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【NL/戦闘】血の匂いに君を想う。【学園/指名制】/90


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自分のトピックを作る
81: 玖珂 恭司郎 [×]
2019-12-23 17:44:00




>橘


あー……おう。ま、そういうこともあんだろ。
(売られた喧嘩を買うつもりで勢い込んで飛び込んだ部屋には長身の女が一人。それも白衣。つまり教師。女でかつ教師なんつったらそりゃあもう喧嘩などできるはずもなくて。吊り上げていた眦は歪み、苦々しく片目を閉じれば小指を片耳へと突っ込みつつ「教師っつったって人間だかンな」と続けて、反対の手を後ろ手にまわして理科室の扉をそっと閉めた。自分はそれをみたところでなんてことはないが少なくとも他の誰かに見られてェ姿じゃねえんだろうな、などと勝手に察して扉を封じるように体重を預ければポケットへ両手を突っ込んではぁー、と深いため息をし)



>芹華


バカ野郎。ガキじゃねェんだから『お互いゴメンなさい』なんてのァ望んでねえよ。お前は大人しく俺の謝罪をもらっときゃいいんだよ。
(ポンポンと繰り返し相手の頭を撫でつつも、言葉にした通り自分までガキに成り下がってしまったかのようで気恥ずかしく、視線を逸らせば少し早口でそう告げる。それから「だいたいな」と付け足し「泣くのに本意じゃねェってなんだよ。感じた気持ちに本意も不本意もねえだろ。いいんじゃねェの、お前はそれで」と続けた。相手の言い分がなんとも可笑しく、ふっと笑えば最後に「ばーか」と八重歯を見せて笑う。それは、泣きたい時があったとしても泣けない男という生き物にとっては羨ましくもあるのかもしれない。ふと、思いついて顔を上げれば口を開こうとしたまさに其の時、背後から自身の名を呼びながら咎める声が聞こえてきて。みれば職員室で相対していた三人の教師のうちの二人が駆け寄ってくる。主な聞き取りをしていた初老の教師の姿は見えなかった。立ち上がったのと同時に、今しがたまで泣いていたはずの相手が『黙っていてくださいね――』などと囁いた後に自身の前に立ち、なにやら説明を始めて。明らかな真偽にもとる内容に“おい”と声をかけたくなるが先刻の相手の泣き顔が脳裏をよぎればちっと舌打ちして後頭部をかくに留めて)

『君は……一年の伊月か? な、成程。目にゴミならば仕方がないですよねえ先生――……』
『女生徒の目にゴミが入ったのをどうして玖珂が取るんだね! そんなワケがないだろう。ウソに決まっている。大方――脅されでもしているんだッ! そうだな、玖珂ァ!』

(明らかに関わりたくなさそうな若い教師は場を収めようとしているのに対して職員室でもこちらを目の仇のようにしていた眼鏡の教師の方は鋭く指摘し睨みつけてきて。“まーウソだからな”とそう思うがさぁどうするかと思考する。場を収めるのは簡単だ。“俺が苛めてたんだよ文句あンのかコラ”と言えばいい。だが――。先ほどまでのやり取りを反芻すれば、ふっと口元を綻ばせて胸中でこう、思った。“守って見せてみろよ、護衛者。できるもんならな”と。それから、あれ? こいつが職員室にこない事は怒らねェのか? と小さく首を傾げて)



>美弦


宝城、つったら……あの?
(最近やたらに耳にする外資系のホテルグループの名前が挙がり、自然と視線を鋭くする。玖珂財閥とはまだ直接関わりこそないものの、ホテル関連株価では買いシグナルがほぼ点灯しているホテル産業のはずだ。トレンドライン、ゴールデンクロス、上高値突破、実家暮らしの折に弟が話していた内容をうろ覚えで引っ張り出す。その、宝城の跡継ぎがまさか――。にっこりと微笑む優雅なその立ち居姿はやはりとても儚げにみえて。「俺は――」と、こちらも名乗ろうとすれば先んじて『存じている』などといわれる。しかも色んな意味でときた。)

ちっ、どーせろくでもねェ噂だろ。大体当たってるぜ、たぶんな。
(と、そこまで言ってふと思う。或いはもしかしたらこいつは俺と同じなのかもしれない、と。カタチこそ違えど、玖珂の跡取りと聞いて自身を目にした者は大抵瞳を丸くするのだから。そう考えると急に勝手な親近感を沸かせて「悪りィが俺の方は存じちゃいなかったぜ。ただまァ。さっきのしけたツラからすっとお互い苦労はあるみてェだな――」言葉を区切り。だらしなくポケットに手を突っ込み、相手をまっすぐ見やれば「――美弦」と肩書き抜きの名を口にした)



