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コラボ小説☆★/104


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自分のトピックを作る
81: カナリア [×]
2013-06-25 19:31:54


あたしは静かに、自分の過去を明美に話しだす。

麗子「さっき言ったとおり、海人はあたしの中学時代の元彼よ。」

明美「麗子、彼氏いたんだべか~!確かに美男美女で納得いくだ。」

麗子「中学のころもそう言われてたわ。あたしはこういう性格だから、海人が彼氏だということが
   とても自慢だったの。」

あのころのあたしは腐ってた。
結局、海人じゃなくても、イケメンだったら誰でも良かった。

麗子「だけど、次第に本気で好きになってきてね。毎日が幸せだったわ・・・。」

明美は黙って真剣に聞いてくれている。

麗子「だけど、相手は違かったみたい。相手は、あたしのルックスと、お金しか見てなかった・・・」

明美「え・・・」

明美も少し驚いている。

麗子「毎日、毎日、強引に・・・・・・・・・・っー・・・・・・!!」

明美「だっ、大丈夫だか!?麗子!!」

麗子「だ・・・大丈夫よ・・。」

思い出すだけで吐き気がする。
それぐらい、あたしにとってはトラウマなんだ。
だから、自然とあたしの脳に、ある言葉が植え付けられた。



ーーーーー人を愛した分、苦しみが返ってくるーーーーー



麗子「それから、ここに転校してきて、忘れられると思ってたのに・・・どうしてっ・・・」

涙が・・・・・・・零れた

それぐらい、あたしには、つらい、思い出。

明美「麗子・・・もういいだよ。ごめん。もう、聞かないから・・・」

優しく抱きしめてくれた明美の腕に、
必死にしがみついて泣いた。


  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

明美「じゃ、また明日!」

麗子「うん・・・また明日ね。」

あの後、明美はあたしと一緒に学校をサボってくれた。
本当に、明美にはいつも助けられてばかりだわ・・・。
あたしも何か明美の助けになりた・・・

海人「サボりなんていけませんよー。麗子ちゃん?」

麗子「!!?」

後ろから声がした。
あの時あたしが愛しくてたまらなかった声。

麗子「海人・・・・・」

海人「ん?なんでそんな暗いの-?あ、さっきのお友達に俺らのこと話したの?」

麗子「あなたに関係ないわ。」

海人「何で?だって俺と麗子の事じゃん。関係大ありでしょ。」

麗子「・・・・もう、あたしに二度と話しかけてこないで。」

海人「ふーん。じゃあ、あのお友達と仲良くしちゃおうかなぁ・・・。」

麗子「明美に手を出さないで!!!!!」

あたしは振り返り、海人に思いっきり怒鳴った、瞬間。

   チュッ


あたしは海人に唇を奪われた。

海人「やっぱり変わってねぇな。ちょっと言うとすぐ熱くなる。そんなとこ好きだぜ?」

麗子「なっー・・・・・!!!」

あたしは手を振り上げ、海人を殴ろうとした・・・けど・・・
なぜか、あたしはその腕を下ろすことができなかった。

海人「殴んないの?良いよ、別に。殴っても。」

何で?何で殴れないの?
ただ、思いっきり叩けばいいだけよ?
なのに・・・たったそれだけのことなのに・・・


あたしは静かに腕を下ろした。

海人「殴らないんだ?」

麗子「勘違いしないで。」

あたしはそう言い残し、家への帰路を思いっきり走った。



82: リンリ [×]
2013-06-25 20:27:36

バタンッ!


家のドアを勢いよく閉める。

麗子「・・・何で殴れなかったの?」

誰もいない家で一人呟く。
明美にまで手を出そうとしてムカついたし、
昔もひどい事されたって充分理解してる。

だけどあいつはあたしの初めて本気で好きになった人で、
・・・何よりあの時、脳裏にあいつとの楽しい思い出が浮かんだの。

頭ではムカついていても心の中では殴れないって言ってる。
あれだけひどい事されてもう吹っ切れたと思ってたのに・・・

麗子「・・・嫌じゃなかった。」

不意打ちにキスされて正直、嫌じゃなかったのよね。

今はもちろん春斗一筋。
・・・だけどあの時はあたしから言わないと
キスしてくれなかったから・・・。
突然されてビックリしただけよね?

