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1対1のなりきりチャット
自分のトピックを作る
44:
カレン・スノーデン [×]
ID:7724ae312 2015-11-21 14:00:51
(脱いだローブをベッドの脇に放り、鞄の中から取り出したティーセット一式を机の上に並べる。割れ物をそのまましまっていた事もさることながら明らかに取り出した物と鞄の容積が合っていないが、それもそのはず。一見してただの使い込まれた革鞄に見えるこれは魔法鞄と呼ばれるものだ。特殊な繊維で中地に織り込んだ魔法陣を使って内部の空間を拡張――より正確には一種の亜空間へと変容させ、その上で収納物を管理する。発明当初は物流の革命だと持て囃され、今では学生から旅人まで幅広く普及しており逆に持っていない人を探す方が難しいかもしれない。しかし便利なものには何かと制約が付きまとうもので、保温や保冷などの特殊効果を付与したり、空間を拡張して収納力を上げれば上げるほど値段と消費魔力量が跳ね上がるという特性がある。大抵は空気中の魔素を動力として変換する術式が備わっているが、それだけでは精々大きめのスーツケース程度の空間を持つ魔法鞄しか維持できないだろう。なので大抵は不足分を持ち主の魔力で補うような設計になっているため、人によって扱えるものに差が出てしまうのだ。因みにカレンの魔法鞄はと言えば、数年前に魔法陣の設計と織り込みは自分で行い、鞄への整形だけを業者に頼んだお手製である。研究者らしい膨大な蔵書を鞄に入れた状態でも旅道具を楽々収納、保冷保温で食材も安心、不要な機能は魔力の流れを切り替えることによって省エネモードにできる優れもの。当時クライドに渡したのもデザイン違いの同じもので、相違点と言えば彼の持つ鞄の魔力供給源は持ち主本人ではなくカレンであることぐらいだろうか。そう言えばこの話はしたんだったか、と昔を思い出しながらも慣れた手つきでハーブティーを淹れていれば、ノックの音と共にクライドの声が響き)
呼んだのは私だがな。……開いてるから入ってくれ。
(相変わらず堅苦しい様子にくつりと笑って返事を返せば、ソーサーごと己のカップをサイドボードに置いてベッドに腰かける。魔法薬の調合に通じるものがあるからか、基本周りの事は従者に投げっぱなしなカレンだが昔からこれだけは面倒くさがらずに行っていた。部屋を漂うハーブの爽やかな香りに口元を綻ばせれば、ふと先ほど放り投げたローブが手に触れて吊るすか、と衣装掛けに視線を向け)
(/ぐぬぬ…許すまじ…! ハードル低くて背後が助かります(小声) うわわ、勿体ないお言葉をありがとうございます!こちらこそレス頻度にムラが出る事はあれど失踪は致しませんので、どうぞ末永く宜しくお願い致します…! 実は何パターンか考えていて決めかねている所だったり… 文字通り嵐のような子にしてみました。多分今後もカレンの知り合いは一癖も二癖もある奴らばっかりなはずです(笑) そして魔法鞄への夢と妄想が爆発して無駄に長くなってしまった事をお詫び申し上げますorz)
45:
クライド・フィエルダー [×]
ID:b54531701 2015-11-21 15:41:41
ーー失礼します。
(ガチャリと扉を開けて、一礼してから部屋の中へと入る。部屋模様は隣のと同じ造りであり、質素で落ち着いた雰囲気だ。ーー不意に、鼻をくすぐったのはハーブの上品な香り。サイドボードに置かれた淹れたてのハーブティーと、その横のベッドに座っている主が目に映る。そして、部屋の傍には魔法鞄が置かれていた。空気中の魔素や持ち主の魔力を消費してある種の亜空間を作り出し、文字通り何でも収容することが出来る魔法の鞄。昔に主様から頂いた時は、初めの頃は勿体無さ過ぎて中々使えなかったなと、クライドは当時のことを懐かしんだ。ーーふと、意識が他に散漫していたと思考を振り払い、クライドは注意を主のカレンへと戻し)
主様、それでご説明とは何でしょうか?
(/むしろあのようにクールな感じの主様なので従者とはある種相性が良い気がします(笑) / ありがとうございます…!;; / おお!楽しみです…!あ、他勇者初登場のタイミングですが、一人目の大精霊と契約直後orその遺跡を出た直後辺りにぶつけようかなと考えてます、お相手様のご意見もお聞きしたいのでどのタイミングで出したいなどありますか? / 楽しみにしてます!魅力的なNPCと話すのも冒険ファンタジーの醍醐味ですので! / いえいえ!魔法系は愚息があんな感じ故にノータッチですので、むしろ助かりますし夢が広がってワクワクしてます(*´`) / と、今回は間でしたのでロルがそこそこになっちゃいました;)
46:
カレン・スノーデン [×]
ID:7724ae312 2015-11-21 19:34:16
(クライドの入室を確認してからローブを手繰り寄せて立ち上がり、ハンガーを通すのが面倒だったのか襟の部分をそのまま衣装掛けに引っかける。それと同時に問いかけて来る彼が入り口の辺りで直立不動なのはいつものことで、ロッキングチェアとその正面の机上にあるハーブティーの入ったカップを指差し)
まぁ座れ。茶が冷める。
(そうは言うものの立っていたいならそれはそれでいいし、お茶が手を付けられないまま冷めたところで別段気にしないのがカレン・スノーデンという人間である。故にクライドの反応を待つことなくハーブティーで唇を湿らせれば、足を組んでヘッドボードに体重を預け、思案するように視線を伏せてから講義でもするような調子でもって話し始め)
そうさな…魔王が出現してから数年経ったが、神の領域である教会や神殿は魔物の被害が極端に少ないことは知っているだろう?だが今、その均衡が少しずつ崩れ始めていてな。発端は三本の聖剣なんだが――今は置いておこう。
まぁ兎に角、一般に聖域と呼ばれる場所の神による自然の結界が弱まっている訳だ。……で、異変を察知した王家が私たち宮廷魔術師に調査を命じた結果、結界の弱体化には場所によって差がある事が分かった。その原因と言うのが、聖域の管理者――あるいは責任者と言い換えてもいいが…その人物の信仰心の強さ、だ。
……さて、ここでさっきの神父を思い出して欲しい。――――この教会の結界は、今どうなっていると思う?