>誠


ちっ……ったく、どいつもこいつも。家飛び出して暮らしてンなら身体ひとつで勝負してみやがれってんだ。家名だ財閥だなんて見えもしねェもんになんだって縛られやがる。
(苛立ちに歯噛みし、仄暗い天井を仰ぎ見る。わからなかった。いや、理解はできても納得ができない。家督を継ぐという宿命を生まれながらにしてそれぞれ持っている、それはわかる。だから“それらしくしなければならない”というこれがわからない。それはまるで人格や歩みを型抜きした形に俺たちという人間を溶かしては流し込み、固めていく行為と何が違うのか。もはや宿業といってもいい。そこへいくと、眼前の相手が風変わりである事は間違いなかった。まるで物怖じしていない其の姿は少なくとも好感が持てた。自身の護衛者の名前を出された時にぴん、と片眉を跳ね上げては「なんだ、知り合いかよ?」きょとんと問いかけて。)




82: 伊月 芹華 [×]
2019-12-23 21:04:53

>海原くん

そう…ですね。素直なのは美徳だと思いますし、純粋に憧れますけど…やっぱり、憎からず思ってしまった人を憎まなきゃいけなくなったら辛いので
(そこまで話してから自分がこんなにもその弱さを露呈してしまうのはこの人懐っこい笑顔の相手を憎からず思い始めているのだろうかと自問するが、その思いを閉じ込めるようにぎゅっと目を瞑れば、首を鳴らして“家柄”と言う相手の言葉が聞こえてくれば「…家の事知ってたんですね」とは口にするものの、半ば納得していた。特に彼らのような立場なら知っていてもおかしくはないのだろう。弱ければ“伊月家なのに”と言われ、強くなっても“伊月家だから”と言われる。自分の護衛者という立場は誇りには思いつつも何処に行ってもついて回る家を加味した評価には殆嫌気が差すが、きっと護衛対象である彼らとてそれは同じなのだろう。)
ふ…ふふふ、なにそれ、ぜんっぜん似てないです!酷い!あはは!
(自分の声色に笑い出す彼の姿とその裏声が可笑しくて可笑しくて。つい彼と一緒に声を出して笑ってしまい。「あー、もー…ふふ、怒ろうと思ったのに!」そう朗らかに告げる顔は尚も笑んでいて。まさか自分が級友に対してこんな風に談笑するだなんて芹華自身意外だった。)


>恭司郎

(普段の自分なら、彼以外に対しての自分なら頭を撫でる行為も宥めるようなその口振りも“子供扱いするな”と憤るだろうに、何故か自分の護衛対象のそれは酷く心地良くて受け入れてしまう。もう少し、もう少しだけこのひと時を味わっていたかったのにそれはもう叶わなかったが、それはそれでらしくて良いのかも知れないと思いながら相対する教師陣に目を向けて。一筋縄では到底納得してはくれなさそうな眼鏡の教員は尚も護衛対象に詰め寄ろうとするものだから、どうしたものかと思案するのも一瞬。ふと先日見た浮き足だったような護衛対象と護衛者の姿を思い出して「……どうしてって先生。そんなの、私の口から言うの…恥ずかしいです…」節目がちで弱々しさを前面に出したその口調は教員らの目に上手くしおらしい姿として映ってくれるだろうか。…きっとこれだけでは弱いだろうな、と思えば意外にも芹華のその言動を黙認してくれている護衛対象を良いことにその手をさり気なく、それでも教員らに見せつけるように握れば「…先生?契約結んでる護衛者と護衛対象の“痴話喧嘩”に首を突っ込むなんて、野暮じゃないですか…?先生達だって、分かるでしょう…?」先程まで涙腺が緩んでいたお陰で目の奥に力を込めれば頬に血が通う感覚を感じて。顎を引いて遠慮がちに教員らを見つめた。)

