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個人用・練習用
自分のトピックを作る
121:
露木 菊 [×]
2015-01-09 15:28:31
>桐崎
(青年の鮮やかかつ巧妙な物言いに感心し唖然とする間、アドレスとデータを渡されては礼を言う間もなく立ち去られる。
暫くぼーっとしてしまうもハッとなると縋るように兄の胸の服を掴んで。
「…子供……彼奴、キレて今から消しにいくかもしれない。……電話一本で殺れるって…、どうしよ…もし、そうなったら…っ…」
『露木!…大丈夫、落ち着いてよ。そう思って孤児院に優秀な見張りをつけてるから。勿論、露木の妹さん達の家にもね』
(優しく微笑む兄の言葉に胸の重りがスゥと軽くなる感覚を覚え、その途端全身から力が抜けその場にしゃがみ込み小さくしゃくりを上げ。
『ちょ、露木?……大丈夫?』
「……大、丈夫。なんか、安心したからかな………桐崎、ほんと有難う…俺、酷いこと言ったのに…」
『もう良いんだよ。細かいことは。其れより、桐崎って繿と同じになっちゃうから綸にしてくれない?』
(兄の言葉に小さく頷き立ち上がると目元を拭いながらもう一度礼を言って青年にも礼のメールを送り。
「……彼奴(繿)に…俺が泣いたって言うなよ」
『言わないよ。…それより繿にもちゃんとお礼言って上げてね。………あ、それとさ。俺もご褒美、欲しんだけど?』
(ニコッと笑まれ首を傾げてしまうも『露木の連休を頂戴』と言われれば断る理由も無くなったためまだ距離感に戸惑いつつも頷いて。
(翌日、起きて携帯を見てみるとトップニュースにあの男が逮捕されたという記事が大々的に乗っており、どうやらあの時警察に捕まったあと悪事が明るみに出たようで。
良かった…と目を瞑った瞬間コンコンと扉が叩かれ出てみると満面の笑みの兄が立っており『露木、ボーリングに行こ!』と。
その後、着替えを済ませ一日のプランを聞かされながらゲーセンに来ては二人でボーリングをする。
なんだかこう言うの久々だなと兄がドリンクを買いに行っている間、相手は大丈夫なのか、何をしているのか考えているとやたらイケメンな男達が此方に近付いてきて。
『君、もしかしなくてもこの前、俺達の店に来てた子だよね?』
『あの変態犯罪者のおもちゃだろ』
『馬鹿野郎。そんなこと言うんじゃねえよ。………で、君さ。この前の話、考えてくれた?バイトしてくれないかな?』
(後輩に一瞬向けた罵声が無かったかのように笑みを向けてくるホスト男に引きつった笑みが零れそうになるのもなんとか堪えて人の良い笑みを浮かべ。
「でも…俺もう2つバイト掛け持ちしてますし……お酒駄目なんですよね」
『またまたぁこの前ボトル一気してたじゃない。それに君、お店めちゃくちゃにしたの忘れたの?』
「………」
『その分だけでもいいからさ。…それに君がやらないなら“お友達”に頑張って貰うことになるけど』
(その言葉にすぐ相手が思い浮かべば「少しの間だけなら…」と渋々了承して男達が去っていくのを見送りつつ頭の中は相手の事を考えていて、あれから顔も合わせていなしちゃんと話さねばなと。
(その頃青年は相手の身体や精神状態を気にかけつつ気晴らしにと街に誘っていて、女子避けのために『兄さん大好き!』と言いながらぴったりと寄り添い歩いていて。
122:
桐崎 繿 [×]
2015-01-09 19:20:17
>露木
( 青年の前にも関わらずバイトからの連絡に受け答えては“夕方から出る”とだけ告げて。
店が忙しくなるのは夕方からだが店長直々の電話に無理はしなくて良いと告げられ、こちらも学費や生活が掛かってる事もあり素直に了承して。
青年が横で文句を言うのが見えては自室の鍵を渡し「数時間で終われるらしいから待ってて」と告げ携帯の時計を見詰めて。
青年が気遣ってくれてるのは痛い程分かり、しかし頭の中にあるのはなぜか相手の姿で。
( 夕方、バイト先に来てはバックルームで着替える。
シャツのボタンを閉じてた所、バイト先の先輩である男が『あのさ、新人来たから今日は連れ添って教えてやって。短期バイトだけど良い顔してるからこの短期でかなり稼げるよ』と。
先輩の背後に目をやるとそこに居たのは相手の姿、驚きつつも『じゃ、任せた』と去って行ってしまった先輩の背中を見詰めては相手に視線を移す。
着替えを手渡し「………何、金にでも困ってんの??」と素っ気なく問い掛ける。
しかし会話をする暇さえ無く相手を呼ぶ声が聞こえては着替え終わった相手の腕を掴み席へと来て。
改めて見た相手の姿、何を着ても似合ってしまう様に僅かに見惚れては視線を逸らしグラスに酒を注ぐ。
隣の相手に「分かってるな、飲むなよ」と念を押し、相手に引っ付く女をどこか疎ましそうに見詰める。
『ねぇねぇ菊君、菊君は飲んでくれないの??』
「あ、こいつ酒駄目なんで」
『え‐、ちょっとくらい良いでしょ??』
「駄目っすよ、死にますよこいつ」
( 冗談混じりに色んな誘いを絶つも一人の女が相手にしつこく強請っていて。
123:
露木 菊 [×]
2015-01-09 20:36:29
>桐崎
(慣れない酒を交えた接客、当然だが相手も居て酒もある。
絡みつく女の香水と酒の匂いに嫌になるが仕事だと割り切り笑顔で接しつつ、此処では先輩にあたる相手の姿とその丁寧な仕事ぶりに見惚れていて。
しかし自分が酒に弱いのを知ってかしつこい女から庇われている気がして“なんで背だけ無駄にでかい18の餓鬼に気遣われなきゃならないんだ”と子供染みた劣等感を覚えては相手の前に置かれたグラスを手に取り。
「…先輩、少しくらいなら大丈夫ですよ。それに姫のお願い、聞いて上げないと」
(誰だと突っ込みたくなる微笑みを浮かべて女に一言「いただきます」とつげては無理はせずゆっくりと口の中に含み飲み込む。
喉から胃にかけてカッと熱くなるが表情には出さず一度相手を“甘くみるな”と若干強がって睨みつつ、マニュアル通り女の肩を抱き寄せ「ごちそうさま」と微笑み。
暫くして相手が他の席で指名が入ったのか席を立ち、代わりの先輩ホストが教育係としてやってくるが視線は自然と相手を目で追っていて他の席で女と話す様子を何故か不満に思って。
(初日のため数時間で上がらせて貰いほろ酔いで着替えをする頃、相手はこの店の№1とその取り巻きに店裏に呼び出されていて。
