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(アニメ/マンガ)BL・GL・NL(オリジナル) 小説集/131


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49: ブラック [×]
2015-03-23 23:41:43

 縛りプレイ(ルパン三世/オリキャラ)


 日本語と言うのは難しい。
一つの音でも意味が全く違ったりする。
例えば『雨』と『飴』。
 同じ「あめ」という音なのだが、空から降ってくる粒と口の中に入れて溶かしていくという違いだけで、字も違えば意味も違う。

 **

「五右ェ門、ルパンと恋也は?」

 寝室からドアが開かれた音がして、キッチンで昼食を作っていた五右ェ門は、どうせ朝から酒を飲むのだろうと思った。
 冷蔵庫に用があるのか、次元がやって来た。
 隣の部屋がリビングなのだからキッチンに来る途中に覗いてくれば良い話なのだが、リビングのドアが閉められていたか、次元が面倒だと思ったのか、大体その両方だろうと五右ェ門は思い「リビングで『しばりぷれい』とやらをしておるぞ」と、何ともない顔で言いのけた。

 時刻は午前11時。
そんな単語を耳にした次元は冷蔵庫から取り出した水を落としそうになった。

「縛りプレイ? よくもまぁ、こんな朝早くから出来る事で」

 それなら寝室でゆっくりしていた方が良いなと思いつつも、次元は一瞬違和感を覚えた。
五右ェ門が恥ずかしがらずに『縛りプレイ』と言ったのだ。
 普段の五右ェ門なら「あ、あんな破廉恥な事など拙者に聞くでない」等のセリフが返って来るだろうと、長年仲間なのでどんな事が苦手なのか、ある程度は理解してきている。
 五右ェ門が普通に「縛りプレイ」と、言う事は次元が思っていたのとは違うことなのだろう。

 『縛りプレイ』そう聞いて出てくるものはSMの世界の事だろうか、それともまた別のなにかだろうか。

「縛りプレイ、か……。俺には、不向きなプレイだな」

 小声で呟いた。
壁の向こうでは死闘が繰り広げられているのだろう。
 現実ではかなりの『縛り』はあるのだが、現実以外では縛りたくないものだ、と次元はふと思うのだった。

 **

「なぁルパン、これ縛っても意味がないと言うか、俺とルパンってコレできるから恐怖も何もないというか……」
「難易度上げるか?」
「今の難易度は?」
「ノーマル」
「……ハードでやってみるか」

 ガガガ、画面の中から凄まじい銃の音がし、不気味な音と共に画面の中にいるゾンビは倒れていく。
 ゲーム開始から2時間、ひたすら『縛りプレイ』を続けても、何でも出来るルパンとグロゲーが得意な恋也には縛りをしても意味が無い。
 ただ暇だからゲームをしていたのだが、普通にゲームをしていてもつまらないので、『縛り』を入れてゲームをした。
 その姿を五右ェ門に見られ、暫くの間リビングにいたのだが、今日の昼食の当番は五右ェ門なので、キッチンに姿を消した。
 それから暫くして次元が寝室から出てきたのである。

【縛りプレイ】
ただ単にゲームをするのではなく、回復薬を使わない、ノーダメージでクリアするという縛りをつけて遊ぶことである。

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