(/く、クールなんてそんな格好いいものでは…でも従者さんと相性が良いようなら嬉しいです! ご期待に沿えるよう頑張らせて頂きます!おおお、他国勇者は全く同じ場面を考えていました…!加護寄越せやー!的な感じで出て来るイメージが(笑) 小説ロルだとNPCの描写もしやすくて助かってます…! ありがとうございます!でも細かすぎ!と思ったら遠慮なく指摘してくださいね! 元々場面に合わせて調節なのでお気になさらず!こちらも今回は説明回なので台詞マシマシですorz)
47:
クライド・フィエルダー [×]
ID:b54531701 2015-11-21 20:44:13
はい、失礼します。
……こちらはハーブティーですか、良い香りですね。有難く頂きます。
(クライドは自身に用意されたロッキングチェアとその正面の机上にあるハーブティーの入りのカップを確認すると一礼して座り、緩やかに微笑みながら香りを楽しんだ後、その喉を潤す。渋くもなく薄くもない丁度いいハーブティーの味わいに、思わず舌鼓を打つ。己が従者の立場であることは重々承知しているが、しかしここで用意されたものを断るのは逆に無礼だと考えている。過度の遠慮や謙遜は時に人を不快にさせる。それを分かっているからこそ、クライドは主であるカレンのご厚意を一切無駄にはしない。まあ、主様はそう言った些細なことで気を悪くするような心の狭い人間などではないのだが。ーーそして、クライドがハーブティーを飲み終えると、タイミングを見計らっていたカレンが本題を話し始め)
ええ、存じております。一部の人々は聖域のことを神の加護とも言っておりますが……。
ーーそれらに異変ですか。なるほど、前に宮廷内が慌ただしかったのは聖域の調査を裏で行っていたからなのですね。
それで、結界の弱体化の原因は聖域の管理者の信仰心の強さですか。
……そうですね、あのように私欲に塗れていれば信仰心など無いも同然でしょう。それを先ほど利用した自身が言うのも憚られますが、とにもかくにもこの場所の聖域は弱まっていると解釈しております。
(/毎回カッコイイと思っておりますので…!ほんとバランスが取れてて理想の主従です…!/こちらを潰す為に待ち伏せしていたと言うのでも良いですね!まだイメージ無いですが他国勇者もバディ制だと美味しいかなと(小声)/いえいえ!分かりやすいですし情景や心情描写が読むの大好きなのでお相手様の負担でなければ長文大歓迎ですので!)
48:
カレン・スノーデン [×]
ID:7724ae312 2015-11-23 05:34:37
そう、その通りだ。今この地の結界は非常に危うい状態にある。小型ならともかく、中型の魔物に襲撃を受けたら持たんだろうな。
(カップを両手で包むように持ったまま、視線を天上、そしてその先にある結界へと向ける。聖域の結界――あるいは神の加護は、厳密に言えば魔術とは似て非なるものだ。どちらも根源を同じくし、奇跡であることに変わりはない。しかし術式として体系化する事によって魔力や魔素を効率よく運用するすべが魔術であるのに対し、神の加護は信仰とそれに伴う祈りによってのみ引き起こされる限定的な現象だ。前者は再現性があり安定的に奇跡を行使できるが、後者はひどく不安定。しかし祈りは時に全ての理論や過程をも超越する事がある。狭義の「奇跡」はそのことだけを指し、魔術よりも個人差が大きくなることがその手の力を持った人物が神子や聖女と呼ばれ、敬われる所以だ。――もっとも、あの神父は信仰の担い手としては失格も甚だしいが。その象徴である結界の揺らぎを感じつつクライドに視線を戻せば、理解が追いついている事を確認してから再び口を開き)
実を言うと、その調査の直後に各地の結界の弱体化については既に対策が成されている。教皇を始めとした枢機院と一悶着あったが…そちらは興味があるなら後で話そう。――ちなみにこの教会だが、元々要対策のリストには挙がっていなかった。まさについ先日、前任の神父が病で床に伏せってこの有様という訳だ。私にその連絡が来たのは昨晩。……本当に急な話だったな。
――とまあ、前置きはここまでにして話を戻そう。この教会の裏手の森は、何故か魔物が発生しやすい環境にあってな。私は先ほどのシスターから依頼を受けてその調査をしていたんだが、どこかに魔道具か魔法陣が仕込まれている可能性が高いと見て、大規模な探知魔術で探る予定だった。それが先月の話だ。
……が、私がうっかり勇者に選ばれたものだから先延ばしになってしまってな…。その実行がこの教会への用事であり、責任者の交代で結界が揺らぎ始めているというのに魔物の発生源がそのままだということが、先ほどの彼女の剣幕に繋がる訳だ。
(軽く肩を竦めてみせてから、乾いた喉を潤すように少し冷めたハーブティを一気に飲み干す。元来無口な方ではないと思うが、勇者になってからは宮廷魔術師として派遣されていた学院での講義が無くなったので久々に長台詞を喋ったような気がする。旅に出てからは言葉を省いても意思の疎通が図れる従者と二人だったので余計にそう思うのだろう。空になったカップを手に立ち上がって机の所まで歩いて行き、ティーポットからハーブティーを注ぐ。ついでとばかりに手にしたポットを軽く掲げてクライドにおかわりが要るかを無言で問いつつ、壁にかかった時計に視線を向け)
――私は結界の強化をしたら仮眠を取って消灯後に出かける。森に行くから、その時はクレアの護衛として同行してくれないか。
(/なんて勿体ないお言葉…! 確かに!格好良く誰何とかしてみたいですね(笑)バディ制大賛成です!いっそ神のお告げで(供を…信頼する供を一人選び……加護を得る旅に出るのです…)的なお告げがあった事にしてもいいかもしれませんね! そう言って頂けると有難いです!もうお相手様とだとロル回すのも読むのも楽しすぎて…!)