83: 宝城 美弦 [×]
2019-12-23 23:13:53





>>誠

まぁ。お気持ちだけいただいておくわね。
(薬を融通してくれる、との彼の提案に口元を隠して少し驚いたような顔をしたもののすぐにふるふると首を振れば上記を応えて。自分の父がいつも口にする‘素晴らしい発明や商品にお金を惜しむ必要は無い’という言葉は美弦にもよく染み付いており、何の見返りもなしに施しだけ得ようとするのは自分の中のプライドがどうしても許さないらしく。と、彼から告げられた言葉にきょとん、とヘーゼル色の瞳を丸くしては「でも今はもう名前も知っているし、何も問題はないんじゃないかしら。」と、そのまま不思議そうに首を傾げて。確かに彼の言うとおり先程まで名前も知らない男子生徒だったが、今ではもうお互いに自己紹介も済んだし知らぬ仲ではないだろう、と。これが街中で知らない男性に声を掛けられたのであればさすがについて行くことは無いが、ここは学校でしかも彼はこの学校の生徒である。そこが美弦が蝶々結びを解くかのように簡単に警戒を緩くしてしまう理由らしく。)


>>有川先生

……家族のように。
(ぽつり、と彼の答えをまるで自分に言い聞かせるかのように復唱をしてはそっと目を伏せて。自分はずっと、彼の事を本当の家族のように思っていた。彼も、そう思っていてくれたらいいなとも。だがそれはあくまで自分の理想でしかなく、彼がそう思ってくれていたという確信もなかった。…彼が、そう思ってくれていたと自惚れてもいいのだろうか。「私、また家族を作れるでしょうか。家族と思える、誰かを。」自分から出た声は、自分でも驚く程に酷く怯えたような、悲しそうな声をしていた。──嗚呼、そうか。と、そこで気付いた。自分は、誰かを新しく雇って彼を忘れてしまうのが怖かったのか、と。)


>>芹華

…ふふ、身近な誰かに影響されるなんてとっても素敵なことだわ。
(先程までのどこか大人びたようなイメージとは少し違う彼女の様子があまりに微笑ましくて自分が知らぬうちでも思わず頬が緩んでしまい。そのあとの彼女の小さな呟きを器用に拾い取れば「…その彼のこと、尊敬しているのね。」と優しげな声色を零して。彼女たちのことが微笑ましい反面、自分にはもう手に入れることの出来ないその関係性がどこか眩しくて、思わず目を逸らしてしまいそうになる。嫉妬とか、羨望とかそんなチープな言葉では片付けられない雁字搦めになってしまったその感情につくべき名前を美弦はまだ知らないし、それに名前をつけるべきではないと思う。「貴方たちがずっとそのままでいられることを願ってるわ。」その言葉には、嘘偽りなどはひとつも無い。)


>>玖珂


(美弦、と自分の名前を呼ばれただけなのにドキリと心臓が大きく鳴った。‘宝城グループのご令嬢’ではなく、‘美弦’として。彼は接してくれるのだろうか。美弦は大きく見開いたその瞳を、1度ゆっくりと伏せた後にまた開き、彼の瞳を真っ直ぐ見つめる。それなら、自分もするべきことは1つなのではないだろうか。「?────なあに、恭司郎。」‘玖珂財閥の嫡男’ではなく、‘1人のクラスメイト’として彼を見ること。普段家柄だ何だとまるで生まれつき自分の絡んだ鎖のようなものを、今だけは解くべきなんだと。普段から縛られているナニカから解放されるだけで、美弦の胸はすとんとどこか軽くなったかのような感覚に陥って。)



84: 海原 誠 [×]
2019-12-24 20:19:35

>>玖珂
まー、それについては概ね同意ッスけどねぇ…変わりてぇって思ってる奴しか結局変わんないッスよ(目の前の相手の様に我が道を行く事も自分の様にのらりくらりと生きる事も出来ない奴らが果たしてこの先国政を左右する立場になり得るのかは甚だ疑問ではあったがそれでも所詮他所の畑だ、と思えば嘲笑にも似た笑みを浮かべてしまい、そんな諦めにも似た言葉を口にする。閉鎖的なこの学園に押し込められて家柄という毒にじわじわと自我を蝕まれ溶かされていくその様は自分にとっては滑稽にしか映らなくて。護衛者と知り合いかと問われれば肯定するか否定するか思案するが「あぁ…アイツもアイツで1年の中では結構有名人なんでね」と明言は避けてヘラリと笑みを浮かべた。)

