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103: お目汚し隊 [×]
2022-05-25 08:15:39

弥彦「………」

しんと静まり返った空気が頬を刺し、彼は不意に目を開いた。
吐く息は白く、指先も凍るような晩冬のあくる朝のことである。

弥彦「…?」

何一つとして変わりのない____否。
荒屋の隙間より漏れ入る寒風が、彼の肉付きの悪い体をいつになく震わせている。
不快感を覚え、彼は己の身元を見やった。
そこには平生と変わらず、着崩しの無い襦袢があるのみである。
しかし、何故か今日に至っては、その襦袢がじとりと肌にへばりついているのである。
彼はもう立派な青年であった。自らの粗相で身を汚してしまうような幼子では無い。

弥彦「……ああ」

いくばくか考え込んだのち、彼は掠れた声で呟いた。
己の身を濡らしたのは、すなわち己の汗であると。

____彼は元来感情の起伏が少ない人であった。
己の慕う主人に手打ちにされようというその時まで、汗も涙も、ついには血の一滴すら流さなかったのである。
さらには元主人を役人に引き渡した後も、あの女は今如何過ごしているものだろうか、時折物思いに耽るくらいである程には、感情というものが欠落してしまっていた。
さて、閑話休題。

寝起きの悪い彼は、朝目覚めてから僅か数刻の微睡を好む人であった。しかし今日ばかりはそうはいかなかった。ひゅうひゅうと入り込む北風は、決して彼が夢現に浸ることを許さなかった。
仕方なく、彼はその身を起こした。
軋む床を踏み、囲炉裏に火を灯す。はあ、と無骨な手に息をかけた。体を清め、綿入を羽織る。

立て付けの悪い戸を開き、雪景色の広がる軒先へと歩みを進めた。

____その時であった。



初書き/駄文失礼致しました
毎回国語の教科書みたいな文になるのほんと嫌いです

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