今更何よ・・・。
あの時今みたいにしてくれていたらーーーーーーーーーーーーーー。


今あたし何考えてたのよ?
もうヨリを戻したいなんてちっとも思って無いのに・・・。


ーー次の日の学校ーー

はぁ、寝れなかったわ・・・。
昨日、海人の事考えて気づいたら朝になってて・・・目の下はクマ。
クマは何とかあたしのプロ級のメイク術でどうにかなった。

・・・だけど海人の事はこのあたしでも、どうにもできない。

男子1「麗子様おはようございます。」

いつものあたしのファンクラブの男子が
顔を赤らめてこっちを見ている。

・・・いけないわ。悩むなんてあたしらしくないわ。

麗子「あっ・・・おはよう・・・」

海人「よっ!麗子おはよう~♪」

で・た!

麗子「だからまとわりつかないでよ!」

海人「とか言って本当は嬉しいんじゃないの~?」

麗子「!?」

海人「あれ~もしかして図星~?」

麗子「なんであたしがあんたにっ!」

あり得ないあり得ない!!!

あたしは海人の前を通り過ぎようとした
その時、

海人「覚悟しとけよ!」

といきなり意味不明な事を叫ぶ。

麗子「はっ!?意味分かんないわ!」

あたしはその時全く気にしてなかったけど・・・
この時、恋の歯車が動きだそうとしていた。

83: リンリ [×]
2013-06-25 20:29:04

カナリア~!

なら良かった~(´・o・`)ホッ・・・。

84: カナリア [×]
2013-06-26 18:23:23

絵文字かわいい~(>∀<)
ホッとした感じが伝わってくるw

今、思ったんだけどさ・・・
春斗、最近出番が激少ない!!!!!
リンリは書いてくれてるけど、私全然書いてないよね!?
ゴメン!
ってことで春斗出します。

85: リンリ [×]
2013-06-26 18:27:17

ウチも思ってた!
春斗忘れとった・・・←おぃっ!
了解です(・ω・´)

86: カナリア [×]
2013-06-26 18:29:57

また切れた・・・
半分以上書いてたのに・・・(泣

87: カナリア [×]
2013-06-26 18:59:57


~春斗side~

女子1「海斗様~!!私お弁当作ってきました!!」

女子2「海斗様!私は教科書持ってきました!!
    転校してきたばかりなので、まだお持ちでないかと・・・。」

海人「ありがと♪みんな。俺幸せ♪」

女子一同「キャ~!!!!!海斗様のためならなんだってします!!」

俺、春斗は今超絶機嫌悪いです。
理由は上の会話を見たら分かると思うが、原因は転校生の佐々木海斗。
俺のファン半分くらい取られた。
(一応俺の方が多いけど!!)
しかも・・・

女子1「もう、この学校って最高よね!!」

女子2「ねぇ~!!エレガント王子、春斗様と・・・」

女子3「肉食系王子、海斗様・・・もう最高の組み合わせよね~!!」

ふざけんな。
前は俺の天下だったのに・・・!!
王子は俺1人で充分なんだよ。
そ・れ・に・!!

男子1「なぁ、あの海斗って奴、麗子様の元彼らしいな。」

男子2「うん・・・俺ショックすぎて具合悪い・・・。」

男子3「俺も。しかも朝のHRで麗子様と海人の間に何かすごい空気が流れたって。
    噂はホントっぽいな・・・。」

麗子の元彼!?
あいつ彼氏いたのかよ。
なんであんな奴なんかと付き合ってたんだよ。
俺の方がかっこいいし、人気だって・・・


ん?



俺、なんでこんな事考えてんだよ。
麗子なんてどうでも良いじゃねぇか。
なんで・・・なんで・・・


もしかして
俺が異様に海人って奴にイラついてるのは・・・
麗子の元彼だから・・・?


それって
まるで・・・






こんなの俺じゃない。

88: リンリ [×]
2013-06-26 20:54:02

何でこんな事になったのよ!

海人「麗子~!ここわかんねぇーよ!」

明美「うーん。オラもわかんねぇだ。」

春斗「・・・・・・。」

海人はずっとうるさいし、春斗はずっと無言。

あたし達4人で放課後に図書室で勉強中。


ーーさかのぼる事2日前ーー。

海人「麗子勉強会しよっ!教えて~♪」

麗子「む・り!」

海人「おいっ!即答かよっ!」

麗子「だってそんな時間無駄だもの。」

海人「固い事言わない!だって麗子頭超良いじゃんっ♪」

ピクッッッ!

