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友達がいなくなった/155


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21: スレ主 [×]
2014-08-09 23:10:01

・・・それからすぐ、先生がとんできて、俺と栗原はキレられた。

栗原「だってこいつがよ・・・」

先生「先に手を出したのはお前だろ」

俺「ン~ゴ~」

先生「お前もふざけるのもいい加減にしろ。おまえ、はっきりいってクラスで浮いてるぞ」

まるで大松(野球選手 空気が読めない)のような先生だと思った。
でも、地獄はこの先からだったんだ。


22: スレ主 [×]
2014-08-09 23:13:52

教室に戻って、俺は開口一番『楽勝!ンゴってやったぜ!』と叫んだ。
いつもなら、クラスは俺に注目して俺から話を聞こうと集まっていた。
特に、俺の友達軍団は俺になんJ用語を教えてもらおうと必死だった。

でも、誰も俺に反応しない。
誰も俺を見ない。
栗原は一言「きめえんだよ」とつぶやいた。
クラスのお調子者集団は栗原に集まっていた。
俺は、一人だった。

金本さんと仲のいい古川さんが俺に近づいてきた。

古川「きもいんだけど。かねちゃんはもうおまえと話したくないって」


23: 名無しさん [×]
2014-08-09 23:13:56

>おまえ、はっきりいってクラスで浮いてるぞ
だろうな

24: スレ主 [×]
2014-08-09 23:16:10

古川は以前から俺に舐めた口を聞いていた。
俺のことを影で批判していることも 知っていた。
ようするに、古川にンゴりはわからないのだ。
だから、俺は古川の言葉を信じなかった。

俺は金本さんに話しかけまくった。
でも、金本さんは答えてくれない。

――俺はキレた。


25: スレ主 [×]
2014-08-09 23:18:45

俺「ンゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオwwwwwww wwwwwwwww」

教室に響く、俺の咆哮に視線は集中した。
俺は髪を逆立て、金本さんに詰め寄った。

俺「なんで無視するだよ!」
金本さん「・・・・」

無視は継続している。

俺は何度も詰め寄った。
そうしていると、クラス委員の神戸が先生を呼んできたんです。


26: スレ主 [×]
2014-08-09 23:20:46

先生に職員室に連れ込まれる
もう俺をかばってくれなかった

そこからのことは覚えていない。
金本さんの親が家に来て、親戚のおばさんは謝った。
俺も、頭を下げた。

それから、親戚のおばさんは俺を睨みつけるようになった。 怖い。

それから今日まで、俺は教室に行っていない。


27: 匿名さん [×]
2014-08-09 23:20:52

吹いたwwwwwwww

28: 通りすがりさん [×]
2014-08-09 23:21:51

おっふぅwwwwwwwwww

29: スレ主 [×]
2014-08-09 23:23:21

保健室登校を始めて、俺は色んな事がわかった。

むやみにンゴってはいけないこと。
ンゴりとは、悪口に似た行為ということ。
女子にンゴりは絶対禁止ということ。

でもな、それに気づいたのも遅い。
俺は中3だ。もうすぐ卒業だ。
昨日も、卒業式の練習があった。
クラスの中心人物だった俺は、もうそこには行けない。

友達が、完全にいなくなった。311の、あの時と一緒だった。

30: スレ主 [×]
2014-08-09 23:26:09

卒業式まで、僕は教室には行きませんでした。

カレー事件のこともあったし、なにより学校に行ってもくだらないと思ったのです
理由は一つ。ネットだ。
なんJにのめり込んでから、中学生の奴らがガキに見えて仕方なかったんです

ンゴりまくった結果、友達がいなくなったけど、でもそれでも後悔はありませんでした

毎日部屋にこもってなんJをするだけで心の傷が治った気がしたんです

でも、時間は有限ではなく、限られています。
とうとう、卒業式の日が近づいていたのです

31: スレ主 [×]
2014-08-09 23:28:35

親戚のおばさんも、卒業式の一週間前には僕に話しかけていた

「卒業式DELLの?」と

でも、僕は出る気なんて等々ありませんでした。
なぜなら、出る必要を感じなかったからだ

おばさんは残念そうな顔をして、おじさんと相談していました

高校を落ちて、これからどうするのか。それを僕に聞かれてもわかりません

とにかく、僕はこれからもなんJができると、むしろワクワクしていました

32: スレ主 [×]
2014-08-09 23:30:48

一日中なんJをして、オナニーして、飯を食う。こんな夢のような生活がここにはあった

今頃、学校の連中はどうしているだろうと考えるだけで、ンゴりが抑えられませんでした。
家でも当然ンゴンゴダンスはしていました。誰も見ていなくても、やりたい衝動を抑える必要がなかったからだ

