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鉢植えの乙女 [×]
2018-03-11 14:25:13
母様、母様。濡れ千鳥を置いて何処へ行ってしまわれたの?…嗚呼、母様、母様…。
(活気溢れる表通りから逸れた裏道にひっそりと居を構える小さな日本家屋。深い藍色に染色された暖簾には文字の一つも書かれておらず、店屋ということしか分からないその様が却って不気味さを表している。ただでさえ薄暗い裏道の、その店の奥は更に暗い。店屋なのだから少しくらい人の気配があっても良さそうなものだが、ぼんやりと浮かび上がる人がたさえそこにはない。だがそれもその筈、店の主人は既にこの世に存在しないのである。好いた男の家の裏、短刀で自分の胸を掻き切るなんとも凄惨な最期を遂げた。それもつい先日のことであった。家の裏、というのが七年ずっと想っていたのに、結局陰から覗き見するばかりで一度も言葉を交わしたことのなかった女らしいといえば女らしい。それでも事情を知らぬばかりは残された女の娘。家から出ることの叶わない彼女は一日二日は暗闇の孤独に耐えてみせたが、漂い始めた不穏な空気にもう我慢など出来ずあれほどきつく言い含められていたのをこうなれば自棄、必死に己が母を求め声をあげ。最初こそ悲痛さをもって張り上げていたその声は、徐々に徐々に啜り泣きが混じって最早ただの哀願となり。人の腕では抱え込めぬ程の大きな植木鉢の上に鎮座した下半身は水をくれる人も無く、細くなった声と同じく萎び始めて。人の形はしていても、所詮は朝顔。哀しい、淋しい、そう思っても涙など一向に流れず、ここ数日で随分と荒んだ瞳をひとり荒涼とさせ。)
江戸時代。花屋の女が恋に正気を失って自身の血液を注ぎ朝顔の変種を生み出した。自分の血肉で作り上げたのだからこれは間違いなく娘だと、言い聞かせる内に自分と愛する人の子だと錯覚。そんな狂気的な愛も女が死ぬことで消え、後に残されたのは遺骸ともいえる朝顔のみ。_なんて随分な設定ですが、突発的に思い付いてしまったので乗せさせて頂きます。
PC設定
濡れ千鳥/齢5つの変種朝顔/上半身は人の形を、へそから下は茎と根に絡められたように同化/黒髪黒目/赤い着物を羽織る
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