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■:
ノアール狐 [×]
2015-04-06 01:44:28
斬撃物語
1:
ノアール狐 [×]
2015-04-06 01:51:02
…………斬る……斬る……斬る……
全て、斬る。
斬って、斬って、斬って、斬りまくる。敵を殲滅するまで、ひたすら斬り続ける。
黒髪を乱して、私は舞い斬る。
たとえそれが、知り合いだろうと、友だろうと、親兄弟であろうと、敵ならば斬る。
斬らねばならない
それが、私に唯一ある存在意義だから
2:
ノアール狐 [×]
2015-04-06 02:09:13
今夜も一人、『鬼』を斬る。
奴らは赤い目を持ち、夜になると活動し始める。
それを私が斬る。斬り捨てる。
「………ふん」
『ガァァァァァァァ!!!!』
「ふっ…」
『グゥゥゥゥゥ……!』
「……斬る……」
『ガァァッ!?!?!?』
数が多いが、奴らは脆い。たった数回斬っただけで、すぐに死ぬ。
そう、奴らは……………
“人間だから”
『コロスコロスコロスコロスッ!!!』
『グゥゥゥゥゥゥ…………!!』
『食ウ…食ウ…食ウ…食ウ……ガァァ……!』
「…………」
奴らは人間だった。だが、今は人間ではない。
妖力の影響を直に受けてしまったが故に、あのような醜い姿になった。本能に従って闘い、本能に従って食らおうとする。
もう、理性の欠片すらない。
そんな彼らを、私は斬る。
魂を浄化するために。
「………斬る」
『グァァァッ!!!』
「…この私が」
『ガルルルル………!!!』
「……お前達をッ…」
『コロス……コロスッ……!』
「この私がッ!」
黒ノ宮 凛が!!!
コクノミヤ リン
3:
ノアール猫 [×]
2015-04-06 17:16:43
*
*
*
「………」
斬り捨てた
全て
全員…
一匹残らず…
『……』
「……嵯野…さん……」
知り合いも、斬り捨てた。
悔いなどない。
悲しくなどない。
今までずっと、こうしてきたのだから。
この次も、そのまた次も、そしてその次も、決してそれは変わらない。
ずっと……ずっと……
ガサッ
「!!」
近くの茂みから、音がした。
夜行性の動物かもしれないし、『鬼』かもしれない。決して油断はせず、様子を確かめる。
静かに、慎重に進む。
そして……
「ッ!!!!」
「!!」
私と、“相手”は同時に後ろに距離をとる。
相手は……私と同じくらいの歳の少年だ。
夜闇には慣れているから、良く分かる。
少年は、フード付きの黒いパーカーとジャージのズボンを着ている。淡いピンク色の目をし、髪はきれいな白銀色だ。フードは今、距離を取った際にとれたらしい。
一見、どこにでもいそうな感じの少年だが、その手には普通ではないモノが握られていた。
拳銃だ。銃口がかなり長い。遠距離に特化させている仕様だろう。
「…」
「…」
…………
沈黙、それを最初に破ったのは、私だ。
「……あなたは……誰ですか?」
「!」
少年は少し驚いたらしい。
私が、問答無用で襲いかかるとでも思っていたのだろうか?
『鬼』でない限り、私はそんなことはしない。
4:
ノアール猫 [×]
2015-04-06 19:18:51
「え、ええと……」
「?」
「すみませんッ…!!」
「あっ…」
………少年はそのまま走って行ってしまった。
現在地は、町から少し離れた林の中にある、少し開けた場所。
一キロも進めばすぐに町に着く。
今日の仕事は、もう終わりだ
*
*
*
5:
ノアール猫 [×]
2015-04-06 19:34:26
【斬る】その1
終
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