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 くじらの子守唄( 指名制 ) /33


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25:  Nastasia Orlovski [×]
2018-02-02 01:38:32



>24 Carlo Fellini


(痛みに耐える苦しみも、死の覚悟を無駄にされた無常感も、何もかも何処かに吹き飛んでいった。若しくは、何処かに置き忘れてきたとでも表現したほうが正しいのかも知れない、完全になく無くなったわけではないのだから。どちらにせよ、その初期の衝撃を乗り越えて理性と感性が現実に追いついて来るまでの幾十秒間は、何も難しい事を考えている暇などなかった。ガラス窓の外に見える景観そのものが、十分不可思議なジグソーパズルのようであったからだ。興奮したような、困惑したような、渾然とした『何か』が体中を巡って、鳥肌をたたせて、潔白のシーツが汗で染みるまで拳で強く握らせて、背筋をゾクリと言わすようなアドレナリンを排出させていた。だが、その事にさえ注意を払う気にはなれず、瞬きするのも忘れて、何キロも上の方から差し込んで来るのであろう太陽の光に優しく撫でられる海底都市をぎろぎろと鑑賞していた。結局彼女を、只の鑑賞者から怪我人へと引きずり戻したのは何だっただろう。―――そうだ、背後から突然響いた男性の声。数拍の遅れを取って反対側に頭をひねり、口を結んだまま目を丸くした彼女の視界に入って来たのは、いつからこの部屋にいたのだろうか、医者のような出で立ちをした男……というより、普通の医者であった。その瞬間、体中を流れていた『何か』がぷつんと奇麗に途切れて、一気に全身の力が抜けた。腕の筋肉も表情筋も、糸が切れたようにだらりと緩んで、細まった目元は自らの運命を悲しげに実感していた。陸上であろうと海底であろうと関係ない。もし、仮に奇跡的にあの状況で普通の病院に搬送されていたとしても、身内とは離れ離れになって、怪我に苦しめられていたことには変わりはない。その上、この男はあろうことか、患者を見るなり素晴らしい……そう、素晴らしいと明言したのだ。海底人なりの冗談だろうか?辞めてほしい。そんな冷めた感想を雀の涙程もない唾と一緒にぐいっと飲み込むと、失望と呆れに満たされた目線を向けながら、かすれ声で彼女はこう言った。)
誰…………、どちら様ですか。



(/こちらこそ、多大に遅れてしまってすみません。絡みづらいなんてことは全くありません、遅筆をお許し頂けましたら幸いです…。一つしかレスをお返しできなくて本当に申し訳ないです。私はもう落ちますので、もしまた交流させてもらえる機会がありましたらこの続きから、ということでも宜しいでしょうか。
こんな不束者ですかお相手していただきありがとうございました。)



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