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東京テディベア/51


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自分のトピックを作る
41: 死神娘 [×]
2015-08-21 18:38:39

-last answer-

5年前

パパ「ヒナー今からパパの友達に会いに行くよ。」
ヒナ「ともだち?」
パパ「あぁ友達。ヒナと一緒に夜ご飯を食べたいんだって、楽しみだね。」
ヒナ「うん!」
パパの言う友達は元奥さん。その人が腹違いのヒナに会いたいと言いその人の家へ向かっていた。
女「あっいらっしゃい! ヒナちゃんはじめまして、パパの友達の雪と言います。よろしくね」
パパ「ヒナ、挨拶しなさい。」
ヒナ「はじめまして、ヒナです。雪お姉さんよろしくお願いします……。」
雪「うん、よろしくね。……ほら雫も挨拶しなさい。」
雫「雫です、よろしく。」
雪「無愛想な子でごめんね、さて皆入って! 雪特製のシチューが出来てるよ!」
家に入ると美味しそうなシチューの匂いが漂い皆のお腹の虫がなる。
ヒナ「いいにおい!」
雫「シチューだぁ! お母さん早くっ!」
雪「ふふっ分かったわ、ちょっと待ってね。」
パパ「シチューか…旨そうだな! ところで雪、話がある。」
雪「……分かったわ。」











沢山シチューを食べヒナは雫と遊んでいた中、パパと雪お姉さんは話し込んでいた。
雪「ねぇ…よりを戻さない?」
パパ「またその話か。よりは戻さない、俺には最愛なる妻がいる。だから無理だ。」
雪「っ……ならっならヒナを養子として引き取らせてよ!」
パパ「ダメだ、ヒナは……俺とママを結び付ける紐だ。」
雪「……なんで? あんた……なんでそんなに変わっちゃったの?」
パパ「変わった? 変わったのはお前だ。ネチネチと昔のことをまだ言い続けて……帰る。」
雪「えっ……今日は泊まるって……。」
パパ「気が変わった。ヒナー帰るぞー。」
ヒナ「もう帰るの?」
パパ「あぁ。雪、もう来ない。昔のことは捨てろ。それじゃあな。」
と言い捨て帰っていった。

42: 死神娘 [×]
2015-08-21 20:29:04

-全ての真実-

ヒナ「そんな……全てパパが悪いんじゃ。」
パパ「ヒナまでそんなことを……パパは悪くない! ママの手に入れる為には仕方が無かったんだ!」
パシン
乾いた音が鳴り響く。
ヒナ「意味分かんないっ……馬鹿!」
部屋を飛び出し廊下に出るとお姉ちゃんがいた。
ヒナ「お姉ちゃん……。」
姉「ヒナ……。」
ヒナ「僕ってお姉ちゃん達と違うんだね……。」
姉「……知ってた。ママから聞いた。あんたは私達の疫病神だ! あんたのせいでママが辛い目に合ったんだ!」
ヒナ「っ…………もう嫌だ嫌だ嫌だ嫌だぁぁあああ!」
大声で泣き出すヒナ。心配してパパが出てきたがその隙に部屋に入り込んだ。

パパ「ヒナっヒナ!」
ヒナ「……もういやだよぉ……疲れたよ……。」











次の日
パパ「ヒナーご飯だぞー?」
ヒナ「部屋の前に置いといて」
パパ「分かった。」


パパ「ヒナー風呂はー?」
ヒナ「皆が寝たら入る」パパ「分かった。」


あの日を境にヒナは部屋から閉じこもっていた。学校にも行かず誰にも会わないようにしていた。

















1ヶ月後

姉「ママーお腹すいた。」
ママ「ふふっ分かったわ。」
パパ「お兄ちゃん、ご飯だよ!」
兄「分かった。」
ヒナのいない事がいつの間にか日常になった。
幸せそうな笑い声が室内を包む。

兄「ヒナは部屋から出て来ないのか?」
姉「んなの別に良いでしょ。」
ママ「さぁーカレーよー。」
パパ「美味しそうだな。」
ママ「ママの自信作よっ! あらヒナ……。」
ママの言葉に皆がヒナへ視線をむける。
ヒナ「……出掛けてくる。夕食はいらない」
赤と黒のワンピースを着て外に出る。