>>芹華
んじゃ、憎からず思わない程度の友達ってのは?俺は伊月の仲良くなりてぇし(提案した自分でも荒唐無稽な話だとは思うが、自分の感情を押し殺す様な目を閉じる姿は祈りにも似ていて見ているこちらが苦しくなった。目の前の相手の強さと弱さのチグハグさは本心から心配になる。硬い強固な殻に守られている反面その中身は気の毒な程柔らかく脆いのだろうそれを自分がそう遠く無い未来でへし折り踏み潰す事は理解していたがそれでもその殻の中をーー契約した護衛対象にしか見せないと言い放つ中身を垣間見たくて。嗜虐心からかそれとも庇護欲からか、分からずとも結果は変わらないと紐解く事は放棄してそう告げた顔は辛うじて笑顔を保つ事には成功していて。)
いや本当にな!もう少し似ると思ったんだけどなぁ(まるで童女のように破顔して声を上げる姿はその幼い顔立ちや線の細い身体にやはりよく似合いで自分の毒気が抜かれるような錯覚すら覚えながら、気がつけば図書棟の前に着いていて。)

>>美弦
そう言われると思いましたー、まぁでも薬なんてもんは万が一って時に必要になるんで。そういう時はきっと保健室なんかより俺の方が頼りになりますよ(返ってきた答えが余りにも予想通りだったものだから不測の事態の選択肢として再度提案しながらも自分のその口振りがあまりに下心が丸見えで「…いや、なんかこんな言い方すると怪しい売人みたいッスね」口元を抑えてくつくつと笑ってしまい。)
いやまぁ…でもそれは結果論っしょ?俺が名乗らなきゃ先輩ってばなーんも違和感なく着いてきてたんじゃないッスか?(さも当たり前かのように『問題はない』などと言うものだからその顔からは珍しく笑みが消え変わりに訝しげなそれが張り付く。この警戒心の無さの所以は何処から来るものかは分からずとも、そんな純朴すぎる相手を騙す事に疾うに消え去ったはずの後ろめたさを感じない訳ではなかった。それを払拭するように後頭部の刈り上げを掻けば上記を告げて)

85: 玖珂 恭司郎 [×]
2019-12-25 07:39:26




>芹華


……おい?
(『……どうしてって先生。そんなの、私の口から言うの…恥ずかしいです…』。そう告げた相手の口調は先ほどにも増して弱弱しくて。“そりゃまぁ泣いてたなんてな恥ずかしいだろうな、自分でもそういってたじゃねェか。自分からバラして何考えてやがる――”とこちらが訝しげに目を細めている最中も教師たちが口々に言い合っていて)

『そっ……ああ、そうか伊月。成程な、お前と玖珂はそういう……』
『何が恥ずかしいのかね。この男に暴力でも振るわれた事実がかね?』
(眼鏡の教師は若い方の教師の言葉を遮るように片手をあげて制せば、中指で眼鏡の中央を押し上げて相手を鋭く見下ろしては言葉を続けて。『伊月一年生。その瞼の軽度膨張に鼻頭の紅変化。眼窩もうっすらと朱線が入っているが。私にはそれがどうにも涙を流していた証左であると感じるのだが、どうか?』目ざとく指摘するその観察眼はさすが護衛者を育成する側の教師といったところか。『玖珂が原因なのだろう?』そう言葉を継ぐ眼鏡は勝ち誇ったように視線を向けてくる。何か言ってやろうかと思った瞬間、手を握られてしまい。つい自分の手と相手の手をしげしげと見てしまう。“おい。なんだこれ? あれか。あれだな。お前これじゃ連行される宇宙人みたいだぞ――”などと考えている間に相手が教師たちに何か言ったようで、若い教師は『まぁまぁ先生。伊月の言うように野暮はよしましょう。青春じゃあありませんか』なんて言っていて。だが、眼鏡の方はふん、と鼻を鳴らせば痛烈にこちらを睨みつけて、こう告げた)

『玖珂恭司郎。財閥の権威を笠に日頃からやりたい放題のようだがね。立場を利用し、他人の迷惑を顧みず自己を押し通すその身勝手さ。挙句になんだね、そうして女の後ろに隠れてやり過ごそうとする姿は。わかっていないようだから教えてやる。貴様のような男を――クズというんだ』

……あー?
(その言葉にすぅ、と頭に血が昇るのを感じた。いや、或いは下がったのかもしれない。ただ、相手と繋がれた指を介したぬくもりが妙に暖かいと思った)



