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個人用・練習用
自分のトピックを作る
■:
ぶーめらん [×]
2015-08-18 11:28:08
小説置き場。
1:
ぶーめらん [×]
2015-08-18 11:43:16
【コープスパーティBD、良あゆ】
あの事件から1年少し。
良樹は人形のようなあゆみの世話をしていた。
ご飯を食べさせたり、体を拭いたり。
些細いな事かもしれない、でも只あの頃のあゆみに戻って欲しいというように只世話をし続けた。
だが、あゆみに笑顔所か感情が戻ることもない。
相変わらず虚空を見上げ、上言のようにぶつぶつと何かを続けるあゆみ。
今ではもう、自力で歩くことが出来ないくらいに筋力が落ちきっていた。
「篠崎、飯だぞ。」
そしてまた今日も。
昼過ぎくらいに良樹は唯一あゆみの表情が少し和らいだ、恐らく好きな物であるお粥を持ち、車椅子のあゆみに近寄った。
「…………」
反応はない。
只空を見上げてぽけー、と放心したように。
膝上に掛かった柔らかい毛布を握ることもなく、その小さな手が膝上へと置かれている。
「ん、ほら口開けて。」
ゆっくりとひざまつくように、彼女の前にしゃがむとその口元へとスプーンを当てた。
そして微かにだが開いた唇。
その開いた口腔へとお粥を流すと、あゆみは唇を閉じた。
「ちゃんと噛めよ。」
あゆみが好きだった、頭を撫でるという行為。
ぽんぽん、と数回撫でると変わらない表情が、少しだけ和らいだ気がした。
「ん、良い仔だ。」
少しだけ噛んでいる音が聞こえる。
その所作を見ると良樹が笑う。
空に向けられた視線はいつしか良樹を見ていた。
「…ん?どうした?」
頭を撫でていた手を止めてあゆみを見つめる。
「…………ぁ…と……、」
「………」
「ぁ…りがと……ぅ」
かすれた声で続けるあゆみ。
良樹はその瞳に涙を浮かべたが、すぐに目をこすり、涙を拭う。
「良いってことよ。」
そう続けて相変わらず無表情のままのあゆみの額とキスを落とした。
(BD後の捏造良あゆ)
2:
ぶーめらん [×]
2015-08-18 12:03:31
【コープスパーティBD、良あゆ】
「これ、岸沼くんに似合いそうだね。」
良樹の膝上に乗ったあゆみが柔らかく笑う。
その二人の前には最近流行りの雑誌が置かれていた。
「似合うかぁ?…こんなん俺には合わねえだろ。」
「んー?顔だけは良いし、スタイルも良いからばっちりだと思うけどなあ…、あ、こっちの服とかは持田くんが似合いそうっ!」
ふふー、と無邪気に笑うあゆみ。
だがその右目には眼帯が付けられており、その体はほっそりと痩せていた。
あゆみはあの事件の後、まるで人形のようになっていた。
だが、死逢わせの石を持った良樹かあゆみに付きっきりになり、世話をした。
体を拭いたり、御飯を食べさせたり。
本当に小さな事だったがその日々の積み重ねが重なり、あゆみには笑顔が戻った。
「ありがとう、」
そうちゃんとはっきりと続けたあゆみは只笑っていた。
「岸沼くん?どうしたの?」
どうやら雑誌を捲る手が止まっていたらしい。
大きな瞳が良樹を移していた。
「わりーわり、ちょいと考え事してた」
「悩み事?」
「ちげーよ、ちょい色々な。」
そう続けてページを捲る。
あゆみはふうん、と不思議そうに鼻を鳴らしていたがまた視線を雑誌へと向けた。
「あと少しで、冬になるね。」
ぽつり、と漏らした一言。
あゆみはどこか寂しそうな表情のまま、窓の外を見た。
「そう、だな。…篠崎は、寂しいか?」
「え?」
「哲志や中嶋に逢えなくて。」
雑誌を閉じて、彼女を見つめた。
するとあゆみは少しだけ、小さな苦笑を浮かべ、少しだけ体をよじった。
そして良樹と向き合い、じ、と見上げてくる。
「……んだよ。」