麗子「あったり前じゃないっ♪」

あたしは前の学校で学年トップだったのよねっ!
たとえ海人でも誉められるのは悪い気はしないわっ♪

海人「そういえば春斗って知ってる?」

麗子「!?・・・知ってるわよ。」

ビックリしたわ・・・。春斗の名前が出てくるなんて。

海人「俺の友達なんだよっ!
まさに、類(イケメン)は友を呼ぶっていうのー♪」

(←勝手に友達と思い込んでるだけ)

麗子「・・・で?」

ウザイッ!!!

海人「まぁ、ソイツ学年トップらしくてさ~
誘ったからさ~麗子の友達©も呼んで楽しくやろうぜ~♪」

春斗学年トップなのね・・・なかなかじゃない。

うーん。春斗と明美もいるなら良いわよね・・・?
そ・れ・に!春斗と喋るチャンスッ♪

麗子「しょうがないわね・・・良いわよっ!」


ーー回想終了ーー。
この時までは楽しい勉強会になると思ってたの。
まさか嵐のような勉強会になるなんて思ってもみなかった・・・。

89: カナリア [×]
2013-06-30 17:03:18

ほんと、なにもかも終わったらすぐ来るから!!
リンリごめんね・・・。

90: リンリ [×]
2013-07-01 06:57:12

おkまってるよー

91: カナリア [×]
2013-07-12 16:39:27


「なぁ、なぁ、春斗。ここ分かんね-!」

「・・・・・・・・・・」

「なぁ、なぁ、春斗はなんでそんなに頭良いんだ?顔も俺と同じでイケメンだし。」

「・・・・・・・・・・イラッ」

海人、見事に春斗の怒りのツボ押しまくってるわよ・・・
あたしたちは今、図書室で勉強中なんだけど・・・

「なぁ、なぁ、春斗ー♪」

「麗子ーここ分かんねぇだー!」

「・・・・・・・・・・・・」

なにこの空気!!
春斗無言だし、海人五月蠅いし、明美鈍いし!!
もう、あたしの妄想・・・じゃなくて想像では・・・・・

ーー妄想ーー

「麗子様、ここ教えてくれる?」

「しょうがないわね!ここは・・・」

「さすが、分かりやすいな。」

「い、いや、春斗ののみ込みも早いわよ。やるわね。」

「そ?じゃあさ、解けたご褒美に・・・俺の彼女に・・・・なってくれる?」

「しょっ・・・しょうがないわね!!なってあげるわ!」

ーー妄想終了ーー

な、はずだったのにー!!(←海人と明美の存在忘れすぎ
もう・・・こうなったら無理矢理春斗のところに・・・

「麗子-♪春斗が冷たいよ~!可愛そうな俺を慰めて~!!」

ガバッ!!!

「!!?」

なっ!何!?
一気にあたしの視界は海人に塞がれた。

「何抱きしめてんのよ!!!離れなさいよ!!」

「えー!いいじゃん♪あの頃みたいにラブラブしようぜ・・・」

バンッ!!

「・・・・・え?」

「いい加減にしろよ。ふざけんだったら、俺帰る。」

春斗・・・・?

「春斗!帰るって・・・どうしただ?急に・・・」

「うるさい。」

春斗はそう言い残すと、図書室を出て行った。
あたしは海人を振り払い、春斗を追いかけた。

「待ってよ!!海人にイラつくのは分かるけど・・・明美までに当たるなんて・・・
 それに、海人だって悪気があった訳じゃ・・・・」

「あいつの事かばんの?」

「!!」

「はっ!やっぱ、元彼だから?」

「違っー・・・」

「俺まで巻き込むなよ。」

春斗は、冷たく、あたしにそう言って・・・
行ってしまった・・・
あたし、春斗を怒らせた?
あたしは・・・ただ・・春斗が好きで・・・

ギュッ

誰かが、あたしを抱きしめてる・・・?
なんて、優しい腕なんだろう
目をつぶると、その腕は春斗の腕に思えて・・・
あたしはこんな風に、春斗に抱きしめてもらいたくて・・・
だけど、目を開けると、そこには春斗じゃない、別の人がいる。

「海人・・・」



92: リンリ [×]
2013-07-12 17:41:38

ごめん!!!

投稿する!・・・時に切れたー((泣

話も考えたいから夜に書くね!

待ってて~(>∀<*)/

93: カナリア [×]
2013-07-14 11:27:23

私たち切れるの多いよねww

いつでも待ってるぜぃ!!

