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桜宮サーガ雑談/533


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自分のトピックを作る
236: 風人 [×]
2016-06-08 04:09:27

『輝天炎上』をざっと読んだら『ケルベロスの肖像』の裏側。
実は……だったいうことが多く、かつての碧翠院もしくはAiセンターが桜宮一族と東城医大を中心に長年の憎悪や感情などすべてのひとの気持ちが一点に集められた感じ。
実は生きていたすみれ先生、『ケルベロスの肖像』のラストで天馬くんがなにも語らなかったのもわからなくもない。
だけど東城医大側がこれでは何も知らなかったことが多いと思う反面、知らないこと特に田口先生にとってはすみれ先生がもし生きてたと知ったらと思うと“知らないまま”であった方がいいようにも思う。

そして『ケルベロスの肖像』で利益造反と田口先生の依頼を断った城崎さん、この人も桜宮一族だったとは。
小百合の怨念たるや凄まじいけどそれを防ごうとするすみれ。

桜宮小百合は徹底して東城医大だけでなく遠い身内とはいえ三枝茉莉亜先生や三枝先生たちまで巻き込むのは真に恐ろしいのは女性の情念。
まるで怪談話でも見てるかのようにそこまで憎みきれるものか感じる。

桜宮小百合は死者の名前を騙り生者を巻き込む。
小百合が騙ってた“西園寺さやか”もかつて亡くなった人物とは。

東城医大と桜宮一族の因縁は桜宮市だけでなく遠く北海道にまで実は及んでた……。
いやもしかしたら世界中にまで小百合は怨念を広げるかもしれないと天馬くんは懸念してた。

『輝天炎上』はあまりにあれやこれや情報がありすぎる。

237: 風人 [×]
2016-06-08 05:25:11

東城医大ひいては田口先生にとっては知らない方がしあわせとも言える。

『輝天炎上』を読む限りでは読者にとっては衝撃が大きい。

天馬大吉、桜宮小百合、桜宮すみれ、と『ケルベロスの肖像』だけでは東城医大 vs 桜宮小百合に見えた関係が実は隠れた三すくみな関係だったとは……。

医療と司法の対立のように見えながら実は桜宮市に長く続く怨念や怨恨が人々を呼び過去をさらけ出した。
だけどそれは高階病院長だけでなく桜宮すみれと小百合でもあった。

天馬くんが別宮葉子さんと冷泉深雪さんと待ち合わせした場所が桜宮三姉妹像の前だったというのも情景描写ではなく伏線だったとも思われる。

因縁が恐ろしいくらいに絡み合いAiセンターに収束してゆく。

盗聴機を仕掛ける描写は妙に生々しい。

238: 風人 [×]
2016-06-08 11:18:58

『ケルベロスの肖像』の田口先生、『輝天炎上』の天馬くん。
ふたりはある意味、表裏一体に書かれてたかもしれないですね。
『ケルベロスの肖像』では田口先生は自分ももしかしたらサボッてた学生時代を過ごしてた天馬くんみたいに留年したり放校が近いとか言われたりする学生になったかもしれないと思っていたり、対して天馬くんは田口先生を避けながらも評判を耳にしながらいざ相対するとはじめは大人を舐めた態度をして序盤から中盤にかけては優勢なものの、ある一言でグッとこらえなくてはならない。
見方を変えればこの駆け引きは高階病院長と田口先生みたいなものにも相似する。
ただ田口先生ははじめから相手に自らの要求を口出すほど腹黒くない(と思う)。
天馬くんは物語の後半でそう決めつけてたけど。

『桜宮サーガ』では現実と同じで自己と他人の評価は必ずしも重ならない。

たぶんこれは桜宮すみれ小百合姉妹にも言えると思うけど、このふたりには自分を客観視する環境がなかったのではと思える。
碧翠院の閉ざされた環境や施設、あるいは桜宮市以外のことを知ってても北海道の南雲監察医務院、東京のマリアクリニック。
東京自体を人が多いところと他人事そのままに感じる小百合。
ドライなところもある。

ひかりに生きてる東城医大にしてもバチスタ・スキャンダルに限らず多くのひとやモノを背負ってると思う。


239: 風人 [×]
2016-06-08 13:43:50

田口先生が人としても医者としてもまっとうなのはシリーズ全般(個人的に読んだ範囲ですが)出世欲や上昇志向がなく凡人に近いところと思う。
凡人に近いがゆえに白鳥さんみたいな変人官僚や速水先生みたいに天才肌な人とも付き合え、後輩で生意気であるけど彦根くんとも付き合える。

それは院内の人間関係や患者についても同じようなことが言えると思う。
不定愁訴外来、別名愚痴外来とも呼ばれる本来の職場。
心の治療に近いところがあり患者さんから愚痴を聞いて最適な治療に導く。
救急対応や直接的な治療はすることはないものの患者の心のケアをモットーとする。

これを田口先生の人柄や経験、人間関係などを踏まえたら東城医大には必要不可欠な人材たる素質はある。
速水先生みたいに“神”に選ばれたわけでもなく世良先生みたく流浪でもなく一見、なんの才能がないように見える(東城医大での評価も変わらない)。

