば黒兎を枕元まで遠ざけて。可愛らしく染まる頬の色合いに目を奪われその唇が動く度、病魔に紛れて高鳴る邪な欲に手の甲に落とした過ちが妙に擽ったく、魅入られる衝動を壊れかけの理性で紡ぎ直し。けれど、彼の顔を覆うフードが深く被り直されるや粉薬の包みに顔を顰め、浮足立った夢幻から引き戻される現実に臍を曲げ、差し出された物を素直に喜べずお飾りな笑みを浮かべて。暫しの沈黙の末、謝意を示しながら伺う様に押し負け渋々と薬を受け取ると、意を決して包みの中身を口にするも薬特有の苦みに小さく唸りを上げ、堪らず急ぎコップを乱雑に奪い後先考えずに一気に水を飲み干し。案の定勢い良く流れる濁流に咽せ返っては、良薬は苦しと掻き消えずに荒く残る粉の味に舌を出し、空になったコップを渡しつつ拗ねた幼子のようにやきもきと涙ぐんだ瞳を向けて。)


(/大変長らくお待たせいたしました! ようやっと大きな山から解放され満を持して紡がせていただきましたが、この数週間のうちにただでさえ稚拙な文が更に乏しくなったようでお恥ずかしい限りです。…こ、これはリハビリが必要かもしれない。笑。イベントの方にも手が回ればよかったのですが、本編を差し置いて楽しませていただくのは忍びなく、かといってこれ以上お待たせするのも心苦しく思い…このお詫びはぜひまた次の機会に。
さてさて、愚息がもの言いたげに息子様に何か言ってますが、機会を見計らって大人しく寝かせた後、次の展開へと向かいたいと思いますので適当にあしらって頂ければ幸いです。何かありましたら、お気軽にお申し付けくださいませ…!※こちら返信ご自由に。)



331: Noah MacNeil [×]
2019-02-21 21:11:44



>Leone

レ、レオーネ、大丈夫…!? …、…――ぇ、あっ。そ、そそそうだね…! 

(どうも聞き及んでいた通り、薬は相当の不得手であるらしい。服薬に苦闘する彼の様子に傍で何が出来るという訳でもあるまいに、おろおろとやたら心配げにその様を見守っていたが、気管に入り込んだ水に咳き込み始めた頃にはいよいよ慌てふためきその背を急ぎ擦りに回って。しかし、憂慮と共に彼の表情を伺えば、可愛らしくひねくれ潤む瞳にドキリと幾度目かの胸が鳴り。…いっそ褒美という大義名分のもと唇を重ね合わせては、彼の舌から苦味の残滓を奪い去りつつそのまま押し倒――などという場面まで瞬時に夢想したところで、慌てて赤味を増す頭を振り軽々に沸き出す邪念を四方へと散らし。どうにも長年の描画にて培われた想像力も災いし、先刻移された熱が露骨な悪化の兆しを見せ始めてしまっている。ある種いつも通りとはいえ、明らかに不自然な間と挙動の後に戻された空のコップをようやく受け取ると、ろくな思案もないまま反射的な頷きを返報し。素直に彼の奮闘を讃えるべく空いた方の手で頭部を撫で柔い微笑を浮かべるも、後ろめたい視線はすぐに彼より逸らされ、ごにょごにょと不明瞭な声量で入眠への誘導を謀り。)

…うん、いい子いい子。苦いのによく頑張ったね。うん……うん、――…いっ、いい子だから、そろそろ目を瞑って休んだ方が良いんじゃないかな…。その、このままじゃ……ま、待ってあげられなく、……。


(/いえいえ、お返事いただきありがとうございます! 稚拙などととんでもないです、いつも通り至極可愛らしい息子様の描写に悶えさせていただきましたとも…!意地悪して粉薬を持って来た甲斐がありました…。笑。イベントロルに関してもほぼ〆のつもりで返させていただいた次第ですので、本当にお気になさらず。素敵なバレンタインを誠にありがとうございました…!
展開に関しても承知致しました。それでは愚息も愚息で例の如く可笑しな素振りを見せてしまっておりますが、そちらの方向へ回させていただきますね。※こちら返信ご自由に)



332: Leone Celadon [×]
2019-02-24 04:15:03


>Noah

ん……。――…え、何? でも、そうだね…スープ、飲んだからかな。なんか…眠くなって、きた……。

(貪欲な熱に拍車を掛けるとも知らず傍らまで駆け寄りその背を擦られては、邪な傾倒ばかりを形成する責任を病状に転嫁させ、感情の裏返しに受けた施しへの礼の一言も告げず。舌頭を侵食する苦味を逃がしながら不満の一つを向けるも、独特の間を持たせつつ普段と変わらぬ所作を示すのみで、魔性の手が織り成す褒美だけでは損ねた機嫌を戻せず外方を向き。…あんなことがあったのに。先のリビングの一件、新たに交わした約束と、浮かされた熱に己だけが躍り期待しているようなもどかしさが拭えず焦燥の矛に胸が締め付けられる。意地悪く構えるも大人しく撫で受けていくうちに綻びを見せ始め、忽ち移る関心は視線を交えようとしない彼の行方へと変わり、煙のように姿を見せない誘いの訳にきょとんと首を傾げ。目の前の謎解きに遊び足りぬ好奇心が揺さ振られる一方、腹の底からぽかぽかと身体の芯まで伝う温もりも相俟ってか、湧き上がる睡魔に抗えぬまま襲い掛かる悪魔の囁きに欠伸を吐き。微かに残る風味すらも覆い隠すまで押し寄せる波に目を擦っては、置き土産に愛の言葉を残しつつ飢えを埋める我儘を強請るも次第に船を漕ぎ始めて。)

…ノア、好きだよ。――……だから、寝るまででいいから…そばに、いて、……。


(/楽しんでいただけたようで何よりです…! 一先ず、煤けてしまった言葉の引き出しを取り戻すべく、本を片手に精進していきたいと思います。一冊読んだだけで当方の無能さがひしひしと伝わってきては…読書を楽しみつつも複雑な気持ちです。笑。
さて、息子様を前に眠気に負けた愚息は恐らく起きないので適当に〆ていただければ、次辺りに晩酌の展開へと移ろうかと思います。それでは、何かとご迷惑をお掛けするかもしれませんが、次回の展開でも宜しくお願いします!※こちら返信ご自由に)



