「回路がショートするまでMr.をお守りする。それが私の役目です」
「解りません。笑顔にどのような意味があるのですか。それは銃弾の補充よりも生命に係ることでしょうか」
「Mr.……あなたをお守りできて、私はきっと″しあわせ″でした――。
(自動音声:A fatal defect occurred in a circuit.I stop activity. Good bye,my son.)」
Mr.__ですね?
(あらかじめ入力されていたデータをもとにとある一軒の住宅に向かい、途中通行人に話しかけられたりもしたが会話の必要性を感じなかったためそれらを全て無視し、最も移動時間の短いルートを選択し目的地へ。保護対象が在宅していることは視覚カメラを通じてサーモグラフィーで感知して把握しており、故に相手がベルに応じて玄関から顔を出すまで何度でも執拗に呼び鈴を鳴らす筈。目の前に姿を現した相手に名前を尋ね、返答を待つ間に容姿などのデータを照合し、間違いなく彼が己の開発者の息子たる人物だと確証を得るも相手に此方から必要な情報を与えていなかったことに気付けば簡潔に自身の基本情報を開示して。)
失礼。私の名称はGarde of the son,type 2。Mr.のお父上が製作したヒト型ロボットです。お父上のご意向により、これよりMr.の生命を私の能力の及ぶ限り全力でお守り致します。