だけど凡人的な立場や資質、聞き上手であるがためにリスクマネジメント委員会や厚労省の会議などでは場の空気が読め適切な方向へ導ける。
中間管理職的でありながら操り操られが無意識(無自覚?)にできてる節もある。

『輝天炎上』で現役医学生である天馬くんからしたら目上だから高階病院長の懐刀や大人としての接し方から嫌な人に見えてもそれは社会での人間付き合いだからしかたない。

凡庸であるからこそ物事を分け隔てなく見れる目を備えてる。
バチスタ・スキャンダルから始まる幾多の事件や難題も常識を常に持ってることから意見できる。

本人がおそらくは自分が持ってるであろう秘められた能力や才能に無自覚だからこそ生き抜いてるといえる。
仮に自覚しても田口先生の人格なら自惚れることはないと思いたい。

240: 風人 [×]
2016-06-08 17:28:33

彦根くんとシオンさんは『ケルベロスの肖像』で生きる道がちがったでしょうか。
恋愛関係ではなかったふたりだけど、Ai関係や医療を志すなにかで気持ちは一緒だったように思われる。
西園寺さやか=桜宮小百合によってシオンさんにしたら自立を促された前向きな解釈もできる。
真実を隠すことは画像診断に関わる者として見逃すことができなかったでしょう。



241: 風人 [×]
2016-06-09 05:43:02

『ケルベロスの肖像』で彦根くんを操ってたのは城崎さん。
だけど城崎さんから依頼を本当に受けてたのは桜宮すみれ。
すみれは小百合の復讐を止めたかった。だけどAiセンターは破壊された。

田口先生がどれかの作品であったけど医療の世界は広いようで狭い。

これは『ケルベロスの肖像』『輝天炎上』の表裏にも言える。
物語のからくりを知ればそれはたいしたことはない。
だけど、実際の人間関係は感情や怨恨、利害などで複雑に絡み合っている。桜宮市に集約され収束されてゆく。

Aiセンター破壊で真実に近かったのは桜宮小百合すみれ姉妹、天馬大吉。
田口先生がいつか真実を知ることがあるのだろうか思う。
小百合はともかくすみれが生きていたのを未来に彼が知ることがあるのか。

天馬くんは若いわりに口はそれなりに堅いからおいそれと田口先生に伝えないでしょう。
彼もまた桜宮姉妹に心をとらわれたひとりだから。

とはいえ天馬くんの恋愛関係は順当なら別宮葉子さん冷泉深雪さんでしょうね(笑)。

242: 風人 [×]
2016-06-09 06:42:56

『桜宮サーガ』で医学生である天馬くん、あるいは医学生だった時代に思いを馳せる田口先生や今中先生の描写は海堂先生の実体験によるところがあるんでしょうね。
麻雀ばかりしてたり適当にサボッたり論文を途中で書き留めたりなかなか認められなかったりと『伝説』にある自身の史実と医学生、外科医、大学院など順風満帆ではなかった印象。

田口先生も天馬くんも適度に不真面目さは兼ね備えてる。
今中先生は凡庸ではあるけど凡人であるがゆえに物事を素直に見れて答えを“心”に秘めてる。それを速水先生に見抜かれてた。

ある意味、田口先生も今中先生もふつうの人に近いけどそんな人物を“主役”に据えるのは才能と思う。

243: 風人 [×]
2016-06-09 07:09:50

田口先生は自分をはじめは自分を客観視できてないけど幾多の事件や難題のなか東城医大で自分がどう見られてるか少しずつわかってくる。
ただし読者ほどではなくほんの少し自覚したというほど。

黒崎教授や神田技師などの関係は比較的に明確に見える。

『アリアドネの弾丸』での対マスコミ対策会議では不本意ながらも田口白鳥組に協力してる姿勢、神田技師も登場当初は失礼な態度ではあったけどしだいに頭を下げる態度は見せる。

院内対立は組織を保つために“必要悪”として必要なんでしょうね。

高階病院長は病院長ではあるけどワンマン体制にはしてない。
田口先生速水先生島津先生らを巧みに操りながらも黒崎教授や沼田先生たち一派にも配慮はしてると思われる。

黒崎教授は長年の付き合いだから疎ましく思いながらも院内のバランスを取るために減らず口を向けながら沼田先生らを押さえコントロールしてると思う。No.2のポジションだからか。

『ケルベロスの肖像』『輝天炎上』を読んだら組織や世界に生きる表裏な人たちがそれぞれ見えてくる感じはある。

田口先生が天馬くんたち医学生にどう見えてくるかというのも将来の起点なんでしょうね(苦笑)。将来、いまの高階病院長みたいに腹黒タヌキみたいなあだ名をつけられそう。

244: 風人 [×]
2016-06-09 18:23:54

『輝天炎上』で桜宮小百合が宇佐見警視の存在を思い出すのは女性としての心や感性からかあるいは悪意からか。
読むと悪意の方が強く思える。
小百合は負の力を背負いすぎてるのが読んでいたたまれない。


245: 風人 [×]
2016-06-10 09:47:03

高原美智はなぜ死の間際に天馬くんのそばですみれの名を出したんだろう?