333: Noah MacNeil [×]
2019-02-24 19:08:13



>Leone

…っ! ……そばに…いるよ。君が赦してくれる限り、――ずっと。

(やはり唐突な己の誘導に疑問を抱かれたようだが、眠気を孕み示された同意へ食い気味にこくこくと無言ながらも真剣極まる頷きを返し。けれど、眠たげに欠伸を漏らす彼の気が変わらぬ内にと、丁寧に彼の身を寝台へ横たえさせてはいそいそ上布団を掛け直す途中で、不意に落とされた甘言に思わず手が止まる。動揺し赤く染まる視線を彼へと向け直せば、はく、と声を失った唇が無為に動き。…この子は本当に、もう…もうっ。こちらが必死に自制心を働かせ彼の安寧を保とうとしているというのに、相も変わらず無自覚に邪念を煽り助長させ続ける想い人に内心頭を抱える他なく。盛大に乱れる鼓動を辛うじて総動員させた理性で抑え込むと、取り戻した音にて紡ぎ出されたそれは思っていた以上に重く切に入り。こんな己の事が好きだなどと、やはりどうしても確たる実感を抱けない。弱味に付け込まれたから。病熱に侵されて思考に狂いが。拭い切れぬ疑念や不安感が、無尽蔵に苛烈な自己卑下精神のもと泉の如く湧き出してくる。それでも、堪えきれない程の愛おしさを声音に乗せて、溢れんばかりの慈しみを指先まで巡らせて。彼の頭を再びゆっくりと愛でながら、今はただ、その眠りが健やかなものとなることを祈り。)

…おやすみなさい。ゆっくり休んでね、俺の愛しい人。


(/こ、これ以上貴方様に文章力を磨かれてしまうと、いよいよもってお相手頂く恐れ多さに当方の身が更に震え出しますので、お手元の本は閉じませんか…!笑。※お蹴り下さい
…これは息子様が完治に至るまで、自分の寝食を放り出し片時も離れない可能性が…や、やめてさしあげろ…。何はともあれ、例の如くな乱文ですがこれにて〆とさせて頂きました。この度は本当に素敵な展開を誠にありがとうございました…! またお手数をお掛けしてしまい申し訳ありませんが、初回ロルの方を宜しくお願いいたします。展開を丸投げにならぬよう頑張る所存ではありますが、もし何かご希望や方向性等ありましたら尽力いたしますので、どうかお気軽に…。※こちら返信ご自由に。)



334: Leone Celadon [×]
2019-02-26 01:39:07


>all

こんな時間に起きてるなんて…悪い子だね。それとも、起こしちゃった?――まあ、どっちでもいいや。ねえ、ちょっと付き合ってよ。

(例年頭を悩ます本格的な夏季が過ぎ、熟れる果実に彩る紅葉と四季折々の顔を見せ、集う芸術家の心を掴む9月も一週間ばかりが経過し。番犬も寝入る日付の変わった真夜中、空調を利かせた快適なリビングでソファを独占する仮面の男が、腹まで注がれたワイングラスを回し至福の時を楽しんでいて。テーブルの上にはまだ温かみのある食べかけの料理を乗せた二組の銀食器、床には片手では数えきれない空のボトルが無造作に転がり、適当に流し見るテレビの内容も碌に頭に入ってこないまでには酒気も帯び始め。締まりのない笑みを仄かな朱に染め、飲み分けるために並べた複数のグラスもお飾りと化し、赤も白も見境なく同じ器に注がれる始末。栓を抜いた折々の香りが漂う晩酌を一人過ごしている最中、開かれた扉の気配を感じ取り首を向けながら陽気に戯言を吐いては、飲み干したグラスを置き現れた来訪者を手招いて。)


(/ノア様との展開が一区切りしたため、時期を9月と改めた新しい絡み文失礼します。久しく初回の絡み文を回していなかったためか、少々不備があるかと思いますがお好きなように絡んでいただければと思います。何かご希望等ありましたらお気軽にお申し付け頂ければ幸いです。※こちら返信ご自由に。)




335: Noah MacNeil [×]
2019-02-27 07:30:08



>Leone

――レオーネ? 随分遅くまで起きてるんだね…?

(ひどく夢見の悪い夜だった。己にとってはそう珍しくもない、むしろ馴染みある気鬱さだったが、それでも今夜は絵筆へと手を伸ばすより先、カラカラと渇きを訴える喉を静めようと気怠げに寝具から足を下ろし。階段を使いゆっくりと一階に降りると、普段ならば何処かから夜鳥の鳴き声でも響くような静けさを軽快に打ち消す、テレビらしき音が鼓膜を震わせて。…誰か起きているのか。微かに沸いた驚きと好奇心から発信源と思わしきリビングの扉に手を掛けてみれば、鼻腔を擽るアルコール独特の甘い薫りと、ソファーでワインを片手に寛ぐ彼の姿に思わず寝惚け眼を瞬くこと数回。数の合わぬテーブルの銀食器の存在には未だ気付かずに、少々戸惑いを覚えつつも魅惑の誘いに微笑みと足を向けて。しかし、そこらへ雑多に転がる幾本ものワイン瓶に一瞬視線を流しては、その淡く色付いた頬へ軽く手を添え、心配そうに仮面越しの顔を覗き込み。)

悪い子は君もでしょう。――…だ、大丈夫? かなり飲んでるみたいだけど…。



336: Leone Celadon [×]
2019-03-01 12:33:35


>Noah

悪い子だからまだ飲み足りないんだ。もう飲めるようになったんだから、ノアも一緒に飲もうよ。…あれ? 僕はちゃんと祝ったっけ…?――……まあ、何回祝ってもいいよね。ノア、誕生日おめでとう。