少女は絶望の表情を浮かべていた。

43: 死神娘 [×]
2015-09-05 09:34:04

-家出-

暗くなってきた夜道を歩く。人通りは少なく光も少ない。
ヒナ「暗いなぁ……。」
そう呟きながら裏道へ入る。裏道は暗くどんよりとした世界だった。
ヒナ「僕のせいで……皆を……ママを不幸にしたんだ。」
汚れたシャッターにもたれぶつぶつと呟く。ここは高い建物が少ない、高くて3階建て。だから……ヒナはカッターナイフを持っていた。
ヒナ「ふふ……また綺麗なのがでるっ。」
ヒナの腕は1ヶ月間カッターナイフで切った生々しい傷が沢山あった。
――カタカタ
カッターナイフの刃を出す。そして……
――ブスッ
ヒナの腕にまた傷が一つ増えた。
赤い赤い血がツゥーと溢れ出す。痛みと赤い血と傷は、ヒナにとって一瞬の安らぎであった。
ヒナ「……はぁ、これからどうしようかぁ。お金無いし……うーん。」
?「……君……。」
ヒナ「うん?」
どこかで呼ばれた気がする。警察かと思い逃げ出そうとしたが、それは無理だった。
?「ヒナァ!」
ヒナ「うわぁ!」
ギュッと腕を捕まえ笑顔で笑いかけた。
ヒナ「誰ですか!?」
?「ヒナ……大きくなったんだね。」
話が噛み合わない。しかし僕のことを知っているらしい。
ヒナ「……。」
?「ごめんなさい、私ったら。私は……雪。雪っていうのよ。」
ヒナ「雪さん……ですか。」
雪「そうよっ雪! あっ夜ご飯食べて行ってよ! ていうか家来て! よしっ行こう!」
ヒナ「わっちょっ……待ってぇぇぇぇ!」

ズルズルと引きずられてボロボロのマンションについた。
しかし僕はそんなことより雪さんのことが少し気になっていた。

44: 死神娘 [×]
2015-09-05 16:19:28

-十八番の料理-

雪「さぁさぁ、入って入って~!」
ヒナ「お邪魔しまーす。」
ボロボロの扉を開けて中に入ると1人の子供が寝転がっていた。……いや死んでいた。
雪「……私の子供だったんだけど、今日……栄養失調で死んじゃったの。」
ヒナ「……。」
雪「今日……最後の晩餐会だよって言ったのに、昨日が最後の晩餐会だった……おかしいわね雫。」
自分の子供の髪をさらりと撫でて悲しく笑う。
ヒナ「……雫……雪……。」
雪「……ヒナ……今から私の十八番料理を食べさせてあげるわね!」
そう言うと綺麗に磨かれたお皿を2枚出した。
ヒナ「あれ? この匂い……。」
雪「ふふっそうよっ、シチューよ!」
お皿にご飯を盛り付けシチューをかける。
ヒナ「美味しそう……。」
ぐぅーとお腹の虫がなる。
雪「ふふっ沢山食べてね!」
ヒナ「ありがとうございます!」

久々にシチューを食べた。久々に人と一緒に食べた。とても温かいとても美味しいシチューを食べた。


ヒナ「ごちそうさまでした!」
雪「ごちそうさま。ふふっおいしかった?」
ヒナ「はいっ!」
シチューをペロリと食べゴロンと横になる。
雪「ふふっ……ヒナ、ヒナは死のうとしたの?」
ヒナ「! うん……。」
雪「……ヒナ、よく聞きなさい。」
ヒナ「は…い…。」
雪さんの真剣な表情にびくりとしながら話を待った。

