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108: ファントゥーム [×]
2018-01-03 21:08:56




>106 マリウス

(この館において、既に死んでいる者は己ただ1人。とうの昔に手放した命、本来であれば無事に天に召される筈の所を未練によって引き止められ、縫い付けられる様にしてこの世に取り残された体は朽ち果てる事も無く悠久の時を生きると言う呪いに晒されたのだ。この世にいながらこの世の者ではない、だからこの世のものには触れられない――そんな己に与えられたのは言わばポルターガイスト、触れずに物を動かす為の力である。触れられない代わりに、己の持つ力が意のままに物を動かす。この力こそが、蔵書室の管理を任される理由だった。時折所定の位置から離れている本を見つけては、抜き取って元の場所へ。まるで小鳥が枝から枝へと飛び移る様に、一冊また一冊と本があちこちを飛び交う様は、彼の目にさぞ新鮮な光景として移ることだろう。そしてそんな作業の最中、天井の高い蔵書室内によく響いた彼の声が鼓膜を揺らせば、すっと顔だけで其方を振り返った。驚きと感心の入り混じるその表情を確かに目視したが、本棚の前を離れる気配は無い。作業の手を止める事はなく、体の周りに数冊の本を漂わせたまま「…好きにするが良い。」と愛想の欠片も無い返事を。騒がしい訪問者で無ければ誰であろうと構わない、それが正直な思いだった。一通り抜き出しておいた本を元の場所へ戻し終えた所で漸くくるりとその身を翻したかと思えば、すーっと重みの感じられない滑らかな動きで彼の目の前へ。見慣れぬその姿、館についての知識を集めんとする発言から、彼が此処へ来てまだそう長くない死にたがりである事を理解すれば「私はファントゥーム…見ての通り、本の整理に時間は要しても然程苦労はしない……この館について記述された本は、生憎この一冊だけだ…公式に出版された者ではなく、以前此処へ招かれた死にたがりの記憶…日記だ。」と、右手をひと振り。何処か遠くの本棚から吸い寄せられる様にして飛んできたのは、古びた一冊の分厚い日記。表紙には、くすんだ金色で"Mary"と、恐らくは本の持ち主であった女性名が彫られていた。彼がそれを手に取る瞬間を待ってから「但し…その日記には、マダム・ノワールのまじないが掛けられている。お前の知らない事が書かれたページの文字は、お前の目には見えない様になっているのだ…そう役には立つまいよ…」と、彼の意図を分かっているからこそ、望みのものは手に入れられない可能性が高いだろうと言う見込みを伝えて)




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