(招く誘いに了承の笑みを向け室内へと足を踏み入れられては、寂然とした晩酌を破る主が彼となれば、些細な戯れごとに過ぎない遊びへの返しにも自然と頬が綻び。触れる人肌の温もりは柔らかくも火照り帯びた熱を包むような冷たさが心地良く、相好を崩したまま伸びた手に指を絡めるように重ねつつ酒を勧めるも、先日迎えた彼の誕生日を共に祝ったか定かではない朧げな記憶に小首を傾げて。所用に追われては曖昧に抜け落ちた不規則な日々の中、姿こそは幾度か鮮明に残っているものの交わす友誼は靄が掛かり、短く鼻を鳴らしながら呼び起こすようにまじまじと瞳を見詰め。しかし目の回る数日に一区切りを付けた祝杯に感ける思考は、微醺に浸った回路への詮索を早々に切り上げ、積み重ねた分だけ膨れ上がる特別な祝福を送り。祝いの音もそこそこに弾む口の寂しさを埋める品々を促すと、湯水の如く湧き上がる好奇な矢を立て、膨らむ期待に輝かせた眼差しを向けては口早に嗜好を探り始め。)

で、何飲む? それとも食べる? 今日色々貰ったから何でもあるよ。――ねえ、ノアはお酒は強いの? 弱いの? どんなのが好き? 味に香りや飲み方は?



337: Noah MacNeil [×]
2019-03-02 23:40:03



>Leone

……った、誕生日…? …あっ、そっか。そういえば、この前が……――うん、ありがとう、レオーネ。

(形の良い唇から紡ぎ出されたその一単語がすぐに己の記憶と結び付くことはなく、あっ、という間抜けな短音が喉から発されたのは、絡まる指先と此方を一心に見据える仮面越しの瞳にぽっと頬を仄かに染め、視線をうろつかせた末の事で。ここ数日は課題制作の為にほとんど大学に籠り切りだった上、そもそもの興味関心の度合いが余りに低く頭から抜け落ちていたのだが、…覚えていてくれたんだ。当初こそ彼からの過ぎた好意を何処か他人事のように感じていたものの、さすが数ヶ月を経ればじわじわと甘い毒のように己の心身へ緩慢に浸透してゆき。まぁだからこそ、それらに付随し不意に高まる無性の不安感や焦燥が、今宵の夢に現れたという側面もあるのだろうが。先の問答にてどうやら酷く酩酊している訳ではないようだと判じれば、矢継ぎ早の質問の嵐に多少惑いつつも、杞憂を引っ込め快く誘いに応じる事にして。柔い頬を解放し彼のすぐ隣へ腰を下ろすと、一先ずは眼前の赤い液体に満ちるそれをぎこちなく両の手に抱え。…こくり、恐る恐るグラスを傾けるや、まろやかな果実の香りと渋みの少ない甘い味わいがするりと喉を通り、忽ち腹の底へ灯り沸き上がる不思議な熱の感触に瞳を丸くして。)

えっ、えっ? ええっと…お、俺、お酒はまだ飲んだことがなくて。…そんなに、美味しいの?――うわ、わ、…本当だ。飲みやすいし、美味しいね、これ…! これも、仕事先の人から貰ったの?



338: 参加希望者 [×]
2019-03-02 23:55:15

(/突然の背後から失礼致します。唐突ですが、此方の素敵な世界観と溢れ出る語彙力の高いやりとりを僭越ながら見させて頂いた所、もし空いてる枠がありましたら参加させて貰えませんでしょうか?いきなりの申し出ですのでもし不都合等がありましたらすぐさま身を引きますので、ご検討の程宜しくお願い致します!)

339: Noah MacNeil [×]
2019-03-03 08:15:08



>338

(/大変光栄なお言葉をありがとうございます…! 参加希望とのことですが、あいにく現在はトピ主様不在の為、新規参加者様のご登録を停止しておりまして…。詳しくはこちら>246をご覧下さいますようお願いいたします。)

 

340: 参加希望者 [×]
2019-03-03 10:02:11


>339 Noah MacNeil様



(/ご返答ありがとうございます!確認不足の上ご指摘まで…本当に申し訳ございません。確認致しましたところ、無期限の停止とのことを確認致しましたので残念な気持ちもありますが、主様がお戻りになることを願って次の機会がある事を願います。いきなりの申し出に対応して頂き感謝致します。)

341: Leone Celadon [×]
2019-03-04 17:52:56


>338>340

(/この度は参加希望の申し出、ありがとうございます。もう既にご回答いただいている通りで、ご希望にお応えできず大変申し訳ありません。またの機会がありましたらその時は宜しくお願い致します。)


>Noah

あ、ノアもそう思う? 僕もそれお気に入りなんだ。じゃあ、次は白も飲んで。――えっと…確かこの辺に置いたはず。

(観客席から映る景色は、酔狂な野心が注がれているからか何時にも増して愛らしく染める色香へ、表立った言動は慎むものの心底に数多の音が飛び交うまで心が躍り。ましてや本人ですら忘れて欠けていた祝辞への一番乗りともなれば、自ずと彼にだけ積もる卑しさは天井を知らずに片時も仄かに熟れる果実を離そうとせず。邪な欲を助長させる一端を担う絡めたものから遠ざかる手は名残惜しくもあれど、直ぐにでも触れられる隣に彼を感じれば口角も上がり。未だ口にしたことのない初の体験を成す瞬間に立ち会える喜びのみならず、他ならぬ彼と共通の感覚を抱いた嬉しさとが綯い交ぜられては、歓喜のあまり加減も無しに彼の肩へ手を置きながらそそくさと異なる色の瓶を探し。それらを流し見つつ乱雑に転がせた空瓶の出所への問い掛けを笑い飛ばすと、招き入れた人物に対する振る舞いへの端的な経緯を並べ。雑多にも相応の品々が並ぶ食卓が来客との一時を物語り、酒席の余韻が抜けず適当に手にした一本に口付けを残せば、過ぎ去りし甘美を想い出来上がった頬を赤らめて。――テーブルの上に鎮座するグラスの中には、拭き取られてはいるものの微かに紅の跡が残るものが紛れ込んでおり。)

