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中学生・高校生チャット
自分のトピックを作る
9:
ももか(๑→‿ฺ←๑) I Lᵒᵛᵉᵧₒᵤ宿題 [×]
2014-08-03 20:00:42
「文化祭。しの、午後からずっと放送室にいるんでしょ?」
『うん。』
「うんって…
あんたは納得できてもね、私は納得いかないのよ!
たしかに、放送係は一番めんどうだけど…
不幸体質のしのとじゃんけんして、負ける人なんているわけないじゃない!」
たしかに…
私の記憶が正しければ、私はじゃんけんで勝ったことがないけど…
『そんなあからさまに言わなくても…』
「あ、ゴメン…」
まぁ、私の不幸体質は折り紙つきだし
『じゃんけんで決めるって言われた時点で、結果はわかってたよ。』
「もう。そのあきらめ癖、よくないよ?」
『はいはい。』
ちょうど会話が終わった頃、学校についた
10:
ももか(๑→‿ฺ←๑) I Lᵒᵛᵉᵧₒᵤ宿題 [×]
2014-08-03 20:01:04
そして私は、そんなどこにでもありそうな高校の、どこにでもいそうな女子高生
美人じゃないけど、ブスでもない。
地味じゃないけど、目立ってるわけでもない。
みんなより、ちょっと勉強ができて、ちょっと童顔なくらい。
ホントどこにでもいる高校生
「しのっ! シャツのボタンかけ違えてる!」
『あ…』
少しドジなのは許容範囲内
11:
ももか(๑→‿ฺ←๑) I Lᵒᵛᵉᵧₒᵤ宿題 [×]
2014-08-03 20:02:03
「まったく…」
『いやー。朝急いでて。』
ボタンをなおしていると、
「しのー!」
そんな声が廊下から聞こえた
目をやると、廊下にいたのは違うクラスの男子
『なにー!?』
小走りで廊下まで向かう
「借りてたCD。」
『あー!わざわざありがとう。』
「また借りていい?」
『うん!ぜんぜんいいよ!』
「ありがとう。」
そう言って颯爽と去っていく男子
あの人モテるだろうな…
12:
ももか(๑→‿ฺ←๑) I Lᵒᵛᵉᵧₒᵤ宿題 [×]
2014-08-03 20:02:38
私はかなり友達が多いほうだと思う
さっきも廊下ですれ違った先輩に
「しのちゃん、1-Dって何の模擬店だすの?」
ってきかれた
けど…
『私、あの先輩知らないんだよね。』
「しの、有名だから。お人好しも大変だね。」
『たこ焼きですって言ったら、しのちゃんのたこ焼き食べに行くねって。私、ほとんどいないんだけど…』
「先輩ガッカリするね。」
そう言うのは、クラスメイトの中では一番仲のいい静香
『なんで?』
「しのはモテるから。」
『美人じゃないし。ちんちくりんだし。』
「そうゆうことじゃないのよ。女は見た目じゃないんだから。」
13:
ももか(๑→‿ฺ←๑) I Lᵒᵛᵉᵧₒᵤ宿題 [×]
2014-08-03 20:03:10
『うそー。』
「本当。うちの学校で“しの”って名前、知らない人はいないよ?」
『“しの”は名前じゃないよ。』
“しの”はあくまでニックネーム
本名は篠原美夜
篠原の“しの”なのに、みんな“しの”って名前だと思ってる
『名前知ってる人だけでも、“みや”ってよんでくれたらいいのに。』
「それだけ、“しの”が有名で“みや”が知られてないの。」
『まぁいいけど。』
自分でさえ、みや”って呼ばれても振り向かない気がする
14:
ももか(๑→‿ฺ←๑) I Lᵒᵛᵉᵧₒᵤ宿題 [×]
2014-08-03 20:03:29
「まぁ、しのはやっぱりしのだよ。」
『うん。』
「じゃあ、また明日ね!」
『じゃあね!』
ホームルームもおわって静香と別れ、亜由美のクラスへ向かった
15:
