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個人用・練習用
自分のトピックを作る
21:
カリン [×]
2013-01-21 21:39:10
苦し紛れに考えた二人の答えは
当日私が夏風邪をひいた振りをすると言う事だった。
頭が痛いと訴え
体がダルイふりをすると言う事だった。
田舎まで車で3時間。
着いた早々寝込むのもなんだから残ると言えば
大丈夫なんじゃないかと言う結論に達した。
田舎に帰る当日の朝
私は世紀の大女優になったつもりで
精一杯の演技をした。
私の予想では母も残ると言い出すかと思ったが
以外にもあっさりと残る事を許された。
しかし、残るにも条件があった。
日中は家にいてもいいけど
夜は物騒だから隣の雄太の家で晩御飯を食べさせてもらい
泊まらせてもらう事・・・・だそうだ。
雄太の家なら何回も泊まった事があるから(小学生時代)
別に問題はないけど
お母様・・・・あなたは娘の年齢を忘れてはいませんか?
花も恥らう16歳なんですよ?
精神的にはまだまだ子供かもしれませんが
体だけは大人なんです・・・
そこら辺分かってます?
と、突っ込みたかったが止めた。
突っ込んだが最後
強制連行間違いなし!
素直にその条件をのんだ。
22:
カリン [×]
2013-01-21 22:05:53
雄太のおばさんとうちの母親は昔から大の仲良しで
そのせいか小さい頃からよく両家の家へ行き来していた。
雄太のおばさんが出かけるときは雄太がうちへ来て
泊まっていく事もよくあったし
逆に私が雄太の家に泊まりに行く事もあった。
中学生に入った頃からお互いに少しずつ
男子女子を意識し始め
泊まる事がなくなってきたのである。
なので、雄太の家に泊まるのは3年ぶりだ。
おじさんもおばさんも
娘が帰ってきたかのように大喜びで
おばさんは私の好きなものばかりをおかずに出してくれた。
おじさんは、仕事の帰り道にでも買ったのか
ケーキを抱えて帰ってきた。
最近こんな穏やかな気持ちになったことがあるだろうか
いつも何かを考え、悩み
モンモンとしていた自分が嘘のようだった。
晩御飯をご馳走になった後、雄太の部屋に行く
これもまたむかし通りの行動パターンの一つだ。
食後の運動としょうし、ゲーム三昧。
二階からはけたたましい雄たけびが
一階のリビングには届いていた事だろう。
それを中断させるかのように
おばさんの鶴の一声が・・。
「二人とも~!
早くお風呂に入っちゃいなさ~い!」
いやいや、おばさん。
二人一緒に入ったらまずいっしょwww
ここはやはりレディーファーストと言う事で
私が先に入る事にした。
23:
カリン [×]
2013-01-21 22:25:12
たっぷり1時間半かけて入ったお風呂から上がり
雄太と交代するために呼びに部屋まで行った。
ーーーーーー ガチャリッ
「あがったよ~」
ドアを開けると同時に雄太がパソコンの電源をまた落とした。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
(コソコソと何をやってる・・・やっぱエロ・・・・?)
などという無粋な事を考えてしまった。
いつもなら眠くないのに、今日に限って異常に眠い。
きっと精神的に安定しているせいだろう。
そういえば今日は1回も集会場に行ってないや。
まっ、いっかw
おばさんが用意してくれた部屋でその日はぐっすりと眠った。
24:
カリン [×]
2013-01-21 23:03:18
翌日、朝ご飯までいただき
その後、家の中の風通しのためにいったん家に帰って行った。
家に帰るとさっそくパソコンをつけて集会場を覗いてみた。
昨日の分のコメントを読んでいると
あれ?流れ星のコメントが少ないような気がした。
他の3人はいつも通りのコメント数に対し
流れ星のコメントが異常に少ないような気がしたのだ。
チョコ
「おはよー♪」
杏里
「チョコおおおおおおおおおお」
チョコ
「なになに?どしたwwwww」
杏里
「昨日来なかっただろ・・・
寂しかった・・・(ノ◇≦。) ビェーン!!」
チョコ
「ごめんってぇwww
ちょっと野暮用でw」
杏里
「野暮用?」
チョコ
「そそ。
今日もたぶん夜は来れないと思う」
流れ星
「チョコおはよー☆
夜遊びか?w」
杏里
「夜遊びですと!!ヾ(*`Д´*)ノ"彡☆ ケシカラン!!
チョコ
「ちょwwwwww
二人とも落ち着いてwwww
諸事情により隣の家にお泊りなだけです!( ̄Д ̄;;」
流れ星
「隣?