そうしているうちに、卒業式が間近になった

おばさんが俺に言った

「お父さんとお母さん、妹の写真が見つかったよ」と

親戚の家に、数枚あった写真を見て、俺は泣いた

33: スレ主 [×]
2014-08-09 23:32:25

幸せだった日々
それを砕いた311の地震と津波、そして火事

俺は手を震わせた。
それを見たおばさんは「制服に写真入れておくから、卒業式出た方がお父さんたち喜ぶよ」と言った。

こっちに来て、ずっと僕を軽蔑していたおばさんがかけてくれた言葉。それに俺はさらに泣いた

「――――――ああ」

俺は、卒業式に出る決心を固めました

34: 名無しさん [×]
2014-08-09 23:35:19

みてるからはよ

35: スレ主 [×]
2014-08-09 23:35:26

固めはしたけど、不安が大きかった
なんJに相談スレを何度も立てていたのは、その表れだった

でも、俺はもう負けない、そう誓った。

ボサボサだった髪を切り、卒業式の返事の練習もした
先生も、俺が卒業式に出ることを喜んでくれたように思えた。最後の歌の楽譜を、俺にくれたのだ

こうなっては燃えるしかない
俺はラスト卒業式に、全てをかけるつもりで、卒業式までの時間を過ごした

36: スレ主 [×]
2014-08-09 23:36:45

そして、卒業式の日がやってきた――――――

おばさんもおじさんも仕事のため、卒業式に出席することはできなかった。
でも、俺のポケットには、両親と妹の写真が入っている。これほどまでに心強いものはなかった。

もう怖くはなかったんです

最後に、壇上か教室でンゴンゴダンスを求める中谷コールが来るかもしれない。
そう思うと、顔がほころんだ。

その時、俺のケータイが鳴った。
――――金本さんだった

37: スレ主 [×]
2014-08-09 23:38:32

電話ではない。メールだった。
俺は金本さんからのメールに、テンションが急上昇した。

文面は「今日卒業式来るの?」と短い文だった

俺は「行くじぇい!w久しぶりに会えるンゴ~」と返信した。
俺はニコ動の実況者であるせんとすが好きだった。

しばらくして、メールが来る。
金本さんだけじゃない、クラスの多くのメイトからメールが来た。

俺は、うるっときた。

38: スレ主 [×]
2014-08-09 23:40:22

「来ないでほしい」
「卒業式来るのやめてくれ」
「お前が来ると雰囲気悪くなる」

俺は凍りついた。
みんなは、俺を歓迎してはいなかったんです
むしろ、来るなと願っていたんだ

ケータイを落として、そのままベッドに横たわった。
現実を忘れようと、俺は眠りに落ちた。
起きた頃には、もう夕方だった。

39: スレ主 [×]
2014-08-09 23:42:16

確かに、俺はンゴった。

それでも、ここまでされるいわれはなかったんです

だから、俺は起きてすぐに何か行動しようとした

でも、俺はそんなに強くない。
ハートは、限界だった。
311で一人になった俺、絆と言いながら被災地に募金を募っていた学校のメンツが、被災者を馬鹿にした。
綺麗な自分を作るため、彼らは被災地に向けて行動はしていた。
でも、身近な被災者を排除しようとしていたんだ
それが悲しくて、俺はもう、彼らと決別しようと決めて、メールとアドレス帳を消去した―――

40: スレ主 [×]
2014-08-09 23:44:10

そして今、俺は中卒ニートの生活を満喫している。

バイトはまだ早い。なにせ俺はまだ15歳だ。
おばさんもおじさんも何も言わない。被災したことによる保護か手当が支給されているからだ。

俺は生きているだけで、金を生むというわけですよ

友達なんていらない。
俺はなんJの王として、これからも被災した人たちの悲しみを伝えていく

終わりじゃきね

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