94: リンリ [×]
2013-07-15 08:49:44

「・・・好きだ」

「・・・うん。ってえっ!?」


今海人なんて言った!?
一瞬何故かときめいているあたしがいる。
・・・でも思い出すのは過去・・・。
今でも思い出すたび苦しくなる。


バシッ!!!


あたしは思いっきり海人を突き放す。
海人も油断していたのか、あっさり海人の腕をとくことに成功。

「もうそんな事言ったって通用しないわよ!?」

あたしは必死に抵抗する。

しかし負けず嫌い(?)の海人も黙っていない様子。

「違ぇーよ。本気だ。」

同様した素振りは一切無くて堂々と言う。

「なっ!あんたいい加減にしなさいよ!」

「はぁ・・・。」

「・・・?何よ!」

「俺は麗子の事が好きだ。」

「!?なっ・・・。」

「俺、麗子の事愛しまくってるから。」
←ちーん。麗子固まる。

「・・・よくそんなこと言えるわねーホストでも目指してるのかしら?」
←蔓延の笑みで。

「・・・ブチッ!!!俺がせっかく言ってやってんのに」

「あら頼んで無いわよ?ホ・ス・トさん?」

「チッ。お前・・・本当に女かよ?」

「あんたこそ女の子にそんなこと言っていいの?ホストでしょー?」

「黙れ。」

「ホストくんこそ。そんなんじゃ売れないわよ?」

「なんだと!?」

「心配してあげてるのよ?」

「余計だ。てか、自分の性格直せよ。性悪女!」

「なんですって!?」

「本当の事じゃん。」

「なっ!?」



ーーーー15分後ーーーー

「ナルシスト女!」

「カッコつけ男!」

「あたしが美しいのは本当じゃないの。」

「・・・ボソッ。それがナルシストだろ。」

「あーもう!!あんたといると無駄に疲れるわ!」

いつの間にかに涙も止まって・・・
あら?

「海人はなんで追いかけて来たのよ?」

用事があったならともかく、ただあたしに喧嘩売ってるだけじゃない。
なんで・・・???

すると海人は呆れた顔して
「バカだな。」

と一言。

「なっ!「お前はいつも強がってるじゃん。」

あたしはムカついて、一言二言言ってやろうと
したのに海人にさえぎられる。

「無理すんなよ。」

海人はそれだけ言うと、あたしの頭をぐしゃぐしゃと
撫でて行ってしまった。

いつも毎朝1時間かけた髪がぐしゃぐしゃになったのも・・・
もうどうでも良かった。

嬉しいような・・・。
悲しいような・・・。
ムカつくような・・・。
複雑な気持ちでどんどん小さくなる海人をあたしはただ、見つめていた。

95: リンリ [×]
2013-07-15 08:53:33

カナリア~やっと書くことに成功!!!
内心いつ切れるかヒヤヒヤしてたよ・・・(・0・`)ホッ・・・。

じゃあカナリアよろしく~★☆★

96: カナリア [×]
2013-07-15 19:37:59

その気持ちめっちゃ分かるっw
結構スリル満天だよねw

よっしゃ、まかせときぃ!

97: リンリ [×]
2013-07-15 19:42:14

もう前投稿する時だったからもうー!!!って感じ。

もう二度と味わいたくない。((笑


おー願ーい!!!

楽しみに待ってるよ^^

98: カナリア [×]
2013-07-15 20:02:32


「おはよ-!麗子!今日も良い天気だべ!」

「・・・・・・・・・・・・ブツブツ」

「・・・?何呟いてるだ?」

「・・・いや、これじゃあ・・・・でも・・・・ブツブツ」

「麗子ーーーーーーーーー!!!」

「!!?ビックリしたー・・・何だ、明美じゃない。おはよう。」

「”何だ、明美じゃない。おはよう。”じゃないだよ!!クールに流したって無駄だ!
 さっきから話しかけてんのに、何呟いてただ?」

「あ、あぁ・・・まぁ・・・うん。そうゆうことよ。」

「全然答えになってないだ・・・」

朝からこのあたしがなぜこんなにも1人ごとが多いかというと・・・
まず、春斗。
もう、王子様オーラすら見えないほどの超絶不機嫌。
そして・・・

「れ・い・こ~♪おはようっ♪」

「・・・・・・・・イラッ」

この男が原因。
何か「好き」とか急に言ってきたり、
急にケンカになったと思ったら「強がってる」とかあたしのこと分かった風に言ってきたり・・・
考えてることがよめない!!

「麗子・・・」

「なっ、何よ・・・」

ほら、また急に真剣な顔するし!
きっと何かとんでもないことを・・・

「朝のチューは?しないのー?」

ボカッ!!!