少し不思議そうにあゆみを見つめた良樹は首を傾げて、取り敢えず間を埋めるように彼女の頭を撫でた。
「…岸沼くん、私はね。寂しくなんかない。」
「……」
「そりゃあ少しだけ言うと、持田くんや中嶋さん、お母さんにお父さん。会いたい人は沢山いるよ。…でも、今は岸沼くんがいるじゃない、何も寂しくなんかない。」
そう言って朗らかに笑うあゆみ。
「岸沼くんが居てくれれば、寂しくなんかないの。」
嬉しそうに、少しだけ恥ずかしそうに続けたあゆみ。
そんなあゆみを見ていた良樹は溢れそうになった涙を牽制して少しだけ強引にあゆみを抱きしめる。
「…わぷ…っ、ど、どしたの?」
そんな突拍子の無い行動にあゆみは目を見開き、良樹を見る。
「…有難う、篠崎」
そう言って良樹は抱きしめたまま、静かに涙を流した。
(こうなって欲しかったBD後の捏造良あゆ)
3:
ぶーめらん [×]
2015-08-18 16:05:07
【コープスパーティBD、良あゆ】
「っと、何時までもこんな体制で居ても仕方ねえよな…っ!わ、わりいっ」
あの後、数分無言で抱き合っていたがふと正気に戻った良樹が彼女を離した。
「そ、そうだねっ」
あゆみも少し戸惑ったような赤面をしつつ、離れてしまう。
そうするとお互いまた無言になり、あゆみに関してはもう背中を向けてしまった。
膝の上に感じる暖かい温もり。
仄に香るあゆみの甘い匂い。
(……これは下半身的に厳しいかもしんね。)
そんな下品な思考を動かしつつ、良樹はあゆみの膝の上に置かれていた雑誌を己の隣へと置いた。
「さて、と。それじゃあそろそろ飯作るか。」
そう続けた言葉はまだまだ緊張しきっていたが、あゆみの方はというとどこか楽しそうな面持ちをしたままはぁい、と続ける。
その返答を聞くと、あゆみを抱き上げて傍らへと置いた車椅子へとあゆみを座らせた。
そして膝へと膝掛けを掛けて、頭を軽く撫でた。
「よし、じゃあ良い仔で待ってろよ」
そう続け、頭から手を離す。
「うん、ありがとう。」
そう続けて笑うあゆみ。
そんなあゆみの様子を見て良樹はリビングへと向かった。
「篠崎ー、飯出来たぞ?」
「あ、うん、ありがとう」
そう言い、あゆみは車椅子のボタンを震える指で押して良樹に近づく。
そして手慣れたようにあゆみを軽々と抱き上げるとリビングの椅子へと降ろした。
そしてその隣に座る良樹。
「いつもごめんね」
そう言い申し訳なさそうに眉を下げるあゆみ。
「気にすんな。」
そう続けて彼女の頭を軽く撫でる。
「優しいね、岸沼くんは」
「そうでもねえぞ?」
くく、と笑い半ば液体に近いお粥を彼女の口元に添えた。
あの事件以来、あゆみの臓器の能力は低下していた。
それと同時に筋力も落ちていき、その状態も恐らくブックオブシャドウズの効能だと思われていたのだ。
だから今のあゆみでは水、液体の料理しか食べることが出来ない。
形のあるものは全て吐いて戻してしまうからだ。
口元に添えたスプーンを認識したのだろう。
ゆっくりと口を開いたあゆみ。
その口腔へと液体を載せて、口を閉じさせた。
「んー、……おいしいっ!」
そう言いふふ、と笑うあゆみ。
「そかそか、良かった。」
また良樹も幸せそうに笑った。
(↑のおまけ、)
4:
ぶーめらん [×]
2015-08-18 16:59:56
【コープスパーティBD、チャプター7の有り得ない展開、良あゆ】
あゆみが自分の腹を裂いてその直後。
良樹は見知らぬ部屋へと倒れこんでいた。
天神小学校のような不気味な感覚は覚えないが、でも何か不思議な部屋へと。
そして良樹は体を起こした、途端に隣に見えたの血まみれのあゆみだった。
否、違う。
今も血がとめどなく溢れている。
「……っ篠崎っ!?」
良樹はあゆみに駆け寄り、肩を揺さぶるがあゆみが起きることはない。
「……っち、」