もしかして幼馴染とかの家とか?」
チョコ
「そうだよー
よくわかったねw」
流れ星
「そのくらい誰でも分かるわwwww」
しばらくチャットを楽しんでいたが
そろそろ隣に行く時間になってきた。
みんなにはまた明日と言い残し
お泊り準備を始めた。
25:
カリン [×]
2013-01-21 23:29:03
俺の名は雄太。
平凡な高校1年生だ。
中学まではサッカーをやってたが
病気になって大好きだったサッカーが出来なくなってしまった。
病気になったと言うか
元々あったらしいけど
成長するにつれて悪化したと言う感じかな?
生まれたときから心臓に小さな穴が開いていたらしい。
あまりにも小さすぎて検診でさえ見落とすほどの小さな穴がね。
その穴が、体の成長と共に心臓も大きくなる過程で
穴も肥大して言ったというわけだ。
それまでは普通に運動もできたんだけど
中学に入った頃から急激に身長が伸びて
身長が伸びると同時に、息切れや目眩が時々あって
それを隠しながらサッカーをやってたんだけど
中学最後の大会終了直後に俺は目の前が真っ白になって
気を失ったんだ。
気がついたら病院のベッドの上で
検査とやらで2週間も入院するはめになった。
全ての検査が終わって両親が先生に呼ばれて出て行った。
病室に戻ってきた母親の顔は今でも忘れられないよ。
目の周りが真っ赤になってて
泣き腫らした目をしてた・・・。
その顔を見たら検査結果なんかとてもじゃないけど聞けなかったよ。
どんな病気でどんな結果が出たのか知らない俺は
いつも通りサッカーをしようとしてボールを持って
外に出ようとしたら
母親が凄い形相でやってきて怒鳴られた。
「雄太!サッカーはもうやっちゃダメ!!
お願いだからサッカーみたいな激しい運動はもう止めて欲しいの」
俺は何がなんだか訳が分からず
ただ、必死に涙をこらえながら訴える母親に対しうなずくしかなかった。
でも理由は知りたい。
俺の事だし
俺の体だ。
「理由は?」
恐る恐る聞いてみた
このとき初めて自分の病気のことを知ったのである。
26:
カリン [×]
2013-01-22 00:10:21
愕然とした。
心臓に穴が開いてるだけじゃなく
心臓を繋ぐ血管の一部が成長と共に狭まってきており
血液の流れを悪くしているらしい。
その結果、血液が心臓に送り込まれなくなり
動悸や息切れ、心臓の激痛までもおこるらしい。
その症例は世界でも珍しいらしく10000万人に1人という
難病らしかった。
手術は難しく、成功率は10%にも満たないとのことだ。
ブラックジャックでもいたら治してもらえるのにねw
血管の幅は年々狭まり
激しい運動などをしたら一気に収縮するらしい。
つまり、息ができなくなって・・・死ぬ・・・と言う事だ。
運動ができなくなった俺は
暇つぶしに勉強ばかりしていた。
その息抜きの合間にネットサーフィンをしてて見つけた
あるチャット形式の掲示板を見つけ
そこで暇をつぶすことにしたのだ。
気の合いそうなグループの中に入っていたけど
一人抜け、そしてまた1人抜けと
いつしかそのトピックは誰も来なくなっていった。
なら自分で建てようと「暇人の集会場」なるものを作ってみた。
1人、また1人と仲間が増えていく。
毎日顔を出す者、たまに顔を出す者
さまざまだ。
その中に1人気になる女子がいた。
話し方が懐かしい。
歳も同じ歳だというし、なぜか聞き覚えのある名所も時折聞こえる。
もしかして俺の近所だったりして・・・
なんていう妄想も膨らんでいた。
そんなある日
チョコ
「今日は朝から最悪~
愛犬が目覚ましかけるしぃ~
隣の幼馴染にキャミ見られたぁ~;;」
と言うコメントが載った。
(え??!!うそだろ・・・・おぃ・・・・)
同じサイトを使ってるだけでも偶然に等しいのに
同じトピック内で会うなんて・・・
偶然にしても神すぎる!!展開だった。
俺はチョコ、もとい結衣にばれない様に慎重にコメントを打つ事を
心がけるようになった。
なぜなら、俺はむかしから結衣の事が好きだったからだ。
中学に入ってから疎遠になって話もできなくなったけど
忘れられなかった。
リアルでは話す事は無理なので
せめてこのネットの空間でだけは
結衣のことを見てられるし、支えてやる事だってできる。
結衣も少なからず俺には好意を抱いてるようだし
俺はこの現状で満足する事にしたのだ。
が。
時には神様はいたずらをするのか
リアルでも結衣と話す機会が作られ
結衣が俺の家に泊まるというオプションまでついてきた。
嬉しさのあまり俺の心臓は一瞬止まりかけた・・・w
27:
カリン [×]
2013-01-22 00:16:22
第一章がようやく終わった・・・・長かった・・・・(;´ρ`) グッタリ
さてさて、この二人、これからどうなっていくんでしょうね?w
ドキドキしますねぇ~♪
答えは、最後まで読むとわかりますよ~ピューッ!≡≡≡ヘ(*゚∇゚)ノ
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