49:
クライド・フィエルダー [×]
ID:b54531701 2015-11-23 15:57:51
……一悶着、ですか。こちらが入れておくべき知識でしたら後でご教授願いたいと思います。主様との見解の差が広がり過ぎるのは、逆にご迷惑を掛けてしまいますので。
(追求をしないとは言え、さすがに有する情報量に差があり過ぎると意思の疎通は難しい。いざという時に話が分からず動けない従者などお笑い種だ。一々説明を求めるのはマナーに反するが、必要な情報は耳に入れなければ話にならない。そう思いつつその話の説明の有無とタイミングは相手に委ね、クライドは再び本題を聞いて暫し考え込むと顔を上げ)
ーーなるほど、つまり時間軸通りに纏めていきますと、元々この教会の裏の森は何らかの原因で魔物が発生しやすい環境だった。主様は宮廷魔術師であるが故に、先程の御友人でもあるシスター様からその調査を頼まれて行ったところ、それが何者かによって仕込まれた魔道具か魔法陣によるものだと判断した。改めて大規模な調査を行おうとしたものの、主様が勇者に選ばれてしまった為に先延ばしとなり二度目の調査は行うことが出来なかった。……ここまでが先月の話ですね。
ーーそして、そのような問題を抱えていてもこの教会が耐えてこられたのは、前任の神父の立派な信仰心による強化された結界のお陰だった。しかし、つい先日にその神父が床に伏し先程の神父に変わったことで途端に結界が弱り、一気にその均衡が崩れた。今までは平気だったものの遂に要対策リストに入ってしまったと。魔物の発生源が分からぬまま、けれど結界は弱っていく。時間の問題と感じた御友人のシスター様は急いで主様に連絡を入れた。……それが昨晩のこと。
ーーそして、運の良いことにその教会は旅の進行方向の先にあり急遽本日立ち寄った。
……聞けば聞く程これは由々しき事態ですね。
(勇者の旅は大事だ。しかし優先順位と言うものは臨機応変に行うもの。そして、何よりもこちらを優先させることが主様のご意志。ならばそれに従い、力を尽くすまでのこと。勿論、この教会に貢献できればとも考えている。ーーふと、クライドはお茶のお替りをする為に立ち上がったカレンを見て、代わりに自身が行おうと立ち上がるものの彼女に手で制され大人しく座り直す。次いで、ポットを掲げて無言で問い掛けてくるカレンにクライドは再び立ち上がって「頂きます」と軽く礼をして告げる。恐縮ながら淹れて貰い、相手が元の席に座ったのを確認するとクライドも席に座った。ーーそして間を空けて、今後の予定を話してきた主を見て頷き)
はい、主様の御命令とあらば御友人であるクレア様の護衛はお任せ下さい。
ーーでは、こちらも支度をしましたら少し仮眠を取らせて頂きます。
(そう言い終えると「ご馳走様でした」と会釈して壁時計を横目に見遣る。ティーカップを机の上に置いて、相手の用件が済んだのを雰囲気で察するとクライドは立ち上がって一礼する。そのまま退室しようとし、ドアノブを手にかけ)
また、何か用件がありましたらいつでもお呼び下さい。
それでは一旦失礼します。
(/ですね!また連続戦闘や乱入は燃えます…! / それ良いですね!何で二人旅なのかと理由付けに迷っていたとこでしたので…! / わー!こちらこそ勿体無いお言葉を…!ほ、本編は愚息の解釈や話を進めるために勝手に退出してますので、それがあっているのかどうか不安ですが…汗)
50:
カレン・スノーデン [×]
ID:7724ae312 2015-11-24 01:00:23
(知っておくべき情報かと言われれば、そこまで重要度は高くない。要は教会が旧態依然とした組織であり、内部の腐敗が思った以上に進んでいると言うだけの話だ。聖剣の話と同様、今は置いておいてもいいだろうと判断して、彼なりの解釈を聞けばおもむろに人差し指を立て)
……一つ訂正、教会の現状について私に連絡を入れたのは宮廷だ。まぁ元々調査の件で寄るつもりではあったからな、結界補強は二つ返事で引き受けた。
(上げていた片手を下ろし、再びベッドに腰かけハーブティーを楽しむ。やがてお茶を一杯飲むだけの時間を空けて退出する旨を告げるクライドを見れば、ドアノブに手をかけている姿にふと何かを思い出したような表情をして)
待った。……持っていろ、遠距離で魔術を作動させるための媒介…まぁ、お前にとっては受信機のようなものだな。
(ポケットから取り出した小さな手鏡を彼に向かって放り投げる。裏に王家の紋章が刻まれルビーが嵌め込んであるそれは、支度金の一部として賜った王家に伝わる対の手鏡の片割れだ。鏡に限らず対の品は魔術師同士の交信や遠距離で式を組むことによく使われるもので、古いものほど大きな効果を発揮する。現金よりよっぽど有意義だと感じたのは記憶に新しいが、旅に出る時に渡そうと思っていたのを今の今まですっかり忘れていた。呼び止めて悪かったな、と今度こそクライドを見送って、カップに残ったハーブティーを飲み干せばティーセットを片づける。代わりに鞄の中からチョークと水銀、粉末状にした水晶と聖書、それから小型のナイフを取り出せば部屋を出て建物の外へ向かい、途中すれ違ったシスターが夕食の入ったバスケットを持っていたので己と従者それぞれの部屋に届けてくれるよう頼み)
(/シリアスもほのぼのも好きですが、熱いバトルも大好物です! 加護を得る過程でどちらかが捕まるなど、バディならではの展開があっても面白そうですね!犬猿である他勇者達との共闘とかも場合によってはありかと…! いえいえ、場面を進めてもらえると助かりますし、あんなグダグダな説明で理解して頂けて恐縮です…!)