いや? 仕事先の人ならわざわざ家に上げて食事何てしないよ。飲む気はなかったけど、“美味しいワインが手に入ったから”って頂いたんだ。そしたら、ご覧の通り。――他も美味しかったし、今度ちゃんとお礼しに行かないと。


(/迅速丁寧なご対応ありがとうございました…! 恐らく口下手な当方が対応していたら、右往左往としていたかと思いますので大変助かりました。まさか新規参加希望の方が現れるとは…完全に油断しておりました。定期的にトピック運営については載せた方がよさそうですね。※こちら返信不要です。)


―――――――――――――――――――――――――

◆ トピック運営についてのお知らせ >246




342: Noah MacNeil [×]
2019-03-06 22:09:42



>Leone

レオーネも、これが好きなの? ふふ、そっか、同じなんだ。レオーネと、同じ。…ふふ、ふふふふふ。お酒って、何だかふわふわして面白いねぇ。

(耳障りの良い彼の声音を聞いている間も依然こくこくと滑らかな赤を喉に流し込んでは、酒ばかりが要因という訳でもない身が浮くような陽気な感覚にへにゃへにゃと緩く笑みを零し。はたして余程アルコール度数の高い品であったのか、それとも単に己が酒に弱い性質であるが故なのか。どちらであるかなどこの甘ったるい愉悦の前では取るに足らぬ事と、楽しげに肩へ置かれた手にますます喜色を強め、僅かに空いた互いの隙間すらも惜しいとばかり軽く身じろいだその時。心地良く紡がれていた話の矛先が先客の存在にまで及ぶや否や、ふっと緩やかな口角を一瞬で下げると共に、想い人と物珍しい洋酒にばかり向かっていた視線をようやく卓上へと滑らせて。そこに残る数々の痕跡の意図をよもや理解し得ない筈もなく、忽ち先刻の思い出したくもない悪夢が、あの約束より続く鬱屈とした感情の蓄積がアルコールを乗せ脳裏を駆け巡ったが最後。――彼の白い腕を力強く掴み取り、肩を押しソファーへときつく縫い付ける。手荒な所業に彼の手にしていたワインボトルがごろごろと床を転がる音が鼓膜を打ったが、そんなものになど構うものか。抱くべき思慮の類いはとうに腹底にて揺れる真赤に呑み込まれ、空いた手で邪魔な仮面までをも身勝手に取り去っては、必死に蓋を閉ざし続けた我欲を醜く溢れ返らせて。)

今日の君は、本当に悪い子なんだね。…いや、いつもかな。ほんとにレオーネはいつもいつもいつもいつも、誰も彼もとそうやってすぐに仲良くして――…少しくらいお仕置きしないと、駄目なのかなぁ。



343: Leone Celadon [×]
2019-03-08 19:19:38


>Noah

ッ!?――…っな、何…? どう、したの?

(無味であれど未だ脳裏に留まり残る味に浮かれた唇を触れさせ、嗜好の数々を譲り受けた彼の者への返礼を思案していれば、鏡のように透き通る空瓶を介して端に映る彼の横顔を盗み見る。相性こそは合いはしたものの流石に初の体験において、気軽に勧められる度数とは呼べる品物ではない赤を口に含んだ結果早々に虜にされ浮足立つ様子に、一旦の冷や水を挟むべきかと席を立とうとした矢先に突如腕を掴まれて。その弾みで床を転がる乾いた音が流れるも拾う隙も無く肩を押され、抗えぬままソファーへと沈まされては処理の追い付かない展開に目を丸くし。何の前振りもなく仮面へと伸びる手に反射的に瞳を硬く閉ざし、己を守る呪いが遠ざかるのを感じれば恐る恐る開かれた世界を覗くと、外界の光に照らされ映る彼の形相は鮮明な朱に染まったもので。矛先が己に向いていることくらいは察しが付くも、それは慣れぬ酔いが影響してか、それとも招いた者との戯れに怒っている為か、若しくは配慮の足らぬ振る舞いを嘆き悲しみに暮れてか――いずれにしても容易く赦す気もないのだろう。自ら発した言とを結び付け転じた言動の突端となった要因に目星を付けると、悪戯の魔が差し不敵な笑みを零せば酒の席に煽られ緩んだ本性を引き釣り出すべく、更なる情報を垂らしては油を注ぎ込むように私憤を煽り焚きつけて。)

……あっ、もしかして妬いてる? ねぇ、お仕置きって何?――ならもっと面白い話をしないとね。実はそこの料理、手作りなんだよ。結構上手くできたんだ…一緒に作った甲斐があったくらいに。




344: Noah MacNeil [×]
2019-03-10 20:44:07



>Leone

…ッ! …レオーネ、は……俺のこと、本当はどう思ってるの? あの約束のことだって、俺はずっと…ッ。

(ソファーへ組み敷かれ身動きを封じられてもなお、口許に優美な弧を成す余裕の色と、更なる仲睦まじい友誼の提示によもや焦燥を掻き立てられぬ訳もなく。彼を見下ろすも酒気を帯び、何処か焦点の定まらない瞳の奥で忽ち燃え滾る我欲の炎にギリと歯噛みし、痕が残るまでに強くソファーへ縫い止めた手首を一層に握り締め。…どうせ何も出来る筈が無いと、見透かされているのだろうか。理性を失い正常な判断に欠けた脳内で、彼への何よりの慈愛と腹底にて燻り続けた汚泥のような醜い欲心が激しくせめぎ合う。やがて、愛しくも狂おしい紫紺と絡む瞳を不安定に揺らした後、とうとう堪りかねたように激昴し視線をずらしては、その先の首筋へと鈍い牙を突き立てて。あの雨の日程容赦のないそれではないものの、一つ、二つとその白く柔い清純の肌へ、ともすれば声にもならぬ悲鳴が如く苛烈に己を刻み付けてゆく。けれど、痛い程に心臓を熱く焦がすアルコール混じりの激情にやがて喉が詰まり、今にも泣きそうに震える嗚咽のような音をその奥から僅かに零し。先刻仮面を奪った手で彼の胸に深い皺を作れば、痛々しい幼稚な印の残る首元へそのまま項垂れるように弱々しく顔を埋めて。)