「いってー!!何で殴んだよ!!」

「うるさい!そんなのするわけないでしょ!?だいたい、何であたしがあんたなんかと・・・」

「そりゃぁ、俺が麗子の事好「わーーーー!!こんな公衆の面前で言わなくていい!!」

「チェッ-・・・」

もう!何でこんな奴転校してきたわけ!?
もう嫌!!

「・・・楽しそうじゃん。」

「・・・え?」

私とすれ違った瞬間に呟かれた言葉は、
春斗のものだった。

春斗は何かに怒ってる。
だけど・・・

「何に怒ってるのか分からないわ・・・」

だって、春斗は海人のバカ騒ぎぐらいでそんな本気で怒るわけない。
春斗は一体何におこっているの・・・?
あたしはこの時、海人が春斗を呼び出ししてるなんて知るよしもなかった・・・










99: リンリ [×]
2013-07-15 20:40:27

ーー春斗sideーー


「きゃぁ~!春斗様おはようございますぅ♪」

「おは・・・ビクッ !」

「・・・ヒソッ。今日春斗様どうかしたのかしら?」

「凄い不機嫌だわ・・・。」

それもそのはず。
いつもの春斗とはうって変わって今日の春斗は不機嫌だ。

いつも振り撒いてるあの王子スマイルはないし、
彼を振り撒く空気はいつもと180度違う雰囲気だ。

しかし当の本人は何故自分が怒ってるのかも分からないらしい。

「ボソッ。何だよあれ・・・。」

昨日の出来事がずっと脳裏から離れない。

元恋人同士の麗子と海人。
当然俺には分からない強い絆があるわけで・・・
それに・・・

手を繋いでデートして、”キス“ したり・・・。

「なっキスなんか当たり前だろ!?なんで俺・・・「春斗様?」

「・・・えっ?」

「今日おかしいですわ。何かおありで?」

それは俺のファンの女だった。
キツいバラの・・・トイレの芳香剤のような
臭い香水の臭いが充満している。

さすがの俺もキツかったが本音は言えるはずなく
誰にも分からない様に一歩下がった。

「いや・・・何もないよ。」

俺は直ぐ様“王子様モード“に切り替える。
いつも通りに嘘の笑顔を張り付けて。
しかし、さすがと言うのか・・・

「何もないわけないじゃないですか!」

とその芳香剤女(←勝手に命名)が言う。

チッ・・・。
変なところに鋭いからめんどくせぇ。

「本当に何もないか「きゃああああ~!!!」

「・・・」

またさえぎられたし。

しかもこんなデカイ歓声って事はあいつか・・・

俺はデカイため息をついた。

そう。あいつだ。

「海人さまぁ~!」

「今日もカッコいいわぁ~」

「皆、ありがとな。」

ヤツが女子の大群にバチッとウインクすると女は一瞬で
タコみたく顔を赤くする。

最悪だ。よりによってこんな時に・・・

俺はさっさと立ち去ろうとした。・・・が。

「あ~!春斗やっと見つけたわぁ~♪」

海人の声で俺は逃げる事さえ出来なくなった。

かーん。

俺の頭の上にタライが落ちる音がした。

100: カナリア [×]
2013-07-18 20:04:56


ー春斗Sideー

「何なんだよ、朝っぱらからこんなとこに呼び出して。」

「話があるから呼んだんだよ。」

ったく、いきなり屋上なんかに連れてきやがって・・・
しかも、いつもより真剣な表情。
ホント分かんねー、こいつ。

「あのさ、麗子のことなんだけど・・・」

「何だよ。」

「お前、麗子の事好きなの?」

「!!?」

「どうなんだよ。」

こんなこいつ初めて見た。
声色、表情が・・・・違う。

「べ、別に。何ともおもってねーよ。」

「本当か。」

「何だよ、何でそんなこと俺に聞くんだよ!」

「俺の目には、お前が麗子の事好きなようにしか見えないからだ。」

「!!」

「本当に好きなら、正面からぶつかっていけよ!!もし、お前が逃げるんなら・・・」

こいつは、本当にあの”海斗”か?
こんなに、真剣に・・・

「俺はお前に、麗子を渡さない。」

そう言うと、海人は俺を屋上へおいて、その場をあとにした。

”俺の目には、お前が麗子の事を好きなようにしか見えない”

俺は、好きなのか?あいつを。
分からない。

好きって・・・


どういう感情だっけ・・・







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