ももか(๑→‿ฺ←๑) I Lᵒᵛᵉᵧₒᵤ宿題 [×]
2014-08-03 20:04:13
亜由美のクラスは1-B
2つ隣の教室に入ると、そこには亜由美のほかにもたくさん人がいて、みんなで何か話してる
「あ、しの!こっちこっち!」
亜由美に手招きされ、向かった先にあったのは一枚の写真
みんなそれを囲むように立っていた
『なにこれ。』
写ってるのは男の人が4人
それもみんな派手な
16:
ももか(๑→‿ฺ←๑) I Lᵒᵛᵉᵧₒᵤ宿題 [×]
2014-08-03 20:04:33
「やっぱりしのは知らないか。」
どうやら、私以外のみんなは知ってるらしい
「黎明(れいめい)の幹部の人たち。」
『黎明?』
「暴走族。」
ぼ、暴走族…
『亜由美、暴走族好きなの?』
「そんなわけないでしょ。アイドルみたいなもんよ、この人たちは。」
たしかに、整った顔ばっかりだけど
17:
ももか(๑→‿ฺ←๑) I Lᵒᵛᵉᵧₒᵤ宿題 [×]
2014-08-03 20:04:54
「でも、かっけーよな!」
そう言ったのは確か…浜野君
「暴走も喧嘩も、この辺じゃ敵なしだ。全国クラスだよ。」
そんな暴走族がこの辺で活動してる…
背筋がゾッとした
『亜由美。行こう。』
「うん。」
もう聞きたくない
早足で校門まできていた
「しの、そんなに暴走族嫌なの?」
『大嫌い。』
暴走族って言葉すら聞きたくない
18:
ももか(๑→‿ฺ←๑) I Lᵒᵛᵉᵧₒᵤ宿題 [×]
2014-08-03 20:06:07
「しの、怖い人とかチャラい人嫌いだよね。」
『嫌い。』
「人は見た目じゃないよ?」
『でも、嫌い。』
「…相当ね。」
亜由美がなんといおうと、嫌いなものは嫌いだ
『そっちのクラス、カフェでしょ?』
話題を変えようと、そう話をふった
「うん。今日の買い物は食器とか。そっちは?」
『うちは、パックと爪楊枝と持ちかえりの袋とか。』
材料は直前に買いに行くことになってる
「そしたら、少し遠いけど大きい100均まで行こうか。」
『そうだね。』
そう決めて、電車に乗り込んだ
19:
ももか(๑→‿ฺ←๑) I Lᵒᵛᵉᵧₒᵤ宿題 [×]
2014-08-03 20:06:24
けど…
『なんか、怖い人多くない?』
「多いね。」
電車の中が妙に張りつめてる
それに、金髪率がすごい
これは…
「黎明の人達だ。」
『げっ…』
「誰かつけてるのかもね。静かにしてよう。」
『え、違う車両に…』
「どこも同じよ。」
そんなぁ…
「大丈夫。黎明は一般の人には何にもしないから。」
『うん…』
今はその言葉を信じるしかない
20:
ももか(๑→‿ฺ←๑) I Lᵒᵛᵉᵧₒᵤ宿題 [×]
2014-08-03 20:07:28
はやく降りてと願ながら、亜由美の隣で縮こまっていた
「あ…」
亜由美の声に顔をあげると、黎明の人たちぞろぞろと電車を降りていた
『げっ…』
この駅、私たちが通学にいつも使う駅だ
私と亜由美の家はこの駅から歩いて10分くらい
いつもこの駅から電車に乗って高校に行ってる
でも、よりによってなんでこの駅で…
「最近この辺治安悪いからね。」
『あんな人が来るから治安悪くなるんじゃないの?』
「私もそう思う。」
沈んだ気持ちのまま、電車はまた走り出した
21:
ももか(๑→‿ฺ←๑) I Lᵒᵛᵉᵧₒᵤ宿題 [×]
2014-08-03 20:07:47
そこから2駅行ったところで、私達は電車を降りた
私の気持ちとは裏腹に、街の中は賑やか
『行くのって100均だけ?』
「私のクラスのは100均だけでそろうよ?」
『うちのクラスも。』
「じゃあ100均行って、帰りにファミレスにでも入るか。」
『そうだね。』
行き先も決まったところで、私達は100均へ向かった