単に死ぬ間際に見た幻ならそれは美徳だけど、もしももしかしたらすみれが生きてることを密かに知っていた(知らされていた?)あるいは生きてるなかでの第6感みたいなものがあったとか。

『輝天炎上』のなかですみれ側から書かれた物語にも東城医大に入った描写はない。

なぜ美智さんはすみれが生きてるのを知ってんだろうか?
人間の“生老病死”にはまだまだわからないことあるんだろうか。

246: 風人 [×]
2016-06-10 12:15:40

桜宮小百合すみれ姉妹はおそろしいくらいに行動が似てるのが『輝天炎上』で浮き彫りにされてる。
似たような時期に同じアパート流星荘にいながら微妙に異なる。
すみれは小百合から東城医大破壊を阻止したいと思いながら自ら破壊したいと願う。
女性の情念はおそろしい。

清川吾朗・志郎兄弟はそれぞれちがう道を歩んでるみたいなのに。

生き方がちがう兄弟もいれば似てしまう姉妹もいるということか。


247: 風人 [×]
2016-06-10 17:40:25

4Sエージェンシーの城崎さんが東城医大の敵となることもあるんだろうか……。
彼は自由に生きてる存在として書かれてるようだから。
一方ではしがらみがない存在。自分の血筋以外については。

『アリアドネの弾丸』『ケルベロスの肖像』『輝天炎上』では東城医大を守ってくれた。
しかし未来はわからない。

桜宮小百合すみれ姉妹がいる限り狙われないとは言えない。
『輝天炎上』では城崎さんはすみれ側についてなおかつ彼女からの要望で彦根くんを操った。

すみれがひとつ有利な点は城崎さんを通じて東城医大側の人物を操れる可能性は秘めてる。
『ケルベロスの肖像』『輝天炎上』では結果的に東城医大を守ったことになる。

『ケルベロスの肖像』『輝天炎上』を読むと未来はわからない。光も闇も秘めてる。
必ずしも希望の輝きだけではないと理解する。

248: 風人 [×]
2016-06-11 06:24:32

『ケルベロスの肖像』が光としたら『輝天炎上』は闇でしょうか。
いちがいにそうとも言えないけど。

桜宮小百合が三枝茉莉亜や理恵先生と相対する場面はまさに光と闇の対決ともいえる。
三枝先生を罪に追いやったのは小百合ということを茉莉亜先生は気づいてた。
三枝先生は『極北クレイマー』の舞台極北市民病院で唯一の人徳者。
だけど、西園寺さやかに化けた小百合により広崎宏明を操り罪に追いやられた。

北に南に斑鳩室長、桜宮小百合の手はまるで蜘蛛の巣のように広がってるようにも見える。

だけどそれと戦う者たちもいる。三枝茉莉亜先生の命はいずれは亡くなったでしょうけどその志は誰かに受け継がれるはず。
東城医大の佐伯前病院長から高階病院長、そして田口先生へのように……。極北市民病院も室町病院長から一時的とはいえ今中先生、彼から世良先生へと……。

時代や形はちがえても受け継がれるものはあるはず。

『ジーン・ワルツ』『マドンナ・ヴェルデ』の舞台マリア・クリニックもまたつぶれゆく病院。
だけど未来はわからない。誰かが継ぐかもしれない。

『イノセント・ゲリラの祝祭』で白鳥さんが知ってたことから気にはしてたかもしれない。

249: 風人 [×]
2016-06-11 08:41:47

すみれはよく流星荘で小百合の隣に住めたもの。
ふたりとも公には死人扱いになってるとはいえ互いに姉妹。
ちょっとでも挙動があったら気づかれたかもしれないのに。
小百合が生きてる限りすみれはずっと生き続けるんだろうか。
誰にも気づかれないまま。

姉妹の争いのたびに桜宮家に関わった田口先生、白鳥さん、姫宮さん、天馬大吉くんなども事の真相を知る知らないに関わるんでしょうか。



250: 風人 [×]
2016-06-11 09:31:27

『ジーン・ワルツ』『マドンナ・ヴェルデ』の理恵先生とユミさんはわずかとはいえ桜宮小百合と出逢った。
このわずかな出逢いもマリア・クリニックにいる人たちに影響を及ぼすのだろうか。

少なくても『マドンナ・ヴェルデ』においては理恵先生は実のお母さんや茉莉亜先生に説得されたことで子どもを利用しないと誓ったけど、妊娠中の理恵先生は小百合に怨念と共にに抱かれた。

短い場面だけど、ぞくっとする怖さしか感じなかった。

251: 風人 [×]
2016-06-11 13:00:41

『輝天炎上』はヒロインが多いこと。
冷泉深雪、別宮葉子、桜宮小百合、桜宮すみれ、姫宮香織、桧山シオン、出番は少ないけど国見淳子教授。あと小百合についてる南雲杏子。
マリア・クリニックの三枝茉莉亜、曽根崎理恵、ユミさん。
これだけ舞台の表裏に女性たちが出てるのになぜ肝心の会議の場で島津先生を連れてくるのか笑えて泣けてくる。

あらためて読むとAiセンターひとつをつくるにしても意見はさまざま、解剖医は基本的に乗り気ではないか否定派。
様々な意見があるのはいいけど閉鎖的になるというのはどこの社会や世界にある。
むずかしいところ。