51:
クライド・フィエルダー [×]
ID:b54531701 2015-11-24 03:51:58
(ふと、まだ残っている用事ゆえに呼び止められ、自身の読みは外れてしまったかと反省しつつ投げて寄越された物を上手くキャッチする。それは小さいながらも立派な手鏡で、どうやら遠距離にいても魔術を発動する為の媒介らしい。昔に見た書物にそのような記述があったことを思い出しつつ魔術が使えない自身のことを気遣って頂けたのだと考え、深々と「大切に致使わせて頂きます」と一礼をする。そして「呼び止めて悪かったな」と言う相手を見て)
いえ、とんでも御座いません。
ーーでは改めて失礼します。
(もう一度、一礼をしてクライドはカレンの部屋を去る。自室に戻って来るや否、先程の手鏡を魔法鞄には入れず、自身の腰に付け入る道具袋の方へと入れた。いつでもすぐに使えるようにと探す手間の省ける道具袋に入れたわけである。それにしても手鏡と言い魔法鞄と言いこの剣と言い、こちらは貰ってばかりだ。果たして自身はそれに応えられているのかどうかと少々不安に感じるものの、この命を掛けて守る覚悟はとうに出来ている。それに『信頼する供を一人選び、加護を得る旅に出る』と言った神のお告げを受けた際に、その勇者のお供として自身は主様に選んで頂いたのだ。ならば裏切らぬよう邁進すれば良い。そう思っていると不意にトントンとノックが鳴る。ドアを開ければシスターが夕食の入ったバスケットを持っていて、クライドはそれを会釈して受け取った。掛けてある布を取れば中にメニューが書かれた紙と料理と瓶が入っており『本日はかぼちゃシチューのパイ包み焼きとガーリックトースト、飲み物は葡萄ジュースです』と女性特有の丸っこい字で綴られていた。それを席について食すと、深夜の大規模調査に向けて武器や防具を砥石や油で手入れし直す。ーーそれが終わった頃には結構な時間が経っており、そろそろ仮眠を取らなければと、クラウドはベッドを使わずに剣を持ったまま壁に寄りかかって浅い眠りに付いた)
………………………。
××××。×××××××。
(雨の日、路地裏、子供の声)
×××××××××。×××××××。
(濁った目、映るのは黒とアイスブルー)
××××××××××××××××。
(伸ばされた手、蜘蛛の糸は、続いていき)
××××××。×××××××××××。
(己の生まれた意味を知った)
…………………………。
(随分と奇妙で懐かしい夢を見たものだと、クライドは目を開ける。断片的だが主と出会った時のことの夢だとはっきり分かる。何故このタイミングでと考えたが、先ほど少し自身が気弱になったからだろう。初心に帰れと言うことかとフッと笑って、まさか自分で自分を励ますなど嗤えてしまうと呟きを一つ。クライドは気を入れ直して立ち上がると部屋の壁時計を見遣る。現在の時刻は、事前に聞いていた消灯の数分前だ。丁度いいタイミングだったと思いクライドは必要な物を持つと教会全体が暗くなってから廊下に出て、静かに隣の扉をノックし「主様、起きていらっしゃいますか?」と小声で声をかけ)
(/燃え展開いいですよね!バランス良く燃えるのとシリアスのを入れていきたいものです!/バディならでは良いですね…!またゲーム的なギミックで言うAが部屋の装置を動かしたらBの部屋で変化があり先に進めるようになり、そしてその逆もあるみたいなのも遺跡でやりたいですね! 共闘は自分も考えてました(笑) ほんの一時的に互いの勇者と従者が入れ替わって離れ離れになり、元の勇者と従者を探すのも面白い…(小声) ほんと展開考えるの楽しいです…! / いえいえ分かりやすかったので大丈夫ですよ…!丁寧な説明のお陰で勘違いすることないので助かりますっ)
52:
カレン・スノーデン [×]
ID:7724ae312 2015-11-24 05:45:10
――――まぁ、こんなものかな。
(結界強化の魔術を作動させ、教会の裏手の石畳に描かれた魔法陣の上で額に浮かんだ汗を拭う。今回行ったのは責任者以外の祈りを神の加護の効果へと変換できるような式を組み込む作業。場に永続的に作用させる魔術はそれなりに消耗するため、効果を確認すべく天を仰いでいるカレンの表情にも若干疲れが伺える。しかしきちんと動作して結界が補強されていると見ると、その表情は心なしか嬉しそうなものへと変わった。――小休止を兼ねて魔法陣が石畳に溶けるように消えるのを見届けてから地面に置いていた道具を拾い上げ、部屋へと戻れば机の上に載せられているバスケットをひょいと覗く。中に入っていたメニューの紙の最後に"本来ならね!"と見覚えのある字で書き加えられているのに気付いて飲み物の入った瓶の蓋を開ければ、アルコール特有の芳醇な香りが立ち上り)
流石、分かってるじゃないか。
(口の端を上げて独り言ち、瓶の中身のワインを一気に呷る。上質な酒には魔力の回復を促す効果があるため、こちらの状態を見越しての準備だろう。自由奔放に見えて抜け目ない所は相変わらずか、と懐かしさに目を細め、行儀悪くもガーリックトーストを齧りながら机の上にこの周辺の地図と広げる。途中考え事に意識が向きすぎてパイ包みのシチューを服にこぼしたりしつつも夕食と最終確認を終えれば、どうせ行く前に着替えるのだからと先に黒の法衣に着替えて、立っているのすら面倒だとでも言うかのようにベッドにダイブし)
…………ぅ…。
(扉が叩かれるような音と誰かの声がした気がして、ほんの少しだけ意識が浮上する。どうやら失った魔力を回復するためなのか、仮眠どころか夢も見ずぐっすり眠っていたようだ。しかし一度もぞりと身じろぎをするだけで、カレンは一向に起き上がる気配が無い。……それもそのはず。寝つきは良いし二徹三徹はあたりまえにこなしてしまう彼女だが、一度横になってきちんと寝てしまうと、命の危機でもない限り再起動には時間が掛かるのだ。なお、これは両親譲りの特性のため、スノーデン家の朝食は毎日お通夜と化している。――そんな訳で一応意識はあるが従者への返答はなく、時計の針が動く音だけが部屋に響き)
(/せっかくの主従ですからね!熱い展開楽しみにしたいです! 協力プレイもいいですね…!ま、まさか同じことを考えていらっしゃったとは!他国勇者ペアへの妄想が捗ります(笑) 勇者はプロフ作成時から寝起きが悪い気がしてたのでこんなになってしまいました…!どうぞ遠慮なく叩き起こしてやってくださいorz)
53:
クライド・フィエルダー [×]
ID:b54531701 2015-11-25 11:53:50
……参ったな、主様の起きる音どころか部屋の物音すらしないぞ。
(既に消灯後から何分か経っているものの出てくるどころか部屋から返事すら無く、クライドはどうしたものかと悩む。いや、スノーデン家にいた頃の朝は常にお通夜状態であった為こうなることは粗方予想出来ていたのだが、いつも朝に寝つきの良い主の部屋に入って起こしに行っていたのはメイド達。しかしここにはメイド達などおらず、だからと言って恐らく今も寝ているであろう主の部屋に入るのなど言語道断。普段は気に掛からないものの性別が違うのはこういう時に弊害になる。いっそ自身が女であればいつでも素早く対応が出来るのにな……とまだ寝惚けているのか良く分からない考えに陥り)
……クレア様を探しに行ってくるか。
(そう呟いて、きっと信者達の礼拝をし終えた後片付けをしているだろうと考えて、そこに向かう。しかし、礼拝堂にいたのは神父だけだった為、彼に彼女の居場所を聞いて再び移動をする。シスターは部屋ではなくちょうど廊下に出ていたので色々と探す手間が省けた。詳しく説明をすればすぐに了承を得ることが出来、彼女は荷物を持って主の部屋前へと付いてきてくれノックを二・三回する。だが、それでも起きる気配は無くシスターは中に入っても良いのかと言った風にこちらを見て来た為、それを察したクライドは真剣な眼差しで一言)