舌打ちをして焦るように周りを見渡すと、とある方角に見えた一つのベッド。
手段はない。
「…悪い、篠崎」
彼女をお嬢様抱っこにして抱えあげ、意識を失っている彼女をベットに寝かせた。
血の出ている場所は腹部から。
もう一度謝罪を残して制服を捲る。
すると、そこには不細工な切り跡が深く残っていた。
痛々しく傷口を残して。
「……っ!?」
あまりの酷さに目を離してしまいたくなる、がここで離してしまうとあゆみの命が危ない。
……でも、待て。
「こういう時の処置なんて知らねぇぞ…」
良樹は特別、怪我に詳しいことなどなく。
今まではケガをしても自然に治癒されるのを待っていたのだから知る訳なかった。
「…っくそっ」
取り敢えず血を止めなければ。
部屋を探し歩き救急箱を雑に取り上げるとあゆみに近寄った。
どくどくと溢れる血をハンカチで拭い、正しい怪我の直し方の順序なんて分からない。
コットンに消毒液を染み込ませて、細い腹部に刻まれている傷口へと当てた。
「……っんんんんっ!」
眠るあゆみの口から悲鳴に近いうめき声が漏れる。
「い、痛いかっ、篠崎っ!?」
慌てて手を離すが相変わらず血は流れてくる。
あゆみは薄く目を開けようとするが痛みからすぐ閉じてしまう。
でもやはり、消毒をしないと傷口が炎症してしまうこともある。
「少し耐えろよ…篠埼っ」
コットンを長い傷口へと数回とんとん、と当てるとあゆみの口からはその度に悲鳴があがるが、相変わらず良樹はその手を止めなかった。
そして数分後。
漸く消毒が終わり、包帯を巻いて彼女を見た。
荒い吐息、じんわりと痛みから汗をかいているあゆみ。
不謹慎と思いつつも少しどき、としたのには隠せなかった。
そして近くの綺麗なハンカチであゆみの汗を拭う。
すると痛々しく強く瞑っていた瞳が開かれ、良樹へと向けられる。
「…っどこ、に行ってたのよ…っいっぱいさがした…っのに…っはあ…っばかぁ…っ」
ポロポロと涙を流して強く睨みつけるあゆみ。
その表情は不安という色で染まっていた。
「……ごめん、ごめんな。」
そう呟いて申し訳なさそうに顔を伏せる良樹。
「ばか…っきらい……きしぬまくんなんて…っ」
そう続けたあゆみは痛みから、また荒い吐息を吐き出し腹部を抑えた。
(オチがね、うん。いたがるあゆみちゃんを書きたかったの。)
5:
ぶーめらん [×]
2015-08-18 17:30:57
【新婚良あゆ捏造】
夕食も食べ終わり、風呂も入りお互い一緒の布団に入る。
そんな幸せの毎日を過ごしていた二人。
あゆみの眼帯が外れることはないが今ではすっかりと歩けるようにもなり、体的にも徐々に戻っていった。
「……ん…、どうしたの。」
抱き寄せたまま首筋に顔を埋めて、そのまま良樹は何も言わずにあゆみを抱きしめていた。
無意識に吐息が耳元に掛かっていたのだろう。
くすぐったいのか、離れようと良樹を押すあゆみだが良樹は離れない。
「…あゆみ。」
「なに?どうしたの?」
どこか不思議そうに良樹を見上げるあゆみ。
そして良樹は何か話すこともなく、あゆみを抱き寄せたままその背中を撫でる。
「……変な良樹くん。…私は寝るわよ?」
「………。」
あゆみの暖かさ、匂い。
相変わらずあゆみはじい、と見上げていたものも、不思議そうに視線を逸らして抗うのも辞め、首筋へと手を回して目を瞑った。
そして良樹はというと、そんな眠ろうとしているあゆみを邪魔するかのように耳元へとキスをしたり、首筋へとキスマークを残していた。
「…っんん、ちょ、っと。…くすぐったい」
ぴくり、と体を震わせたあゆみ。
良樹はその様子を見てどこか満足そうに、彼女を見つめた。
「……かわいい。」
(いちゃいちゃいちry)
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