『お前さ、最近調子乗り過ぎじゃね?まさか№1でも狙ってるわけ?』
『顔が良いから可愛がってたけどよ、でしゃばり過ぎなんだよなぁ』
(取り巻きが今にも殴り掛かりそうな勢いで相手の胸倉を掴んではガンを飛ばすが№1がそれを制して下がらせると舐めるように相手の身体を見て。
『君さ…高校生なんでしょ?店長優しいけどさ、流石にバレたら首だよ?ていうか未成年で酒と煙草は駄目でしょ。学校、退学だよね。むしろ少年院行き?』
(不気味な笑顔を浮かべては「この情報、露木君から聞いたんだ」と自分がほんの少し店長から気に入られているということが不満という理由だけで根も葉もない嘘を言って。
『でさ、君、俺の犬になってくんない?お酒、沢山飲めるでしょ?俺の代わりに客の酒飲んでよ』
(ホストの犬、要するに雑用と一切自分の特にならない暴飲をし、客の無茶な願いにひたすら従うということ。
『…聞いてくれるよね、繿君?』
(怪しい笑みを浮かべたまま、相手の虐待のことを知ってか火傷の痕がある辺りを撫で上げて。
124:
桐崎 繿 [×]
2015-01-09 21:25:31
>露木
( 加減をしてるのか酒を飲む相手を不安気に見詰めるも睨まれては自分が心配する筋合は無かったかと。
マニュアルを完璧にこなす相手を遠目に何度も見詰めてはどこか不満気な表情になっていて。
( 相手が上がる頃、自分も体調不良を訴えてた事もあり上がろうとバックルームに向かうがここの店のNo.1の男に呼び出されては渋々そちらに向かう。
男が火傷の痕に軽く触れてくるのに気付かれてるのを察し情けなさに駆られながらも小さく頷く。
しかし今何よりも頭にあるのは相手がこの男達に話したという事、少しでも相手に期待を掛けた自分が馬鹿だったと落胆しながらバックルームへと入る。
丁度着替え終わった相手と正面から出会しあからさまに不機嫌な顔をしては挨拶さえしないままに隣を通り過ぎ自分のロッカーへと向かう。
イライラが込み上げ相手は一体自分をどうしたいのかという疑問が浮かぶも直接的な言葉にはならず「………あんたさ、本当やり方汚ぇんだよ。周りからネチネチ攻めてくとか性格悪過ぎだろ」と。
蔑む様に相手を見下し「どうせなら“こっち(身体)”でも客取れるんじゃね??あんた中々良い身体してるしよ」と最低な言葉をぶつけバックルームを出て。
まんまと男の言葉に騙されつつ相手は自分を売ったものだと考えては苛立ちと共に虚しさが過ぎって。
( 寮へ戻るなり自室にて青年の手料理を振舞われては大人しく青年部向かいに座る。
味は確かなのに先程の蟠りは解けずモヤモヤしてて。
『あれ、美味しくなかったかな…頑張ったんだけど』
「いや、美味いよ」
『本当に??やった!!!あのね、あした露木と綸と兄さんと俺でダブルデートしない??ねぇ良いでしょ??』
「……………それは、…まだ何とも言えない」
『え‐…俺色々と頑張ったのに』
( 確か明日は自分も相手もバイトは休み、青年はそれを調べた上で持ち掛けたのだが今日こんな事があった為に素直には頷けず。
『ねぇ…駄目??』
( 悲しそうに見詰めて来るも微妙な表情で話を逸らしては青年の手料理を口に運んで。
( その頃、兄は同じ事を相手に提案していて。
兄としては相手と二人で過ごしたいという希望も合ったのだが今回青年には色々と助けて貰ったし人数が多い方が楽しいかと。
『赤城がね、提案して来たんだ。良いでしょ??』
( 優しい笑顔で相手を抱き締めては頬に軽く口付けいつもの調子で相手に問い掛けて。
125:
露木 菊 [×]
2015-01-09 22:34:35
>桐崎
(自室にて兄の提案を耳に入れながらも頭の中では先程バックルームで相手に言われた事を考えていて。
訳が分からなかったが相手が怒るのは今までの自分の素行を考えると仕方のない話。
演技とはいえ何度も相手を侮辱し傷つけた。許されなくて当然のこと。
そう思い込んでは合宿でのこともあり少しでも相手と此れから上手くやっていけるかもしれないと期待した自分が恨めしく思い。
そんな時、兄に抱き締められ口付けられては相手の“こっちで客が取れる”という言葉が過り、男とのことを思い出してはバシッと腕を振り払い睨みつける。
しかしすぐに我に返ると「御免…」と謝り“汚れるから”と聞こえるか否かの声で呟いて。
『…露木、バイト先で何かあったの?』
「……何も。ちょっと酔って嫌なこと思い出しただけ。……悪いけど俺は今回はやめておく。行くなら三人で行って。赤城にも謝っておくから」
(青年と兄の気遣いに応えたいがやはり相手とは会いづらいと相手が脅迫されたとも知らずに身勝手にも一人落ち込んで。
残念そうに部屋に戻る兄の背中に“ごめん”と再び謝っては扉が閉じると共に大きく溜息を吐く。
そしてポケットに仕舞ってあった相手に渡そうと思っていたものをキュッと軽く握り閉めては再び溜息を吐き、青年に断りと謝罪のメールを送って。
(翌朝、早くに目を覚ますと着替えを済ませ相手に渡す予定だったものを手に孤児院に向かう。
本当だったら今頃4人で遊んで相手と居られたのだろうかと憂鬱な気持ちになりつつ、持ってきたものを白い封筒に入れ郵便受に投函し去ろうとするも丁度少年に見つかってしまい。
『あ、お兄ちゃん!!この前はお菓子ありがとう。お手紙読んでくれた?』
「…う、うん。………でも俺のこと、怖くないの?」
『怖くないよ!だってお兄ちゃんもやりたくてやったんじゃないんでしょ?でももうしないって約束ね!』
(笑顔を向けてくる少年にあー、この子のほうが俺よりよっぽど強いやなんて思いつつ少年の頭を撫でる。
すると少年が郵便受にいれたばかりの白い封筒を取り出して首を傾げてきて。
『ところでお兄ちゃん、これなあに?』
「……それは…」
『あ!!遊園地のチケットだ!これくれるの?』
(コクリと頷いては「人数分あるからみんなで行ってきな」と。
それは昨日兄とボーリングに行った時たまたまイベントがあって当選したもの。
自分は絶対行かないし無駄になるなら子供達に楽しんで欲しくて。
『ありがとう!でも先生(院主)がお世話係の人が足りてないって言ってたから行けないかも』
(しょぼんとする少年にどうしようと思うも後ろから院主が近付いてきて『それならお兄さんに付き添って貰うといいわ。…露木さん、でしたっけ?今日、お暇かしら…?』と。
まさか今日行くことになるとは思わなかったが特に予定もないため「いいですよ」と頷き、子供達の弁当や支度を手伝うため孤児院の中へ入り。