お願い致します。
(/いつか物語の終盤にトピ題名を主人公の主様に言って欲しいなとも思ってます…王道の熱い展開(小声) そして遺跡のギミックに思いを馳せてます…! / !早い話ですが他国勇者は帝国と海国どちらを先に出しましょうか? / 叩き起こすか悩んでいたら時間が空いてしまって済みません…!しかも今回は従者がクレアさんに任せてしまいました、果たして愚息は堅実なのかヘタレなのか…!?でもいつか執事?従者?っぽく起こしたいものです(笑))
54:
カレン・スノーデン [×]
ID:7724ae312 2015-11-26 01:01:34
(シスターはクライドの言葉に頷きゆっくりとドアを開く。手にしたカンテラの光が室内をぼんやり照らし、それを頼りに目を凝らせばベッドの上で黒い塊がもぞりと動いた。約束相手が約束を違えている事をしっかり確認し、おもむろに片手をかざして短い祈りを発し)
――――"主よ、憐みたまえ"
(瞬間、音もなく生じた閃光がカレンに向かって迸る。どう見ても触れたら火傷程度では済まないそれは室内に風を起こし、カーテンや髪をぶわりと揺らす。そして言葉を発する間もなくカレンの元に到達し――しかしその身に触れる前に文字通り掻き消えた。突然の凶行に走ったシスターはその結果を予想していたのか、つかつかとカレンに歩み寄って「寝たら怒るって言った!」と腰に手を当ててご立腹な様子。対するカレンはサイドボードに置いてあった眼鏡をかけ直して、苛立たしげにわしゃわしゃと髪をかき混ぜ)
全く…その起こし方は止めろと何回言えば分かるんだ……。
(強制的に覚醒させられて不機嫌なのを隠しもせず身体を起こせば、口元に手を当て大きな欠伸を一つ。確かに寝起きが悪いのは自覚しているし危機的状況に陥れば嫌でも目を醒ますのは事実だが、流石に少し乱暴すぎやしないだろうか。万が一防げなかったらどうするんだとは学院時代から延々言っている台詞だが、毎回"まさか!億が一にもありえないわ"と笑いながら言われるのは一体どういう事だ。軽い足取りで部屋を出て「これでよかったかしら?」と廊下に立つクライドに悪戯っぽく確認をとるシスターに深々と溜息を吐き、二度寝の誘惑を振り切って鞄を掴んで部屋を出れば後ろ手に扉を閉め)
……行こう、さっさと終わらせて寝る。
(おおお、タイトル回収!ロマンですね…!何の因果か口調も違和感ないですし、魔王との決戦あたりでバッチリ決めたいです! 最早リアルでマップを作る事すら辞さない勢いです(笑) そうですね…三国の位置関係が分からないのでトピ主様的に王国と近い方の勇者でお願いします…! いえいえ、こちらこそ返し辛い振りをしてしまったようで申し訳ないですorz 従者さんの意外な一面!でも勇者本人はとっくに女捨ててるので全く気にしないんですよね、これが(笑))
55:
クライド・フィエルダー [×]
ID:b54531701 2015-11-26 21:02:00
(突然生じた閃光に驚き、何があったのかと慌てて主の無事を確認しようと中を見る。一瞬、任せた人を間違えたかと思ったものの無傷の主とシスターの軽いやり取りを見て、学院時代では日常茶飯事のことだったのかと冷や汗をかきながらも納得する。そして悪戯っぽく笑うシスターを見てある意味で逞しいと思い、自身も見習わねばなと密かに感じた。やがて、眠そうに部屋から出て来た主の言葉を聞いて)
ええ、主様の睡眠時間を確保する為にも手早く済ませるようお手伝い致します。
(そう言って武器を持ち直す。ーー教会の外は先ほどの比ではないぐらいに暗かった。草木が揺れる音、遠くから聞こえる魔物の遠吠え、暗がりの中で目を光らす蝙蝠達。まるで不吉さを表すかのように月や星も雲に隠れてしまっている。一寸先は闇とは正にこのことで、手元のカンテラの明かりだけでは心許なく感じる。クライドは先ほど言われた通りクレアの護衛を優先させつつも前を歩くカレンから目を離さずに進んで行く。程なくして教会の裏手の森に辿り着き)
主様、ここからは更に暗くなりますので足元にはお気を付けて下さい。
(初めの頃、主様の口調を聞いた瞬間ガタッとなっていたので!魔王戦まで楽しみにしてます!/ ぜひ拝見させて頂きt(( / 三国はサラッとですが……王国(建国歴が1番長い故にプライドが高い・魔術研究が発達、特に人々の生活品寄り・目立たないが農業も盛ん・本当にRPGの王国と言う感じ)、帝国(王国と犬猿の仲・魔術研究が発達、特に戦闘系の・武器製造が盛ん・幼い頃からの思想教育が凄い・魔物捕まえて実験や未だに奴隷がいるなどのきな臭い噂が多い・ブラック)、海国(王国と帝国より規模は小さい・外交が上手いことと海を抑えているのが強み・最初に船を作ったのはここ・王国と帝国に対して日和見主義・漁夫の利・水産物の貿易黒字で金儲けしている)です。下地ゆえに設定を付け足しても構いませんので!これだと帝国ですかね…?ライバルポジは。 / 返し辛いなんてとんでもない!ただこちらが迷っていただけでしたので…!; 主様が逞しくてほんとカッコいいとしか言えません…!感涙)
56:
カレン・スノーデン [×]
ID:7724ae312 2015-11-26 23:59:46
問題ない。……これでも夜目は利く方だからな。
(知っているだろう?とでも言うように肩越しにクライドを振り返って薄く笑い、次いでその隣で森に漂う空気に眉を顰めているシスターに視線を向ければ、無言で頷き合って近くに落ちていた枝で地面に大きな魔法陣を描いていく。やがて陣が完成すればその中央に鞄から取り出した特別製の羅針盤と先ほど確認していた地図を置き、それらに片手を翳してすぅっと息を吸い込み)
――――"示せ"
(宵闇に溶けるように呟いた瞬間、羅針盤がくるくる回り、足元の魔法陣が起動してカレンの魔力色である青白い光を放つ。魔力の奔流で起きた風が法衣の裾や周囲の木々を揺らし、どこか遠くで魔物の遠吠えが響いた。これだけ派手に魔術を使えば森中の魔物に居場所を知らせているようなものだが、無駄に術式を大きくしたので逆に小型の魔物は巣に籠って出て来ないだろう。そして大型中型ここにが引き寄せられるならば逆に好都合。何せ目的はこんな森の入り口などではなく、どこかに隠されているであろう魔道具なのだから。光と風が収まって森が本来の静けさを取り戻すと、カレンは足元の羅針盤と一ヶ所に焼け焦げたような跡がついた地図を拾い上げ、二人の元に歩み寄りその一点を指し示し)
――ここだな。分散型ではなく一点集中とは、術者はよほど自信家と見える。
(くつりと喉の奥で笑うカレンの表情は愉しげで、研究対象を目の当たりにした時のそれである。先ほどまでベッドの上で黒い塊と化していたとは思えない機敏さで法衣の裾を翻し、一切の迷いなく颯爽と森の中を進んで行く。やがて森の北のはずれにある一本の大木の前に辿り着けば、魔道具無効化のための準備をしつつふと森の暗がりに視線を向け)
一つ大きな反応が近いな……さしずめ門番といったところか。――クライド、迎撃しろ。こちらの作業が終わるまで持たせれば、別に倒さなくても構わん。
(/じ、実は何も考えていなかっただなんて……ハッ!もしや無意識に取り入れていた可能性…? 年に2・3回は格好良く決めると宣言したので頑張ります! ほうほう…なんか勇者が帝国と相性良さそう(主に実験)だなんてお、思ってませんよ?← ですかね。国同士が犬猿なだけあって帝国勇者は突っかかって来そうです(笑) そんな…!両親もきっと諦め顔な勇者に着いて来て下さっている従者さんには本当、頭の下がる思いですよ!)