…レオーネは、…レオーネは“俺の”なんだよ…ッ! あんな約束、君はもう守るつもりなんてないのかもしれないけど……でも、でもっ、君は俺とだけお話して、俺だけをその瞳に映して、俺とだけ仲良くしてよ…! そうじゃ、なきゃ…。――嫌だよ、レオーネ。俺…俺…、いやだ……。



345: Leone Celadon [×]
2019-03-12 12:48:34


>Noah

ッ、ん……、…。――…悪い子。あの時もそうやって僕の気を引こうとしてた。

(止め時を見失えば外した道からの後戻りは至極困難であるのは明白だというのに、浮かたままの質の悪い悪戯の罠に掛かった獲物を前にした今、潔く身を引くなんて甘い考えは泡となって消え失せてしまう。例え逆鱗に触れたとしてもその奥深く眠る宝玉への探求心には抗えず、上を取っても尚意地汚い揺さぶりに翻弄され二の足を踏んでは、無くした行き場が縛に現れるもつい目を細め。…まだ、覚えててくれた。未だ見放さず待ち続けられた約束は、時が止まったかのように成果の挙げられぬ現状に胸が締め付けられるも、交わした誓いへの真意の追及に陶然と心が躍り。確りと視線を絡ませるだけの振る舞いが腹に据えかねたのか、泳ぐ焦燥を逆撫でる問いへの沈黙に文字通り喰らい付かれ、消えた烙印を重ね掛ける施しに強張りを見せては鼻にかかった呻き声を洩らし。零れそうな息に堪えながらも続く戒めに麻酔も意味をなさず身を捩り、懸命なまでに紡がれる愛らしい懇願の音を落とされれば痺れるような陶酔を味わい。己を欲し首筋に残した刻印だけでは足らないと言わんばかりに高鳴る鼓動の上をも掴まれては、身を委ね垂れた頭へと宥めるでもなく自由の効く手の平を回し、縋る彼へと見え透いた欲を唆る戯れを持ち掛けて。)

僕がどう思ってるか…知りたい? 今言ってもいいけど、ただで教えるのはつまらない。だからノア、ゲームをしようか。僕に勝てたら、何でも教えてあげる。その代わり、負けたら覚悟して。――もっと可愛いキミを聞かせてもらうから。……降りるなら今のうちだよ。



346: Leone Celadon [×]
2019-03-14 01:38:30


>Noah (event ver.)

Ciao! ノア、知ってる? 今日は東アジアの一部の諸国では、ホワイトデーって言うらしいよ。バレンタインのお返しをする、とても大事な日なんだって。

(変わり映えの無い日常から日付が変わるや、仕事先にて客人の話を耳にしてから心待ちにしていただけあって、そそくさと彼の下へ馳せ参じ。些か馴染みのない習慣であれど月を改め大切な人からの贈り物へ想いを返す日と聞けば、前回先を越された仕返しにと膨らむ想いを躍らせ、秘かに手配した贈り物は紫の包装を施した小箱と5本の薔薇の花束で。口許は弧を描き優美に振る舞うも仮面の奥で輝かせる瞳が弾む声色に現れ、両手に抱え甘い香りを漂わせる品々を目の前の彼へと差し出して。)

だから、ずっとキミに贈りたかったんだ。本当はもう少し凝りたかったんだけど…久々だと難しいね。あ、見た目はちゃんとチョコとバターのクッキーだし、味も保証するから安心して。…口に合うと良いのだけど。――…って、急にごめんね。もし良かったらで構わないんだけど……受け取ってくれるかな?

(/いつもいつも背後共々愚息がお世話になっております。お忙しいところ連投失礼致します。バレンタインのお返しにと出来心故の戯れですので、こちらへの返信等の有無はご自由にしていただければ…! ホワイトデーの風習は他国では馴染みがないんですね…今回初めて知りました。笑。決して催促の意図等は全くありませんので、ご安心頂ければと思います。
さて、イベントへの便乗ついでに>345に一言触れさせていただくと、今回の展開の軸“ゲーム”を持ち掛けさせていただきました。敢えて詳細を伏せたままのゲームに乗るも反るも自由ですので、お気軽に回して頂ければ幸いです。それでは、この時期は年度末や気温差の大きい季節柄ですので、どうかご自愛くださいませ。※こちら返信ご自由に。)



347: Noah MacNeil [×]
2019-03-14 22:07:46



>Leone

……、…なんで、怒らないの、嫌がらないの、…拒まないの。こんな…情けなくて、弱くて、本当にどうしようもない俺を、どうして君はいつもそうやって受け入れてくれるの…? …――ゲー、ム…? 

(二度、三度と柔い皮膚を襲う歯牙に身悶えし、堪えきれず零れる何処か艶やかな声音に耳から熱が回り、ゾクゾクと背筋がそそけ立つ。腹底にある仄暗いものが少しだけ満たされるような感覚の痕を視線だけで薄らとなぞっていれば、不意に頭部へ添えられた手の平の感触に良心の呵責を呼び覚まされ、びく、と怯えたように身を竦めるも、身構えた言咎めに未だ恐れた色はなく。あの雨の日同様、直接危害を加えられても尚まともな抵抗はおろか拒絶の意思すら見せないのは、情を引きずっての慈悲かあるいは諦念か、…それとも、と捨てきれぬ期待にかねてよりの疑問を理解に難しいと半ば惚けたように重ねた後、続く提案にきょとりと顔を上げ。熱を孕み酒気に蕩けた頭にてあやふやな輪郭を成す不確かな復唱を口にし、数拍遅れて彼の言を呑み込むや一も二もなく飛び付いて。勝利の報酬にそれなりの危惧や懸念こそあれど、敗北を喫しての代償など右から左、臆することなく欲望を曝け出してはずいと互いの吐息を感じるまでに顔を近付け、己を惹き付け止まない深く色濃い紫色の双眸を捕らえるように視線を交わして。)

…ッやる! やるよ、だから……もしも勝てたら、ちゃんと…本当のことを教えて。――君の気持ち、どうしても知りたいから。


>Leone (event ver.)