126:
桐崎 繿 [×]
2015-01-09 23:30:19
>露木
( 相手が来ないのならいかないという兄の言葉により結局青年と二人になるも堂々と寝坊しては青年に起こされ着替えを急かされて。
顔を洗い簡単な荷物だけを持っては履き慣れたブーツにズボンの裾を入れる。
『兄さんってばそんな眠そうにしないでよ‐』
( 張り付く青年と共に行き先など知らず、電車に乗ってはまだ脳裏に残る相手に眉を寄せて。
( バスに乗り継ぎ到着したのは遊園地、男二人でこんな所で何をするのかと呆れるが青年には礼もあるし文句を言わずに付き添う。
迷わず絶叫系の列に並ぶ青年に冷汗が流れるも苦手だと言える筈も無く青ざめながらも付き合って。
暫く青年に付き合い少し休憩をしたいと伝えては入口に近いチェアに腰を下ろす。
飲物を買いに向かった青年を見送りふと入口に子供達の集団を見掛けては幼稚園の遠足かと。
しかし一人の少年が『繿兄ちゃん!!!』とこちらに駆け寄って来るのが見えてはギョッとする。
あれから孤児院には行けなかった、後ろめたさもあったが何よりも自分が子供達の悪影響になる気がして。
『あら…繿君、どうしてずっと来てくれなかったの??この子達も待ってたのよ』
「あぁ…えと、忙しくて」
( 俯き小さく答えては子供達に手を引かれる相手が目に入り目を見開く。
開いた口をキュッと閉じては駆け寄って来た少年の頭をポンポンと撫で「ごめんな」とだけ言って。
二人分の飲物を片手に青年が戻って来ては子供達は青年の珍しい髪色に興味を持って。
青年も笑顔で子供達と馴れ合うが相手の姿を見付けては『あれ、露木…そういえば身体大丈夫なの』と問い掛けて。
罰が悪そうに視線を逸らしては俯き、子供達の頭を軽く撫でて。
127:
露木 菊 [×]
2015-01-10 01:00:52
>桐崎
(電車を乗り継ぎやってきた遊園地、いつ以来だろうなんて明るかった過去を思い出しながら子供向けの乗り物に乗る子供達を見守る。
昼時、昼食を食べようと子供達と移動しているとばったり相手と青年に出会し、気まずさを感じると共に何故かモヤモヤする自分が居て。
体調を気にかけてくれる青年に問題ないと答えつつ、相変わらず自分を避けるような態度を取る相手に段々苛立ちが込み上げてくる。
嫌われて当然……昨日まではそう思っていたがなぜだか無性に腹が立ってきて。
しかし其れをこの場で言える筈もなく、とりあえず訳の分からぬ怒りを抑えては青年との時間を邪魔してはいけないと子供達と去ろうとするが少年が相手の手を取って。
『繿兄ちゃんも一緒に遊ぼうよ!みんなでお化け屋敷入ろう!』と。
(迷惑かかるからやめようと言うも少年以外の子供達も乗り気で、仕方ないかと溜息を吐いては青年と相手に頼んで付き合って貰い。
どうせ一緒に行くと言っても大人組は数人の子供についてそれぞれ周る筈。
相手と一緒に周ることはない……と思っていたがそこは勇敢で強い子供達。
大人がついていては詰まらないからと子供達だけで周るという。
しかも大人も強制参加で子供達の監視下の元、ジャンケンで組分けをした結果が…。
(薄暗いお化け屋敷の中、言わずもがな相手と二人一言も発さずお化けが逃げるのではないかというほど気まずい雰囲気で歩を進める。
何の罰ゲームだと内心毒吐きつつも其れはきっと自分を嫌う相手のセリフなのだろうと思い溜息が漏れ。
不意に先刻言えなかったモヤモヤや鬱憤が沸き立っては少し先を行く相手に「……なあ、あんたさ……」と話しかける。
が、丁度その時お化け屋敷の仕掛けが作動し爆音が鳴り響いてはビクッと肩を揺らし相手の手を握ってしまい。
不意打ちにしてもかなり恥ずかしい行為。ここが薄暗くて良かったと思いつつ平静を裝い相手を見詰めては握った手をそのままに途中にある非常口まで引っ張っていき、ここならお化けも人も邪魔して来ないと一息吐いて。
「……あのさ…、あんたが俺を嫌う理由は分かるよ。散々酷いこと言ってきたし。………でも昨日のあれはなんだ?いきなり突っかかってきて訳が分からない。……だいたい“こっちで客取れる”ってなんだよ!俺が好きであの男に身体を許してたとでも思ったか?………あんただって知ってる癖に……男に…組み伏せられるのがどれだけ屈辱的で…気持ち悪いか…」
(感情的にならないよう必死で堪えていたが、悲しみなのか怒りなのか気持ちが溢れては相手を睨みつけ無意識に以前男に付けられたカッターの傷をグッと握り。
「…性格悪いのはあんただ。人が嫌なことを平気で言って、……最低だな」
(相手が騙されて辛い思いをしているなど知らずにきつい言葉を浴びせては痛む胸を無視して冷めた瞳で相手を見据え。
128:
桐崎 繿 [×]
2015-01-10 02:02:09
>露木
( 組み分けられたのはまさかの相手、昨日の事が無ければ胸は弾んだだろうが今は運が悪く思えて。
あからさまな溜息を漏らし早く出ようと先を進むが突如耳に響いた音と共に手を握られては僅かに表情に照れが混ざってしまうも口を締めては視線を逸らす。
しかし突如非常口まで連れて来られればやや感情的な相手の言葉に胸が痛むもそれさえも演技なのだろうと自分に言い聞かせて。
本心に見える様子に気が揺らぐも言葉を飲み込んでは相手を挟んだ壁に手を突き相手の顎を持ち上げる。
「あんたがあの男に好きで抱かれようが嫌で抱かれようが俺には関係無いだろ。俺はただ思った事を言っただけだ、寧ろ褒め言葉だろ」
( 相手を見下ろし僅かに震える口を無理矢理上げ、蔑む様な笑みを作って。
「俺は元々性格悪いよ、…って言うか今まで気付かなかったんだ」
( 至近距離で見詰める相手はどんな表情をしていても色男で僅かに苛立っては「金払うからさ、また相手してくれよ」と続け様に最低な言葉を吐いて。
青年達はもう終わっただろうか、あまり長居しても怪しまれるだろうと判断しては相手をそのままにさっさと進もうとするも嘘を言ってる様には見えない相手の様子に歯を食い縛って。
「………は、そうやって被害者面かよ。………第一…あんたが一方的に俺を嫌ってんだろ。……………俺を……売った癖によくそんな事言えるよな」
( 自分を蔑む様に笑うバイト先の先輩を思い出しては苦痛に眉を寄せるも相手をキッと睨んでは出口へと向い。
( 既に出口へ着いていた青年と子供達が楽しそうに会話をするのが見えては子供達がこちらへと駆け寄って来て。