57:
クライド・フィエルダー [×]
ID:b54531701 2015-11-27 20:35:54
(一連の見事な魔術の手さばきで、魔道具の在り処をあっという間に突き止めてしまったカレンを見て、クライドは主様以上に魔術で右に出る者はいないと考え、差し出されていた地図をもう一度見た。分散させてない分、逆に強固な物になっているのか?と思うが、何せよそれを壊すのみ。チラリと彼は生き生きとしている主を一瞥して、どんな物が出てきても解体してしまうだろうと不安には思わなかった。それから暫く歩き、恐らく北の方にある一本の大木の前に来れば背後の闇から蠢くものが。主のカレンもどうやら気付いたようでクライドは主命を一つ貰って)
了解しました。主様の邪魔はさせません。
(鋭い眼差しで剣を構え、影が蠢く森の中へと入って行く。敵の進行方向はあの一本の大木のようで、その進みを妨げるかのようにクライドは思いっきり横合いから影を蹴り飛ばした。先制攻撃は決まった。しかし、相手は何事も無かったかのようにむくりと起き上がる。その時少しだけ月が雲から出てきた。月光に照らされたのは巨大な屍肉の塊で)
……アンデッド系の魔物。しかもグールの複数体が融合したタイプか。厄介だな。
(剣での物理攻撃を得意とするクライドに取って、アンデッド系の魔物は相性が最悪だ。思わず眉を顰めたくなるほどに。奴らは夜の内であれば何度斬りつけても再生する特徴を持っている。弱点は太陽の光と肉塊の最奥にある心臓。とにかく倒すことは後回しだ。クライドは剣をしまい、カンテラの火種として持っていたライターの火を点け)
こっちに来い!化け物!!
(大木から遠ざけるようにライターの火で注意を引き、誘い込むように反対の方向に走り出す。グールは通常一体なら二足歩行でノロマなのだが、今クライドを追っているグールは複数体が融合し大きな屍肉の塊と化したモノ。それゆえ二足歩行ではなく四足歩行な為、まるで熊のように突進してくる。こちらは木々の間を縫うようにして走り続けているが、相手は御構い無しに木々を薙ぎ倒して迫って来る。木々にぶつかる度に失速はしているものの追いつかれるのも時間の問題。何か策を講じなければ。ーー不意に、確か教会の裏手から少し歩いた所の森の入り口付近に使われていない古井戸があったことを思い出し、己の足に発破を掛ける。幸いにも古井戸の場所は覚えている。今はとにかく走るのみで。ーー森の中でも開けた所に出る。急いで近くにあるはずの古井戸を探すが、すぐ背後で気配を感じて前へと跳び出し、刹那後ろの地面に衝撃が走る。振り返れば前足を地面に叩きつけていて、あと数秒遅かったら潰されていただろう。ジリジリと後退していき、不意に何か硬いものに当たる。敵からは視線を外さず、手で探れば古井戸のようで灯台下暗しだったかとほくそ笑む。避けた時に消えていたライターの火をもう一度付け直し、敵を呼び寄せーー突進して来たところをスレスレで躱せば敵は古井戸に落ちかけ)
ーーーーっ!!
(背中に向かってその中へと押し込むように体当たりをすればグラリと大きくバランスを崩し古井戸に吸い込まれていく。空を切る音、ついで床にトマトを落としたかのような衝撃音が聞こえてくる。微かにグールのか細い声が発せられたが、それもすぐに止んで辺りは再び静寂に包まれる。古井戸に閉じ込めたので、陽が昇れば自然と浄化されるだろう。そんなことを考えてクライドはライターをしまい裏手の森を再び見直すと)
……思ったよりも離れてしまったな。早く主様の戻らなければ。
(何と!?運命を感じます…! / ww笑っちゃっいましたよ!帝国と確かに実験的な面では相性が良さそうだなとは自分も感じてました(笑) / 帝国勇者はポケモンで言うライバルポジになりそうですほんと(笑) / いえもうカレンさんが主様でほんとに思ってます…!そして本編の敵ふりありがとうございます!教会と言えば墓地墓地と言えば屍!と連鎖して趣味全開の魔物を出さしてもらいました!)