252: 風人 [×]
2016-06-11 17:17:31

『輝天炎上』をあらためて読むとAiセンターが何故、碧翠院に酷似した姿かもわかる。
高階病院長たちが外部業者に丸投げしたとすればいささか無頓着すぎる。見方を変えれば特定の業者と癒着してない清廉さもあるけど。

『ケルベロスの肖像』で強固に見えた姿勢が『輝天炎上』ではむしろ穴だらけという。

東城医大側にしたら守ることに専念すればよかったんだろうけどせめて会議に参加した人たちの身元調査くらいはできたと思うのに。
そしたら西園寺さやかの正体は白日のもとに晒せたはず。
白鳥さんがバックヤードに下がったのも要因。
脅迫状だけでは白鳥さんの関心が低かったのか。あるいは白鳥さんは事件が起きてからでないと動けないのか。



253: 風人 [×]
2016-06-11 20:49:12

田口先生がもし本当にヘタレな医者だったらバチスタ・スキャンダルに始まる東城医大を取り巻く事件や難題は解決に至らなかったと思う。
ちゃんと秘めてるんだと思う。
速水先生みたいに救急に迅速な“神”みたいな救急対応は不可能だろうけど、交渉や会議などに田口先生の能力は発揮される。
引くところは引きながら旧友や会議の進行においては出すべき駒を引き出す思いきりのよさ。

ありきたりの会議そのものは曳地さんとの会議みたいなものという解釈がされてるからある意味、場馴れをしてる。

また不定愁訴外来(愚痴外来)でひとの話を聞くことに慣れて長けてる。

もし本当にヘタレだったらバチスタ・スキャンダルから始まる難題はクリアーされてない。
『ケルベロスの肖像』においては白鳥さんがバックヤードにまわったことでコンビの真価が発揮されないままだったと思う。←そう書くと白鳥さんに依存ないし共存みたいだけど(苦笑)。

田口先生をヘタレと思ってること自体、未来において桜宮小百合とすみれは足元をすくわれるのでは?と思わなくもない。

『ケルベロスの肖像』のラストでは高階病院長にようやく勝てたんだから。

254: 風人 [×]
2016-06-12 08:28:31

『輝天炎上』で田口先生島津先生があらわれる前の会議前でもいろいろな人間模様や伏線あった。
『極北ラプソディ』の世良先生と今中先生との話題に出てきた日本三分計画。
やはり彦根先生が黒幕みたい。医師ストライキしたことであちこちから敵をつくってるにも関わらず飄々としてる。
ドクタージェット構想と日本三分計画は連動してると考えた方が素直でしょうか。
白鳥さんから国家転覆してると言われるのもどうだろう?白鳥さんだって官僚としては規格外なんだから(苦笑)。
彦根くんも白鳥さんもけっして上昇志向ではない。田口先生もだけど。
速水先生や島津先生にしても出世は二の次。
それゆえに田口先生島津先生速水先生それぞれある程度、高階病院長から被害を被っている。
島津先生はさほど被害はないように思われるけど物語の外では田口先生と同様な目に遭っててもふしぎではない。
本来ならAiセンター長は島津先生がなるべきと天馬くんは評してたけどそれは外からの評価であって内部の、高階病院長の評価ではない。

外部者と組織の内部にいる者では評価がちがうというのも本人の思いとのズレもある。

255: 風人 [×]
2016-06-12 09:36:55

『ケルベロスの肖像』『輝天炎上』で物語はひとつの終わりを迎えているとすれば、新たな出発点となる物語はあるんでしょうか。
『モルフェウスの領域』で東城医大が潰されず変わらず田口先生佐藤先生如月翔子、そして高階病院長の姿がある。
白鳥さんの協力あって再び桜宮市民に愛される東城医大があったはず。

病院の再建がかんたんにいかないのは『極北ラプソディ』で書かれてるけど似たような経緯があったかもしれない。
だけど世良先生は極北市民病院で根を張ると仰って『極北ラプソディ』はラストを終える。
世良先生が東城医大か高階病院長あたりに関心がないと桜宮市を訪ねることはなさそう。

少しずつ再び信頼を取り戻していったと考えるか想像した方が無難。


256: 風人 [×]
2016-06-12 19:39:07

『輝天炎上』で田口先生、兵藤くんが講師として活躍してる姿も見れるのもおもしろいところ。
留年生の天馬大吉くん、優等生の冷泉深雪さんのある意味凸凹コンビそれぞれがちがう受け取り方をしてるのもひとつ。
田口先生はしっかり医者が命を見届けることは高原美智という患者を通して教えたと思う。
対して兵藤くんは講師であっても医学生からやや小馬鹿にされてる。これは不定愁訴外来(愚痴外来)での田口先生の評と近いところある。



257: 風人 [×]
2016-06-14 06:41:47

医者や医師が講師として立つ場面は新鮮。
天馬くんが『螺鈿迷宮』で不まじめだったけど『輝天炎上』では比較的、まじめになってる。本質はそう変わらないみたいだけど。
『輝天炎上』で清川司郎をはじめとしていろいろな先生方に出会い田口先生とも出会う。
ただ田口先生を見くびってたのは純粋な若さからと思う。ひねくれた若さだったらのびしろがない。
それだけ天馬くんには厳雄先生の“言葉”がしみついてるんだと思う。
事件の真相を知るのは天馬くん、桜宮すみれ、桜宮小百合、城崎さん。
すみれや小百合の二重螺旋は永遠に桜宮を取り巻くんでしょうか。