45: 三丁目のミケネ [×]
2019-02-23 21:21:48

懐かしいのを見つけた放置主です。自分頑張ったなぁ、、、。

46: 死神娘 [×]
2019-02-23 21:52:53

-生きる希望-
雪「死んではダメよ。」
ヒナ「、、、、え?」
雪「死んではだめ。貴方は私達と違って幸せで素敵な家庭の中で暮らしているのよ。それに、彼の1番の宝物みたいだし、、、ね。」
ヒナ「宝物、、?でもヒナ、雪お姉さんを傷付けた、、、。」
雪「えぇ、、傷付いてこんな事になって、私の我が子は死んでしまったわ。初めは憎くて憎くて仕方なかった。でも気付いたのよ、貴方は彼の幸せの宝物って。だから死にたくても生き続けて欲しいの、、。」
ヒナ「でもっ、、もうヒナ皆から愛されてないしもうボロボロで、、、。」
雪「ねぇ、、、ヒナ。」
名前を呼ばれた瞬間ピリッとした空気が周り覆う。なんだろうこの空気凄く嫌だ。
不安を覚え顔をちらっと上げるとそこには雪お姉さんでは無い女性がいた。
いや、この女性は雪お姉さん。でも何かが違う。
雫ちゃんと抱え貼り付けたかのような笑みを浮かべ、私にこう言った。
雪「どうして、、、、雫は死んじゃったのかな。」
ヒナ「え、栄養失調って、、、」
雪「雫ね、最後にこう言ってたの。"前の生活に戻りたいって。お父さんのいたあの生活に戻りたいよー"って。ねぇ、、、ヒナなんでなんだろう。」
ヒナ「あ、、、え、っと、、、。」
雪「貴方はなんで生きてて雫は死んで、、、アレ、、、?おかしいな、、、、あらららら?」
ヒナ「雪お姉さん、し、失礼します!ご飯美味しかっ、、、た、、で、、、、。」
急いで逃げようとした時雪お姉さんは涙を流して眠っていた。
ううん、、、雫ちゃんを抱えて死んでいた。
安らかな、、、まるで雫ちゃんとねているかのように。愛する人を待つかのような感じだった。
ヒナ「ゆ、、き、、、、おねぇ、、さ、、ん。」
雪「、、、、。」
何も答えない。たださっきみたいな貼り付けたかのような笑みではなく、自然に微笑みを浮かべる雪お姉さん。
これが、、、死ってことなんだ、、、ね、。
ヒナ「、、、私のせいで、、、ヒック、、わた、、しの、、せいだ、、、。」
その日は1時間程そこに座って泣いていた。私のせいで失った家族の最期はとても綺麗で悲しいものだった。

47: 死神娘 [×]
2019-02-23 22:12:06

-僕の罪-

真っ赤な鼻と目を擦り家路につく。いつもは重い足取りだけど、今は違う。僕の罪はとても重く償わなければいけないものだとやっと理解した。
ヒナ「僕の罪はこの身体をもって償わなければ、、、ってなんだか厨二病みたいっ。」
変わりなんて沢山いるこの世界。僕が消えた所でなにも悲しむことなんて無い。僕の変わりはテディがいる、、、でも、あの家族の所にいたらテディが可哀想だよね。
ルンルンとスキップしながら歩いて行き家に着く。
インターホンを鳴らし開けてもらう。
パパ「どこに行ってたんだ!!!!心配したんだぞ!!!」
ヒナ「ごめんねパパ。でも、もうパパ、ヒナ疲れたの。この1年?かな体験して考えて苦しんで。気付いちゃったの、代わりは沢山いるってこと。」

転校した友達は私の代わりにいじめを受けていて。
パパは雪お姉さんの代わりにママを見つけてきた。
ママ達はパパへの復讐の代わりに僕を虐待した。

ほらね、代わりは沢山いる。もっと考えたら代わりは沢山見つけれるかな?
ヒナ「あ、そうだテディを持っていこうとしてたんだ。パパどいて。」
パパ「ヒナ、、、?」
パパの声を無視して2階に上がる。ママ達はいつもの通り僕を無視してテレビに夢中だった。




ヒナ「テディ。久しぶり、、?かな?違うかな。もうね僕疲れたの。だからさ、一緒にこの家飛び出そう?それでね、、、幸せな夢を見よ?」
何も答えないテディ。うん、いつも通りのこと。
さて、行かないと。この家にはもう僕は邪魔だし疫病神だし、何よりいい事ないからね。
テディの手を取って新しいカッターをポッケに入れてフードを被って家を出る。パパが僕を呼んだ気がしたけど、もう振り向かない。


バイバイ、幸せだったお家

48: 死神娘 [×]
2019-02-23 22:29:54

-最期の夜-

何も無い寂れたシャッター通りをテディと歩く。
お化けが出そうでちょっと怖いけどテディが一緒だから平気だよ!
ちょこちょこボロボロの大人が座っているのがいるけど、僕と一緒で代わりにされ続けた人達なのかなーとか馬鹿らしいことを考えてた。