口々に『全然怖くなかった!!』などと言うのに無意識に頬が緩んでは柔らかい表情で受け答えて。
不意に携帯のバイブがなっては画面に指を走らせメールを開く。
バイト先のNo.1ホストからのメール、唇を噛みメールを開いたところ“今日休んだんだ、明日から頼むからね。あと露木は別の人に頼むからお前は俺のヘルプで”と。
逆らったらきっと何かされるのだろう、首筋に散らばる火傷を思い出し僅かに震える手で胸元をギュッと掴んでは一呼吸置き平然を気取って。
129:
露木 菊 [×]
2015-01-10 04:09:30
>桐崎
(相手の蔑むような笑みや言葉を真に受ければ、まさか相手が昨日の事を言っているとは思わず、男との事を言っているのだと思えばたとえ男に脅されていたとしても自分の犯した過ちは許されないことなのだと唇を噛む。
相手に深い傷を負わせた事実は変わらない、怒りは一瞬にして沈み悲しみに変われば、悲しむ資格などないのにそれこそ相手の言う“被害者面”はその通りだと思って。
出口に向かう相手の後を青年や子供達に不審がられないよう追っては外へ出る。
その後も気は沈んだままで相手がメールを見た時、ほんのすこし見せた怯えた表情にも気付いてやれず、相手とはやはり距離を置くのが一番なのだと思い込んで。
(日が落ちる前、相手と青年と別れ孤児院に子供達を送くる頃、青年は相手の変化にしっかりと気付き電車の中で相手の顔を覗き込んでいて。
『兄さん、何かあれば言ってね。俺、学年は一緒だけど兄さんより年上だし。甘えていいんだよ』
(人懐っこい笑みの中に優しく大人な眼差しを向けては相手の手を取り『今日の夜はどこか美味しいところでディナーね』と調子よくブンブンと手を振り。
(翌日午前中にレンタル店のバイトに行っては店長に男のことや麻薬密売について色々と咎められるも、流石に警察が動いたこともあり暫くは大きく動けないのか脅迫されることもなく普通にバイトを済ませ夕方ホストのバイトにそのまま向かう。
到着してもまだ相手はいなく鉢合わせる前にさっさと着替えを済ませ表に出てはマニュアル通り仕事を進めて。
それでもどうしても相手のことが気になり自然とその姿を探していて。
(其の頃、相手は早速No.1の嫌がらせを受けていてバックルームに着くなり、一筋縄では取れない汚れた皺だらけのシャツを数枚投げ渡されて。
『それ今日の仕事が終わるまでにしっかり皺も伸ばして綺麗にしといて。言っておくけどクリーニング代は出さないよ。早くしてよね、客が来たらたっぷりご褒美上げるから』
(ニッコリと笑みを浮かべながらいうご褒美は勿論、あり得ない量の酒のことで『犬なら犬らしくちゃんとご主人様達の機嫌取ってね』とつけたし厭らしく相手の首筋を撫で上げては部屋を後にして態と傲慢で我が儘な男客を呼び寄せて。
その客は相手を見るなりその容姿に魅了されたのか一瞬で気に入り『その顔が歪むのが見てみたいね』と怪しく笑み、相手の髪を乱暴に掴んで引き下げ耳元に口を近づけ『俺の前で跪いて犬らしく鳴いてよ。“わん”って』と息を吹きかけるように言い。
わざと周囲の目を相手に向けさせては灰皿に酒を注ぎ床に置いて『飲んで?』と命令し『良く出来たら可愛がって上げるから。でも背いたらお痛だよ?』と見せびらかすように煙草に火をつけ。
130:
桐崎 繿 [×]
2015-01-10 13:11:39
>露木
( 翌日、早速始まった嫌がらせに無表情で受け答え投げ付けられたシャツを拾い上げる。
休憩に入る度に手洗いをするしかないかと考え重い溜息を付いてはNo.1の男のヘルプとしてフロアへ入る。
最初に付けられたのは見るからに金持そうな男、ニヤリと浮かべられた笑みにゾッとしては髪を掴まれたまま床の灰皿に顔を押し付けられて。
『犬は手を使うなよ』
( こんな屈辱を味わせられるだなんて考えてなかった、俯いたままに歯を食い縛っては拳を強く握りNo.1のホストを睨み付ける。
しかしそん事さえ意味は無く灰皿に注がれた酒にゆっくりと顔を近付けた所、頭からボトルを浴びせられ実に無様な醜態を晒してしまって。
確か今日は相手もバイトだった筈、こんな姿を見られるくらいなら少年院に行った方がマシだったかもしれないなんて考えては厭な笑みを浮かべる男を睨む。
『客にそんな態度取って良いのか??ほら、みんなお前に積んでやってる金だぞ。有り難く受け取れ』
( 次々に浴びせられる酒は全て高級な物ばかり、半分狂った様に口角を上げては跪いたまま男を見上げ首に腕を掛け引き寄せ「そうだな、有り難く頂くよ。………俺もあんたが気に入ったんだ、好きにしてくれないか??」と問い掛ける。
No.1のホストは自分を気持ち悪そうに見詰めて来たものの特に気にせずバイト後に男と会う約束を交わして。
休憩時間、言われた通りにシャツを洗ってた所取り巻き達に囲まれては言葉を発する暇さえ与えられず、火を付けたばかりの煙草を押し当てられる。
『お前最低だな、あの男に身売りすんのかよ。………気持ち悪りぃ』
『………ま、案外お似合いだぜ??』
( 身売りなんてするつもりは無いし上手く男を丸め込もうという賭けに出ただけ。
しかし取り巻き達はそう取ったらしく、以前自分が相手にぶつけた言葉とよく似てるなと考えては胸を痛め何て酷い事を言ってしまったのだろうと。
ビシャビシャに濡れた衣服を拭くものさえ無く、中のTシャツにも浸透してるため着替えたらそれも濡れてしまう。
バックルームにてぼんやりとしては髪からポタリポタリと雫が落ちて来るのを暗い瞳で見詰める。
溜息を付きフロアへと戻ろうとした所入れ替わりに休憩になった相手とばったり鉢合ってまってはキッと睨み付け素通りしようと。
131:
露木 菊 [×]
2015-01-10 17:26:45
>桐崎
(フロアで行われる異様な光景に周囲の客はどよめき、引き気味になり目を逸らす者や好奇に目を光らせ囃し立てる者など様々で。
勿論同じフロア内にいる自分も直ぐその異変に気が付き、距離を置こうと考えたことも忘れそちらに行こうとするが同席していた先輩ホスト、No.1の取り巻きの一人に止められて。
『駄目だよ。あの人(No.1ホスト)の客に楯突くなんて彼にとっても君にとっても良くない』
(一見親切そうな自分に場を邪魔させないようにする為の言葉も耳に入らず制止を振り切って向かおうとするが客ぐるみの嫌がらせなのか同席していた客にまで身体を抑え込まれては結局見ていることしか出来ず悔しさに歯を食い縛って。
