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 燃ゆる宝石 / 〆、/25


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21: エドワード・H・ブラックバーン [×]
2018-01-28 13:37:00



…、っう……。


(何処からか人の声がして、意識がゆっくりと浮上する。聴覚が頭を叩き起こし、自然と瞼も開いていく。時間を置いて明確になっていく視界に映り始めたのは見知らぬ男。反射的に自らを防衛しようと身構え、横にしていた体を起こそうと体に力を込めた途端に全身を駆け巡るのは刹那的な痛み。思いがけず低い声が漏れ、痛む肋骨に目を遣る。荒い息を吐きながら体を起こし、壁に身を預け。すると視界に入ったのは己の向かいに立っている先程の少女。はっと以前の記憶が蘇り、漸く事態を把握して。彼女に同行しているということは恐らく奴は医者の筈だが、違っても困る。細かく呼吸を繰り返しながら、男の方を見遣ると一言問いかけ)


アンタ…医者、か?


(/ご無沙汰しております。何かとお忙しいと思いますし何卒お気になさらず…!!またお返事して下さっただけで嬉しいというものです。此方こそ改めまして宜しくお願いしますね!)



22: キャシー=モントリオ [×]
2018-01-28 15:57:00






嗚呼、良かった。意識はあ__ッ、駄目ですよ。安静にしておかないと。

(真黒な髪の隙間から覗く緋色に燃ゆる瞳が酷く印象的に見えて、遠くから見ていたにも関わらずに視線を奪われる。医師は彼が目覚めた事に安堵した様子で、記憶の混濁等が起こっていないかと声掛けをしようと口を開いて__彼の呻き声に慌てふためいた。ふるりふるりと顔を横に振って酷く柔らかな声で上記を述べ乍ら、彼の動揺が収まる迄少しばかり唇を閉じて。其の光景を見つつ、恐る恐る医師と彼の元へと近付けば、浅い呼吸音に眉尻を落として。
暫しの沈黙の後に、漸く問い掛けに応える如く医師がゆるりと頷いた。温和な瞳を刹那宙へと浮かばせて、彼の切れ目へと視線を戻した後に。)

理由は後程聞かせてもらいましょう。…見るからに不穏そうですが、診察はさせてもらいますよ。




(/そう仰って頂けるなんて…本当にありがとうございます!此方こそ末長く宜しくお願いします!)





23: エドワード・H・ブラックバーン [×]
2018-02-01 19:23:32




…ふ、心配しなくても、安静にしてるから。
……っ、だから、大丈夫だ。

(目が覚めた直後に彼女の柔らかい声が耳に届き、微かに笑みが漏れそうになるも代わりに漏れたのは肋骨の痛みで生じた呻き声。途端慌てふためいた声に変わった少女の声音を聞いていると、何だか自分の身よりも心配になって、可笑しい。全く珍しい事もあったものだと思いながら、ふと無意識にも微笑が浮かび。彼女に返事をする最中、何故か予告もなしに声が詰まって一瞬驚嘆する。体の痛みに耐え兼ねて、なんてことではない。何か、精神的な障害が原因の物だ。しかしそれが続いた訳では無く、次の言葉は簡単に出た。意味が分からないまま、行き場所を失っていた視線を彼女から膝元に移す。一体何故こんなことが起きたのか、何か、言えないような事を言いかけたのか、なんて、硬い笑みを浮かべたまま些細な事を頭で思考する)

……宜しく頼みます。

(己の問いに頷く男は言葉を続ける。あまり意識はしていなかったが、じ、と相手の方を見詰める。見た目は普通の医者で、堅実な雰囲気もする男だ。本当なら裏社会で働く闇医者に診察してもらっている所を、このような一般の医者に診てもらうのは有り得ない事だ。しかし自分が助けを求めて、少女が呼んできた医者を追い返す程の無礼を働く気は無い。今は人を選んではいられない状況、ここは素直に頼むべきかと結論付け、しずしずと頭を下げて診察を頼み)




24: キャシー=モントリオ [×]
2018-02-04 19:10:11






随分と酷い怪我だ…切り傷が化膿すると厄介ですね。
(此方を覗く緋色の瞳を尻目に、青年の体を見遣る。喘ぐ様な息遣いや今迄の行動から察するに呼吸器官に近しい場所の骨が折れている可能性がある。加えて所々にある擦り傷や切り傷と、左腕から未だに滴る赤い液体に眉を顰めた。下手に触ると恐らく痛がってしまうだろう、暫しの逡巡の後に、病院を出る際に引っ掴んで来た救急道具を開いて。中から消毒液とガーゼを取り出せば'少し痛みますよ。'と声を掛け、彼の傷口全てを消毒しようとし。)

_______

(目の前で行われる治療と迄は言い難い行為と、痛々しい傷口に眉尻を落として。医師を連れて来たから大丈夫。医師に対する強い信頼と、心の根底に有る微かな不安から、緩慢過ぎる動作で医師の元へと近付いて。先程己へと向けた安心させる為の言葉は、彼自身の呻き声により不安へと姿を変えた。本当に大丈夫ですか、と問い掛ける間も無く医師の診断は進んでいく。為すべき事も見付からず宛無くその場に佇む己へ、医師の鋭い視線が突き刺さる。やんわりとした、然れど急を要する声で'お湯を汲んできて下さい'。___急な声掛けに刹那思考を止めた後、直ぐ様頷いてお湯を汲むべくその場を駆け出して。)







25: エドワード・H・ブラックバーン [×]
2018-02-28 16:28:54




(傷口に消毒液が触れる度、まるで獣ような呻き声が零れてしまう。しかも依然として肋骨の痛みは引かず、加えて声を出すと苦痛が増すような状態でもあるのでどうにも気分が楽にはならない。声が出ないように一応意識はするものの、実際はそう上手く行かない物である。もう何もかもを忘れて眠ってしまいたいと思うものだが、刹那の痛みが脳を叩き起こしてしまうのでそういう訳にもいかない。気が付けば、いつの間にか体が汗ばんでいて火照っていた。痛みが原因で発熱したのだろう、視界がぼやけるのもそれが理由か、などと冷静に考える。そしてふと目に入った人影に視線を移す。影の動きは忙しく、使い物にならない両目では目を細めても顔を正確に把握できない。ただ黒い影が色々なことをしているな、ぐらいの認識しか叶わない。何を思う訳でも無いが、ただぼんやりと蕩けたような瞳で黒影を追いかけて)




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