>美弦


! ……お、おう……。
(唐突に名前で呼ばれて目を丸くし、かろうじてそう応じた。まさかそうくるとは思わなかった――というのが、素直な感想だった。眼前のお嬢様然とした相手からはおよそ想像もできなかった。少しかぶりを振っては、いや、見た目で判断するのは違ェな、と思う。“人は妾によらない”ってやつだ。確か妾だろうとそんなの関係はないんだぜって意味なはずだ。もやもやと頭の中で妾が細腕で悪人を叩きのめしていくイメージを浮かべながら「…………んー?」と相手へ額を突きつけるように顔を寄せてしげしげとみつめてみるも、どうしても普段から人を下の名前で呼びつけてそうなイメージが結びつかず「なあ。ちっと、も一回呼んでみてくれ」と、今度は視線をまっすぐに向けたまま告げて。不意に視界に入った緩やかなヘーゼルカラーの前髪に思わず「……綺麗だな」とこぼした)



>誠

へっ……生意気いってんじゃねェよ、一年坊。
(相手の展開した持論は自身の持つ思考と酷似していて、それがなんとも愉快だった。持ち上げた手の中で中指を親指へと当てれば相手の額へでこぴんを放とうとして。飄々としているようでどこか腹を割っていない、そんな相手に「俺にゃ、お前も変わりたいって叫んでるように見えるぜ」と付け加えた。どうやら相手は自身の護衛者の事も知っているらしい。仮にも自身の護衛者を『一年の中では有名人』などと形容されては、興味を示さずにはいられなかった。“あんにゃろ、人にはあーだこーだ言ってやがってテメェだって色々やらかしてるんじゃねェか”と表情に意地悪い笑みを貼り付けると、「ほーう。面白ェ、その話詳しく聞かせろ」と、顎に指先を当ててはずずいっと顔を寄せてニヤリと笑ってみせて。それから「つーか」と言葉を区切って「アイツ、友達いたんだなァ……」などと、複雑な表情で呟いた)





86: 伊月 芹華 [×]
2019-12-25 12:18:23

>宝城先輩

(変わらず優しい微笑みを浮かべる彼女に、先程の自分の直感に確信に近いものを覚えた。この人のこんな笑顔を護るためならば、彼女が傷つかず微笑んで居られる世界を作り上げるためならば。きっと茨の道でもその身で切り開いていけるような、そんな感覚。自分が彼女を護る…そんな可能性もあったのだろうかとすら考えさせられるし、きっと護衛対象の居ない頃の自分が今この場に居たらその覚悟が出来る。でも、今の芹華はそれは自分の役目では無いと理解していた。だからこそ)
…じゃあ、私からも先輩と護衛者さんの事についてひとつだけ。…これは私勝手な考えで、押し付けるつもりは無いので先輩の気に食わなければ部外者の戯言だと、そう思って下さい。
(それが自分の願望なのか、それとも彼女にとっては呪いじみて響いてしまうのかは芹華には分からなかった。だからそんな予防線を張りはするが、これから自分が紡ぐのはお節介、自己満足、独りよがりで私見の塊でしか無い言葉だというのは変えようの無い事実だと、痛いほど分かっている。)
私、さっき話したとおり護衛対象が居ます。先輩が言うように多分、尊敬してます。…でも、それでも、私先輩の笑顔見てそれを“護りたい”って思いました。私の両手で護れる命は限られてるから、それはもう叶わないけれど。思ったのは本当です。
(話し出してしまった以上もうこの口は止まらない。だからせめて、自分の不用意な言葉選びで彼女を傷つけてしまわない様慎重になりつつ。)
私、先輩の護衛者さんの事は分かりません。先輩の事もまだ全然知らないです。…でも、きっと先輩の笑顔を護れたのだとしたら、少なくともそれだけはその人にとって幸せだと思います
(彼女の護衛者が命を護れた事が幸せだったかは分からない。きっと自分ならその先もずっと護りたいだろうから、それでも彼が最期に思い出したのが彼女の笑顔だったらと願わずにはいられない。“だから笑って下さい”とは言えなかった…彼女にとってそれは呪いになりかねないから。けれどこの言葉が正しかったのかも自信はなく、怒鳴られても頬を張られてもやむ終えないし覚悟はしていたが、話終えてからは彼女の顔を見つめるのは憚られて。)