(休憩の時間、丁度フロアから席を外していた店長に適当に訳を話しタオルと着替え一式を受け取りバックルームに向かう。
相手に睨まれ素通りされるが其の腕を掴むと着替えを椅子の上に置き、タオルで相手の濡れた髪を始めは乱暴に、それでもつい相手に近づきたい感情が溢れ最後は優しく拭いて。
合宿でのあのほろ甘い時間が忘れられない…そんなこと言ったら引かれるだろうななんて思いながら、新しいバスタオルを相手の背中に回し肩に引っ掛けて。
その際、相手の首筋に真新しい火傷の痕を見付けては眉を潜め控えめに底に触れて。
「……あんた、あの人(No.1ホスト)に目を付けられることでもしたのか?」
(なんの事情も知らないまま、眉を下げてジッと相手の暗い表情を見詰めるも嫌われている自分が心配したところで相手の怒りを煽るだけだと手を引っ込めると着替えを手渡し。
「…別にあんたの為じゃないから。そんなナリだと他の客が引くし床もソファも汚れる。…後から掃除するの俺なんだからな」
(態と刺のある言い方で素直じゃない言葉を述べては、休憩もそこそこに戻って客の席につく。
店内は男がいなくなったことでいつも通りの活気が戻っていたが、自分の中では相手を足蹴にした男への怒りが渦巻いていて相手があの男のアフターにつくと思うと気が気でなく。
たとえ相手に嫌われていて多少の怒りはあるにしても相手が傷つき悲しい顔をするのは耐えられない。
相手にとって疎ましくお節介な行動でしかないだろうがこっそり後をつけようと考え。
(男は相手が自身を丸め込もうと何か企んでいるとは知らずに相手が店から出てくるなり腰に厭らしく腕を回すと高級車の後部座席に座り使用人の運転で自宅に向かって。
無駄に広い邸のような家、男は相手を自室に連れ込みベッドに放り投げるとその身体を押さえつけ無理矢理唇を奪って。
『本当綺麗だ。俺の犬にふさわしいよ。でもさっきみたいに睨むのはよくないな。もし歯向かったらお仕置きだからね?』
(そう言って相手の髪をなで上げると部屋の隅にある重厚な扉に目配せする。
そこは所謂“お仕置き部屋”で『君、あそこがどんなところか知ってるでしょ?』と相手の過去を知ってか恐怖を煽るよう不気味に笑み『従順にしてれば痛いことしないから』と首筋に甘噛みして。
132:
桐崎 繿 [×]
2015-01-10 18:36:42
>露木
( 心配そうに問い掛けて来る相手の表情から嘘は伺えず俯くも「………あんたが…告口したんだろ」と小さく言い直ぐに去ろうとするも刺のある相手の言い方に眉を寄せては迷惑を掛ける訳にも行かず大人しく着替えを済ませて。
フロアへ戻った後も嫌がらせは続き、しかし男を仕留めてるんだと自分に言い聞かせ耐えて。
( 仕事を終えた後、男に素直に付いて行くも何度も拒否反応から距離を作るが意味も無く終わり。
男の邸宅にて何とか男の息の根を止めてやろうと意識を集中させるも部屋の隅の扉を目にした途端表情がサッと青ざめ逃げ出そうと。
『逃げるなんて悪い子だな。そんなに痛いのが好きなの??』
「いっ………やめ、ろ…触るな!!!離せ!!!」
『口の聞き方がなってない、そこから調教しなおさなきゃだなんでがっかりだよ』
( 髪を掴まれそのまま乱暴に“お仕置き部屋”へと連れて行かれては両腕を拘束されるのに恐怖を煽られ視界が微睡む。
男と二人になった途端にこちらからの攻撃を仕掛けるつもりで居たが恐怖が勝ってはすっかりその事が頭から離れただガタガタと震える。
男の手にある刃物が自分の腕に食い込むのを感じては絶叫を上げるも男はほくそ笑んでいて。
『痛いのは嫌だろう??…言う事を聞けるな??』
( 男の問い掛けに頷き唇を噛むと男は再び前髪を掴んで来て『君の飼い主は誰??』と聞いてきて。
カチカチと歯がなり暫く言葉にならなかったものの「……………あん、た…だ………」と答える。
満足気に微笑む男が部屋を出て行くのを見送ると共に感情が錯乱し冷たい床にガツンと頭をぶつけては半解放された能力を沈めようと。
上手くコントロール出来ず、何度かそれを繰り返し真っ紅な瞳と鋭い犬歯を持つ“化物”の姿のまま気を失って。
( その頃、男は上機嫌でNo.1のホストへ礼の電話を入れては『明日から仕事場には俺が送ってくから。ちょっと怪我が多いけど“仲良く”してるだけだから気にしないでいいよ』と。
怪我を懐にしまいスタンガンを手にしてはほくそ笑んで。
( No.1のホストは今度は相手へとメールの文を送ると上機嫌で取り巻き達に策を告げる。
どうやらNo.1の男は相手の容赦に魅入られた様子、『一晩あの新人を買おうかな』と取り巻き達に告げては“明日は君も一緒に俺のヘルプで。仕事の事で教えたい事もあるから仕事終わったら俺の家に寄ってね”と一方的なメールを送って。
133:
露木 菊 [×]
2015-01-10 20:16:17
>桐崎
(“あんたが告げ口した”という相手。いったいいつの何の話しだと思うも思い当たる節はいくつかあり仕組まれたことだとは気付けずにいて。
バイトが終わり直ぐ相手の後を追おうとするが車に乗られてはどうすることも出来ずに壁を殴りつける。
あんな男と二人きりになったら何をされるか分からない。
誰かに頼るのは気が引けるが相手に何かあってからでは遅いため場所だけでも分かればと事の詳細は語らず“相手の場所が知りたい”とだけ青年にメールを送って。
数分もしない内、青年から相手の居る住所が送られてきては《なんで?兄さんになにかあったの?》と聞かれるがこの時は適当にはぐらかして。
丁度その時、No.1ホストからメールが届いてはその内容に眉を顰める。
だがまさかNo.1ホストあろうものが男色家だとは思わず、面倒だと思うも相手のことで一言二言言ってやるつもりで記された住所に向かい。
(その頃、男性宅にて相手の携帯に青年から《帰り遅いけど大丈夫?なにかあった?そっちに迎えに行くよ》とメールが届いていて。
勿論、男がそれを相手に見せる筈もなく相手の送信履歴を見て文体を真似ると問題ないという内容のメールを返信する。
男は相手の携帯を手にお仕置き部屋に戻ると、相手の姿に瞠目するも直ぐに面白げな笑みを浮かべ『此れは良い…』と。