Ai自体の理念や理想は綿毛になって世界に飛んでるだろうから斑鳩室長がいかような手段をこうじても無理な気がする。
斑鳩室長が連れてた秘書は本田と名乗ってた。
おそらくまた別作品で活躍する人物でしょうね。

258: 風人 [×]
2016-06-14 07:59:42

冷泉深雪は優等生なキャラクターで頭よく美人、洞察力行動力ある。
反面、ちょっと天然なとこもわずかにある。なにより若いからお酒に弱い。
『輝天炎上』では別宮陽子と共に天馬くんのサポート兼三角関係のちいさい火種というとこも微笑ましい。

藤原看護師、如月翔子、浜田小夜、桜宮姉妹、『極北シリーズ』の梢、五條看護師などとはタイプが違う。
優等生なところは浜田小夜にやや近いけど若いから物事をありのままに見れるのは長所。
ちょっと天馬くんにやきもきしてるのは学生らしい一面。自分に近しい異性になにかしら思うのはいいところ(笑)。

天馬くんが別宮陽子、冷泉深雪というヒロインをふたり持ってる?のに田口先生や今中先生が不遇……。

いずれ田口先生や今中先生の恋愛を海堂尊先生に書いてほしい。

259: 風人 [×]
2016-06-14 13:06:49

『輝天炎上』は桜宮すみれや桜宮すみれ視点の物語は表現が女性的になってる。
小百合がマリア・クリニックを訪ねた場面は『ジーン・ワルツ』『マドンナ・ヴェルデ』の舞台だからよけい女性的に想起される。
小百合、すみれの物語は天馬くん視点がメインとしたら全体からは浮いてる感じあるけど小百合やすみれもまたメインヒロイン。
『ケルベロスの肖像』で出た謎は解けたけどまた新たな予感を感じさせる。

260: 風人 [×]
2016-06-14 16:03:51

いくら医療においても形骸化してる点があっても腐敗してる人たちいれば改革する人たちもいる。それが少数や意見が少なくても。
大学病院や医療センターなどないと地元の人たちがなにより不便になるし医者を志す若者が勉強する場もなくなる。
『桜宮サーガ』は架空の東城医大、極北市民病院、マリア・クリニックなどを舞台にしながら海堂尊先生は訴えてる。
読むたびにメッセージが大きいの伝わる。

『ブラックペアン1988』の若き日の田口先生たちと『輝天炎上』の天馬くんたちは時代はちがうけど何かしら学ぶべきところは重なると思う。
医療も先人たちの経験や血脈がないと続かない。

桜宮すみれや小百合がもしも東城医大を潰してたらそんな若い世代が医療や医学を勉強し学ぶ場が桜宮から消えてたんだろうか。


261: 風人 [×]
2016-06-15 04:17:20

なぜ建設業者を丸投げしてしまうのか東城医大は……。
なんとも最大の盲点と思うんだが。それだけ医療従事者が自分たちが新たに建てる施設の業者には無関心なのか思わざる得ない。

マリッツアと桜宮小百合の人間関係が想像できないのも盲点だけどそこは致し方ない。人間関係は当事者にはなかなか把握できない。お互いに。

だけどAiセンターが破壊されるためにつくられたいうのもほんとどうかと思う。

医療の世界が閉鎖的というのも『桜宮サーガ』の各作品読むというのもわかる。
解剖医はAiに興味を示さなくむしろ反対的。患者のためになるという大義があっても首を縦に振らない。
『輝天炎上』で解剖医が儲かるのか儲からないのかというのもひとつの視点や考え方。“儲かる”ということに主軸を置くのも日本人の悪いところだけど(苦笑)。

『輝天炎上』では天馬くん視点でいまの時代の医学生の考え方や現代的な視点だと思う。
『ブラックペアン1988』で田口先生島津先生速水先生それぞれが論文の中に後の運命を決定づけてる場面がある。

田口先生は渡海先生の言葉があったから血をあまり見ることのない不定愁訴外来(愚痴外来)をつくることになる。


262: 風人 [×]
2016-06-15 07:41:00

高階病院長と彦根くんは『ケルベロスの肖像』で互いに初対面だったいうのも意外な話。

彦根くんが田口先生たちより後輩だったから面識なかったんでしょうか。

医大に講師や生徒として在籍しても接点のない人物はいるでしょうね。
たまたま時期がズレてたり講習を受けなかったりとかあってもふしぎではない。

高階病院長の東城医大の『ケルベロスの肖像』後の未来においての構想のなかに彦根くんが関わることあるんだろうか?