>海原くん

…憎からず、思わない程度の…友達?
(予想外の言葉に芹華は丸い瞳を更に丸くして二度、三度と瞬きを繰り返す。彼が笑顔で何を言っているのか最初は理解出来なかったが、瞬きを繰り返してその言葉を反芻するうちに次第に思考が追いつき「…本当に変な人ですね、貴方は」くすりと笑みを浮かべた。きっと彼も自分と同じで意固地なのだと思えばそれを突っ撥ねた所で諦めはしないのだろう。「…良いですよ?その代わり私と、私の護衛対象に刃を向けたら海原くんの頭に赤い花が咲きますからね」そんな穏やかではない事を本気で言っている訳ではなかったが、それでも“憎からず思わない程度の友達”なのであればこれくらい不遜な態度が似合いだろうと彼を真似て茶化して見せ。図書棟の前に着いたのに気がつけば、いつの間にこんなに話し込んで居たのだろうか。彼と話すその時間は思いの外楽しくて時間の流れが早く感じた。)


>恭司郎

…だから、恭司郎と口喧嘩してて…
(若い教員はどうやら上手く勘違いしてくれた様だが、眼鏡の教員はそうはいかなかった。尚もこちらに対ししたり顔で指摘してくる様が煩わしくて。芹華の言葉に対しては察しが悪いのか疑っているのか、だと言うのに状況を把握する観察眼は酷く冴えていて…自分の切歯する嫌な音が口内に響くが、それでもまだ冷静ではいられたーーー続く言葉を聞くまでは。手を繋いでいる彼に投げられた言葉に次第にふつふつと怒りが込み上げる。“財閥の権威を笠に日頃からやりたい放題”?…彼がいつその家名の権威を行使したというのか。“立場を利用し、他人の迷惑を顧みず自己を押し通すその身勝手さ”?…自己を押し通しているのはどっちだ。“女の後ろに隠れてやり過ごそうとする姿”?…彼が黙しているのは自分が言い含めたからであって、本来なら彼は…。そう心中で言い返すに留めていたのに。あまつさえ、彼を“クズ”などと形容するものだから、もう弱々しい振りはやめた。)
先生。それ以上恭司郎を…私の護衛対象を侮辱する様であれば、私は貴方を敵と見做しますが構いませんね?
(その言葉はいつもの芹華の不遜とも高慢ともとれるその態度で紡がれ、懐のリボルバーへ手を伸ばす代わりに繋いだその手に力を込める。「伊月家丸ごと敵に回すおつもりならどうぞご自由に。どんな手を使ってでも貴方をこの世界から引き摺り下ろしてあげますよ。」権威を行使するとは、他人を脅すとはこういう事だと思いながらその眼鏡の奥の瞳を見据えて、重ねてもう一言。「そもそも、こういう体制をとっている学園の指導者が契約済の護衛対象と護衛者を捕まえて“女の後ろに隠れてる”だなんて口にするのも如何なものかと思いますけど。護衛対象の前に立つのが護衛者でしょう?護衛者の筆頭である教師がそんなこの学園の根幹を揺るがすような事を言ったと知れたら、この学園の体制を信じて護衛対象の子供達を預けている保護者からさぞ抗議の電話が殺到するでしょうね。……ねえ、先生?平和裏に、お互い一切の痛手を負わずにこの場を収めるのは“何もなかった”って事にするのが1番だと思いませんか?」そう提案すれば、小首を傾げにっこりと笑顔を作って見せて。)

87: 宝城 美弦 [×]
2019-12-25 22:44:33



>>誠

……そうねぇ。確かに、ちょっと危ないかもしれないわ。
(結果論、という彼の言葉にふむと考え込む素振りを見せては顎にそっと手を添えて。確かに、先程まで特に彼の素性を知らずともそのまま共に宿舎まで帰ろうと自分は考えていたし、その事について危機感すら抱いてなかった。護衛者が居ない令嬢として、その危機感のなさは如何なものだろうかと問われれば決して良いとは言えぬものだろう。「……貴方は、とてもしっかりしてるのね。」彼に指摘されるまで、自分はそんな事すら気付けずにいたというのに。自分が特に警戒心が薄いのだと言われてしまえばそれまでだが、それでも美弦は自分より年下であるはずの彼がとてもしっかりしているように見えて。護衛者を持たない、という点では共通しているし、宝城グループの令嬢として周りに自分の家をよく思わない人間が居るのもよく分かっているのだが、やはり彼のようにしっかりと周りを見て警戒するような事は上手くできず、「偉いわ。」と素直に彼のことを賞賛し、どこか真面目な顔をした彼とは対照的ににこりと微笑んで。)