そして気絶する相手の髪を掴み上げスタンガンで無理矢理起こしては相手の携帯を見せつて『君みたいな“化犬”にも友達がいるなんて驚きだなぁ。今回は俺が代わりにメールを返信しておいたけど次からは自分でちゃんと送ってね。わかってると思うけど助けなんて呼んだら君もお友達もただじゃ置かないから』クスッと不気味に笑っては相手の髪を撫で上げグッタリする相手に無理矢理乱暴をして、満足すると使用人に傷の手当をさせベッドに寝かせ。
(其の頃、No.1ホストの家に来ては笑顔で招かれるも部屋に入った瞬間鍵を閉められソファに押さえつけられ抵抗出来ぬよう両手を拘束される。
首筋を舐められ漸く状況を理解してはNo.1ホストを睨み上げ「どういうつもりだ」と。
『露木、“こっち(身体)”使えるんだってね?桐崎から聞いたよ。“露木は変態犯罪者に自分からよがってたいやらしい奴だ”ってね』
(ほくそ笑む男の“嘘”を信じ込んでは絶望の底に突き落とされたような気持ちになり、やはり相手は自分を“汚れてる”としか思っていなく男と似合いだと言ったのは本心からだったのかと思い込み。
『実はあの店、女性客も多いけどこっちの毛の客も結構いるんだよね。だから俺が先輩として基本から教えて上げる』
(男の手が身体を這うのに吐き気と悪寒が襲うが、慣れなのか不思議と恐怖は少なく身体の震えもない。
本当に“汚れてる”と段々自棄になり自嘲の笑みが漏れると共に、絶望や悲しみを通り越し相手に対する怒りがこみ上げてきて。
『ねえ、露木。君も桐崎のこと嫌いでしょ?……俺の“仲間”にならない?』
(男の悪魔の囁きにスッと目を逸らす。
確かに相手に対する怒りはあるが痛め付けたり貶めたりするのは出来ないと。
そのはずなのにこの時は絶望と怒りが勝っては、相手がどれ程酷い目に合い傷付いているとも知らずに力無く首を縦に振っていて。
134:
桐崎 繿 [×]
2015-01-10 23:03:47
>露木
( No.1ホストは相手の首を縦に振るのを目にし口角を上げると相手の髪を撫で『楽しくなるね』と意味有りげに微笑んで。
抵抗の薄くなった相手の唇を軽く奪うと整った顔立ちで『割と男に興味合ったんだよね、…君凄く気に入ったよ。俺は桐崎みたいに酷い事は言わないし心から愛して上げるよ』と。
( 翌日、男に送られ仕事先へと向かう。
勿論男に着けられるが特定の男の元に長時間居るのも問題であり怠い身体を動かしては客の元を周り再び男の元に戻る。
相変わらずの侮辱をされた後、No.1の男に肩を組まれる相手を見付けてはなぜか悔しさが過るもまた何か告口してるのかと考えると虚しくなって。
ようやく訪れた休憩時間、男に買い渡されたコンビニの適当な昼食さえ喉を通らずバックルームの椅子に腰を下ろす。
一人になった途端に恐怖が蘇りカタカタと震えが生じては中々止まってくれず。
絶対的な男の権力の支配下の元、逆らったらどうなるかと考え胸が苦しくなる。
確か自分の後に休憩に入るのは相手だった筈、顔も見たくないとさっさと去ろうとした所相手と寄り添うNo.1のホストと鉢合って。
『酷い顔だね、そんなんで客取れるの??』
「………煩い」
( キッと睨み付けるも不意に腕を掴まれては拒否反応が溢れ出し「触るな!!!」と振り払う。
その際にホストの男の顔を軽く殴り付けてしまっては途端に蹴り上げられる。
『ふざけんなよ、…顔狙って来るとか。………ねぇ菊、菊からも何か言ってやってくれない??』
( 呼び方が名前になってた事に唇を噛むと相手と男を押し退けさっさとフロアへ戻って。
( 戻るなり早速男の元へと付けられげんなりするが俯いたまま男の言う事を聞く。
「自分を解放して欲しい」なんて言える筈も無く表情を消して。
( ホストの男は頬の傷を大袈裟に言うと相手の頬に触れ「まぁでも菊が傷付かなくて良かったか」と。
そのまま相手をソファーに押し倒すと首筋に顔を埋め犯罪者の男とは違った優しいやり方で首筋に後を残す。
『桐崎に仕返ししないとね』と相手に笑顔で言ってはそのまま相手の衣服を乱し至る所に口付けて。
135:
露木 菊 [×]
2015-01-11 02:33:14
>桐崎
(No.1ホストとバックルームに入ると相手の姿がありどこかぼんやりと冷たく見下ろしつつ、相手が男を振り払い殴る様はどこか怯えてみえ少し前の自分を見ているような感覚になる。
走り去る相手の背中を見詰め減っていない弁当に目をやっては一瞬眉を潜め心配になるも直ぐに冷たい感情が押し寄せ男に口付けられても抵抗はせず無感情に其れを受け入れて。
(フロアに戻りNo.1ホストと相手のヘルプとして男の席については男が厭らしく相手の肩を寄せて頬を撫でるのを無意識に刺すような瞳で見詰める。
『何、その子。こっち睨んでくるんだけど』
『あー、すみません。睨んでるのは貴方じゃなくて桐崎ですよ。此奴、桐崎のこと嫌いなんです。……それより随分可愛がってくれてるみたいですね』
『当然、俺の従順なペットだからね。聞き分けもいいし』
『へえ、でもさっき俺いきなり殴られたんですけど』
(No.1ホストが大袈裟に傷を見せると男は眉を寄せる。
男のお気に入りは元々はNo.1ホスト。
それを許可無く傷物にされたとあらば男にとって“仕置”を与える理由にするのに充分で。
男は相手にだけ見えるようスタンガンを取り出し『そこで土下座して彼(No.1ホスト)に謝って』と床を指さし。
男は苦痛を与え服従させるのを楽しむ狂った性格のため相手が怯えながらも土下座するのを愉快そうに見下して。
『菊、さっきからなに目逸らしてるの?君も彼が嫌いなら何かしてやりなよ』
(あまりにも惨い光景に耐えられず見ないようにしていると酒の入ったグラスを渡され“頭からかけろ”と目配せされる。
言われるがまま相手の頭上でグラスを傾けるがやはり相手にこんな事は出来ないと寸でのところでグラスを戻しては机の上に置き、相手の髪を乱暴に見えるように掴んで顔を上げさせ無理矢理噛み付くように口付けて。
「あんたも俺のこと嫌ってたよな。どうだ嫌いな奴からされた気分は?」
(冷ややかに述べつつ何故相手にとって酒掛けよりも嫌がるようなことをしたのか自分でも分からず、ただ興味深そうな顔をする男を見ては場はしのげたかと。
暫くして相手がトイレに席を立つのを見てはその後を追いかけ戸を閉めた所で相手の身体を壁に押さえつけ。
「……あんたさ、昨日寮に戻らなかったよな?あの男に可愛がって貰ってたんだろ?」