けど『極北シリーズ』には速水先生という東城医大の血脈あり世良先生もまた同じ。
別系統で三枝久宏先生から清川吾郎につながる帝華大、帝華大は白鳥さんの血脈でもある。

東城医大と帝華大はライバル関係にあるけど医療社会に出ると人間関係で協力関係があるのも興味深い。

白鳥さんの帝華大時代がどんなのだったのかも気になる。
なぜ、医者ではなく官僚になったのか。その物語は見てみたい。

263: 風人 [×]
2016-06-16 05:04:12

百人いれば百通りの真実がある。
まさに『ケルベロスの肖像』『輝天炎上』の田口先生、天馬大吉がそれぞれ合わせ鏡なように田口先生は事の真相をほとんど知らないまま、逆に天馬大吉くんは事件の真相にもっとも近いところにいた。

これは『極北クレイマー』の三枝先生、三枝先生を訴えた広崎広明にも似たようなことが言える。
三枝先生と広崎広明は母子が亡くなったことで広崎広明は西園寺さやか(桜宮小百合)に言われるがまま訴える形になった。
広崎広明にとっては母子が亡くなったことの真相を知りたかったのに三枝先生を逮捕するきっかけをつくり極北市民病院を窮地に陥れた形になった。

三枝先生にしても極北市民病院にはAiがなかったためかあるいは本人の人柄によるものか広崎広明に強く訴えることはしなかった。

『輝天炎上』で三枝茉莉亜先生は遠くにいながら事の真相は感じてたんでしょう。
桜宮小百合がマリア・クリニックを訪ねたことで桜宮市に起こることを予期してたのかもしれない。


264: 風人 [×]
2016-06-17 09:53:35

天城雪彦、この人物は何者なんでしょうね。
まだ読んでない作品に出てる人物でしょうから興味ある。高階病院長が胸の内に気にしながら清川司郎もまた気にしてる。
だけど去就については語らずというのがまた謎や魅力を深めている雰囲気。

たまにググっては他の方のブログレビューなどは参考程度に見るけどやはり読まないとわからない。


265: 風人 [×]
2016-06-17 13:01:41

『極北クレイマー』の三枝久広先生はほんと魅力的な人物。
極北市民病院のなかで数少ない人格者。
不良医者でもあった後藤先生でさえも慕い、ろくでもない院長ではあったが室町病院長や仲たがいしてる病院内のグループでも三枝久広先生を庇う姿勢は共通して見せてる。
それが西園寺さやか(桜宮小百合)の手によって司法に委ねられるのがなんとも悲しい結末。
三枝久広先生はバチスタ・スキャンダルを遠くで見ながら自らもまた司法の手で裁かれるこてに複雑な表情を見せていた。

三枝久広先生のその後の去就もどうなっているのか……。

266: 風人 [×]
2016-06-17 15:10:15

彦根くんと斑鳩室長の戦いは桜宮市から大阪浪速市に移る。
『桜宮サーガ』はいろいろな人間関係がある。医療の世界が広いのか狭いのか(笑)。
『田口白鳥シリーズ』だけでなく『極北シリーズ』『ジーン・ワルツ』『マドンナ・ヴェルデ』など各作品ごとに派生してるからいろいろな読み方ができるし考えさせられる(--;)。


267: 風人 [×]
2016-06-18 08:08:13

『螺鈿迷宮』をもう一度出して読みたいところ。
ぐうたら天馬くんが生まれ変わるきっかけの物語。
海堂尊先生の『伝説』によるとありとあらゆる“死を封じた”物語でしたっけ。
『螺鈿迷宮』はドラマ版も凄かったけど小説は妙に昭和の背景が色濃かった印象。
桜宮市の戦前戦中戦後と巌雄先生の言葉を借りて語られる。

268: 風人 [×]
2016-06-18 14:21:42

桜宮小百合すみれをくらべるとすみれはさほど田口先生を嫌ってる雰囲気はないと思う。
すみれはあくまで『輝天炎上』では“田口先生”と呼んでいる。憎いという気持ちが個人的心情まで至ってないと思う。
もし憎かったら小百合みたいに面と向かって言葉や表現に出てると思う。
この辺もまた女心の微妙なところでしょうか。

その田口先生にしても天馬くんからAiセンター長としてと神経外科の講師、あるいは愚痴外来の先生としてのイメージと実像の乖離がある。
天馬くんは比較的、勘がいい方に書かれてるからでしょうね。

269: 風人 [×]
2016-06-18 15:13:33

『ケルベロスの肖像』『輝天炎上』は同じ時系列同じ物語だけど、田口先生と天馬大吉側それぞれが同じ言葉を受け取りながらもまた違う感銘を受けてるのもおもしろいところ。
田口先生も正確にいえば東城医大が心からは好きではないけど不定愁訴外来をはじめ居場所や学生時代の思い出がある。幾多の事件や難題に関わるうちに愛着を持ったと思う。
対して天馬くんはたしかに東城医大に共感するところは少ないと思う。ちがう言い方したら碧翠院の件に関わるまでは不真面目でもあった。
だけど碧翠院の一件で変わるきっかけになったのもまた事実。
『輝天炎上』の物語が彼に何らかの影響をもたらしたのもあると思う。
田口先生を“恋敵”というのも起因してるはず。