が…
「食器重っ!」
『誰か荷物持ちつれてくればよかったね。』
22:
ももか(๑→‿ฺ←๑) I Lᵒᵛᵉᵧₒᵤ宿題 [×]
2014-08-03 20:08:12
「はやくファミレス行こう。疲れた、のど乾いた。」
『はいはい。』
ヘロヘロの亜由美を連れて、駅に近いファミレスにはいった
「まったく。こうゆうのは男が行くんじゃないの?」
『男たちはみんな外のステージつくってる。』
うちの高校は公立高校のくせに、かなり大がかりな文化祭をする
「私、これ持って家まで帰れる自信、まったくないんだけど。」
23:
ももか(๑→‿ฺ←๑) I Lᵒᵛᵉᵧₒᵤ宿題 [×]
2014-08-03 20:08:42
さすがの亜由美も無理か…
『そうだ!彼氏さん、呼んだら?』
「…あぁ。」
そう呟くと、亜由美はおもむろにスマホを取り出し、電話をかけた
亜由美には入学してすぐ付き合いはじめた彼氏さんがいる
でも、あまり詳しいことは教えてくれない
知ってることといえば、一つ年上でうちの高校じゃないってことぐらい
「わかった。じゃあね。」
『なんて?』
「駅に迎えに来てくれるって。」
『よかったじゃん。じゃあ行こうか。』
24:
ももか(๑→‿ฺ←๑) I Lᵒᵛᵉᵧₒᵤ宿題 [×]
2014-08-03 20:09:05
会計をして店を出た
「ごめんね、一人で帰らせることになっちゃって。どうする?あっちの駅で待ってようか?」
亜由美はバイクで帰るから私は一人で帰るしかない
かといって、わざわざ待っててもらわなくても帰れるし…
「それに多分……黎明の人たち…」
その言葉でさっきの考えは吹っ飛んだ
25:
ももか(๑→‿ฺ←๑) I Lᵒᵛᵉᵧₒᵤ宿題 [×]
2014-08-03 20:10:36
『…まだいると思う?』
「一時間半くらいしか経ってないからね。
…あ。」
亜由美の目線の先には、こちらへ向かってくる一台のバイク
『私。目瞑ってたほうがいい?』
「なんでよ。」
亜由美が小さく笑ったとほぼ同時に、目の前にバイクがとまった
「大荷物だな。」
そう言ってその人はヘルメットをとった
初めて見る亜由美の彼氏さん…
第一印象はとりあえず……イケメン
まぁイケメン
26:
ももか(๑→‿ฺ←๑) I Lᵒᵛᵉᵧₒᵤ宿題 [×]
2014-08-03 20:11:11
「…カイ、荷物だけ持ってって?」
『え?』
「わかった。家の前に置いておくから。」
「うん。」
『そんな。悪いよ。』
せっかく彼氏さんが迎えに来てくれたのに…
「いいから。さっき見たでしょ?」
『そうだけど…』
「何か見たのか?」
不思議そうに亜由美の顔を見る彼氏さん
「…黎明の…」
「あぁ。それならやっぱり2人で帰りな。万が一があるから。」
27:
ももか(๑→‿ฺ←๑) I Lᵒᵛᵉᵧₒᵤ宿題 [×]
2014-08-03 20:11:35
「ほらね?じゃあ、これよろしく。」
「あぁ。家の前に置いとく。」
それだけ言い残し、彼氏さんは行ってしまった
『本当によかったの?』
「いいって。滅多に会えないわけじゃないし、昨日も会ったし。」
『そうなの…』
ならいいか。
「それに、海が……あ、カイって彼**?
海が前に、いくら黎明っていっても、危ない人はいるって言ってたし。」
『私は全員が危ない人だと思うんだけど…』
「アハハッ!そんなことないよ。」
亜由美の笑い声とともに、電車に乗り込んだ
28:
ももか(๑→‿ฺ←๑) I Lᵒᵛᵉᵧₒᵤ宿題 [×]
2014-08-03 20:12:34
今日はここらへんでstopします♪
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