>>玖珂

……え、ええと……。
(ずい、と近付けられた顔に人馴れしていない美弦の頬は朱を散らしたかのように赤くなり、どこか困ったように眉を下げて。普段人を呼び捨てで呼ぶことなど滅多にしない為か、改めてもう一度名前を呼べと強請られるとどうしても気恥しさが勝ってしまう。先程までしっかりと絡んでいた視線をちらりと逸らしながら「恭司郎、」とさっきと比べればだいぶ小さくなってしまった声量ではあるが相手の名前を呟くように呼んで。人とのパーソナルスペースが狭いのだろうか、と相手との距離感を測りながら思わず1歩だけ後ずされば相手の呟きが耳に入りへらりと気の抜けた笑顔を浮かべながら「お母様と同じ色なの。」と少し誇らしげに答えて。優しくも、美しく気高い自慢の母。性格は控えめな自分とは真逆の大変しっかりした性格だが、そんな母との唯一の共通点が褒められたことがなんだかとても嬉しくて美弦の頬は思わず緩んでしまい。)


>>芹華

……そう、
(彼女の言葉を黙って心の中にしまっていた美弦だったが、最後の言葉に大きく見開かれた瞳はみるみるうちに滲み、耐えきれずにぽたり、と美弦の頬から滑り落ちた雫はそのまま廊下に落ちて、水玉模様を描いた。一度零してしまった雫は止まることなく、そのままはらはらと美弦の頬を濡らす。「──幸せ、だったのね。」堰を切ったように溢れ出してしまった雫をそのままに、美弦はそう言ってふわりと微笑む。彼は、最期まで私の事をきっと案じて意識を手放したのだろう。泣かないで、と自分の頬を撫でた彼の手の感触がまだあるような気がして、美弦はぎゅっとそれを確かめるかのように両手を握った。今まで自分は未来を失った彼を置いていかぬようにと立ち止まっていた。だが、それでも。前に進んでいいのかと。彼が護ってくれた、創ってくれた未来を歩んでいっていいのかと。「……ありがとう、」涙を流しながら笑う自分の姿は酷く滑稽で、小さな子どもみたいだろうか。それでも、優しい彼女に感謝せずにはどうしてもいられなかった。前に進む勇気をくれたのは、間違いなく彼女だ。)



88: 海原 誠 [×]
2019-12-26 21:15:51

>>玖珂
生意気言えんのは年下の特権ッスよ…って!…ちょっと…ハハッ…ビビるからやめて下さいよ…(へらりと笑みを浮かべて軽口を返すのも束の間、向けられた手に思わず過剰に反応したのは襲撃者たる自身の後ろめたさか。何気なく自分の顔元に向けられた手にビクッと肩を揺らせば大きく一歩後退りをしてから、ただ戯れの範囲での行為だと理解すれば誤魔化すように乾いた笑い声を挙げるもその額にはじっとりとした嫌な汗が浮かんでくる。続いて投げられた言葉にすらいつもは滑稽な程よく回る舌が乾いて張り付いて「あー…ハハ…どうなんスかねぇ」などと生返事を返してしまえば、落ち着きを取り戻すかのように小さくふぅ、と息を吐いても惨めな薄ら笑いしか出そうになかったがなにやら不敵な笑みで顔を突き合わせてくる相手の姿に毒気を抜かれたのかいつもの苦笑が溢れ。「いやまぁ『伊月家の人間』ってだけで一部には有名でしたけど、あのなりの癖にあんだけ強くてしかも『あの玖珂先輩』と契約したらしいってみーんな騒いでましたよ……っと、」目の前の相手の表情が目に留まればタチの悪い冗談を言いかけたが喉元で飲み込んだ。代わりとばかりに「先輩から見たアイツはどんなッスか?」そう付け足したのは単純な興味本位で)

>>芹華
変って言われるのは慣れてんだよなぁ(その硝子玉のような瞳を瞬かせる様は相手の小ささも相まって小動物を彷彿とさせるなと思いながら見つめていれば相手のその顔が綻び唇が弧を描いたのに心なしか安堵したのも一瞬、相手の口から飛び出た脅しのような冗談にドキリと心臓が跳ねて。自分の護身用のサバイバルナイフを指してか或いはただ単に言葉の綾なのか『刃を向けたら』等と上手く言ったものだと思いながらもヘラリとした笑みを見せて。「おー、こっえーなぁ…俺はお前らに刃を向けたりはしねぇよ」サバイバルナイフは自分の十八番ではない事を思えばその言葉は全くの嘘という訳ではなかった。ーーー刃『は』向けないのだから。その考えに厭らしく口元が歪むのを抑えつつ、眼前の相手に手を差し伸べて「そんじゃ改めて宜しくな、芹華」そう気安く呼んでみた。)