58:
カレン・スノーデン [×]
ID:7724ae312 2015-11-27 23:03:24
(森の中へ姿を消したクライドを見送り、シスターと手分けして魔道具摘出の準備をしていると風に乗って微かな腐臭が漂って来る。それによってこちらに向かって来ていたのがアンデット系のモンスターだと悟ると、魔法陣に水銀を垂らしていたシスターが「ねぇ。従者の彼、剣士でしょう?アンデット系ならわたしが行った方が良かったんじゃ…」と心配そうな声を上げる。しかしカレンはと言えば全く気にする素振りを見せずに木の幹にナイフで刻印を施しており、焦れたシスターがもう一度声をかけた所でやっと顔を上げ)
――私の従者だぞ?相性が悪いからといって後れを取っているようでは務まらんよ。……そもそも、倒せとまでは言ってないしな。
(自信に満ちた笑みを浮かべるカレンは小指の爪ほども従者の無事を疑っておらず、それを見たシスターもひとまず納得したようで作業を続ける。やがて木々が倒れていく音と地響きの混ざった戦闘音をバックに準備を終えれば、シスターには周囲の警戒を頼んで少し下がらせ)
――"闇の誘い 幽世の鍵 彼我を繋ぎし夜の門"
――――"今宵その役目を終え、現世の理においてその姿を現せ"――!
(いつもと違う言語、そしていつもより長めの詠唱を一息に紡ぐと、先ほどの探知魔術の比ではない風が吹き荒れ昼間と見紛うほどの眩い光が周囲を照らす。――時間にして数秒。それらが収まった頃に木の幹から毒々しい瘴気を纏った黒い短剣がずるりと姿を現し、思わず眉を顰めたカレンは下手に持ち帰って呪いを振り撒く事を恐れてその場で処理する事を決める。研究者としては残念極まりないが今は勇者でもあり、問われる責任は段違いなのだ。踵で二回足元の魔法陣を叩いて再起動させれば、短剣に片手を翳して「"道閉ざす幽の扉"」と先ほどの詠唱とはまた違った古代語による呪文を紡ぎ、短剣は徐々にひび割れて行って最終的には目に見えない粒子となって消滅し)
魔王の魔力とは少し違う……?いや、かといって人間の魔力…ではないな。人類に裏切り者が居る可能性はなさそうだが、しかしこれは……。
(/これはもうやるしかないと言う神のお告げですね! 勧誘とか受けてそうだなって(笑)いっそ帝国勇者ペアの一人が学者系で、そっちとは滅茶苦茶気が合うとかでも面白いですね! 突然のバイオ(笑)勇者がさっさと倒せとか言わなくて良かった…! そして回収するかも分からない四天王?魔人?の伏線をとりあえず放り投げておきますね!)
59:
クライド・フィエルダー [×]
ID:b54531701 2015-11-28 00:36:46
(暗かったが来た道を戻るのは意外と楽だった。あのグールの肉塊達が木々をなぎ倒してくれたお陰で、不自然な道が出来上がっていたからだ。自然を愛する者が見たら卒倒しそうなほど悲惨な状態である。しかし、ある意味で木々が敵の進路を邪魔してくれたお陰でクライドは助かったのだ。故に、少し複雑な気持ちで彼は薙ぎ倒された木々の間を走っていた。ーー暫く走っていると真っ暗な森の中で突然、眩い光が前方に見えた。主様の魔術だろうか?とにかく早く戻らねば。そう思いながら更に足を速めてあの大木の元へと戻って来る。目に映ったのは毒々しい瘴気を纏った黒い短剣が魔術によって消滅していく姿。どうやら元凶を絶ったようだ。しかし、スッキリとしない様子で訝しげに考え込むカレンを見て、クライドは邪魔をしてはいけないと思いつつも報告をしなければと声をかけ)
主様、只今戻りました。敵はアンデッドの魔物でしたので仕留めることは出来ませんでしたが、森にあった古井戸に落としましたので明日の朝には浄化されているでしょう。
考え事の最中にご報告を失礼いたしました。
(軽くお辞儀をして、そう言うと相手を見遣り)
(/是非ともです! / それで互いのペアがツッコミを入れるのですね(笑) / Σ!?!?なな何故バイオだと分かったのですか…!?教会=墓地=屍は完全にバイオの影響ですバイオ大好きです…!(小声) / 勇者様のご厚意で工夫?して倒すと言うのをマンネリ化防止の為にやってみました! / この伏線いいですね!四天王…魔人…!元は大精霊で堕ちた奴とかでも面白そうでs(( )
60:
カレン・スノーデン [×]
ID:7724ae312 2015-11-29 09:28:40
……古井戸か、考えたな。
(戻って来たクライドの言葉に思考の海から引き戻されれば、その撃退方法に口の端を上げてシスターを見遣る。言った通りだろ、とでも言いたげな視線に「そうね、いらない心配だったみたい」と肩を竦めるシスターを見てどこか満足げに笑みを深め、木に刻んだ刻印をナイフで削ぎ落し地面の魔法陣を足で掻き消せば幹に背中を預けるようにしてその場に座り込み)
にしても、こんな辺鄙な森からあんな代物が出て来るとはねぇ……結界強化の後にこれは、流石に私もしんどいぞ。
(がしがしと跳ねた黒髪を掻いて、立てた片膝に肘を置いて頬杖をつく。奇跡に干渉する永続魔術と超級の解除魔術、ついでに浄化。魔力量は多い方だと自負しているカレンだが、流石にガス欠状態のようだ。そもそも結界の強化は本来複数人の魔術師でやる事を鑑みれば当たり前と言えるだろう。「せめて君がまともに結界を扱えればな……この攻撃馬鹿め」と水を向けられたシスターが下手な口笛と共に明後日の方向を向くのを半眼で見つめ、溜息を吐いてから鞄を漁り取り出したスキットルの中身を一気に呷り)
……しかしまぁ、仕掛け人には興味が沸いたな。そのうち何処かでかち合うだろうから、旅の楽しみが一つ増えた。
(/振り回される者同士謎の連帯感が生まれる事請け合いです!← ひえぇ…アンデット=バイオという安直な思考回路ですみませんんんん!バイオは怖くてプレイを横で見てるしかできませんでした(小声) 作戦勝ちって燃えますよね!相手が格上だと更にテンション上がります…! 良いですね堕精霊!魔王・人間以外ならなんでもござれなのでありかと…!)
61:
クライド・フィエルダー [×]
ID:b54531701 2015-12-02 23:22:43
(何やら二人のやり取りを見るに、敵がアンデッド系だった故にシスターには心配をさせてしまったようである。しかしながら主様には信頼されていたようで、その場で倒せずとも結果的には倒せる形となって期待を裏切らずに済んで良かったとクライドは密かに思う。次いで、負担が掛かっている主を見て魔術に関しては何も手伝うことの出来ない己の不甲斐なさを感じる。次の街に着いたら魔力を回復させる飲み物を補充しなければとも思いつつクライドはまだ見ぬ敵に興味を示すカレンを見遣り)
厄介な敵でなければ良いのですが。
けれど、主様の旅の楽しみが増えたのならば何よりです。
(そう言ってクライドは微笑む。最後に一度、二・三回辺りを見回して魔物がもう潜んでいないことを確認する。そして、夜も益々更けてきたので)
そろそろ教会へとお戻りになられますか?