何時間か歩いて周りに誰もいない所で座る。
カシャッというシャッターの音がとても響いてちょっとびっくりした。
ヒナ「テディ、今日ねとっても嬉しくって悲しかったの。雪お姉さんと雫ちゃんとね久々に出会えてとっても嬉しかった!でも、2人は死んじゃったの。」
目を閉じればあの光景が嫌でも思い浮かぶ。幸せそうに眠る2人になんだかイライラしてくる。
ヒナ「僕ね、みんなが大好きだった。大好きでだーいすきで、馬鹿みたいに信じてた。いじめもただのイタズラでいつか終わる。虐待だっけ。それも明日になったらママやお姉ちゃん、お兄ちゃんがケロッと忘れて、、、ううん。いつも通りヒナー!って感じで話しかけてくれて、それでね!パパが大きくなったなー!ってわしゃわしゃ頭を撫でてくれて、、、それで幸せなところで、暖かい家族。なんか、、文章おかしいけど、そんな感じになるって信じてたの。」
カチカチとカッターを鳴らし刃を出す。
ヒナ「でもね、僕は馬鹿正直過ぎたんだね。そんな未来来るわけなくて、現実はこれだったんだよ。」
テディの手をぎゅっと握りポロポロと涙を流す。
いつの間にか周りが明るくなり始めていて太陽がちょっとだけ頭を出していた。
ヒナ「わぁ!綺麗、、、!テディ見て!すごいきれいだよ、、、。最後のお空がとっても綺麗だなんて、僕はなんて幸せ、も、、の、、なん、、、だろ、、う、、、ね?」
涙で目の前はあまり見えてないけど、私はしっかりとカッターを持ちそして
深く深く腕に傷をつけた。
沢山沢山僕の中の罪を流すために沢山沢山傷をつけた。
最後の傷をつける頃は周りが血だらけでちょっと怖かったなぁ。
ヒナ「ね、、え、、、テ、、ディ。僕、、ね、、。楽し、、、かった、、、よ。たった14年だけど、、、とっ、て、、も、、たのし、、、かっ、、たの。」
朦朧とする意識の中最後の傷を付ける。



あ、、、そういや僕今日で15歳か。



















パパ「ヒナ、、、。」
ママ「何ソワソワしてるのよ。あの子は帰ってくるわよ。」
姉「何気にちゃーんと帰ってきてたもんね。」
兄「、、、、、遅すぎたかもな。」
パパ「お兄ちゃん何言って、、、?」
姉「、、、、、私ら警察行きかー。」
ママ「ちょっとあんた達何言ってるのよ!!ヒナは帰ってくるわ!!」











僕はこの日15歳で目を閉じた。

49: 死神娘 [×]
2019-02-23 22:36:44

-エンドロール-

『数日前、○○市で女の子の死体を発見しました。腕に無数の深い傷があり、警察は他殺と見て操作しています。』

僕が死んで、3日経った。
やっぱり何も変わってなくて、罪を償うことは失敗したのかな?とか思ったけどこれでいいんだよね。
もう僕は死んじゃったからもう何も思わないけど、最後にランちゃんに会いたかったなぁ、、、。もう叶わない夢だけど、、、、楽しかったな。





ママ達は幸せかな。代わりはいなくなっちゃったけど、疫病神は消えたから絶対幸せだよね。







ねぇ、ママ。僕を産んでくれてありがとう。短い間だったけど、楽しかったよ。
お姉ちゃん、お兄ちゃん。あとパパ。
今までありがとう。




『新しい情報によると血で今までありがとうというメッセージが書かれており、自殺とみて操作を続けております。』

50: 死神娘 [×]
2019-02-23 22:38:58

作者の部屋?
4年越し?かな。めっっっっっっちゃ久々に小説書いたから文章ぐっちゃぐちゃ。
あとヒナちゃんの一人称間違えたし、年齢15って間違えたよ!!!!!!
てか昔の私こんな重いのよう書いたな!!!あと完結させて消えろよ!!!とか思ってたりなんだったり。

まだ見てくださる方いたらテキトーにくそ話だの、ぐちゃぐちゃ過ぎて読めない消せだのテキトーに感想下さい。

ありがとうございました。

51: 煮干し [×]
2019-03-19 12:47:37

この小説俺好みっす

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