レオーネ…! チャ…チャオ、どうしたの? 何だかすごく楽しそうだね。――ホワイトデー? 

(よもや己の耳が聞き逃す訳もない、何より愛しいその声音を拾えば忽ちぱっと表情を華やかせ、嬉々としてそちらへと向き直り。何やらいつにも増して陽気な調子の挨拶をつられて鸚鵡返しし、不思議そうに小首を傾げるや、続け様に差し出された代物に驚きしばし唖然と丁寧な包装の施された品々を見詰めて。一般的には恋人同士限定である筈のイベントを快く受けてくれただけで天にも昇る心地であったというのに、それ以上を容易く示されては込み上がる喜びを抑えきれず。ついのぼせ上がる口を軽々に滑らせつつも、贈られた品々を丁重に受け取り至極大事そうに胸へと抱いては、あの日、どうしても己如きがと引け目を覚え手を伸ばせなかったものの、花屋にて知識を賜ったその赤き薔薇の意味をはにかみながら唱えて。)

もっ…もちろん! 受け取らない訳がないよ…! …えっ、これ、手作り…してくれたの? ……君って、本当に俺の、こと……あっ、いや、ええと…! …俺も、君と出会えた事、いつも神様に感謝してるよ。――すごく素敵なプレゼントをありがとう、レオーネ。


(/お、お待たせしました…! 実はもしやと思い数日前よりソワソワして待機してしまっておりまして…、期待を超える素敵なホワイトデーを誠にありがとうございます。此方はこれにて〆としても良いようロルを返させていただきましたので、返信の方は本当にご随意にして頂けましたら。
ひええ、まさかのゲームとは、さすがはイタリアの伊達男…乗る以外の選択肢などありませんとも…! 此方の要望を取り入れて頂けただけでなく、いつもいつも発想力が貧困を極めている当方に代わり魅力的なお話を考えて下さり、毎度のことながら深く深く感謝申し上げます…。※こちら返信ご自由に)



348: Noah MacNeil [×]
2019-03-14 22:08:58



>Leone

……、…なんで、怒らないの、嫌がらないの、…拒まないの。こんな…情けなくて、弱くて、本当にどうしようもない俺を、どうして君はいつもそうやって受け入れてくれるの…? …――ゲー、ム…? 

(二度、三度と柔い皮膚を襲う歯牙に身悶えし、堪えきれず零れる何処か艶やかな声音に耳から熱が回り、ゾクゾクと背筋がそそけ立つ。腹底にある仄暗いものが少しだけ満たされるような感覚の痕を視線だけで薄らとなぞっていれば、不意に頭部へ添えられた手の平の感触に良心の呵責を呼び覚まされ、びく、と怯えたように身を竦めるも、身構えた言咎めに未だ恐れた色はなく。あの雨の日同様、直接危害を加えられても尚まともな抵抗はおろか拒絶の意思すら見せないのは、情を引きずっての慈悲かあるいは諦念か、…それとも、と捨てきれぬ期待にかねてよりの疑問を理解に難しいと半ば惚けたように重ねた後、続く提案にきょとりと顔を上げ。熱を孕み酒気に蕩けた頭にてあやふやな輪郭を成す不確かな復唱を口にし、数拍遅れて彼の言を呑み込むや一も二もなく飛び付いて。勝利の報酬にそれなりの危惧や懸念こそあれど、敗北を喫しての代償など右から左、臆することなく欲望を曝け出してはずいと互いの吐息を感じるまでに顔を近付け、己を惹き付け止まない深く色濃い紫色の双眸を捕らえるように視線を交わして。)

…ッやる! やるよ、だから……もしも勝てたら、ちゃんと…本当のことを教えて。――君の気持ち、どうしても知りたいから。


>Leone (event ver.)

レオーネ…! チャ…チャオ、どうしたの? 何だかすごく楽しそうだね。――ホワイトデー? 

(よもや己の耳が聞き逃す訳もない、何より愛しいその声音を拾えば忽ちぱっと表情を華やかせ、嬉々としてそちらへと向き直り。何やらいつにも増して陽気な調子の挨拶をつられて鸚鵡返しし、不思議そうに小首を傾げるや、続け様に差し出された代物に驚きしばし唖然と丁寧な包装の施された品々を見詰めて。一般的には恋人同士限定である筈のイベントを快く受けてくれただけで天にも昇る心地であったというのに、それ以上を容易く示されては込み上がる喜びを抑えきれず。ついのぼせ上がる口を軽々に滑らせつつも、贈られた品々を丁重に受け取り至極大事そうに胸へと抱いては、あの日、どうしても己如きがと引け目を覚え手を伸ばせなかったものの、花屋にて知識を賜ったその赤き薔薇の意味をはにかみながら唱えて。)

もっ…もちろん! 受け取らない訳がないよ…! …えっ、これ、手作り…してくれたの? ……君って、本当に俺の、こと……あっ、いや、ええと…! …俺も、君と出会えた事、いつも神様に感謝してるよ。――すごく素敵なプレゼントをありがとう、レオーネ。


(/お、お待たせしました…! 実はもしやと思い数日前よりソワソワして待機してしまっておりまして…、期待を超える素敵なホワイトデーを誠にありがとうございます。此方はこれにて〆としても良いようロルを返させていただきましたので、返信の方は本当にご随意にして頂けましたら。
ひええ、まさかのゲームとは、さすがはイタリアの伊達男…乗る以外の選択肢などありませんとも…! 此方の要望を取り入れて頂けただけでなく、いつもいつも発想力が貧困を極めている当方に代わり魅力的なお話を考えて下さり、毎度のことながら深く深く感謝申し上げます…。※こちら返信ご自由に)