(/苦労人同士故に生まれる絆ですね!(( / いえいえ…!ゾンビ=バイオなのは自分もそうですので! / そういうのほんと好きで…!無い頭でいつも考えてます(笑) / 立場的には中ボスみたいな感じですかね? / それにしても遅レス済みませんでした…!実はsoturonnと言う魔王がいまして……ムラレスになってしまって本当に済みません……!)
62:
カレン・スノーデン [×]
ID:7724ae312 2015-12-04 23:35:22
んー……そうだな、戻るか。
(帰宅を促すクライドの言葉に頷き、魔力不足による貧血のような症状が大分収まってきたのを見計らって立ち上がる。気分的にはこのままここで眠ってしまいたいが、徒歩圏内に屋根とベッドが確保できているのに魔物の住処で夜を明かすのは流石に馬鹿げているだろう。法衣に着いた砂や葉っぱを軽く払って、来た道を真っ直ぐに戻っていく。途中先ほどの大型種の移動によってなぎ倒された木々が目に入るが、そのうち教会側が何とかするだろうと見なかった事にして黙々と歩き続け)
……明日は昼過ぎに出発しよう。
(客室のある一画まで戻ってきて一度立ち止まれば、ハーメリア街道の地図を思い浮かべながら明日の予定を告げる。日が昇るのと同時に出発して日没ギリギリまで歩き続ければ二つ先の宿場に辿り着く事も不可能ではないが、正直今のコンディションではそこまで頑張る気にはなれなかった。よって先を急ぐのを諦めて惰眠を貪る事に決め、欠伸を一つ零せばあてがわれた部屋に向かって、まるで吸い込まれているかのようにふらふらと歩きながら振り返らずに手を振り)
私は朝の礼拝も朝食もパス、とにかく午前中は起こすな。クライド、お前は好きにしていい。――それじゃあ、おやすみ。
(/もしかしたら帝国との和解の第一歩になる可能性も…?!← 魔族に襲われて住民総ゾンビな村とか…ありそうですよね?(小声) いつかそんな胸熱展開もやってみたいものです…! ですかね、魔王に挑む前に中ボスで経験値稼いでレベルアップしましょう(笑) どうかお気になさらず!レスにムラが出来てしまうのは当方も一緒ですし…と言うかsoturonと言う名の魔王と戦闘中なのも実は一緒だったり(笑)今月末から来月にかけて反応が鈍くなったり無くなったりしたら、あの、追い込みで死んでるんだなぁと思って頂ければと思いますorz)
63:
クライド・フィエルダー [×]
ID:b54531701 2015-12-05 13:03:36
了解しました。
では主様、本日もお疲れ様でした。ゆっくりおやすみ下さい。
(そう一礼して、きちんと相手が部屋の中まで入ったのを確認するとクライドも自室に戻る。あのようなコンディションだったため帰り道の途中は少しばかり足取りが不安定であった。主様がいつ倒れても良いように終始身構えていたものの大事には至らず、無事に帰って来れたので一安心だ。しかしながら魔術と言うものは奇跡を行使するが故に、やはりその分負担が掛かってしまうのかと先の主を思いクライドは目を細める。ーーすると突然、コココッと窓ガラスを何者かが突く。腰の剣に手を掛けつつも電気の点いていない部屋の中で息を殺し、窓際に近付くがそこにいたのは一匹の白い鳩で)
……何だ、情報屋の伝書鳩か。こんなに深夜に文を寄越すとはアイツは一体何を考えているんだ。
(そう情報屋への愚痴を零しつつ伝書鳩を招き入れ、足に括り付けられた文を取る。それにしてもよくここにいることが分かったなと訝しむが、そのところは情報屋の情報網を駆使したのだろうとクライドは考え直す。文を開けば『今晩は〜、二人旅頑張ってる? クライド君が前に頼んできたこの先の情報が手に入ったからさっそく教えてあげるね〜、深夜だけど。確か君達の目的地は峠の先だよね? ハーメリア街道を抜ければ【ディル峠を登る直線の道】と【胞子の森を突っ切る右の道】と【ル・ジェ第一水門を通り過ぎる左の道】の三つに分かれているのは知ってるよね? で、そこの情報が手に入ったんだけど現在【ディル峠には山賊が出没】【胞子の森は例年と比べて繭や菌糸が大量発生】【ル・ジェ第一水門は何故か枯れ果てて魔物巣窟状態】とどれもヤバイよ。それに最近は各地で悪いことが起きまくってるから困ったものだね。じゃ、またご贔屓に〜。お金は僕の伝書鳩の相棒に持たせてね』と言った内容が書かれていた。まさか、火の大精霊の神殿に行く前にこんな厄介事が舞い込んで来るとは。頭を抱えたい思いで代金を入れた小さな麻袋を伝書鳩に括り付け、外へと飛ばさせる。先ほど戦ったせいなのか今の凶報のせいなのか、どうにも寝る気にはなれずに、そのまま朝まで地図を見て目的地までのルートを各地細かくチェックしていく。朝方。言われた通り午前の間は主様を起こさないでおき、朝の礼拝や朝食を済ませ、同じようにこの教会に宿泊していた旅人達に峠付近の情報を聞いて真偽のほどを確かめる。そうすれば「峠の手前で立ち往生をしている者が大半」や「ただ盗賊に馬鹿高い通行料を払えば通して貰える」。または「峠を逸れて、胞子の森やル・ジェ第一水門に行けば今度は命が危ない」などの声が聞けた。これは主様に要相談だなと思いつつ、そろそろ昼食の時間なので起こしに扉の前まで行きノックを二・三回して)
主様、時間になりましたのでお声を掛けさせて頂きました。
(/そのまま同盟に持ち込めばめでたしめでt(( 昼は普通だったのに夜起きたら主人公達以外変貌していたとかも良いですね(小声) レベルアップは大切ですね(笑) 何と…!? まさか同じ状況でしたか…! 魔王討伐頑張りましょう;; 私もその期間は死んでますので大丈夫です…! 提出して卒業することがお互い大事ですので…(震え声))
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