(相手が自分を酷く侮辱したと思い込み最低な言葉を浴びせるも、相手の瞳から怯えを感じ取っては舌打ちして「まさか好きであの男に付き従ってるわけじゃないよな?」と相手の身体を押さえつけ鋭い口調で問うも僅かに表情を崩し「…………俺、やっぱりあんたが嫌いだ。……でもあの男に良いようにされるあんたを見るのはもっと腹が立つ。見てて気分悪いんだよ。……あそこまで逆らわないのは脅されてるからだろ?」
(相手への怒りがあるのは本当、しかし後者の言葉にも偽りはなく。
自分でも訳が分からないが兎に角、嫌いな相手に何もかも掻き乱されているようで気に入らなく、正直に言えと言うように相手を見据え。
136:
桐崎 繿 [×]
2015-01-11 03:14:24
>露木
( 男の言葉には逆らえず、床に膝を付いては素直に頭を下げるも酷い侮辱と脅しに表情は悲痛に満ちて。
冷たい視線と嘲笑う声に段々と心が壊れるのを感じては相手の前でだけはこんな事をしたくなかったと。
ホストの男の命令に相手がグラスを取るのが見えるも酒を浴びせられる事は無く、代わりに噛み付く様な口付けを与えられては咄嗟に目を見開く。
僅かに震える手で抵抗をし、それが冷やかしなのだと改めて知れば唇を噛み締める。
暫し男の命令に従ってたが男に酔いが回ったのを確認してはトイレに行くと告げ男から逃げる様にトイレへと向かい触れられた手を何度も洗う。
不意に壁に押さえ付けられれば間近に相手の顔があり、一瞬不覚にも胸が高鳴るが俯いては“やっぱりあんたが嫌いだ”という言葉が胸に突き刺さる。
自分から相手を蔑んだのだ、互いに嫌い合うのが当然じゃないかと言い聞かせては続く相手の言葉に事実を言いたくなる衝動に駆られる。
しかし相手には一番弱味を見られたくは無い、餓鬼のプライドと言ったところなのか何なのか一瞬泣きそうに崩れた表情を引き締めると首を横に振って。
「別に…脅されてなんかない。気分を害したのなら悪かったな、あれが俺達の愛情表現なんだよ」
( 思ってもない事を口にしては相手の艶やかな髪に触れそのまま相手の頬に触れる。
自分でも何をしてるのか分からずにいたがそのまま相手の唇を親指でなぞってはゆっくり顔を近付ける。
相手の髪を掻き乱す様にしながら優しい口付けを深い物に変えてはようやく顔を離して。
「ざまぁみろ、…さっきの仕返しだ。今どんな気分だ??俺が汚らわしいか??」
( 無理矢理口角を上げ相手を嘲笑うとトイレの戸を叩く音に咄嗟に相手から離れる。
早く戻らなければいけないのは分かってるのに足が鉛の様に動かない、トイレの戸が開くと共に男がこちらへ歩み寄って来ては『いつまで待たせるつもりだ』と。
「………すみません、ちょっと………体調悪くて」
『まぁ良いよ、さっさと戻って』
( 小さく頷き振り返りざまに相手に向き直っては何か言いかけるも言葉にはならずそのまま先程の席へと戻る。
相手が自分を陥れたにしては色々と辻褄が合わないなと考えるも既に冷静な判断は失っていて。
ただなぜか大嫌いな相手が危険な目に合うのは嫌で。
訳の分からない感情に悩まされつつ相手とNo.1ホストの前だと言うにも関わらず押さえ付けられた煙草に声を上げる。
『騒ぐな、君は俺の灰皿だろ??犬なんだからそれくらい当然だ』
( 最早少年院に行った方が今よりは楽に感じられるかもしれない。
結局どこに行こうがこの能力がある限りまともな人間らしい生き方は出来ないのだ。
以前の孤児院の院主の伯父が『繿のご先祖様から受け継いだ素晴らしい能力だ』と言って褒めてくれたのを思い出すがこんなのお荷物でしかない。
隙を見て紙に頼み事を書き見えぬ様に相手に手渡す。
“綸と赤城に孤児院を守る様に伝えて欲しい”
( きっと青年と兄なら孤児院も相手もしっかり守ってくれる。
まだ相手の疑いが晴れた訳じゃ無いが席を立ち男に睨み付けては一呼吸置いて。
137:
露木 菊 [×]
2015-01-11 10:39:21
>桐崎
(一瞬泣きそうな顔をするも次の瞬間には男との関係を“愛情表現”という相手になら何故そんな顔をするのだと抗議しようとするもその前に唇を塞がれ小さく目を見開く。
嫌悪感だけだった男からの口付けがさほど嫌ではなく翻弄されそうになる“汚らわしいか”と嘲笑され、“汚らわしい”と言ったのはそっちではないかと軽く睨みつける。
しかし男が来た途端、相手の表情が変わるのを見てはまた胸の辺りがモヤモヤして何なんだと表情を歪め。
(席に戻っても続く相手への嫌がらせ、それは見るに耐えなく身体が怒りで震えた立ち我慢の限界に達しようとするころ、相手に紙を渡されその内容を見た瞬間男との関係を何となく察する。
相手が望んで男の元に居るわけではない、そう思うと少し安心すると共に男への怒りは明確なものになり紙をクシャリと握り締める。
男とホストにバレないよう相手を見て頷くように瞬きしては適当に言い訳をして一度席を離れ直ぐに兄と青年にメールを送って。
さて席に戻って男を締め出してやるかと振り返ったところ、不気味に笑うNo.1ホストに道を塞がれ壁際に追い込まれ。
『菊?……なにしてるのかな?』
「……別に…」
『…菊さ、俺の仲間なんだよね?だったらもっと桐崎のこと痛め付けてよ』
「仲間になるとは言いましたが、あんたがやることに賛同するとは言ってません」
(キッと睨みつけては相手を男と二人きりにさせてはいけないとホストを押し退けて。
(其の頃、男は相手が自分に何か渡したことに気が付いていて、吐露させようと席を立つ相手の背後に周り相手の腰にスタンガンをあてがい厭らしく撫で上げていて。
『君、さっきあのヘルプの子に何か渡してたでしょ?…しかもその反抗的な目。許されると思ってるの?それともまた“あの部屋”でお仕置きされたいのかな?』
(相手の耳にねっとりした息をかけながら笑んでは無理矢理相手の腕を引き『ならお望み通りこれからたっぷり躾直してあげるよ』と店から出て家に連れて行こうとして。
138:
桐崎 繿 [×]
2015-01-11 12:54:40
>露木
( 相手の頷く様な仕草に安堵の息を付くと共に男にはバレてた様で外に連れ出されては震える身体に耐えながら腕を振り払おうと。
あの家に連れて行かれては抵抗など出来なくなってしまうと焦りに駆られながら何度も男に抵抗する内に男は機嫌を損ね店の裏に連れてかれて。
『あまりふざけてると本当に怒るよ』
「触るなっつってんだろ!!!離せ!!!」