349: Leone Celadon [×]
2019-03-17 04:11:33

>Noah

ああ、もちろん。ゲームに嘘は吐かないよ。僕に勝てたら、キミが望むままに。…勝てたら、ね。

(乗せた手の平にビクリとした反応だけでなく、上がる面持ちは些か焦点を揺らす瞳と淡い朱に彩られ、愛らしくも漂う酒気の色合いにやはり勧めた赤が糸を引いているのが見て取れる。賞品を知るなり得体の知れない遊びへ飛びつく意思表明が、着々と張り巡らせた蜘蛛の巣に迷い込んだ蝶のように、いとも簡単に己の手の中に絡め取られていく様に思わずにやりと白い歯を見せて。身を乗り出してまで釘付けになる彼を愛でる気持ちをぐっと堪え、自らが持ち掛ける条件下において敗北を期すはずがないと高を括ってか、熟れる頬を包むように手を添えながら悠然な物言いで詳細を紐解いていき。種も仕掛けもないように思える公平な内容の裏には、先まで独占したが故に掌握した有利な環境と邪な欲に塗れたもので、時間帯を考慮すれば他の同居人の急な参戦は恐らく無いだろう。ともすれば、室外との接触を断ち切れば部外者からの干渉も妨害も受けず、繕う体を捨てた愚者の素よりも甘く変貌した彼を誰にも知られずに済む。簡素な説明を受けての承知の旨も質問すらも待たずに、飢えた欲を満たす勝敗を賭けた戯れの開始を告げた瞬間、僅かな隙間をも引き寄せ彼の唇を躊躇なく奪おうとして。)

ゲームは実にシンプル。先に相手に負けを認めさせた方が勝ち。その為の手段や方法は自由。無論、ここにあるものも好きに使って構わない。但し、部屋から出たり外部と連絡は取らないこと。ルールはたったこれだけ。簡単でしょ?――じゃ、ゲームスタート。


>Noah (event ver.)

流石。何でもお見通しか…。でも、喜んでもらえたようで良かった。――あ、今日の事は皆には内緒で。もし他の人に知られたら、何かと面倒だし…ノアだから特別に、ね。

(片言ながらも親しい挨拶を返しては仰々しい贈り物だけでなく、花束の本数にまで込めた想いをも汲み取られ、それらを嬉々として受け取ってくれたことに胸が高鳴り。頭を捻りながらもいかに秘密裏に事を進めるかは苦労が付きものであったものの、仕事の合間を縫いながら選び抜いた甲斐あってか零されたその笑みに疲れも吹き飛び、秘密の共有と人差し指を口に当て悪戯な笑みを浮かべて。昂る感情に釣られ相好を崩した道化の如く遊び惚けたままであれど、周囲に言伝せず放り出した職務を野放しにする訳にもいかず、名残惜しい彼との特別な時間に別れを告げては踵を返し鼻歌交じりにその場を後にして。)

本当はもっとキミと語らいたいけど…仕事中に勝手に抜け出して来てしまったから、そろそろ戻らないと。――じゃ、またね。感想、後でゆっくり聞かせて。


(/こ、此方こそお待たせいたしました…! バレンタインのお詫びをと温めていた機会に勘付かれるだけではなく、5本の意味もご存じだったとは…。日付が変わった瞬間に落とすことも叶わず、いやはやお恥ずかしい。イベントの方はお陰様で一区切りつけたので、これにて〆させていただければ。
そして、本展開へと快く乗ってくださりありがとうございます! 愚息が何やら手順を踏まずに息子様に無礼を犯そうおりますが、例の如く適当に対処してもらえればと思います。当方だけでは辿り着けないような素敵な案や話の運びをして下さり、いつもいつも感謝の言葉が尽きません。少しでも楽しんでいただければ幸いです。※こちら返信ご自由に。)

350: Noah MacNeil [×]
2019-03-18 21:54:28



>Leone

――んっ、……!?

(提示された“ゲーム”とやらの内実を、今まさに明かさんとする彼の表情へ閃く不敵な微笑が少々気にかからないでもないが、片頬を包まれ説明が始まれば大人しく言及を止め真剣に耳を傾けて。やはり晩酌の場に相応しく、飲み比べか効き酒か、あるいは全く別の何かだろうか。いずれにせよ勝利をもぎ取るまでと、酒に煽られらしくもなく強気に意欲を燃やすも、そんな想定を覆すやけに抽象的で幅の広い内容に対し疑問と共に開いた口は、次の瞬間吐息すら逃さず柔らかなものに塞がれて。これ以上ないまでに近付いた彼の愛らしい面貌と、唇へ触れる未知の感触に忙しなく跳ね回る鼓動が赤く酒気に染まる思考をも白塗りし、身動きはおろか見開く瞳を伏せる事さえ失念させては、ただ呆然と彼から与えられるものを受け入れる他なく。数秒間の硬直を経て、とうとう急激に沸き立つ堪え難い羞恥に慌てて顔を離し、熱を灯す口元を手で覆うと茹だったような顔で酷い狼狽を晒し。愛しの彼へと日増しに募る不埒な欲を打ち消すことこそ数あれど、よもや己が悪戯される側へ回るなどと全く予想だにせず、瞬く間に混乱を来した頭はネズミが回す滑車の如くぐるぐると虚しい空回りを続け。)

…ッな、なん……いっいいい今…!? ふにって、…ふにって……~ッ!?



351: Leone Celadon [×]
2019-03-20 16:13:34


>Noah

ッ、ふにって……。あ~、可愛い。もしかして、とは思っていたけど…キスでここまでとはね。――…いや、“ちゅう”って言った方が良い?

(切り出した初手の反応を窺うべく敢えて閉じずに見据えたまま、甘い果実の香りが仄かに残る唇の柔い感触を味わっては、逸る気を宥めながら落ち着いた息遣いでゆっくりと重ねたものを動かす。同性間での触れ合いにおいてこれといった抵抗も無く続く間を受け、次の段階へと駒を進めんと力を緩めた矢先、我に返ったかのように捕らえた縛から急ぎ逃れる獲物に残念そうに指を銜えて。戯れとはいえいよいよもって嫌忌の音を告げられるかと危惧するも、あからさまな羞恥に駆られ口元を隠す様に目を瞬かせ、身に起きた出来事を愛くるしい表現に例えられては思わず吹き出し。何時ぞやは同室の黒兎に嫉妬してまで強請ったにも関わらず、この席を利用し応える期待へ初々しい動揺を示されれば、成功した悪戯の味を噛み締めつつからかい混じりに悪事を働いた口を開き。殻に籠る彼の唇へと卑しい視線を向けながら掻い摘んで並べた内容を改めて共有し、互いに専攻する知識に関する問いや早々の勝負への放棄の選択肢を断つと、間接的な追撃の如く先で銜えていた指を立ち塞がる手の甲に押し当てては急かすように上からなぞって。)

これはゲームだから何でも好きにして。時間に制限もないし…言葉遊びでも心理戦でも、ご自由に。でももし絵の問題で知恵比べなら、音の問題にも答えてね。…本当に僕が欲しいなら、即降参なんて許さないから。――で、そろそろこの手、どけて?