田口先生たちが未来の東城医大を支えるのは確定的としてその時に天馬くんや冷泉深雪さんがどうなるかというのも未来への鍵なんでしょう。


270: 風人 [×]
2016-06-19 05:27:53

『螺鈿迷宮』の冒頭では天馬くんはいかにも不良医学生。
『輝天炎上』では留年生ではあるけど授業に真面目に出て成績をおさめてる様子はある。
だけど、本質(の一部)は変わらない様子もある。
天馬くんの背景が『螺鈿迷宮』の時は亡きご両親に甘えているのがある。それをうまい具合に別宮葉子に突かれてる。


271: 風人 [×]
2016-06-19 06:11:08

桜宮小百合はたしかに表立っては出てこれないだろうし“西園寺さやか”としてもおそらくは出てこれないと思う。
だけどAiセンターの会議に斑鳩室長、南雲忠義と共に現れてるのは小百合の剛胆や思いきったところと思う。
堂々とかつて見知った田口先生や天馬大吉の前に現れるなんてふつうはできない。

『ケルベロスの肖像』『輝天炎上』では東城医大側も本来なら黒幕として座るべき高階病院長が自ら前面に出たのも大いなる敗因のひとつ。
それは桜宮小百合もまた同様。天馬くんがいてもいなくても小百合は正体をあらわしたと思うけど。

すみれが田口先生をどう想っているのかも気がかり。東城医大は憎しと思うけど田口先生に憎しみは抱いてはないと思いたい。
田口先生がかつて恋した相手はすみれと考えた方が無難な感じ。そちらの方がしあわせな思い出と思う。

272: 風人 [×]
2016-06-19 10:22:10

『螺鈿迷宮』を再読してると元気だった頃の高原美智が出てきてちょっと重く複雑な気分。
同時に天馬くんと結城さんが禁忌の地に足を踏み入れるのはふつうに怖さある。


273: 風人 [×]
2016-06-19 11:24:16

『螺鈿迷宮』も先にドラマのイメージあると再び実感。
桜宮巌雄先生は柳葉敏郎さんだわ(笑)。小百合が水野美紀さん、すみれが栗山千明さん。
ドラマでは桜宮姉妹は双子設定ではなかったと思うけど。
けど『螺鈿迷宮』は怖い物語に思える。“死”を司る碧翠院。
ひとり、またひとりと消えてゆく病院。

けど、小百合やすみれはともかく小説内では南雲杏子が生き残ってるから彼女からアシがつきそうな感じもするけどどうなのだろう。
彼女はなんとなくドジを踏みそうなイメージある(苦笑)。
碧翠院の生き残りはすみれと小百合、高原美智、南雲杏子。だけど美智さんは『輝天炎上』で亡くなった。
すみれが白鳥さんに情報をリークする線もありそう。

274: 風人 [×]
2016-06-19 12:03:07

すみれが水野美紀さん、小百合が栗山千明さん。意外に忘れてる。


275: 風人 [×]
2016-06-19 14:37:21

姫宮香織はどの作品でも目を惹く存在。
『螺鈿迷宮』『極北クレイマー』『ケルベロスの肖像』『輝天炎上』、個人的には『極北クレイマー』の雪ダルマもしくはスノープリンセスが笑えて印象に残る。
見た目が背が高い高すぎる女性、それだけでもある意味、マンガ的。
けど能力においては霞ヶ関の若き官僚たちが一目置いて側にほしいほど。

『螺鈿迷宮』では天馬くんを怪我に怪我にと導く(苦笑)。
けど『螺鈿迷宮』執筆の10年前にすでに姫宮香織らしいキャラクターの構想はあったらしいから凄いもの。

276: 風人 [×]
2016-06-19 16:40:54

『桜宮サーガ』全般に言えるかもしれないけど(まだまだ読めてない作品あるけど)、敵が見えてるうちは敵味方互いに双方出方がはっきりしてる。
だけどどちらかが姿をはっきりさせないうちは敵の出方を待つか防戦にまわるしかない。
『螺鈿迷宮』では当初、天馬大吉くんの目を通して碧翠院の表裏が見えてくる。そこに正しい正しくない一面が見える。
ドジな姫宮香織が厚労省の役人とは誰もが思わない。『極北クレイマー』前半ラストにも似たような大どんでん返しある(笑)。


277: 風人 [×]
2016-06-20 05:41:05

『螺鈿迷宮』を再読してると、あっさり登場人物のひとりが気づかない間に消えているミステリー。
フッと現れただけなのにすでに物語から消えている。
碧翠院の未知なるこわさ。しかも謎は解けてないからこわさが際立つ。

だけど、一方では東城大と碧翠院の関係も明らかになる。
前半は碧翠院側に感情が揺らぐ気持ちもある。後にすみれが復讐したがる気持ちも理解しないではない。

278: 風人 [×]
2016-06-20 06:20:14

『螺鈿迷宮』では誰もが白鳥さんと姫宮を厚労省の人間とは思わない。
役人らしくないのもあるけど。とかくどの作品に登場しても役人らしくない(苦笑)。
姫宮香織も『極北クレイマー』に登場した時も『螺鈿迷宮』の白鳥さん同様に身分を伏せながら業務しながら極北市民病院をうかがって役目を果たしたら自然と姿を消している。
だけど『螺鈿迷宮』では桜宮一族は白鳥さんに潰される運命にある。
あらためて読むと碧翠院側にも感情移入するところはある。