( 男の拳が頬に下りて来ては口端から血が溢れるがそんな事気にせず負けじと男に掴み掛かっては能力を解放し男の肩に噛み付く。
『この…糞餓鬼!!!』
( 能力のコントロールが効かず直ぐに人姿に戻ってしまうも男に押し倒されては再びあの恐怖が蘇ってしまって。
男が懐からナイフを取り出し自分の目前に出すのが見えては本当に殺されるなと。
しかし男は思い止まった様にナイフを下ろすと携帯を取り出し過去の自分の写真やらバイト中の写真やら喫煙中の写真やらを見せ付けて来て。
『全部露木君から貰ったものだよ、これを君の学校に送ったら面白い事になるね』
( 男は自分と相手が協力してるものだと思い込み仲違いさせる様な事を言い再び脅しを掛ける。
もう既に決意は固めた、男の身体を蹴り飛ばしては「好きにしろ」と。
蹴り飛ばした際に転げ落ちてきた自分の携帯を取り戻しては青年に電話を掛ける。
『兄さん、さっき露木から変なメール来たんだけどどういう事??』
「そのままだ、あんた達にしか頼めない」
『ちょっと待ってよ、本当にどうなってるの』
( 一呼吸置き「頼んだぞ」と言えば寮へと向かうも後少しという所で男の部下に取り囲まれて。
( No.1ホストの男は相手の腕を掴むと携帯を取り出し相手に見せる。
自分の携帯を没収した男が自分の振りをして相手に送ったメール。
“どうせなら露木もホストを本業して枕仕事でもすればあっという間にNo.5の内に伸し上がれますよ。あいつあっち(身体)はそれなりに良かったんで”
( 相手の肩に腕を掛け軽く口付けると『ね、分かったでしょ??』と。
フロアに戻るも自分と男の姿は無くホストの男は面白そうに口角を上げる。
そこでNo.1の男に男からメールが来て、“ちょっと逃げられたけど何とか捕まえたよ。これからあの写真を学校に送り付けたらお仕置きする。面白いショーが見れるよ、君達もおいで”と。
ホストの男はクスクスと笑みを浮かべ相手と共に仕事を早退しては着替えを済ませ相手に何も言わないまま男の元へと向かって。
139:
露木 菊 [×]
2015-01-11 14:27:08
>桐崎
(男の部下達は相手に薬の匂いをかがせ一時的に眠らせると男の家へ運ぶ。
男は眠る相手の身体を抱き上げると“あの部屋”に運び身体を拘束しては頭から水を掛けて。
『いつまで寝てるの?さっさと起きなよ』
(そう言うなり軽くスタンガンを当てて無理矢理目覚めさせ顎をクイッと指で上げては顔を近づけ『おはよ。…ねえ此れ見てよ』と相手の弱みの写真を添付した学校当ての送信済みのメールを見せて『君の人生終わりだね。…でも俺が面倒見てあげる。俺の言うこと聞いてれば孤児院の子供達にもちゃんと寄付してあげるよ』とほくそ笑み相手の首筋に鬱血を残して。
(No.1ホストから見せられたメール、その内容が相手からのものだと信じては心が荒むも相手が自分をどんな目で見ているかなどもう十分わかりきっていたこと。
今更こんなもの見せられたところで相手への怒りが少し増すだけで気持ちは変わらない。
兎に角腹立たしいほど相手が危険な目に合うのは嫌で。
男の元に連れて行かれるとも知らず、相手を探さねばとホストの腕を振り払おうとするも取り巻きに身体を抑え込まれては無理矢理男の元へ連れいかれる。
そして“あの部屋”に通され相手の姿を見た瞬間、ゾワリと背筋が冷えるも男を強く睨みつけ。
「……あんた…人を何だと思ってやがる。すぐその拘束を解け」
『なに君?折角楽しいショーを見せてあげようと思ったのに……後輩の教育がなってないんじゃない?No.1君?』
『すみません。……ねえ露木、彼の姿を見てごらんよ。散々君を侮辱しておいてあの無様な姿。よっぽど彼の方が汚れてると思わない?』
「…………思わない。……汚れてるのはあんた達だ!!」
『ねえ君、なにか勘違いしてるみたいだけど此れは彼から望んだことだよ?俺は強要してない。そうだよね、繿君?』
(男は兄と青年が動いているとは知らず“子供達に何かあってもいいの?”と相手にだけ聞こえるよう耳打ちして肯定するよう脅して。
「……そん、な筈…ない」
(好きで男と居るなら兄と青年に“子供達を守れ”と頼まない筈。
相手は脅されているだけだと信じたい気持ちで相手を見ては、考えるよりも行動が先だとNo.1ホストの腕を振り払い相手を厭らしく触る男に掴みかかる。
そして拘束器具の鍵を奪い取ると男を突き飛ばし相手の手足の錠を外して相手の身体を支え「子供達は彼奴等が守ってくれる。……ここから逃げるぞ」と片手で隠し持っていたカッターをホストや男に向けながら相手の腕を引きなんとか脱出しようとして。
140:
桐崎 [×]
2015-01-11 22:29:29
>露木
( 目が覚めた部屋の中、送信済みのメールを見せられ“全部終わったな”とどこか穏やかに考えては続く男の痛々しい行為に声を枯らして。
どれくらいこうしていたのだろうか、ふと扉が開いたかと思えば相手とNo.1ホストの姿がありこんな無様な姿を晒してしまったと俯く。
男の問い掛けと残酷な囁きに頷こうとするも思考が許してくれず、ぼんやりと俯く。
相手に“もう帰れ”と言おうとした所、拘束を解かれ外に連れ出されてはなんて無理をするものだな、と。
寮の入口へと連れてかれては咄嗟に掴まれる腕を離そうとし「学校は駄目だ!!!あの男………っ、寮には…戻れない!!!」と。
しかし大学生の寮から兄と青年が出て来ては引き摺り入れられ兄の部屋へと来て。
青年が兄のパソコンからハッキングの経過を見せて来ては『兄さん大丈夫、何も心配要らないからね』と。
だがここまでされてあの男達が黙ってる筈が無い。
これからの事を考え僅かに身震いするも青年が『兄さん疲れてるでしょ、ここは安全だから少し寝なよ』と言い隣に座り背中を摩ってくれるのに安心しては段々と睡魔が襲って来て。
( 数時間後、兄はパソコンを見詰め『後少しだね、だけど今誰か一人でもコンピューター室に居たらメール開かれちゃうから早くしなきゃ』と零す。
相手に向き直り優しく頬に触れると『露木は大丈夫なんだよね??何もされてない??』と問い掛ける。
寝惚けて青年の背中に手を回す自分を呆れた様に見詰めると『全く、本当に馬鹿なんだから』と。
深い夢の中、青年に抱き着いたまま小さな声で「………菊」と相手の名を呼ぶもそれは青年にしか聞こえておらず。
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