352: Noah MacNeil [×]
2019-03-22 22:42:24


>Leone

う、…~っ! …レ、レオーネがいじめっ子だ…。

(余りにも刺激の強い戯れに思わず口元を抑え大仰な反応を示せば、明らかなからかい混じりの返答を受けて更に朱色を加え、悔しげに喉を詰め。その末にどうにか捻り出したのが、拗ねたように視線を逸らしながらの相も変わらずな拙い悪態なのだから、これではいよいよ笑いの種というもの。それに引き換え、相手はといえば依然変わらぬ涼やかな振る舞い振りで、否が応にも痛感させられる彼との経験の差に腹底の赤がゆらりと危うげに揺れるのを感じ。ゲームの一貫であったらしい先の行為すら、彼にとっては誰に対しても試みるような軽い戯れに過ぎないのではと、今宵の悪夢が常の疑心に容易く拍車を掛けるも、たおやかな指先がつつ、と形ばかりの防衛へ蠱惑的な催促を成しては、一瞬爆ぜるような拍動に瞬き身をふるりと震わせて。あの堪らない甘美をもう一度などと、想像するだけで顔に熱が集まり、全身の血液が沸騰してしまいそうになる。けれど、飢えた欲を煽り、涎すら滴る様な極上の免罪符を与えられておきながら易々と引けよう筈もなく。ややあって羞恥にたじろぎながら、口元を抑えていた手を徐に彼の頬へと移すと、熱情を灯し揺れる瞳を彼のそれと甘く絡め、心の奥底に潜む欲望を浮き彫りに再度此方から唇を重ねようと試みて。)

っ、……本当に、“何でも”良いんだね?――降参なんてしないよ。君にとっては、こんなのただのお遊びなのかもしれないけど……俺は、ずっと、ずっと君にこうしたくて、……。

 

353: Leone Celadon [×]
2019-03-25 14:59:45



>Noah

僕は我儘だから、つい…いじめたくなる。

(湯気が吹き出しそうなまで艶やかな朱を宿しながら絞り出したのは、聞き覚えのある評価そのもので俄然が心躍り。思い出深い夏の日に味わった、幻想的な世界の下で彼の我儘の隙を突いた時もそうやって見え透いた言質を挟み、呪いの裏を晒した後に迎えたあの夢幻の続きを彷彿とさせる。ただ違うのは、中継を繋ぐ仮面や己を取り巻く好奇の目に茶々を入れられず、信頼も期待も幾何も積み上げられた素の想いが貪欲に彼を制圧し得るという事。追い詰めれば窮鼠猫を噛むが如く痛手を負うのは火を見るよりも明らかであれど、如何にも愚者へ恋焦がれた垂涎の品を求めるかのように熱い眼差しを向けられては、どろりと忍び寄る不純な衝動を止める術が何処にあろうか。迫る彼の欲に笑みを零し追撃を終えた手をその頭部に回すも、膨れ上がった気持ちを逆撫でするように抱き寄せた先は、望む柔いものではなく肩口に招いては態と遅れた短いリップ音を頭上へと残し。催促しておきながら寸での所で焦らす悪行も詫びずに、触れる鼻先をくすぐらせるフードに染み付いた仄かな画材の香りを堪能しつつ、酔いしれたまま忙しなく高鳴り続ける欲を垂れ流して。)

ちゅー、したいんだ。…いいよ、おいで。――うん…やっぱり香水で着飾った人たちとは違う。可愛かったけど、残念。……ほら、もっともっと僕を楽しませて。そしたらきっと…ただのお遊びか、分かるよ。




354: Noah MacNeil [×]
2019-03-27 07:03:59


>Leone

…う~っ、レオーネの意地悪! は、恥ずかしかったけど頑張ったのに…ッ! …やっぱり、君は俺をからかって遊んでるだけなんでしょう。――もういい。レオーネなんか、明日すっごく困ればいいんだ。

(募る欲へ施された微笑混じりの快諾に今にも弾けるかの如く胸を高鳴らせ、恐る恐ると結ぶ唇を近付けて。けれど、受容を示し後頭部へ回った筈の彼の手にて求めるものを避け抱き寄せられては、フード越しの頭部へ口付けらしき音を落とされてもなお状況を呑み込めず、暫し肩口できょとんと惚けるような顔を晒し。やがて再びからかわれたのだと遅れて気が付くや、要求の通らぬ幼子が地団駄を踏むかの如き衝動に突き動かされ、キッと世にも珍しく吊り上がる眉尻と共にぎゃいぎゃいとわざとらしく拗ねてみせて。回る酒精にいつにも増して感情の制御がままならぬまま、羞恥を堪えてでも得ようとした物の代用にと、既に幾つものマーキングが施された首元へ再び顔を寄せれば、ちゅうと軽く触れ犬歯を突き立てて。そう切羽詰まるようなものではない為さすが甘噛みに留まるも、舌先で残る痕を味わうように這わせては時折手荒に吸い付いてと、意趣返しのはずが気付けば無我夢中に眼下の彼を心底美味しそうに貪り。薄らと赤く色付く白磁の肌は何とも艶やかで、甘い果実酒に混ざる彼の香りに陶酔し緩む唇を埋め、そのまま無性に昂る食欲に近しい欲望に身を任せようと。)

ん…っ、はぁ……――ふふ。痕、たくさん付いちゃったね。ほら、やっぱりレオーネは俺のなんだよ。…そう決まってるんだよ。……ね、もっと食べてもいい? いいよね…? 
 

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