279: 風人 [×]
2016-06-20 07:22:39

『螺鈿迷宮』で天馬くんが潜入してからわずか二日でひとがふたり亡くなるというこわい話。
白鳥さんが登場すると物語がやや加速度的になる。
天馬くんなりに謎解きをしながら一方では二重スパイの任を託される。
不良医学生ではあるけど物事を見たり考える視点は純粋。物語が進むにつれ医学生としての一面が浮き彫りにされていってる。これは以前に気づかなかったところ。
再読すると違う一面が見える。

280: 風人 [×]
2016-06-20 12:20:15

あらためて『螺鈿迷宮』を読むとはじめの頃が読んだ時は東城医大側か正しいように見えたけど、再読すると東城医大が利権利益のために碧翠院をつぶしたように読めてしまう。
何度か読みなおすと立場逆転なる。
碧翠院に闇がある。だけど闇に光を射すことで光をもたらす。
しかし光も闇も一緒にすることはできないのでは?と矛盾が生ずる。

『螺鈿迷宮』で碧翠院をつぶしたことは東城医大、そして桜宮市が医療でつぶれる一端としたら『螺鈿迷宮』で起きたことはとんでもなく大きく重かったことに気づかされる。

281: 風人 [×]
2016-06-20 14:03:51

『螺鈿迷宮』は桜宮市の怖い話も物語に加わってるからなおさら怪奇めいたのもある。
だけど、天馬くんはそれを含めてひとつずつ解いていく。桜宮の童歌と共に……。

読んだ当初は東城医大側に感情が向いたけどあらためて読むと碧翠院が滅んでいいのか疑問符がある。
たしかに東城医大の経営の傾きは懸念すべきこと。だけどそれで他人の畑を荒らしていいかと言えばちがう。

天馬くんほどかは別にして碧翠院の方に共感に近い気持ちは胸に宿る感じする。



282: 風人 [×]
2016-06-21 04:34:09

『螺鈿迷宮』の桜宮すみれの邂逅を聞くとかつて恋した相手は田口先生みたいな感じ。
各作品でも田口先生は誰かに想いを寄せていた。それがすみれ先生なら納得いかなくもない。

田口先生が腰抜けや意気地無しだったかわからないけど何か結ばれない事情があったかもしれない。

だけど田口先生は東城医大から碧翠院の患者治療を見守ってた。

田口先生とすみれ先生の間に敵視する感情は見られない感じ。
むしろ小百合先生の方が敵意をむき出しなのが『螺鈿迷宮』からもひしひしと伝わる。

『ケルベロスの肖像』『輝天炎上』で一応の決着は迎えたにせよ水面下では未来において続いてないともいえないのがこわい。

283: 風人 [×]
2016-06-21 06:51:30

一見、古い病院でもAi(オートプシー・イメージング)はあるかもしれない。
だけど『螺鈿迷宮』の碧翠院、『極北ラプソディ』の神威島の診療所では用途がちがってる。
けど、桜宮巌雄院長や久世院長にしても歳を取ってるにも関わらず最新の医療機器に目をつけるのは経験や勘からか。あるいは自らの地をちゃんと永らえさせるためか。

『螺鈿迷宮』で悪役であるはずの巌雄先生にも医療には信念はある。また小百合先生について一部ではあったにせよ白鳥さんは共感すべきところはあった。

だけど碧翠院はやり過ぎた。なぜ死者が一日二日と続けて存在するのか。
行方不明になった人たちはどうなったのか。
見逃せない事態が立て続けに存在した。

でもあらためて読むと碧翠院に闇はあるけど東城医大は“闇”を吸収どころかえってマイナスになったのではと思えてしまう。

桜宮すみれ小百合姉妹が復讐するのもまた理解してしまいそうでこわい物語と思えてしまう。

284: 風人 [×]
2016-06-21 07:16:15

碧翠院、あるいはAiセンターがあったあの地はどうなったのか疑問が生じる。
二度も医療施設が(意図した)火災で崩壊し現実的に考えたら“いわく付きの地”になるんじゃないだろうか?
三度も医療施設が建つことは考えにくい。


285: 風人 [×]
2016-06-21 08:58:02

『螺鈿迷宮』のラストでコートで身を隠す女性、はじめは小百合かと思ったけどすみれにも取れる。どちらにも見える描写してる……。
この辺もまた海堂作品がミステリーなのは間違いない。

286: 風人 [×]
2016-06-21 19:22:52

『螺鈿迷宮』『輝天炎上』で数少なく生き残った高原美智。
彼女はほんと病気と戦い寿命をまっとうした人物と思う。
『輝天炎上』でたしかに一度は命尽きかけ天馬くんの心臓マッサージで一度は息を吹き返した。
だけど二度目はなかった。
よくドラマで見るシチュエーションだけど小説でも見られるのもまた意外だった。
美智さんは田口先生の言葉によると天馬くんに別れが言いたかったから一度は戻ってこれた。
碧翠院の忘れ形見の美智さんにしたら天馬くんは孫そのもののような存在だったでしょう。

延命処置や治療は本人が望まない限りは医者は手出しできない現実もある。
『輝天炎上』の美智の場面は短いけど考えさせられるものはいくつもある。

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