>>美弦
…まぁ、俺は猜疑心の塊みたいな人間なんでね(母が子供を褒めるような穏やかな口調と表情が自分にとってはこそばゆくて、ざわつく胸の奥を沈めるように首の後ろに手を当てながら相手を視界から外してすぼめた口で漏らせばいつもの様に戯けた声色にはならず。「本っ当に調子狂うなぁ…」小さな声でそうぼやいた。気を取り直すように両手を掲げて伸びをすれば腹の底から呻くような声と一緒に綿毛に擽られるような痒みも出て行くような気がして。「あ゛ーー……と、マジでそろそろ帰りますよー?いつまでもこんな所居たら身体冷えるっしょ。」捻った身体を元の体制に戻して相手に向き直せば、自分の言葉に思い出したように頬が耳が指先が痛むような冷たさを訴えてくる。恐らく自分より長くこの場に留まっている相手の寒さを考えれば「ま、俺があっためてあげてもいーんスけどね?」なんて冗談を言ってしまうのが自分の性分か。)

89: 伊月 芹華 [×]
2019-12-27 18:17:47

>宝城先輩

…。
(彼女をから視線を逸らしていても声の震えで泣いている顔を脳裏に浮かべるのはさして難しい事ではなかった。舌の根も乾かない内にまた彼女を泣かせるだろう事は分かっていたはずなのに、それでも自分の不甲斐なさに嫌気が差した。彼女が紡ぐ震えた細声は聞き取り辛くて、もう言い逃げと捉えられてもいいと思った。その笑顔をこれ以上崩す方が辛かったし、元より自分が他人と関わる事に向いていない事は芹華自身分かって居たのだから、今更何が変わる訳ではない。「私、もうーーー…っ」お暇しますね、と続けようとしていた言葉は喉奥で溶けて消えた。ふいに仰ぎ見たその視界の先で彼女が涙を流しても尚柔らかく微笑んでいたものだから、目を奪われてしまったのだ。弱々しく、それでも確かに芹華の耳に届いた彼女からの感謝の言葉に必死に頭を振った。それは自分に向けられて然るべき言葉だとはどうしても思えなくて。「ただのエゴです。独善的な、押しつけです。ごめんなさい。」低い声でそう告げながら今度は自分の目頭に熱が篭るのを感じればぎゅっと目を瞑ってそれを抑え込んで。)


>誠

ふふ、冗談ですよ。きっと海原くんはそんな事しませんし
(自分でも意地の悪い冗談だとは思ったが、それでも彼はケラケラと笑いながら返してくれる相手は芹華にとっては心地良くてそんな彼が自分と相対する可能性などかけら程も無いと、そう思ったから差し出されたそれ拒否する理由もなく、ただ“友達ってこうするものなんですかね…”と友達の殆どいないと言っても過言でない芹華はどこかずれた事を思いながら彼の節張った男らしい手を握れば、血の通った掌はこの季節には暖かくて、友達という存在も決して悪いものではないのかもしれない。「うん…よろしくお願いします、海原くーーー……誠。」親しげに下の名前を呼ばれて、それに相応しい返しはきっと、とふいに出た呼び方を自分も言い改めれば先程の彼の冗談を思い出してまたくすりと笑みを溢し。)

90: 海原 誠 [×]
2020-01-05 22:22:24

(/年末年始の忙しさになかなか顔を出せずすみません…。皆様明けましておめでとうございます、本年もどうぞよろしくお願いします!)


>>芹華
…、あぁ。……うん、そーだな!俺もそう思う(懐疑心の塊の様に思っていた目の前の少女があまりに自分を信用した様に笑うものだから、疾うに消え去った筈の罪悪感が顔を覗かせれば思わず言葉に詰まったがすぐに笑顔の仮面を付けて。親しげな自分を呼ぶその声と握られた掌から伝わる柔らかく小さなその手に自分は彼女の華をきちんと手折れるのだろうかと不安になったが、その感情から目を逸らすように「こんな所でずっとこうしてっとなんか気恥ずかしいな?行こうぜ」笑い声と共に掻き消せば、その暖かな手を離して相手に背を向ければカフェテリアへと足を進めて)

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